龍とチェンソー   作:とある1人

11 / 12
6弾特典もらってきました
なんで公式が幼馴染ifやってんですかね


10話 誘いとカレー

 

 「どうなってんだよ…」

 

 眼下に広がる惨状に思わず悪態をついた

 群青の空の色に対照的な地面に広がる血

 哀れな玩具、デンジ、パワーから流れ出た

 血はタツトの靴を汚した

 「お前がマキマが言っていたもう一人か」

 少し歳を食った金髪の男が

 アルコールの臭いがするスキットルを

 ぐいと煽りながらこちらに振り返った

 口を開こうとしたら

 「…いやいい俺の質問に答えろ」

 遮られた

 

 「人が死んでどう思った?」

 

 「いや別に何も」

 

 

 「仲間がケガしてどう思った?」

 

 「イヤだなーって」

 

 

 「お前は人と悪魔どっちの味方だ?」

 

 「どっちでもない、今は人」

 

 

 

 「お前は75点だ、まだ頭のネジが外れきってない

  お前みたいに仲間を気にしてる奴はすぐ死ぬ

  そんなやつのネジを緩めるのが俺の役目だ」

 ゴクリとまたスキットルを煽った

 ゆったりとした動きでポケットに手を入れ

 何かをこちらに投擲した

 あまりにも当然のような動きだったから

 反応が少し遅れた

 

 「うおっ」

 咄嗟に狙われてた顔をずらして手で掴んだのは

 何の変哲もないナイフだった

 

 「ふむ…筋は良い」

 「あぶねーな!俺じゃなかったら死んでるぞ!」

 「そこの死んでる二人は食らったんだがな」

 

 まぁ現にそこの2人は死んでるが

 

 「まず一つ、獣が狩人の言葉を信じるな」

  

 そう言うと空気が変わった

 先程までのどこかおかしいジジイから

 殺意のスイッチが入った感じだ

 どこから出したのかいつの間にか

 ナイフが握られていた

 

 こっちに向かって来るのを狙って右手を振るう

 男はそれを難なくしゃがんで避け

 俺の左肩を掴んでナイフを背中に刺そうとした

 「チィ!早!」

 体を右に捻って男の手から逃れ

 そのまま下段回し蹴りを放つ

 狙いはナイフ

 

 それを察して男はナイフから手を離して

 蹴りを避け落ちている最中のナイフを再び拾い

 逆手で切り上げた

 「あっぶねぇ」

 付き合ってられないとバックジャンプで距離を取った

 

 「中々動けるな悪くない」

 「そりゃどーも」

 「正直マキマはなんでお前を

  連れてきたのかわからんな」

 なんか知らんがお眼鏡にかなったらしい

 「俺はアイツらを起こしてくる」

 くるりと背を向けた男を見て

 ふぅと一息ついた所に飛んできたナイフを

 今度は持ち手をつかんで止めた

 

 「教わったことが出来てるな」

 「あんな見え見えなフリに

  引っかかる奴いんの?」

 「そこの2人」

 「あ〜」

 「あとは

  心が熱くても頭はクールに動かし続けろ

  ってところだ」

 

 特に理由もなしに納得できた

 「お前に指導は要らんだろう

  もう明日から来なくていい

  あとは頭のネジを緩めるだけだ」

 「へーい」

 コートの内ポケットからタバコと

 メモ帳を取り出した男は

 「ついてこい」

 一言だけ言うと丘の上の木下まで歩いていった

 

 

 「はあ?」

 

 怪訝に思ったが断る理由もないから

 取り敢えずついて行った

 

 「公安はどうだ?」

  『会話はマキマに聞かれている』

 

 メモ帳をこちらも見せながら大真面目に

 世間話を始めた

 

 イマイチよくわかんなかったが

 取り敢えず乗っかることにした

 

 「ぼちぼちってところ」

  『何言ってんだ?』

 

 「そうか、まぁどんどん人が死んでくからな」

  『マキマは自分の支配下に置いた生物を使って』

 

 「一々悲しんでたらキリがない」

  『こちらを監視できる』

 

 文字で埋まったメモ帳をめくった

 

 「今回の襲撃も大勢死んだらしいしな」

  『マキマを殺すのを手伝え』

 

