『始祖の見る朝日』~ロリ鬼はなぜ、無惨様を太陽の下に連れ出したのか?~ 作:この俗物怪物くん
朱鷺たち鬼は、いまや敵地のど真ん中で、まるで何事もなかったかのように暮らしていた。
炭治郎は報告できず、しのぶは笑顔で針を握り、善逸は零余子の虜。
そして朱鷺は、京極屋の格子の奥で、古の歌を口ずさむ。
これは、鬼と人との境界が曖昧になる、束の間の夢――。
血の匂いの代わりに、香の煙が立ちこめる夜、
彼らは“生きているふり”を、ほんの少しだけ上手にやってみせた。
なぜ鬼である朱鷺たちが、鬼殺隊の本拠地(仮)でのうのうとしていられるのか? 答えは簡単。炭治郎くんたちが、上層部に報告していないからです!
「(むぅ…あの人たちは、確かに鬼だった…。俺たちの家族を殺したのも、朱鷺さんだと言っていた…。なのに、なぜだろう…煉獄さんのことも、猗窩座さんは敬意を払っていたように見えたし、朱鷺さんは、最後に俺を助けてくれた…。累くんも、列車を守ってくれた…。分からない…! あの人たちは、一体何なんだ…!)」
はい、炭治郎くん、完全に混乱しています。朱鷺たちの不可解な行動と、垣間見せる人間的な感情(?)に、報告を躊躇っているようです。善逸くんと伊之助くんも、似たようなものでしょう
しかし、一人だけ、全てを知っているはずの人物がいます。蟲柱・胡蝶しのぶさん。彼女は、那田蜘蛛山で朱鷺たちに気づいていたはず。そして、蝶屋敷では累くんを捕まえて尋問していました。累くんは無事なのでしょうか…?
廊下の隅で、朱鷺が心配そうに(?)累に声をかける。
「あらあら〜、累〜。大丈夫でしたの〜? あの蝶々のお姉さまに、何かされませんでした〜?」
「(顔面蒼白でガクガク震えながら)…あ、あの女の人は…! ち、血を…! 薬を…! に、二度と近づきたくない…! ぼ、僕は何も見ていない…! 聞いていない…!」
何されたんですか、累くん!? しのぶさんの笑顔の裏で、一体どんな尋問(という名の実験)が行われたのか…! ともかく、口止めは完璧なようです。累くん、無事でよかった…!
そして、もう一方の『娘』、零余子ちゃんはというと…
「あーん、善逸〜? ちょっと、肩が凝っちゃった〜。揉んでくれない〜?」
「はい喜んでぇぇぇ! 零余子ちゃんの美しい肩を、この俺が揉みほぐさせていただきまーす!」
「(善逸の頭を撫でながら)ふふっ、いい子、いい子〜」
零余子ちゃん、すっかり善逸くんを尻に敷いてますね! いつの間に!? 彼女の血鬼術『蜃』の影響なのか、それとも単に小悪魔的な魅力に善逸くんがメロメロなのか…! この短期間に、一体何があったんでしょう…!
そして、朱鷺ちゃん自身の蝶屋敷での過ごし方ですが…これがまた、おかしいんです! 普通、敵地に潜入しているなら、『諜報』コマンドや『破壊工作』コマンドが出るはずですよね? なのに、朱鷺ちゃんの行動選択肢に出るのは…
▼ 朱鷺の行動コマンド
・稽古をつける(※炭治郎たちに。なぜか好感度が上がる)
・お茶を飲む(※しのぶさんと。なぜか薬学談義で盛り上がる)
・伊之助をからかう(※首輪を撫でてゴロゴロさせる)
・善逸を色仕掛けでからかう(※零余子ちゃんとの三角関係を煽る)
まじでこれしかないんです! 鬼としての活動が、一切できない! これもシステムの強制力なのか!? それとも、朱鷺ちゃんが平和ボケし始めたのか!? 鬼だって、忘れてるんじゃないだろうな!? この人たち!
