あっという間に4話目です
初めて他の人視点を入れてみました
「早川ァーあったぞー」
コウモリ野郎の一件のあと
悪魔退治に駆り出されていた
尾が2つあって虫を思わせる脚を持った
人間より二回りデケェ
シャケ?の悪魔からそれは見つかった
「やっぱり銃野郎の肉片食べてたか
雑魚悪魔にしちゃあ強かっただろうからなー
食べたのか食べさせたのか」
コイツは姫野というらしい
コウモリ野郎の時に早川といた中の一人だ
「まァどっちでもよくねぇか」
「そうですよ、どっちでもやることは同じです
悪魔は全部殺す
その先にヤツがいる、、、」
「コワぁ〜それだと俺もデンジも殺されんじゃん」
「魔人と悪魔は違うよタツト君」
「えッそうなのか?
てっきり俺ァ龍の悪魔だから
殺されっと思ったぜ」
「え?」
無言の時間か長い間流れた
寄っては返す波の音だけが響いている
静寂を破ったのは早川だ
「はぁ?お前魔人じゃなかったのか!?」
「魔人っつーか気づいたら人になってたっつーか
よくわかんねぇんだよな」
早川も姫野も驚いた顔して固まってる
顔を見る限りホントに知らなかったみてぇだ
まぁ言ってもなかったケド
「まァあれだ
何もなけりゃあオマエらの味方だから
殺さないでやるよ今んところはな」
早川が背中の刀を抜いて
先をこちらに向ける
刀は微かに震えていた
「俺の家族は全員目の前で悪魔に殺された
そこの姫野先輩もそうだ
俺は悪魔はできるだけ苦しむように
殺してやりたいし
同じ言葉を話してるだけで虫唾が走る
だから、ここで、お前は殺す」
怒りに震える声を絞り出した早川は
今にも斬りかからんとしてる
「はぁ~」
(面倒くせェ)
自然と溜息が出る
ポリポリと頭を掻く
殺意を込めた視線を向ける早川に
少しイラッとしたから
隠していた気配を少しだけ表に出す
「あのさぁ
はぁ~
力量差ってのを見極められねぇと
生き残れねぇぞ」
もう一度溜息をつき
固まったまま動かねぇ早川に
ゆっくり歩いて近づく
姫野に至っては置物みてぇだ
ゆったりとした動きで
親指の腹に中指を添えて早川のでこの前で
できるだけ本当に力を入れずに解放する
それでもでこは赤くなった
殺されると思っていたのか
早川は何が起こったかわからねぇって顔してた
「まァ今回は殺さないでやんよ
このあと報告あるんだろ
さっさと終わらせてラーメン食い行こうぜ」
それだけ言って
放心状態の2人を置いて砂浜を歩いていった
____________
早川アキは怒りに震えていた
家族を殺しておいてのうのうと存在している
悪魔という存在
その憎むべき悪魔が魔人と騙っていたことに
家族の仇は銃の悪魔だか
悪魔は悪魔だ
皆殺しにしなければならない
スッと怒りに震える手で刀を構える
その先には数日前に家に転がり込んできた
奇妙な同居人がいた
「はぁ~」
と気怠そうに頭を掻き溜息をつくその姿を見て
血液が沸騰するようなほどの怒りを覚える
が表情には出さない
あくまで冷静な顔を崩さない
が殺意の込もった視線は隠せていない
斬りかからんとした時
周囲の空気が上から押さえつけられたかのように
"重くなった"
ひんやりとした汗が背中を伝った
近くのカニは泡を吹いて動かなくなった
(なっなんだコイツは)
底の知れない存在を前に呼吸が浅くなる
龍の魔人とは聞いていたが
龍なんてものはニュースでしか
聞いたことがなかったし
最近だとめっきり聞かなくなった
生まれてこの方見たこともなかった
だから大したことはないと高を括っていたのだろう
「あのさぁ
はぁ~
力量差ってのを見極められねぇと
生き残れねぇぞ」
全くもってそのとおりだと思った
公安に入っていくつもの死線をくぐり抜けてきた
死にかけたこともある
だかその経験をもってしても
敵わない、殺されると確信してしまうほどに
目の前の存在は強大で強力だった
(姫野先輩だけでも逃さないと)
置物のようになっているバディに目配せをする
しかし恐怖からか姫野は動けない
(クソっ!)
