神創図書館の不思議な一冊   作:かずぞー

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17話 散歩

「私がいる場所が聖域(サンクトゥム)だ」

ほら起きろ、とサンクトゥムに起こされる

「はぁ、五感を失う感覚は実に興味深いものだった、さて」

私たちは眼前の敵を見据え立ち上がる、一度殺されたのだから、同じ目に合わせなければな

「チッ、ゼーヴェン、神二人はさすがにまずいわ、引きましょう」

「そうだな、こいつらが逃がしてくれれば、だが」

折角だ、格好よく自己紹介でもしてみようか

「自己紹介をさせてもらおうか、私はクレメンタイン、この街の王、それくらいは知っているはずだ、土産に一つ教えてやろう、私の権能は…」

指と弾くと私たちの周りで大小さまざまな爆発が起きる

「元素に関するすべてだ」

 

「…なんか、爆発音聞こえてきません?」

扉越しに聞こえるドカンだとかボンだとかの音に少しだけ恐怖心を抱かざるをえない

「まぁ、あの二人のことですから、実験だとか言って敵で検証してるだけですよ」

いや、なんでアリアさんはそんな本を読みながら冷静で居られるんだ?仮にも爆発音だぞ?

というかあの二人ってクレメンタインと誰のことだろうか、フェルニルさんはさっき部屋に来てベッドで寝ているし

「もうクレメンタイン様はわかるんですがもう一人は誰です?」

「あら、聞いてませんでした?サンクトゥム…様がいらっしゃってますよ」

サンクトゥム様がここに?最近ここによく来ているみたいだったが今居たのはちょうどよかったといえる

「それより」

アリアが読んでいた本をパタンと閉じてこちらを見る

「少々散歩に付き合ってくださいませんか?」

…なんで今なんだ、思ってはいたがつかみどころのない人だ

 

「…アリアさん」

爆発音聞こえる散歩中ふと気配を感じてアリアに目を向ける

「ええ、これが私が散歩に誘った理由です」

恐らく避難してきた使用人に紛れてきたのだろう

「どうするもこうするも、やるしかないから広いところに向かっているのです前衛か後衛、どちらがお得意で?」

「…どちらでもいいですけど、得意なのは前衛です」

「ふふ、奇遇、私も前衛です」

じゃあ最初から後衛しか選択しないじゃん…

そんな雑談をしながら歩いていると前からくる人影があった

「…挟み撃ち、ですか」

「こうなったら二人とも近接で行きましょう、頑張ってかく乱して逆に挟み撃ちにしちゃいましょうね、レノヴァさん」

「頑張ってって…まぁ、やるしかないですね」

 

「おうおう、そっちから来てくれるとは親切じゃねぇか」

前から来たリーダーらしき男がそういう、しかし20人近い大人数でいらっしゃってようで驚きだ

「熾天使がお二人さんのその首貰いに来たぜ、ここまで人数差あるんだ、抵抗はお勧めしねぇな?」 

後ろからつけていたやつらにも人が合流し挟み撃ちにされる、どうやら、しっかり殺しに来ているようだ

「お二人さんって、なにしたんですか、アリアさん」

どう考えても狙われる理由がないアリアにそう聞くと、口先に人差し指を当てて

「しーっ、女の人の昔の事なんて、聞かない方がいいですよ」

とごまかされてしまった、いや、なにしたんですか

「ほら、そんな事よりさっさとやって帰りましょ」

「チッ公開してもおせぇからな!」

その言葉を皮切りに前後から熾天使のメンバーが襲ってくる

 

「レノヴァさん!一瞬しゃがんで!」

お互い背を合わせて戦っていると突然そういわれた、その言葉のまましゃがむと…

ブヲォン!という音と共に頭上をアリアの鎌が頭上を通過し周りの敵を薙ぎ倒す

「ありがと!」「あっぶないですって!」

戦いを楽しむタイプらしく声のトーンが上がり少し口調が砕けたアリアの荒っぽい戦術にハラハラしながら目の前の敵を切り伏せていく

敵の数が半分ほどになってきたところで

「レノヴァさん!飛んで!」

二度目なのでちょっと慣れてきたなと思いつつ飛び跳ねる、そうするとさっきまでいた場所に勢いよく鎌が飛んでくる

「行って!」「わかりました!」

鎌で切り開かれた道を通り包囲の外へ出る

「アリアさん!」「タイミングは任せます!レノヴァさん!」

「凍り付け!」

魔法でアリアの周りの敵を凍らせる

「はぁぁぁ!」

その敵をアリアが鎌をぶん回して砕け散らせる

「はぁ、はぁ、これで、終わりましたね」

目の前に座ったアリアとお互いをねぎらう

「ええ、私たち、意外と相性いいみたいですね」

そのとき、城の壁を破って逃走する敵を見た

「あっちも終わったみたいですね…」

「そうですね、私たちも戻りましょうか、今壊れたところ、あとで直さないとなぁ」

それは今考えなくたって…

 

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