「今日は俺のライブにようこそォォォッ!エビバディィィッセイッッ!!!HEY!!!!!!」
いきなりくっっっっそうるせぇぇぇぇぇぇ!!!!!!!
あ、こんにちは。いやぁ季節が過ぎるのも夢の内なんて言いますけれども、既に時は流れに流れて受験シーズン。本日、我が志望校雄英高等学校ヒーロー科の入試日な訳です。
と言っても、午前の部……すなわち筆記試験はすでに終了済み。今はホールで多くのヒーロー候補生が心臓バクバクにしてるであろう実技試験の説明の最中です。
因みに轟の推薦入試も一週間くらい前に行われてました。俺も轟も互いの技はうまく模倣できなかったので、取り敢えず後半からは自身のできる事を伸ばす方向で鍛錬してました。後は体術。
ついでにそれぞれの技名も2人で考えました……轟のセンスやばかったなぁ……
それは兎も角として……しかし、受験内容聞こうと思ったらいきなりうるさい……多分個性含めての声音かな?鼓膜逝くってマジで。当然他の受験者もポカン状況な訳だ……スゲェ静か……せっかくテンション上げてくれたのにここまで静かだと可哀想だな。
「おっとぉッコイツはシヴィィィ。そんじゃ受験生リスナーにサクッと実技試験の内容をプレゼンしていくぜ!!」
おっ、本筋か……頼むぜ頼むぜ!!
良し……成る程理解!ぶっ壊してオーケーのロボ戦だな。倒した仮想敵ごとにポイントが割り振られて得点になるっていう。その他良識、ヒーロー志望らしからぬ行為はご法度。
分かりやすいルールだ……にしてもヒーロー科の入試にしちゃかなり戦闘能力に舵を切ってるな。サポート向けの個性とかどなんすんだろこれ。
「質問よろしいでしょうか!!」
んにゃぴ?なんだアイツ……姿勢すごいな。直不動でブレがない……あぁ、なんかもう一体要項に書かれてるやつね。ミスじゃないのかって。
話聞いてるとつまりは4番目は倒しても得点にならない仮想敵。所謂ドッ◯ン……いや、シャ◯ツォか?どっちでもいいや。兎に角倒しても旨味にならない奴ってことか。
なんか妙だな……お邪魔虫って言うからには邪魔してくるんだろうが……純粋な戦闘や実戦力を測るためならコイツ必要か?仮想敵も、ただじゃないだろうに態々設置する意味が……なんか別の糸口でもあんのか?……まぁ兎に角やってみりゃ分かるか。折角俺の得意でやれるんだもんな。
〜〜〜〜〜〜〜〜
ってな感じで紆余曲折あって今俺は試験会場にたどり着いた所……デカいな、街がそのまま学校の中にある感じだ。こう言うすげぇ施設見せられると、ますます雄英高校に入りたくなる。
他の受験生も思い思いに準備中だ……俺も軽く身体を伸ばして備える。もう受験生全員揃ってるようだし、いつ始まってもおかしくない……そう言う心構えもしておこう。
「……しかし、それにしたってこの規模の演習場……どこから金がでくん『ハイスタート。』のかなァァァァァ!!??」
っぶねぇっ!?いきなり始まりやがった!タイミング完全に逃す所だった!!兎に角駆け出して市街地に突撃……ほとんどの受験者はいきなりの事で呆けて置いてかれてる!何人か勘の良い奴らがスタートダッシュには成功してるな。!!俺の個性索敵と機動性に難があるからな、はやく仮想敵見つけてぇ。
つか、上の奴早いな。爆破させながら加速してやがる、初動も俺より早かったし……こりゃうかうかしてるとポイント持ってかれるな……
「標的発見、マッサツ。」
緑色のロボット発見!口が悪い!!と言うかほぼ兵器!!……おっ!近づいてくれるのか!?
