【完結】転生した魔法使いが金髪の双子を育てる   作:大気圏突破

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アニメ1期から2期まで向けての空白期間を埋める内容です


閑話~ちょっとした息抜き~

 ツクヨミ改め『ぶりぶりざえもん』は必死になって星野アイを探していた。魔法使いから解放されたが自身の心臓は握られている。配下のカラスたちに指示を出して捜索をされるが望んでいる情報は集まらない。しかも施された呪いは厄介で

 

”ピリリリリリリリリリリリリリリリリ”

 

 

 近くにいた小学生が下校中に遊び半分で防犯ベルを鳴らしてしまい、その音を耳にした彼女は急いでデパートの中に駆け込んでトイレに入っていった。街中に出ていれば不意打ちで呪いが発動してしまうのだ

 

「(オムツ着用なんて恥ずかしくて出来ない)」

 

 それは最終手段だがプライドが許さなかった

 

 

 トイレの主となってしまった彼女は今後の対策を講じながら店内で鳴り響く火災報知器の誤報で再びお腹を痛めるのであった。

 

 そしてアイを探す人間はここにもいた。元苺プロ社長の斉藤で妻だったミヤコも並列して捜索していたが手掛かりが掴めない状態で八方塞がりだった。残念なことにミヤコは当分お天道様を拝めない場所で働くので奇跡が起きれば出会えるかもしれない。しかしそれは年末ジャンボ宝くじで1等を当てるより難しいことである

 

「(いったいどこにいるんだアイ!)」

 

 限界集落の住民を診察する病院を訪ねアイの写真を見せて行方を追っていたが、情報は集まることはなく無駄に捜索資金を浪費していった。今も生きているのか分からない存在を探すにはモチベーションが必要だが、火を灯す薪は絶賛売り切れ中である

 

 

「とりあえず戻るか」

 

 古びた家電屋の前を通ると古くなったテレビから全国ニュースの映像が流れ、宮崎の風景が映し出されていた。記者が繫盛店で住民たちにインタビューしている内容だが画面の奥にルビーとアビ子が映り込んでいることに気付いたのは日本で1人だけだった

 

 

 

 

 

 

 夏休みが終わり陽東高校では期末テストが行われていた。誰もがルビーは赤点を取ると思っていたが全科目を平均点より上回り見事お小遣いアップを勝ち取った。頑張った人にはちゃんと報酬を出す父なので翌月から彼女の小遣いは3000円アップとなった。本人曰く

 

「私が本気を出せばチョロいもんよ」

 

 と豪語していたが、実は有馬家で勉強を教えてもらい問題の出題傾向を把握していた。別に不正やカンニングをしていた訳ではない。父と同様に自分で作った縁を有効活用したに過ぎない

 

 

 

 

「大丈夫か?」

「ちょっと気分が」

 

 それは夕食後のことだった顔色を悪くした頼子がトイレに駆け込んで戻してしまった。慎二はすぐに鑑定魔法で調べるが風邪や食中毒の症状はなく健康と判断していた

 

 

「母さんまさか?」

「アクアどうした?」

 

 何かを思ったのかアクアは立ち上がり薬箱の中から妊娠検査薬を取り出して2人に渡した。なんでこれが常備されているか?と思うが、旅行前から夫婦のシングルマッチの音を耳にしたアクアがAmazonで購入したものだ!そして再びトイレに向かった彼女は飛び出してくると夫に抱き着いて涙を零していた。なお翌日に産婦人科へ足を運び医師からのお墨付きをもらった夫婦は来年産まれてくる新しい家族のことを想い病院内で堂々とキスをした

 

 

 

「ご懐妊おめでとうございます」

「ありがとう不知火さん」

 

 オフの日に学校帰りのフリルたちが訪れ夫婦に祝福の言葉を贈る

 

 

「2人の赤ちゃんやから、ごっつ可愛い子になるんやね」

「それは産まれてからのお楽しみだな」

「奥様はいつまでお仕事を?」

「在宅ワークだから本人はギリギリまでやるって言ってるけど、間際の頃には病院に居て欲しいのが夫としての意見だね」

 

 

 妻は基本的にSNSはやらないので出版社側で今回のことを発表すると多数のお祝いコメントが届き、一時的に回線が重くなってしまった

 

