流星のロックマン Crystal Crest   作:Dylandy

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何処にも見当たらない心

 ムラサメ・シグマとの猛烈な激闘から1日が経過した。傷をウィンド・シータに癒してもらったロックマンだったが、不覚にも身体にダメージは残っていた。

 それでも気にするほどの傷ではなかった。市に匹敵する傷でもない。ただ披露も積み重なって起きた怪我だった。

 

「痛ててぇ……。母さん、もう少し痛いって……」

「ダメでしょ。いくら学校に行くからって傷の手立てもしっかりしなきゃ。あなたにはいくら凄い力があるからって身体がもたなきゃ意味がないでしょ」

「そりゃ……そうだけれど……」

 

 時間は1日経過した朝。昴は怪我をしてるのにも関わらずに学校に登校しようとしていた。昨晩は、WAXAに先ほどの事件を報告して、ゆっくりと手当をして寝ただけだ。

 母親はスバルの身体に念には念を入れて、塗り薬を塗っておく。薬はWAXAが開発した速乾性のある塗り薬だ。これ出血している切り傷に塗ったりすると塗った部分のジェルがすぐに固まり、服用者の傷を回復させる薬だ。スバルの身体のあちこちには結構切り傷があったりした。

 怪我したところに塗った後、スバルは荷物を持って出かけた。

 今日は少しいつもより早く学校へ登校した。少し春の暖かさが消えて、夏に切り替わるほんのり冷たさを含んだ風。東からは既に上っている太陽。

 2,3カ月後にはコダマタウンも猛暑になり、熱によって発生する陽炎がまた今年も見えてしまうのだろう。

 だが、最近科学先端を走っているWTOという最先端の技術を誇る会社が衛星を打ち上げて、気象衛星のさらなる発展を試みた。1,2ヶ月後の気象変化。そらに衛星から発する特殊周波数で気圧の変化、深海での状況などのあらゆる点での未来の予測ができるようになった。

 けど、スバルにとってはあまり関係のないような話。

 

『スバル、今日はどうしたんだ?いつもの時間と結構速いじゃないか……』

「いや…なんとなくね……。委員長には連絡をいれておいてあるし。適当な言い訳作っておいたし……」

『そんなんであのドリル女が納得すると思うのか?』

「それは分からないじゃないか……」

 

 と、スバルとウォーロックは気楽な会話を続けている。空も晴れているし、誰も傷ついていないし、屋上で怪我した少女もなんともなかったみたいだし一安心だ。

 後は、彼女たちを守れるか……。

 その後は……。

 問題は色々と山積みだ。解決できないような問題ばかりで悩んでいたらあっという間に学校に辿り着いた。

 正門を通って、校舎内に入り、自分の教室に向かって歩いてエレベーターに乗って、ようやくたどり着く。ちょっと早めに来たせいか少し教室の人は少なかった。せいぜい8人ぐらい。自分を含むと9人になって3分の1になるぐらいだった。

 時間もあるし、少し朝の風に吹かれてくるか。という面持ちでスバルは自分の荷物を自分の机の横のフックにひっかけて教室を出て屋上へと向かう。

 

『スバル、何処へ行くんだ?』

「ちょっと屋上へね。コダマ小学校の屋上はこの街で結構高い位置だし、朝の涼しい風を浴びたいなあって思ってね………」

『なんだそりゃあ……』

「僕だって分からないよ…。ただなんとなく外の空気を吸いたいなあって思っただけさ」

 

 教室を出て廊下からエレベーターの入口に向かうまでスバルとウォーロックは歩きながら喋っていた。 なんで突然、自分が屋上に行って、朝の露風を浴びたいと思ったんだろう。

 何故、外の朝の冷たい空気を吸いたいと思ったんだろう。その気持ちはよく分からなかった。そんな想いを抱きながらスバルとハンターVG内で待機しているウォーロックは突然、ウィザードオンしてエレベーターホールに辿り着く。適当に上のボタンを押してエレベーターに乗って屋上に向かう。

 ウォーロックもどうやら外に出てちょっとスッキリしたいのだろう。ハンターVGの中で箱の中に閉じ込められているウォーロックは久々体を伸ばしたかったのだろう。

 だが、あの時僕は誘い込まれるように言ったというのは気づきもしなかった―――………。

 

 エレベーターの到着音がしてコダマ小学校の屋上に辿り着く。朝方で高所な為、ちょっと霧がかかっているが気にするほどの霧ではない。屋上から見渡せばうっすらとコダマタウンがしっかり見える。

 ―――すると、屋上の方端に一人の少女がいた。

 スバルは霧がかかっている為、その少女が誰なのか分からなかった。短い髪型で、身長は自分たちを変わらないくらい。

 ―――至って同じ学年だと思えた。

 よく見ると茶髪の髪型で。髪を肩まで短くして少しボーイッシュ的な雰囲気を持っていた。

 スバルの頭の中でそこの絵になるような風景を計算して処理して出てきた答えが。

 

「あれ、風原さん………だよね。どうしてここに……?」

 

 スバルが静かな声で言う。一人寂しげな雰囲気で浸っていたような感じを取れた。だがそれは違った……ように見えた。

 

 少女の顔は少しだけ桜色に薄く染めながらこちらを向いた。

 桜の花が朝風によって優しく舞い散る。

 彼女は口を開いた。最初は僕も何を言っているか理解出来なかった………。

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