「っ!アレが仮想敵か!!……んじゃあやってみっか!武個性発動……!!」
俺が個性を発動すれば、両腕に氷が鎧かガントレットのように纏わりつく。爪はより鋭角化……獣を通り越して龍にも思える鉤爪を持った氷の腕の完成だ。俺はこの技に名前をつけてみた……その名は……!!
……そのまんま?いやいや、格好良いだろ?もう少しエクセレントな名前つけろって?いや、決定!!轟が付けてくれた技名だし!!
んで!近づいてくるなら俺の爪で切り裂く!!冷気を纏って……!!砕き切る!!
「白虎の爪!!!」
アッパーカットの如く振り上げた氷の爪は確実に仮想敵を削り、傷口から氷結させて沈黙させる。よし、出力は上々……仮想敵もカチンコチンだ。
「さて……次は……」
「ハカイ……!!」
「殺戮……!!」
「チヲミセロォォォ……!!」
「向こうから来なすった!」
しかもご丁寧に横並びで……なら、
「
続いては氷で形成した腕から即座に刀剣を作り出す……前は時間をかけなきゃ形成できなかったが、今は違う。時間短縮で即座に作り出せる……今度も同じように冷気をまとわせて……
「横一文字だ…!!!氷華の閃!!!」
ご丁寧に並んでるなら、横一文字に切ってやるだけで斬撃は当たる!!そして、斬撃が当たった所から氷結させて蝕む!!……斬られた仮想敵は一発目の斬撃で傷を負い、二段目の氷結でまた傷口から凍結させられてアウトってわけだ!!
……さっきの白虎の爪とやってる事同じじゃねぇかってツッコミは無しで頼むぜ!そうそう新技なんか出来るもんかよ!!あと、色々技名叫びたい男心を分かってくれ!!
「っし、もっとポイント稼がねぇと……!!」
そんなこんなで周りの受験者のポイント稼ぎも熾烈さを極めてくると、段々と仮想敵との接敵も少なくなる。他にも受験会場はあるんだ、これだけの人数が仮想敵を追い回している、そうそう数も居ないだろう。
俺も必死に駆けずり回って仮想敵を探して撃破しているが……明らかに時間が経つことに接敵する仮想敵が少なくなってきている。っぱスタートミスんなくてよかったぁ……あそこで出遅れてたら後に響いてたな。
「標的……ミナゴロシ……!!」
「っ!仮想敵!!っし!一発かまして―――」
「ッチ!くたばれェッ!!」
「……は?」
あ、ありのまま今起こった事を話すぜ!たった今俺は目の前の仮想敵を倒そうとしたら、さっき爆破で空飛んでたやつに先に爆破された……!何を言ってるか分からねぇと思うが……いや、分かれよ状況そのまんまだぞ!つかあのボンバーヘアもう行ったし!眼中無しかよ!
「面白え!!…………おっ!また仮想敵!!」
「ターゲット、抹殺……!!」
今度は先取りさせねぇ!!先手必勝!!……ん?爆破のやつも居るな…………まぁいいや、速攻!!
「貰っ――」
「白虎の爪!!」
「アァッ?」
今度は先に仮想敵を切り裂いてやった!!っし、これでポイント入ったろ!!……なんか爆破の奴に睨まれたけど……ああ言う類いは無視!!
……しようと思ってたんだが、そっから俺と爆破の奴は仮想敵を倒す度に鉢合わせる事に……
「氷華のせ――」
「死ねぇっ!!」
「ちぃっ!?」
ある時は奪われ。
「俺のモンだ!!くたばぁ―――」
「白虎の爪!」
「くそがぁっ!!」
ある時は奪い。
「失せろやァッ!!」
「凍っとけェッ!!」
「排除……サレタ……」
ある時は同タイミングで仮想敵をぶっ壊す。
……うん、これで5回連続で鉢合わせだ。必ず別方向に移動してるのに何故か必ず鉢合わせる。うん、すげぇ爆破の人がこっち見てくる、けど言いたいことはわかるよ、うん。
「テメェ、さっきから何付いて来てやがる!!漁夫の利か雑魚がッッ!!」
「オメェが付いてきてんだよ!!コッチは効率良く戦ってるだけだ!!」
「こっちもだよカスがッッ!!」
んだこの暴言厨!!頭おかしいんじゃねぇの!?(ブーメラン)つか喧嘩ふっかけんなや、アンチヒーロー行為はご法度って言われたばかりやぞ!?……いや、手は出してないからセーフか?