悪態をつくが何も変わらない
龍の悪魔がゆっくりと近づいてくる
顔の前に手を突き出したと思うと
親指の腹に中指を添えてでこの前で
力を込めて解放する
コツン
と場違いな音が響いた
ハッと短く息を吸い込んだ
(何が起こった!?)
「まァ今回は殺さないでやんよ
このあと報告あるんだろ
さっさと終わらせてラーメン食い行こうぜ」
そう言うと歩いていってしまった
張り詰めていた緊張の糸が切れ
その場にヘタリと座り込んだ
確実に殺されると感じたが
実際はおでこを小突かれただけのようだ
小突かれたところが赤くなっている
「ツッ姫野先輩大丈夫ですか!?」
「ハハッ腰抜けちゃって動けないや」
砂浜にへたり込んでいる姫野先輩を
助け起こして肩を貸す
「人が相手するもんじゃないでしょあれ」
心底恐ろしいというような声で姫野先輩は言う
「アレは敵に回したら終わりですね
公安所属で助かりました」
圧倒的な存在の前には無力なのだと
改めて思い知った
だが悪魔を殺すという意思が消えることはない
(利用できるもんは利用してやる)
悪魔に見逃されたという事実に
腸が煮えぐり返る思いだったが
そう早川アキは決意した
_______________
「公安に悪魔の駆除要請
森野ホテル内部で悪魔の目撃
ホテル宿泊者と駆除に当たった
民間デビルハンターの死亡確認済み
銃の悪魔の肉片に動きあり
おそらく肉片を食べている悪魔です
公安対魔特異4課7人を出動させます」
翌日俺らは悪魔が出たらしいホテルにいた
悪魔がいるらしいからソイツの討伐任務らしい
(7人はいくらなんでも過剰じゃねぇか?)
頭を捻って考える
まぁ理由なんて考えてもわかるわけないから
諦めてデンジたちについていく
「お前ら…敬語はどうした?」
早川が聞いてきた
「あ?」
「はア?」
「えェー?」
(敬語使わないとダメなんかぁダルぅ)
「何の得もねえのにだ~れが
テメエに敬語使うかよオ!」
「人間は愚かで傲慢じゃ〜!!」
「なんで俺より弱い奴に
敬語使わないといけないんだァ?」
無言で手に握ったガムを見せてくる早川
(いやガムなんかで使う気にはならねぇよ)
デンジ達がガムに釣られるのを横目に
俺はその場から動かず、ジッと早川を見つめる
早川は諦めたようにため息をついて
「ハァ、じゃあタツトはそのままでいい」
(それでいいのか?)
と思ったが口には出さない
「わかりましたよぉ~早川パイセーン」
ふざけて返事する
アッ無視された
「オイ!早川先輩に失礼だろ!謝れ!」
「ハァ?」
なんだぁコイツ急にデケェ声出して
デンジ達もこっち見てる
てかホントに誰だよ
「早川がいいっつったんだからいいだろ別に」
うるせぇ輩を早川がなだめる
「大丈夫だ荒井」
うるせぇコイツは荒井というらしい
「でも、」
納得のいかない様子の荒井だが
早川に止められて黙り込んだ
入口で時間を無駄にしてると判断したらしい
早川が指示を出した
「これから中に突入する
デンジ、パワー、タツトの3人は先行しろ」
「悪魔駆除は基本的にお前等を先行させる
逃げたり寝返った場合は殺す」
その後もデンジ達は何か話してた
キスとかベロチューとか任務だと
ぜってぇ聞かねえ単語が聞こえてきた気がした
途中姫野から話を振られた気がしたけど無視したら
また荒井がキレそうだったのには笑いそうになった
