流星のロックマン Crystal Crest   作:Dylandy

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絶対の権力者

新学期開始二日目。

 美少女転校生、風原ユイが名の如く風のように転入してきては一躍人気者になってしまった。どんな人でも凛とした笑顔で接するし、何よりも優しく可愛い笑顔が素敵だからだ。

 その風原ユイと隣同士であるキザマロはハッピ―状態だったりする。

 

「本当、凄い人気ね――」

「そうだね」

 

 昼食を食べ終えた後の休憩時間。この時間は自由時間として一定時間の休息が与えられる。この時間をどう過ごすかは人それぞれだ。コダマタウンのグランドでサッカ―だり、野球をしたり、もしくは体育館でバスケなどをしたり、教室で春の風に吹かれながら一人静かに読書したりなど人それぞれの時間の有意義な過ごし方がある。

 

「そうそう、スバル君」

「何?委員長?」

 

 生徒達の声が舞う教室で白金ルナが突然話しかけてきた。その突然の会話にスバルはルナに一体何なのか聞いた。

 その突然の会話にキザマロやゴン太も耳を傾けていた。

 

「えっとね、次の時間学級活動の時間じゃない?」

「えっと、あ―そうだね。次の時間は学級活動だ」

 

 スバルは教卓の後ろにあるブラックボードの横にディスプレイとして表示されている授業時間割電光掲示板を見た。何故、電光掲示板なのか。それは先生の出張や、急な用事とかで予定の授業とか急に変わったりする。その為、生徒に逐一連絡できるようになっているのだ。

 木曜日の授業内容に至って変化はなかった。

 そして時は午後の学級活動の時間帯となる。そのクラスの学級活動の内容とはこんな感じだった。

 それはまずこの学校には生徒会というのがコダマ小学校に存在する。生徒会長を中心に活動していく団体のことである。今年の生徒会長はちょっぴり不安要素のある生徒会長だが、みんなからの信頼は以外と高いのである。

 

「じゃあでは、毎年この新学期に決める生徒会の役割を決めたいと思います!!」

 

 とルナが生徒会長らしく教卓の前に出て威風堂々と教卓の机をたたいては威勢良く声を張り上げた。

 

「新学期に決める生徒会の役割?」

「そんなの初耳だな」

 

 新しく最上級生に進学した彼らなら当然、知らなくて当たり前だろう。この生徒会の仕事はコダマ小学校の最上級生だけで取り組まれるのだから。そして突然の役割決め、驚いた表情と近所の席の近くの仲の良い人と話し合うのは当然の事だろう。

 

「白金、説明したほうがいいんじゃないか?このまま何も理解できないで生徒会の役割を決めるのは不評だと思うぞ」

「そうですね。少し前のめりになってましたね。生徒会の説明をするのを忘れていました」

 

 と、初めての生徒会長の仕事の為、少々抜けていた部分があったのを担任の育田先生がフォロ―をいれてくれた。それによりルナは少々肩に力が入りすぎたかなと一息仰ぐ。

 そして一拍置いたのち、ルナは再び教卓の前に向かった。

 

「え~と、初めての生徒会長でしたので、説明をせずに生徒会決めをしようとしてしまいました。先程のように私、小さな見落としがあると思いますのでその時は注意してくれると助かります。ではこの学校の生徒会について説明したいと思います」

 

 とルナが自分の説明不順の事を解釈し、丁寧な言葉遣いで学級活動の時間を有意義に使っていく。

 それを見ていたウォ―ロックは人間って不思議な存在だ、と改めてそう思っていた。

 

『なあ、スバル。あのドリル女、凄く変わってないか?こう雰囲気がさ………』

「まあ確かにそうだね。委員長が生徒会長に指名されてから何か変わったもん。後、ドリル女っていい加減にやめときなよそのいい方……」

 

 ウォ―ロックが小さな声でハンタ―VGから話しかけてきた。

 スバルがウォ―ロックと出会った当時から言っている白金ルナに向けての名前の発言。スバルはそれが気になっていたのだ。確かにあの長いロールがかかったツインテールを見るとドリルには見えなくはない。だが実際の所、人には言っていい事と言ってはいけないことがある。その少女を怒らせてしまうんではないかとスバルはそう思っているのだ。

