【完結】転生した魔法使いが金髪の双子を育てる 作:大気圏突破
狡嚙一家に陽東高校芸能科の2人と大人気漫画家の一行は、飛行機に搭乗し宮崎の地に足を踏み入れた。アクアとルビーは出生の地であり、父の慎二にとっても忘れられない出来事があった場所で約16年振りに訪れる。
「すいません遅れてしまって」
着陸間際に滑走路でトラブルが発生したことで飛行機が上空でクルクルと旋回し旅館への到着が予定よりも大幅に遅れてしまった。今日は長旅の疲れあるので荷物を置いて近隣を散策することになった
「みなみちゃんの胸ってマジで大きいんだね」
「ルビーちゃんも、形が整ってて綺麗やね」
「ちょっと失礼」
「あぁぁん、ちょっとフリルちゃ…」
「じゃあ私も」
温泉に浸かる女子高生たちはグラビアアイドルの巨乳を左右から揉みしだき柔らかさを堪能し、漫画家の2人はそれを横目に見ながら背中を流している。漫画やアニメだったらキャッキャウフフな展開に男湯にいる面々が興奮しそうな状況であるがアクアたちはサウナで汗を流しているので声は届いていなかった。
「あなたどうぞ」
お酌をしてくれた妻の厚意を受け取り御猪口を空にして自身も同じように愛する頼子に日本酒を注ぐ、その近くではアビ子がいつものようにアクアから『あ~ん』を求めていたが見られていることに気付き顔を赤くするのをフリルたちがニヤニヤしながら2人を囃し立てている
「お父さんは命の恩人なんですね」
「そうよ、年が明ける前に部屋で倒れているときに」
「ええなぁピンチの時に颯爽と助けに来はるヒーローが未来の旦那さんなんて」
「ルビーが『忘れた傘を返しに行こう』って言ってくれたからな」
食事が終わると夫婦の馴れ初めについて興味津々な芸能人は、お酒を勧めながら赤裸々なことを聞き出そうと躍起になっていた。アビ子は前日からの追い込みが祟り既に夢の世界に向かった。なお部屋割りだが慎二・頼子の夫婦部屋、女子高生にアビ子の大部屋、アクアの1人部屋となっている
「こんなところにいたんだ」
「ルビーか」
「どうしたの黄昏ちゃって」
アクアは旅館の外に出て夜風に当たりながら石で造られたベンチに腰掛けていたが、ルビーが暗闇から現れると隣に座り肩を寄せてきた
「また宮崎に来るなんて思ってもみなかったでしょ?」
「あぁ、ここで俺達が産まれた」
「あのね、パパが旅をしていた頃なんだけど私たちが産まれる前後に宮崎に来ていたの」
少し驚いた顔をする兄を見て妹は小さくドヤ顔を披露する。父は双子のことを分け隔てなく接しているつもりだが割とルビーのことを溺愛している。言っておくが彼は親バカという訳ではないし、アクアに全幅の信頼を寄せている
「なぁルビー」
「ねぇお兄ちゃん、パパはどんなことがあっても私たちを受け入れてくれると思うよ!」
「俺の心を読むなよ」
「双子だよ、何を言うか大体は分かるって」
自分たちが転生していることを父に話そうか迷っていたアクアだったが、ルビーの言葉で腹が決まった。もしかしたら既に気付いているかもしれないが自身の口から伝えたいと考えている
「前の人生と今の人生どっちが楽しい?」
「ルビーは?」
「質問を質問で返すのはマナー違反だけど、今がとても楽しい!」
ベンチから立ち上がると両手を後ろで組みながらアクアの周囲をゆっくりと歩きながら、自身の答えを即答する
「凄く重い病気で入院して、家族も完全に私のことを見捨てたの」
「病名は?」
「忘れちゃった。難しい漢字ばかりだったし終わった人生を振り返るなんて無意味に等しいから、でもね『ゴローせんせ』のことは忘れたくない」
「(えっ、今なんて…)」
突如出てきた人名にアクアの心臓が早く鼓動する。全身に伝わる血液が急激に加速するように駆け巡り体温を上昇させていく、平静を保とうとするが口が上手く動かない
「なぁ『ゴローせんせ』って?」
「ん?雨宮吾郎先生のことだよ」
「(俺の名前だ!じゃあまさかルビーの前世って…)」
今ここで自分が雨宮吾郎だったと口にしようかと思ったが言葉が喉を通る前に押し込んでしまった。ルビーにかつて自分が担当した女の子の影を投影するが1秒もせずに霧散してしまう
「それでお兄ちゃんはどっちが楽しいの?」
「分からない、今って言ってしまえば過去の自分を否定することになるし、昔って言えば父さんたちを悲しませてしまいそうで」
「ヘタレだね」
玉虫色の回答にルビーの抉るようなツッコミがアクアの心にダメージを与える。彼女は旅館の方に歩を進め次第に小さくなっていくのを見て、アクアは特大のため息をついた
「(ルビーが『さりなちゃん』か、神様はとんでもない喜劇がご所望のようだ)」
せっかく固まった決意も飴細工のように溶けてしまい振り出し戻った。いや振り出しよりもマイナスなのかもしれない。星空を見上げるアクアの瞳は虚空の夜に何を捉えたのだろうか?