「大体何だてめぇは……よりによって氷使やがって……!お陰で身体が冷めて汗が引くんだよボケがっ!」
「こっちのセリフだわ……テメェの爆発と熱で氷が砕けて溶けるんだよ……!!」
売り言葉に買い言葉……俺も手を出すつもりもないし、受験の名目があるからには向こうも出してこないだろう。早い所切り上げてポイント探しに……
っ!?後ろかっ!?
「「対象、仲間割レ、ブッコロ―――」」
「邪魔してんじゃねェッ!氷華の閃!!」
「くたばれカス!!!!」
俺の氷の太刀と爆破の奴の爆撃が後方から不意打ちしてきた仮想敵を吹き飛ばす。あー!火力羨ましい!!俺も欲しいなぁ!!
「てめぇ!被ってんじゃねぇ!」
「言い掛かりだわ流石に!!」
ったく……ん?なんか、地響きが……揺れてる?地震か?……いや、違う?
「ありゃあ……」
地響きとともに姿を現すのは…、模擬試験用の模造とは言え、ビルをも超える巨体を持つ超巨大仮想敵……なるほど、これが例のお邪魔虫、0ポイントの仮想敵か!!めっちゃ建物ぶち壊してるな……瓦礫が雨みたいに落ちてきやがる。
「ちっ……」
爆破の奴は我先にと0ポイントの仮想敵の方へ飛び出していく……この混乱の最中さらに仮想敵を倒すつもりだろうか?見た所爆破の奴の機動力は凄まじい、火力も十分。あの0ポイント仮想敵に逃げる道理は無い。
「……倒しに行くか?いや、駄目だ。ショートなら行けるだろうが……俺じゃ火力不足。それよりも……瓦礫か……
……本当はポイント稼ぎにいきたいんだけどな。身体が勝手に仮想敵の……厳密には、その巨体で瓦礫の雨が降る方へと向かう。0ポイントの奴から逃げる人々を押しのけて……人波に逆らうように。
別に倒しに行くわけじゃない。倒せるとも思ってない……ただ、
とは言っても、流石に入試だからな……死人が出るような状況にはならないように調整してるだろう。この行為も余計なおお節介だ……そう思ってた。
だが……どんなことにも例外が――或いは狙ってか――が起こるものだ。
人波を乗り越えて見えたのは……目の前の巨体に恐れ慄き、冷静な判断ができずにへたり込み縮こまる受験者の姿…………っておい、足が瓦礫に挟まれてるのはヤバいだろ!!当たって欲しくない予感が当たった!!
オマケにまだ瓦礫が落ちてきて…………間に合うか?……
「あ……あぁ……!」
巨大な瓦礫が重力に押されて落ちてくる……届けよ…!!