 

「そういえば女性漫画家が出産のことを『人体錬成』って言ってましたね」

「知ってるし本人もギリギリまで執筆をしていたみたいだね」

 

 2人飲み物を出した店主からは笑みが零れ落ちていた

 

 

「まさにハネムーンベイビーやね」

「時期を考えるとその辺かな」

「まさか競泳水着プレイで出来た子供だなんて」

 

 

 MVP投票をすればフリルに票が集まるだろう。宮崎旅行の同行を頼んで頼子に白い競泳水着をプレゼントした。今回のことがなくてもいずれ授かる可能性はあったが背中を押してくれたのは彼女である。まさに『押しの子』だ

 

 

「もう名前は考えてはるんですか?」

「まだ気が早いって、それに性別も分からないんじゃ名付けるのも無理だって」

「じゃあ私が名付け親に」

 

 

 店主とグラビアアイドル同時攻撃によって、体力を0にされた人気女優はテーブルに伏してしまうのであった

 

 

「ところで不知火さん」

「なんですか?」

 

 復活したフリルの目を強く見つめ

 

 

「なんで競泳水着プレイのことを知っているのかな?」

「私が向こうで渡したものですよ!」

 

 

 店内のエアコンは24度に設定してあるが、それ以上に寒さを感じる。フリルの背には汗の染みが段々と広がっていく

 

「そうだとしても使わないという選択肢だってあるはずなのに何で断言出来るのかな?」

「それはルビーさんが」

「えっ、ルビーちゃんそげんなこと言うてた?」

 

 

 最悪のキラーパスに苦虫を噛み潰したような表情を一瞬浮かべたことを彼は見逃さなかった

 

 

「さて話してくれるよね?不知火さん?」

 

 八方塞がりの彼女は全てをゲロった。これ以上ウソを塗り固めていけば更に被害は広がると思い白状した。全てのデータをその場で消させたが切り札であるアクアとアビ子の部分を提供したことでお咎めは無しとなった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「最近『東京ブレイド』が変わったよね」

「そうそうバトル路線だったのに恋愛描写も入ってくるようになって、あと刀鬼の上半身ヌードがやたら目立つよね?」

 

 

 ファミレスで女子高生は今週号の週ジャンをテーブルの上に広げていた駄弁っていた。少年誌連載だがこの作品は若い女性層にも受けているのが大ヒットの要因である

 

 

「ってか、刀鬼にモデルになった人物がいるってマジ?」

「考察系YouTuberがそんなこと言ってるけど眉唾でしょ?」

 

 合っているんですよこれが当然モデルは長年アビ子の隣にいたアクアである。なお恋愛描写の増えた要因は宮崎の地で彼女が彼に告白をして受け入れてもらったことで執筆の幅が広がり、子供たちは王道の展開を楽しみ、中高生以上の人達は恋愛モノとして扱っている

 

 

 

 

「それで先生は安定期に入ったんですね」

「来年の6~7月頃には産まれる予定になる」

 

 年末までは少し遠いが寒くなってきた季節である。鮫島家にいる2人はいつものように原稿と対面しながら軽口を言い合う。あれ以来変わったのは仕事がひと段落するとアビ子が甘えるように抱きついて撫でることを要求してくる

 

 

「男の子ですか?それとも女の子ですか?」

「そろそろ分かるみたいだけど、産まれるまで内緒にするみたいで」

「じゃあ名前も2つ考えているんですね」

 

 アビ子の答えに彼は頷く、今回のことは母なりのサプライズであり本当に産まれてからのお楽しみである。気の早い父は既にベビー用品を買い込んでいて準備万端だ!