「だいぶ凝ってますね」
「漫画家は座り仕事ですし」
高校生たちを部屋に返した夫婦は布団を敷いていたが寝るにはまだ早かったので、彼は妻をうつ伏せで寝かせるとマッサージを始めた。鑑定魔法を用いて凝っている部分を温めながら優しく揉んでいく、職業病というべきか首や腰に疲労の色が集中している
「でもこうやってマッサージをしてくれるのが楽しみで」
「そう」
籍を入れてから日は浅いが、長年の付き合いもあって互いの心情は大体理解している。距離を上手く保つコツなんて存在しない。だけど感覚で分かってしまうのだ!頼子はリモコンを手に取って部屋電気を消灯させると月明りが窓から注がれるのを見て彼は消音魔法を展開させた
「今日は私がリードしますよ」
「出来るかな?」
はだけた衣服から素肌が露わとなり2人は強く抱擁する。入浴から時間が経過しているが互いの体温が上昇し唇を重ね合わせる。夫を組み伏せた妻は更に求めるように舌を口内に侵入させ蛇のように絡み合わせると見つめ合いながら更に深く求めあった
「偶には甘えてください」
「そう言って最後は甘えてくるくせに」
「だって好きだから」
下着姿の彼女を産まれた時の姿にさせると自身も同じ姿となり愛し合う。例え大きな声を出したとしても外に音が漏れることは無い………はずたった
「フリルちゃん何してはるの?」
「(隣の)実況中継を聴いてるわ」
イヤホンを耳に装着した彼女を見てグラビアアイドルは"野球中継"を聴いているのだと思い込んだ。外から帰ってきたルビーは既に爆睡し鼻提灯を作っている
「(アビ子先生寝てはるし、ウチも疲れたさかい)」
布団を深く被り自身も夢の世界へ旅立った
「(奥さんの方が攻めだったけど、いつの間にか攻守逆転して甘えた声で求めているわね、それにこの肌がぶつかりあうような音と嬌声って……激しい夜になりそう)」
夫婦の部屋に盗聴器を仕掛けたフリルはイヤホン越しに聞こえる愛の行為を盗み聞きしていた。もちろん犯罪だが作り物の恋愛ドラマより身近な大人の営みの方に軍配が上がる
「(ルビーさんに妹か弟が出来るのも時間の問題かしら?)」
音量を最小限にしても伝わってくる声をBGMにしながらフリルは目を閉じるが、夫婦の営みは日付けを跨いでも続いた!そして妻に注がれた夫の欲望は奇跡を起こす準備を始めるのであった
「(どうしたものか)」
「ZZZ…ZZZZZZ」
草木も眠る丑三つ時、旅館の廊下に備え付けてある長椅子に座るアクアは自身の膝の上で頭を乗せて眠るアビ子に困惑していた。喉が渇き外の自販機で飲み物を買おうとしていたら彼女が夢遊病患者のように目を閉じたまま歩いていたのを発見し保護をした。どうやら寝ぼけて外に出てしまったようである
「(俺の部屋に連れて行くのは駄目だし、ルビー達も寝ているのを起こすのもマズイ)」
現状を解決する為にアクアの脳はフル回転をするが勉強が出来ても日常のトラブルには役に立たない。とりあえず寝ている彼女を起こさないように不動の状態を維持するしかない
「ん~…アクア君………ここ間違え……」
「(夢の中でも描いているのかよ)」
「今日も……明日…も、いつま………でも、一緒です」
「(はいはい)」
アビ子の頭に手を乗せてモジャモジャの髪の毛をほぐすように梳かしていく、ルビーに聞かれたことをはぐらかした彼だが今の人生の方が楽しいと思っている。家族の愛を受け充実した日々を享受している。前世で得られなかった満足を感じているが口にすることが出来ない
「(もしかしたらあそこにまだ)」
雨宮吾郎が亡くなった場所に昔の自分が居るのかもしれない。せめて土に埋めて供養しようと考えるアクアであった
有馬記念当てましたよ3連複で3連複ボックス買いの84点で的中した馬券を500円持ってましたよ、コスモキュランダが逃げ(先行)するなんて誰も想像しないよ、競馬の神様がいるとしたらキムテツ厩舎に罰が当たりましたね
YouTubeでレガレイラの単勝に500万突っ込んだ人は大丈夫なのだろうか?(大阪杯のエフフォーリアに540万突っ込んだ人もいるが)
感想ありがとうございます。
誤字訂正もありがとうございます
今日は東京大賞典、頑張れナルカミ
次回作を作る時に途中まで原作と同じ流れだったら、すっとばしても良い?
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OK 原作を知ってるから問題無い
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NG やっぱり最初から全部読みたい