そんな奇妙な共同生活が、四ヶ月も続いた。 そして、ついに、炭治郎たち三人に、新たな任務が下る。
「…行ってきます、朱鷺さん、猗窩座さん」
「あらあら〜、気をつけてくださいましね〜」
「…死ぬなよ、少年」
炭治郎くんたち、非常に複雑な心境のようです。敵であるはずの鬼たちと、奇妙な師弟関係や友情(?)のようなものが芽生えてしまっている…。私もそう思います…。このゲーム、本当にどうなってるんだ…
炭治郎たちが蝶屋敷を後にしたのを見送ると、朱鷺は、パン、と手を叩いた。
「さて! わたくしたちも、そろそろ『お仕事』の時間ですわね!」
さて、やってきました! 夜の街、吉原遊郭! 鬼殺隊プレイヤーなら、ここから潜入する店を探すところですが、我々は鬼側! 上弦の陸・妓夫太郎と堕姫が潜む『京極屋』の場所は、当然割れています!
朱鷺一行は、何の迷いもなく、京極屋の暖簾をくぐった。 すぐに、店の奥から、禍々しいほどの美貌を持つ花魁――堕姫が現れる。 しかし、彼女は、朱鷺と猗窩座の姿を認めると、一瞬で顔色を変え、深々と頭を下げた。
「こ、これは、朱鷺様! 猗窩座様まで! よ、ようこそお越しくださいました! 何のご用向きで…!?」
おっと、すごく腰が低いですね! まあ、無惨様の側近(朱鷺)と、上弦の参(猗窩座)が揃って現れたのですから、当然でしょう。しかも、このルートでは、朱鷺ちゃんと猗窩座さまは、妓夫太郎と堕姫を育てた『師匠』でもある、という設定が付与されていますからね。逆らえるはずがありません
奥からは、痩せこけた男、妓夫太郎も、慌てた様子で現れる。
「ヒィ…! し、師匠がた…! いったい、どうなさったんで…!?」
ちなみに、この4ヶ月ほどの間に、累くんと零余子ちゃんのステータスですが…無惨様から『前回の働き(無限列車)の褒美だ』とか言って、また血を分け与えられまして。二人とも、血の量に苦しんで気絶してましたが、その結果、なんと堕姫さんと同じくらいまで強さが上昇しています! これで、下弦組も立派な戦力ですね!
朱鷺は、そんな元・弟子たちの狼狽ぶりを、楽しそうに眺めながら、とんでもないことを言い出した。
「ふふっ、二人とも、相変わらずですわね〜。実は、わたくし、急に思い立ちまして。しばらくの間、遊女になってみようかと思いまして〜!」
「はああああああ!?」
「もちろん、零余子も一緒ですわよ〜?」
「えええええええ!? 私もですか!?」
「あらあら〜、累も、そんなに羨ましそうに見なくてもよろしくてよ。貴方には、特別に女装して、わたくしたちのお世話係をさせて差し上げますから〜」
「!?!?!?!?」
累くん、女装決定! …って、あれ? 意外と似合いますね! さすが朱鷺ちゃんの息子!
「そして、狛犬くんは…そうですねぇ。貴方は真面目ですから、普通に従業員(若衆)にでもなって、お店を手伝っていてくださいましな〜」
「……(ため息)…分かった」
「猗窩座さま、人間形態は普通にイケメンですし、真面目なので、意外とハマり役かもしれません!」
こうして、無惨様の側近と上弦の参、そして元・下弦の二人が、それぞれの(狂った)役割で、京極屋に潜入することになった。
◇◇
さて、朱鷺ちゃんの発案により、京極屋に潜入することになった鬼ファミリー。それぞれ、予想外の形で、夜の街に溶け込み(?)始めました。その様子を、一人ずつ見ていきましょう
【朱鷺ちゃんの遊女体験:古風な新人(?)、大人気!】
① 昼見世(ひるみせ) - 新人お披露目
格子越しに、道行く男たちが、今日入ったばかりの新人遊女・朱鷺を品定めしている。
「おい、見たか? あの白い髪の子!」
「ああ! まるで雪ん子みてえだ! ちいせえが、とんでもねえ美人だぞ!」
朱鷺は、そんな下世話な視線にも、にこやかに手を振って応える。その無邪気な(フリをした)仕草が、男たちの心を鷲掴みにする。
「朱鷺! あんた、なかなか見込みがあるねぇ。その愛嬌、たいしたものだよ」
「(にこにこ〜)ありがとうございます〜」
② 稽古事 - 時代錯誤な教養
遊女には、美貌だけでなく、客を楽しませるための教養も必要とされる。
「では、朱鷺さん。この和歌の下の句を…」
「はい、『恋すてふ わが名はまだき 立ちにけり 人知れずこそ 思ひそめしか』ですわね〜。古今和歌集でしたかしら〜?」
「(驚)…! せ、正解だ…! なぜ、そのような古い歌を…?」
「あらあら〜、わたくし、昔(江戸時代)に、嗜み程度には〜」
琴も、舞も、茶道も、全てが完璧。しかし、どこか古風で、雅(みやび)やかすぎる。
「朱鷺ちゃんって、なんだか、昔のお武家様のお姫様みたいだよねぇ」
「ふふ〜、そんなことありませんわ〜」
江戸時代に叩き込まれた教養が、ここで活きてますね! 時代錯誤だけど、逆に『深窓の令嬢』っぽくてウケてるみたいです!
