先日友人とカートをやりに行ったのですが初カートの友人に1秒落ちでボロ負けしました。
やっぱり日常的に車運転してると変わるものなんでしょうか、、、
でもバチバチケンカレースができたんでオーケーです
4連ヘアピンを抜けた高速区間、ここをアクセル踏みっぱで突き抜ける。
左に、右にとハンドルを切る。
視界にはガードレールがどんどん近づき、手前で景色がスライドし、今度は目の前に壁が近づいてくる。
今はアクセル全開で後ろのバケモノから逃げる。
バックミラーを見る余裕もない。
狭い道ではあるが、道幅ギリギリまで車体を寄せて少しでもアウトからコーナーに入れるようにする。
しばらくすると先の見えないコーナーをライトが照らす。
高速区間が終わり、テクニカル区間が始まる。
バックミラーを見やると先程と変わらず着かず離れずの距離でついてきている。
ここからは道幅は広くなり、走行ラインは広くなる。
間違いなく、この区間で仕掛けてくる。
そんなオーラを、圧力を背後から感じる。
ブレーキングで速度を一気に殺し、ハンドルを右に切る。
コーナーを抜けるとすぐに左コーナーが現れる。
すぐにハンドルを戻して左に切り、アクセルを開ける。
左側に見えていた白いガードレールが突如消える。
インを攻めすぎればタイヤが持ってかれて崖に真っ逆さまだろう。
緩やかな左コーナーから左ヘアピンに入る。
ヘアピンを抜けると今度は右コーナーが照らされる。
今度は車一台分の長い直線が続く。
(まずい、追いつかれる、、)
テクニカル区間における4WDの立ち上がりは最強の武器だ。
バックミラーに映る燻銀のシルエットはどんどん近づいてくる。
直線半ばに差し掛かると完全に後ろにピッタリとくっつかれた。
もうすぐ2連続ヘアピンに差し掛かる。
十分引きつけてからブレーキングを始める。
そこで後ろのエボⅡはアウト側に逸れる。
そして右側に燻銀のランエボが現れる。
運転席が見れるほどに二台は近づく。
右側をチラリと見るが、ガラス越しに見えた清水の顔はただ真顔で真っ直ぐ前を向いていた。
そして再びブレーキランプの赤い閃光が目の前に走る。
そして白煙を上げながら目の前をドリフトで駆け抜けた。
(まだだ、まだ抜き返しのポイントはあるはず。)
この区間は道幅が細くなったり太くなったりする。
その太い道幅になったところで抜き返す。
望み薄の計画だがここはがむしゃらに攻めていく。
2連続ヘアピンを抜け、大きな高速右コーナーに入る。
アクセル踏みっぱで行きたいが、アンダーを出さないため絶妙なアクセルワークで切り抜ける。
少し先にはランエボが走る。
ブラインドコーナーで前のランエボの姿が消え、コーナーを抜けるとまあまあ先を走っている。
また細い道に入るが、先ほどとは違いバンピーな路面だ。
少々硬いバネを入れてる分、車体が跳ねる。
その分のタイムロスすら今は惜しい。
見たところあちらも足が跳ねており苦戦しているようだ。
そおした少しの隙を縫ってなんとかしてランエボの後ろに喰らいつく。
だがまだ間合いが足りない。
道幅は広くなり視界も開けてきた途端に右コーナーが現れる。
前のランエボのブレーキングから一拍置いてブレーキングをする。
差は僅かだが縮まる。
コーナーを抜けた緩やかなMコーナーの入り口は出来るだけ直線のラインで抜ける。
ブレーキを強いる出口のコーナーではほぼアクセル全開でアンダーを多少出してでも駆け抜ける。
また僅かにイン側のタイヤが浮く。
これで攻める間合いまであと一息のところまで来た。
少しの直線を経て大回りの低速コーナーに出る。
(ゴールまであと僅か、詰めるならここしかないッ!!)
このコーナーはイン側のガードレールは無く、すぐに急な崖が口を開けている。
だがそんなことに構ってはいられない。
少しでもインに行くために土手の部分にイン側のタイヤを引っ掛け、後ろに派手に土を巻き上げながらコーナーを曲がる。
ギャラリーからはまるでラリーのワンシーンのように見えたかもしれない。
それほど果敢に攻めた結果、コーナー出口ではランエボに追いつくことに成功した。
バックミラーに映る急接近してくるCR-Xに清水は驚く。
「バカなッ、あんなトコに道なんてなかったぞ!!」
「どこだぁ、攻めれる場所は」
もう時間はない。
この先の攻めれるポイントは考えうる中で一つしかなかった。
そしてアクセルをさらに踏み込む。
次の左コーナーでランエボはインに入るが、CR-Xはアウト側から被せていく。
その次のヘアピンは右コーナーでCR-Xがインに行く構図となる。
それに気づいた清水はそうさせまいとアクセルを踏み込む。
二台のエンジンの咆哮が響き渡る。
二台の目の前には右ヘアピンが現れ、ほぼ同時にブレーキングする。
ここでランエボはラインを潰すべくイン側による。
イン側には蓋のない側溝があり、もう抜くためのラインは残されてないように思えた。
だがここで奇跡の偶然が起こる。
ほぼアクセル全開でランエボの横っ腹に突っ込みそうなCR-Xがなんとインリフトを起こした。
普通ならこれは重大なタイムロスとなるところだったが今回は違う。
偶然にもイン側にあった蓋のない側溝を飛び越えたのだ。
清水は再び驚かされる。
「てめぇ、どこ走ってんだ!!」
最も驚いていたのは高木本人であったが今はそんなことで驚く暇もなかった。
咄嗟に左にハンドルを切り、道路に復帰する。
清水は衝突を避けるためにラインを譲る。
こうしてCR-Xとランエボの二台は並んだ。
そして次の左コーナー。
ここで一気に道幅は狭くなり、先に鼻先を出した方が勝つ。
誰もがトラクションに優れ、イン側を陣取っているランエボが有利だと思っていた。
だが清水にとっての悲劇が起こる。
なんとこのコーナーはイン側が一部未舗装となっており、砂利に突っ込むこととなった。
だが清水はハイパワー4WDを信じそのまま突っ込んだがそこで僅かな差が生まれた。
その僅かな差で高木のCR-Xは鼻先を出すことができた。
そしてようやく再びランエボの前をCR-Xが走る。
次のコーナーもCR-Xが先行して走行する。
もう抜き返しのポイントは無くなった。
(ここまでこられちゃ俺の負けだ)
完膚無きまでにやられた清水は自然とアクセルを緩めた。
目の前の赤いランプは少しずつ遠のき、コーナーで見えなくなった。
高木にとって、東堂塾にいた時よりも凄まじいバトルだった。
だがなんとか首の皮一枚で掴み取った勝利であり、また新たな強敵とのバトルの序章に過ぎなかった。
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