 「まぁ別に知らない奴が死んでも何も思わねぇな俺は」

  『なんで?』

 

 「デビルハンターに向いてる奴ってのはそういう奴だ」

  『最近、そこの金髪が入ってきてから

   マキマの動きがキナ臭くなってきた

   戦力はあるに越したことはない』

 

 「そりゃどうも」

  『断る』

 

 「そこで寝てる奴等も早く鍛えてやらんとな」

  『手伝ったらできる範囲で要望を叶えるとしてもか?』

 

 「厳しく頼むぜ」

  『してもだ』

 

 「言われなくてもそのつもりだ」

  『そうか、気が変わったらいつでも言え』

 

 そう言うと立ち上がって

 デンジ達に歩いていった

 

 「何だったんだぁ?」

 

 その後、デンジ達がボコボコに殺されてるのを

 見学してから帰路についた

 

__________________

 

 「そんな急いでどうしたの〜?」

 

 襲撃から1週間くらいたった

 急いで帰る荷物を纏めて本部の廊下を

 早歩きしてる時に姫野に呼び止められた

 

 「今日の夕飯カレーだからさ」

 「え〜せっかくタツト君を

  ご飯に誘おうと思ったのに〜」

 「悪ィまた今…あ、じゃあ姫野うちで食う?」

 「行ってもいいの?」

 「早川に聞いてみるか」

 電話で聞いたら来てもいいとのこと

 「ダイジョブだってよ」

 「やった〜仕事終わったら行くね」

 「じゃ、また後でな」

 「おつかれ〜」

 

 

 ピンポーン

 呼び鈴が鳴った

 「タツト出てくれ」

 「ほーい」

 ガチャリと扉を開くと

 スーパーの袋に入った大量の酒を持った姫野がいた

 「来たよ〜おじゃましまーす」

 靴を脱いでリビングに腰を下ろした姫野は

 袋の中のビールを開けて飲み始めた

 「カレー出来たぞ」

 「おっめっちゃいい匂い!」

 香りに釣られてデンジ達も部屋から出てきた

 皿に盛り付けて食卓を囲む

 いただきますをして

 美味しくカレーをいただく

 「うまァ!!!」

 机の反対を見るとパワーがニンジンを

 ぶん投げてそれをキャッチするデンジ

 それを起こるアキといういつもの光景

 「何か、賑やかでいいね

  いつも家で一人だからさ

  なんかこういうの羨ましい」

 ポツリと姫野が呟いた

 その顔から過去に何かがあったことが分かる

 「じゃあ偶に食べに来ればいいんじゃね?

  いいだろ?早川」

 「全然来てもらっていいですよ

  人出が増えると助かるので」

 パワーの頭をグリグリしながら答える

 「そっか、じゃあ偶にお邪魔するね」

 そう言うとビール缶を手に取り

 ゴクゴクと一気飲みした

 

 突然電話がなった

 早川が出た

 あの話し方からしてマキマだろうか

 暫くして受話器を置いた早川がこっちを向いて

 「明日、ヤクザの事務所にガサ入れするらしい

  と言っても突入して拘束するらしいから

  戦闘は避けられないそうだ」

 「要は全員ぶっ殺しゃあいいんだろ

  センセイに鍛えられた俺らがいりゃあ楽勝よ」

 デンジとパワーは自信があるみてぇだ

 そりゃああんだけ強ぇ人に鍛えてもらったら

 強くなるに決まってる

 「じゃあそんなに遅くないから帰るね

  明日頑張ろうね

  皆、死なないでね」

 「モチロンよ」

 「余ったビールあげるから飲んじゃって 

  じゃあ、お邪魔しましたー」

 姫野は帰っていった

 「俺らも片して早く寝るぞ」

 テキパキと指示を出す早川に従って

 その日は少し早く寝た

_____________________

 

 翌日

 

 

 姫野は来なかった

 

 




早川タツト
 マキマ討伐に誘われた
 協力する云々の前に
 何か危害を加えてきたら
 全力で殺すつもりでいる

岸部
 ネジは緩みきってないが
 そこそこ動ける玩具を見つけた
 
姫野
 過去に何かがあった
 何故か翌日に来なかった
 酔っていて何かあったのかも

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。