③ 準備中 - 女将と禿の会話?
「あらあら〜、累(るい)ちゃん〜。そんなところで何してるの〜? ちゃんとお客様の煙草盆、磨いておかないとダメですわよ〜?」
「(むすっ)…母上。人前では、その呼び方は…」
「いいじゃありませんの〜。可愛いわよ、累ちゃん〜」
準備中は、基本何もしない朱鷺ちゃん。女装させられた息子(累)をからかうのが、もっぱらの楽しみのようです。完全に小動物扱いですね
④ 夜見世 - 主家の令嬢、降臨
その夜、朱鷺を指名したのは、恰幅(かっぷく)の良い、人の良さそうな商人だった。
「いやぁ、噂の朱鷺太夫(※あっという間に出世)に会えるとは光栄だ! 実はね、私の家は、九条家の分家筋にあたるんでさぁ」
「(ピクッ)まあ! 九条家の…!?」
「はい! まさか、こんな場所でお嬢様(※朱鷺のことだと気づいていない)がいらっしゃるとは夢にも思わず! いやはや!」
朱鷺の顔に、いつもの笑顔とは違う、妖艶な笑みが浮かんだ。
「ふふっ…。良いですよ、良いですよ〜! 今宵は、わたくしが、気持ちよ〜くして差し上げますわ。主家の令嬢に、こんなことや、あんなことをされるなんて…興奮、なさいませんこと?」
「へ!? あ、いや、その…!(顔面蒼白)」
完全に立場が逆転してます! 客を手玉に取るどころか、精神的に追い詰めて楽しんでいますね、この子!
翌朝。 部屋から出てきた朱鷺を、遊女仲間が見送る。
「朱鷺ちゃん、昨日は大変だったねぇ。あの旦那、朝まで帰らなかったんでしょ?」
「(にっこり)ええ、とっても。おかげで、わたくし、お肌がツヤツヤですわ〜」
…はい。『食事』完了ですね。ごちそうさまでした
【零余子ちゃんの遊女体験:小悪魔系新人、嫉妬を買う!】
① 客入り - 噂の美人
「おい聞いたか? 京極屋に、天女みてえな美人が新しく入ったらしいぞ!」
「ああ! 零余子太夫(※この子もすぐ出世)だろ? 昨日は貸切にしたって話だぜ!」
零余子は、その美貌と、どこか掴みどころのない雰囲気で、瞬く間に吉原中の噂の的となっていた。
「(ふふんっ♪ 私、人気者? ちょっと、嬉しいかも!)」
「これなら、少し『サービス』してあげようかな〜♪」
零余子ちゃん、ノリノリです! 遊女稼業、意外と性に合ってたみたいですね!
② 床入り - 男心を弄ぶ
その夜、零余子を指名したのは、若く裕福な武士だった。
「零余子殿…。私は、貴女に本気だ…。どうか、私のものに…!」
零余子は、その武士の頬を、白い指でそっとなぞりながら、妖しく微笑む。
「あら、旦那さま。私が欲しいの? そんなに欲しいなら…うーん、どうしようかなぁ〜?」
「もっとたくさんお金を落としてくれたら〜、考えてあげても、いいかも〜? ね?」
彼女の小悪魔的な魅力に、男は完全に翻弄されていた。
翌朝。
「(満足げに)ふふっ♪ 男って、本当に可愛いわねぇ〜」
彼女の肌もまた、ツヤツヤと輝いていた。
はい、零余子ちゃんも『食事』完了! この子、客を選り好みしてるな…!