ホテルの内部は不気味なほどに静寂に包まれてた
そこに7人の足音がコツコツと響く
悪魔はどこにいるかわかんねぇし
姿形もわからんから
1階から虱潰しに探した
だけど8階までは異常はなかった
「これホントにいるのかァー?」
異常がなさすぎて暇すぎる
そんなことを話しながら廊下を歩いてると
姫野が急に
「アキ君…来る」
廊下の一番奥の部屋の扉が開き
中から人間の頭に足が生えた何かが出てきて
じいっとこちらを見ている
(うわ、キモ)
こちらも動けないでいると
急にその身体からは想像できないほどの
跳躍力で飛びかかってきた
はたき落とそうと身構えたが
急に何かに掴まれたみてぇに空中で静止した
「捕まえた」
姫野の契約悪魔の力っぽい
「バトルじゃあ!」
パワーが手首を切って血からナイフを生成して
縦に真っ二つに切った
何やらパワーが的外れな事を言ってるが
姫野の契約悪魔の力間違いないみてぇだ
こっちからは触れないのを見て確認した
パワー、お前、生身で触れねぇ相手に
勝てるわけねぇだろ
荒井が階段を下りていくのが見えた
「あれ?」
声がする方を見ると
荒井が階段の上からのぞいている
「は?お前降りてかなかったか?」
確かに降りていった背中を見たのを思い出す
「いや、確かに降りたはず」
荒井は上擦った声で答える
「コベニちゃんダブルピースでじっとしてて」
そう言い、姫野は階段を駆け降りた
「ありゃりゃ」
姫野は荒井の後ろから現れた
「え〜!?えっええっえ〜!?」
コベニと呼ばれた女はひどく混乱してる
「コベニ!そこに立ってろ!」
そう言うと早川は部屋に入っていった
しばらく待つと早川は入っていった方とは
反対の扉から出てきた
いつの間にか他の部屋を探索したんだろう
「おい!どの窓も外にゃ出られねぇ!」
デンジが言う
薄々皆気づいてきたことを改めて早川は言った
「8階から出られなくなっている…」
「マジかぁ」
思わず声が出ちまった
取り敢えず8階から出られなくなっちまったから
部屋に避難することになった
一度落ち着いて早川が状況を整理する
「状況を確認する
・おそらく悪魔の力で8階から出られない
・エレベーターはなぜか使えない
・部屋や窓からは外に出られない
・天井を上っても上は8階
ってところだ」
「パワーがその悪魔殺しちまったから
出られなくなったんじゃねぇのか〜?」
「ウヌが殺せと言ったんじゃ!」
ヒデェ罪のなすりつけを見た
「言ってねぇだろ
てか悪魔は死んだら能力は解除されるぜ」
「タツトの言うとおりだ
悪魔は死んだら解除される」
早川は肉片をかざした
全く反応しないそれを見て
早川は何か思うところがあるようだ
「この悪魔を囮にまんまと
ハメられたってワケか…」
「でも俺達がずっと帰ってこなければ
他のデビルハンターが助けに来てくれるんじゃ…」
「そらぁ無理だ」
「そんなことはわから」
荒井を遮って続ける
「さっきから時計が8時18分から動かねぇ
この階だけ時間が止まってるんじゃねぇか
そしたら助けなんてこねぇな」
タツトは無慈悲に現実を叩きつけた
だがその後に続く言葉は
何の関連性のないものだった
「だから俺ァ寝る!!」
「はぁ?」
一同から困惑の声が上がった
ただ1人を除いて
「タツ兄いいなぁそれ!!
時間が止まってんなら寝放題じゃねえか!」
「そういうことだデンジ!
つぅーことで俺は寝る!