 

 

「そういえばブレイドの舞台化が正式に決まったんですよね?」

「どこで知ったんですか?驚かせようと思ったのに」

 

 このことは店にやって来た金田一たちが口にしていたことで、まだ世間には知られていないオフレコの情報だった。既に大輝の主役起用が決まり片寄や有馬も主要キャストに名を連ねているが、鞘姫のところだけ空欄になっている。本来なら黒川あかねが選ばれるのが大本命だったが金田一が待ったをかけた状態となり決まっていない

 

 

 

「アクア君に刀鬼をやってほしかったのに」

「俺は素人ですよ」

 

 膨れているアビ子の頬を突いて空気を吐き出させるのを見て、朗らかに笑うアクアはいつも通りである。このまま幸せな日々が続くことを願っているアイが見つからないのであれば見つからないままで構わない。例え現れて「一緒に暮らそう・迎えに来た」と言われても突っぱねる自信がある。アレはもう母親なんかじゃない

 

 

 

 

 

 

 

 

「アクア君マフラーを巻いてください」

「こうですか?」

 

 クリスマスの日に店で行われたパーティーが終わり、帰り支度をする面々がいるなかで彼女はアクアに頼んでいた。彼はいつものことだと思い身を屈めてマフラーを持って彼女の後ろに回すと

 

チュ!

 

 宮崎の時とは違い皆がいる前で2人は唇を重ね合わせた。不意打ちされた形なったアクアは後退ろうとするが抱きついてくるアビ子を受け止めたことで再び重ね合うのであった。フリルと大輝はスマホのカメラで撮影し、慎二はネットショップで購入したケーキにロウソクを灯して真ん中には2人の名前を相合傘になるようにチョコで彩った

 

 

 

 

 アクアと頼子が寝静まり彼は絨毯に乗って聖夜の星空を飛んでいた。隣にはルビーがいてココアを飲んでいる。昔は箒の2人乗りだったが娘が成長したの自然とこっち側になっていった。1回だけ龍の模型を巨大化させて空を飛んだが

 

「サラマンダーより、ずっとはや~い」

 

 という不人気悪女ナンバー1の台詞を口にしたので二度と使わなくなった。なおアクアは空を飛ぶ感覚を嫌がり夜空のドライブに参加したことがないが、転移魔法で2人でマチュピチュに行ったときには感動して声を失い、年明けには条件が合えばオーロラを観に行く予定である

 

 

 

「なんかこの1年色んなことがあったね」

「そうだな騒がしいの好きだが来年は赤ちゃんが産まれるんだ少し静かにしたいな」

「パパの娘になれて本当に幸せなんだ!」

「ありがとう」

 

 ロシアンティーを飲み干した慎二はカップをアイテムボックス中に入れた

 

 

「私の秘密知ってるよね?」

「アクアが教えてくれたよ自身のことも含めてな」

「魔法使いの子供たちがアイドルから産まれた転生者って、ラノベでも売れないね」

「漫画にしたら6週で打ち切りだな」

 

 その言葉に2人で大笑いする声が夜空に木霊する

 

「叶えたい夢は見つかったか?」

「まだ分からないけど幸せを伝えたり、頑張っている人のことを支えたいな」

「そうか」

 

 娘の進路を聞いた父親は成長したことを実感し、年明けから忙しくなることに溜息を吐くこと無く前を向いていくのであった。




次話はちょっとだけ時間が進みます。なお東ブレの舞台化が遅れたのは鏑木事変によるもので作中内で公演となるのはゴールデンウィークぐらいになります。

今月からアニメ3期が始まるけど原作を知っている身からすると『ドラクエの毒の沼地でシンクロナイズドスイミング』なんですよね。アイを葬った犯人たちを捜すために双子たちのHPがドンドンと削られて最期はアレですから(もう1年が経つよね)

だから自分の創作する中では基本路線は双子たちが幸せになる路線やアイ生存ルート(別作品ですが)を作って原作よりマシにしようと考えてます。

青写真や骨組みすら出来ていませんが現在進行が止まっている作品を1回消してリメイクする形で重曹ちゃんとアクア(もしくはオリ主)と小さい頃から関わらせて、義理の姉弟にする内容をぼんやりと妄想しています。ヤンデレ重曹ちゃんみたいな展開になるのかな

本作を完結したあとに次作も『推しの子』小説(浮気してリリカルなのは)を執筆する予定ですが、途中まで原作と近い展開だったらすっとばして、簡単な説明文を入れていきなり子役時代や小学生ぐらいまで成長させるのもアリですかね?アンケートにします



感想ありがとうございます。
誤字訂正もありがとうございます
最後まで頑張ります

次回作を作る時に途中まで原作と同じ流れだったら、すっとばしても良い?

  • OK 原作を知ってるから問題無い
  • NG やっぱり最初から全部読みたい
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