 彼女を怒らせたら非常に怖い。

 その事は肝に銘じているスバル。

 

「生徒会の役割とは、まず会長の補助をする副会長と、生徒会の会議の時に司会進行役、校内情報のまとめなどをやる情報担当者。そして、ブラックボ―ドに情報を書いていく書記担当に分かれていきます」

「意外と少ないんだな」

 

 ルナが言った生徒会長の補助をする副会長。そして情報、会議の進行役、会議の提案を書いていく書記と意外と質素な構成だった。どうやらこの学校の生徒会というのは少人数で構成されるらしい。

 

「じゃ、副生徒会長は勿論の事、地球を救った星河スバル君にしますね。賛成の方は拍手をお願いします」

「えぇ―――――――!!!」

『超唐突だな、オイ。』

 

 ルナがいつもの表情で凄いことを言った。生徒会長の権限でスバルが生徒会長の補助をする副生徒会長に強制指名されてしまった。その唐突な決定を見ていたウォ―ロックはあきれていた。

 その上、副生徒会長は生徒会長の支援、補助をする担当。勿論、この厄介な一面を持つ生徒会長を補助をしたくないと思っている人は多数だろう。誰もが選ばれたくないという一心で大きな拍手を送り一人の犠牲者を出した。

 星河スバル。コダマ小学校生徒会副会長強制決定。

 

「ちょっ、ちょっと待って!!納得がいかないよ!!なんで僕なの!?」

 

 納得がいかないのかスバルは椅子から立ち上がって大きな声でルナに文句を言う。しかし、スバルの票所の裏には震えが残っていた。この少女に口答えするというのは切腹するようなものだ。

 それほど怖いのだこの少女は。

 

「あら~~、私自らが貴方が一番副生徒会長に適任だと思って任命させたのよ。貴方は世界の英雄。ロックマン様になって私の補助を頼んでほしいと思い貴方を選んだの。文句でもあるのかしら!?」

 

 最後の一言に強いドスが乗っていた。その裏腹がある言葉に殺気と殺意を感じたスバルはあっさり引き下がる。しかも彼女の目的はどうやらロックマンのそばにいるのが目的らしい。どうやらだんだん、意図が掴めてきた。

 選ばれた理由、彼女はロックマンが好きだという事。副生徒会長は生徒会長の補助をすること。恐らく、電波変換してロックマンになり、その状態でルナの補助をする。

 残念で思わず落ち込んでしまう答えを導き出したスバル。

 呆れてフォロ―する言葉も出ないウォ―ロック。

 溜息をもらすスバル。

 

「災難ですねスバル君」

「ドンマイだな、スバル」

 

 言葉の裏には指名されなくてよかったという安堵の思いが乗っていた。助かったオ―ラ全開の二人にも不幸が降り注ぐ。

 

「情報、司会進行役は最少院キザマロ君で、生徒会の書記を牛島ゴン太君に決めようと思います。同意、賛成の方は拍手を願います。反対の方は拍手をしないでください」

「え!?」

「ちょっ、マジかよ!!」

 

 キザマロとゴン太にも不幸が降り注いだ。もはや強制決定。これじゃ説明不要じゃないのかと不満な意見を抱いた星河スバル。とりあえずキザマロ、ゴン太、ご愁傷様です。最後の一年死なないように頑張りましょうとスバルはアイコンタクトをする。

 それを見た二人はショボーンとしおれた花のようにテンションが下がってしまう。

 そして当然、誰も生徒会の担当をしたくなく、拍手をクラス全員がしてまたも二人の犠牲者を出した。

そして思わず大きなため息を吐いてしまう三人。生徒会長白金ルナは意気揚々としていたのである。

 最少院キザマロ、コダマ小学校生徒会情報、司会進行役担当決定。

 牛島ゴン太、コダマ小学校生徒会書記決定。

 

 遂に新年度の生徒会が決まった。というより決められた。どうやらあらかじめ下準備しておいたらしい。

 本当に残念だ。もう残念すぎてスバルは溜息しか出ない。しかも電波変換をするのが増えるだろう。かなりくだらないことに電波変換をするのは正直めんどくさいと思う二人。

 明日から4人によるコダマ小学校生徒会のお仕事が始まる。

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