起こすなよ!」
呆れか困惑のどちらか
或いは両方の感情を持った視線が
タツトに向けられるが
気にせず部屋を出て
反対側の部屋に入り、ベットに寝転がった
(まァすることもねぇし寝るしかねぇんだよなぁ)
そう思いながらウトウトしていた
すると部屋の一部が肉肉しく変化し
顔が現れて喋り掛けてきた
「オマエも悪魔ダろ
チェンソーの心臓を奪うのに
協力すれバ少しワケてやる」
「はぁ?何でお前如きに
協力しなきゃいけねえんだ?」
「ナニ?強い悪魔になリタクないノか?」
「まぁやろうと思えば2秒くらいで
全員殺せるケド
今の生活に満足してんだ
だからそれを壊したくねぇんだ」
「てかお前雑魚だろ
罠に嵌めねぇと禄に戦えねぇんだもんな」
「…まァイイ、じゃアオマエもアイツラと死ね」
そう言うと顔は消えて壁はもとに戻った
「あんな奴に死を覚悟するって
人間ってモンは弱えんだなあ」
独り言は誰にも聞かれることなく
消えていった
気づくと寝ていた
「オイ、起きろ!オイ!」
身体を乱暴に揺さぶられる
「うーん」
「起きろ!」
突然起こされ、イライラを隠さずに体を起こすと
必死の形相をした早川がいた
「なんだァ人様が気持ちよく寝てたっつうのに?」
「廊下でパワーが殺した悪魔が
どんどん大きくなってる
この部屋ももうじきのみ込まれるから
部屋から出ろ」
「ハァ」
起こされてムカつくが飲み込まれる方がだるいから
渋々部屋から出る
すると確かにデカくなってる悪魔がいた
「うへぇもっとキモォ」
早川の方を見ると
脇腹が赤黒く染まってる
「オマエそれどうした?」
「ああこれか、
悪魔がデンジの心臓を欲しがってるから
契約でデンジを寄越せと言ってきた
それで揉めてデンジを庇って刺された」
すると姫野が焦って廊下に出てきた
「アキ君動いちゃだめだよ
怪我してるんだから」
デンジの姿が見えない
「で、そのデンジはどこだ?」
出られてないってことはまだ生きてるだろうが
どこにいんだ
「デンジならそこだ」
と言って窓を指差す
本来続いているはずの部屋がそこにはなく
巨大な空間に悪魔が蠢いていた
下を覗き込むとチェンソーになったデンジが
悪魔と殺し合っていた
「デンジはどんだけ戦ってる?」
「まだ2時間くらいだ」
脇腹を止血されながら早川が答えた
「このデカさのヤツを殺せんのかぁ?」
「死ぬほど痛めつけて自殺させるそうだ」
デンジにしては考えたようだ
窓に近づいて縁に足をかける
今にも飛び込もうとしているタツトを見て
焦ったように早川が引き留める
「よせ、お前が行っても邪魔なだけだ」
「まァ見てりゃわかるだろうよ」
早川の警告を聞き流して
窓の外に体を投げ出した
内臓が浮く感覚の中
腕を捲り二の腕の鱗をかじる
(焼き払ってもいいけど
まァここは少し本気出すかァ)
右腕が麹塵色に変容する
皮膚から茨のように
先端が深緋の無数の棘が生える
その腕をもぎ取り上に放る
「来い!棘ェ!」
タツトは叫ぶ
すると放られた腕が膨張し形を形成していく
18m程に肥大化したそれは
徐々に脚、翼、尻尾、頭とを形作っていく
完成したと体からは放られた腕に生えていた
茨を思わせる毒々しい棘が生えている
頭には一際大きな角を思わせる棘が生えた
『棘竜』と呼ばれたその竜は
かつてアマゾンの奥地の生態系の頂点に君臨し
原住民たちから『禁忌の邪毒』とも呼ばれた
その呼び名の通り体中に棘を持ち
食べた毒素を体内に蓄積する特性から
濃縮された出血性及び麻痺性の猛毒を
血液中に保有している
主に呼び出されたその竜は地響きと共に着地し
デンジを巻き込んで暴れ始める
…ことはなくその巨体を丸めて寝てしまった
「あァなんだコイツ〜!」
「デンジィ!ソイツはぜってぇ起こすなよ!」
「あ?タツ兄寝てたんじゃねぇの?」
「お前がオモシロそうなこと一人でしてるからよぉ
オレも一緒にやりに来たんだよ」
「タツ兄がいればヒャクニンリキだぜぇ〜」
デンジの隣に降り立つ
チェンソーと龍
後ろには寝ている竜
相対するは
巨大な体を有する悪魔
戦いの火蓋が再び切って落とされた
エスピナスいいですよね!
毒々しい棘とリオレイアとも違うデザイン
こっちのほうが飛竜って感じがします
主はFは遊んだことがないですがSBで戦ってます
他の人視点入れてみましたがあったほうがいいかない方が 良いかわからないので感想などあると助かります