「やばっ……!!」
「白虎の爪ェッ!!」
氷を纏った鉤爪が、迫る瓦礫を砕く……ぱらぱらと破片が落ちてくるが、この瓦礫をもろに食らうよりも何億倍もマシだ。瓦礫を砕き、受験者を抱えて一旦その場を離脱する。
「えっあ……ありがとうございます……!」
「大丈夫か?ケガは?」
「あ、あの……足を少し痛めたみたいで……」
瓦礫が足に挟まって痛めた止まり……?なるほど、演習場なだけあって建物とかを構成してる素材のある程度重さは軽減してぶつけても大事にならないようにしてあるのか。
やけにビルが崩れるのも重さを削ったから強度が普通よりも脆いんだな…………まぁ、本当に足は痛まてるだけっぽいな。
「ここなら大丈夫か……ちょっと下ろすぞ。」
「は、はい!」
「足見せて。」
「こ、こうですか……?」
「おけ……コレで氷を作って……っと。これで足冷やしておきな。」
轟みたいな氷壁が無理でも、氷嚢くらいの氷なら形成できる……さて、あとは……
「あの仮想敵か……ここまで離れれば大丈夫だと思うが、気をつけろよ。俺はちょっとあの仮想敵止めてくる。それじゃ。」
「えっいやあの早口……と言うか速……」
あんまちんたらしてる時間はないので受験者の子は置いておいて先に仮想敵潰しに行きます。
……これが実戦じゃないのはわかってる。けど、駄目だな……どうにもあんな被害を見せられると
『受験時間残り一分!!』
受験時間残り一分、この0ポイント倒したら終わりかね?……合格ラインもわかんねぇのにこんな事やるなんて馬鹿みたいだ。ただ、やっぱ
それに俺だって馬鹿をやってる馬鹿だが馬鹿じゃない。何とかする方法くらい考えてる……俺も、この一年。轟とマックで談笑して氷像作って遊んでた訳じゃねぇ。
俺は仮想敵に走り抜けながら両腕に纏わせた氷を解除して、片腕だけに集中させる……しっかりじっくり育てるように形成していくのは……『角』だ。
爪ほど鋭いわけでもなく、刃ほと切れ味が良い訳でもない。身も蓋もなくせばただの鈍器……そんな角のような塊を腕にまとわせる。それだけなら何の意味のない行為だ……
「っし……もう少しだ……!!」
だが、大きいものを形成するには時間がかかる……急いでいる時には当たり前にいびつな物が出来上がる。だが、それで良い……今の俺にはでかい鉤爪も大剣も作れない……時間をかければ作れるかもだが、今の俺に急いで作れるのは……
まるで一本角のような巨大な氷の塊だけだ。それに、避けもしない、こちらを置い巨体を持て余してるような動きしかしない仮想敵なら……こいつで十分だ……!!
「喰らっとけよ……!!」
氷龍の一角
繰り出されるのは、まるでカブトムシがツノを振り上げるような動作で繰り出される斬撃……いや、角による突き刺しの打撃。0ポイント仮想敵は、股から角でぶち抜かれ、顎あたりに一角が突き刺さる。
思ったよりも柔い素材でできてるのか、角の振り上げを食らった部位は軽くひしゃげている。角のように作ったとは言え、ちゃんと突き刺さったのも驚きだ。
……あー……流石に凍えるわ……デカいや作る……寒……前まで轟の言う「氷を使いすぎた時の体温低下のデバフ」がイマイチよくわかんなかったけどこういう事か……こりゃキツイは、マジで動きにぶる。
姉御真似して足に凍りまとわせて
『試験終了ーーー!!』
おっ、試験も終わりか……あぁ……結局何ポイントだ?30?良くて40くらいか?……なんか微妙そうなラインだな。まぁ良いや。
「あぁでも……まじ……寒いな…………あー、くそ。ここだけ完全に氷河期だ。」
俺が当たりを見渡すと、作り上げた角を振り上げた先が、まるで氷河期のように氷を纏わせていた……正直あんま解除したくねぇ……水分凝結して凍らせた氷だから解除たらまとまった水になるんだよな。
「あー……一般入試でこれか……ショートは大丈夫だよな?アイツもすげぇ強いし。」
友達の心配なんて随分と余裕な……なんて思われるかもだが……まぁ、良いだろう。友達の心配もできないやつが他人の心配を、できるわきゃないんだ。
俺は悴む身体を揺らして、試験の次の指示を待つのだった……厳密には、この氷を解除してよいのかどうかの確認をとるために……
ネーミングセンスが厨ニ?日向も轟もまだ中学生やぞ!?そりゃ厨ニ病位わずわせてるだろ!!(偏見)
多分かっちゃんは裏で本家の戦闘訓練で始めて轟の氷結見た時みたいな状態になってる。