③ 人気爆発、そして衝突
零余子の人気は、とどまることを知らず、ついに京極屋の看板花魁である、蕨姫花魁――堕姫(だき)の耳にも届いた。
「(ギリッ)…なによ、あの小娘…! 最近、調子に乗ってるんじゃないの…!」
ある日、廊下で二人は鉢合わせになる。
「ちょっとアンタ! 花魁の私より目立ってるんじゃないわよ!!」
零余子は、そんな堕姫を、鼻で笑った。
「あら〜? 知りませーん。人気があるのは、仕方ないじゃないですか〜。それより、『おばさん』は、そろそろ引っ込んでてくださ〜い」
「この………小娘ーーーーー!!!」
二人の間には、バチバチと火花が散っていた。
あーあ、やっちゃった。上弦の陸 vs 元・下弦の肆(強化版)! 女の戦いが始まりそうです!
【累ちゃんの禿(かむろ)体験:意外な才能開花!?】
① 習い事 - 器用な新人
禿(見習い少女)として働くことになった累(※女装中・名前は『糸(いと)』)最初は不満そうだったが、意外な才能を発揮し始める。
「わー! 糸ちゃん、縫い物すごーい! 模様がとっても綺麗!」
「(少し照れて)い、いや…それほどでも…(蜘蛛の糸を操っていた精密さが、こんなところで役に立つとは…)」
琴を弾かせれば、その繊細な音色が人々を魅了する。
「糸ちゃん、琴も上手〜!」
「(…なんだか、気分がいいかも…? 人に褒められるなんて、久しぶりだ…)」
② 遊女たちからの寵愛
その器用さと、物静かで気が利く性格から、累(糸)は遊女たちからも可愛がられていた。
「あら、糸ちゃん。あなた、本当に気がつくわねぇ。はい、飴あげる」
「あ、ありがとうございます…(母上(朱鷺)以外の人間から、優しくされるなんて…)」
累くん、なんだかんだで、禿ライフをエンジョイし始めてますね! このまま人間社会に馴染んじゃったりして…?
【猗窩座の若衆(わかしゅ)体験:イケメンはつらいよ】
① 人気者、狛治さん
店の用心棒兼雑用係として働くことになった猗窩座(※人間擬態中・名前は『狛治』)その寡黙で真面目な働きぶりと、端正な顔立ち(イケメン)は、すぐに遊女たちの間で評判になった。
「狛治さーん! 私、ちょっと疲れちゃったので、足揉んでください〜!」
「…はい、ただいま。…これで、いかがですか? 」
「きゃー! 狛治さんの手、大きくて素敵ー!」
「狛治さーん! 私も揉んで〜!」×8人
「(む…俺は、こんなことをしにきたのでは…)」
猗窩座さま、完全に店の人気No.1若衆になってます! 本人は不本意でしょうが…
② まさかのスカウト
その真面目な働きぶりは、店の番頭の目にも留まっていた。
「おい、狛治! おめえ、なかなか見込みがあるな! このまま真面目に働きゃあ、いずれは番頭も夢じゃねえぞ!」
「え、いや…俺はまだ入ったばかりですし、いずれは…」
「いやー! 入ったばかりで、これだけ娘衆(むすめしゅう)に信頼されるたあ、大したもんだ! 期待してるぜ!」
「(番頭…? なんだそれは…?)」
③ 衝撃の告白と、誤解
そして、ある夜。一人の遊女が、意を決したように、狛治(猗窩座)の前に立った。
「狛治さん…。私…本気で、貴方のことが…!」
しかし、彼は静かに首を振った。
「…すいません。俺には…心に決めた人がいますので…」
「そ、そんな…! まさか…! あの、新入りの…朱鷺ちゃん!?」
「あんな子供がタイプだったなんて…! 童女趣味だったなんて…!」
走り去っていく遊女。
「(憮然(ぶぜん))…童女趣味……」
あー! やっちゃいました! 猗窩座さま、完全にロリコンだと誤解されてます! 朱鷺ちゃんへの一途な想いが、まさかこんな形で…! これは、さすがの猗窩座さまもへこむのでは…?
その夜。店の裏で、一人落ち込んでいる猗窩座の元に、妓夫太郎がやってきた。
「…ヒヒッ。師匠(猗窩座)、どうしてそんなに落ち込んでるんだ? 何かあったのかぁ?」
「……別に。…貴様には、関係ない」
おっと、意外な組み合わせ! 妓夫太郎くんが、落ち込む師匠を慰めに来たようです。なかなか、皆、この遊郭生活を楽しんでいるようですね! …本来の目的を忘れなければいいのですが…
最後までお読みくださり、ありがとうございます。
鬼たちは、なぜかくも「日常」に憧れるのか――
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