「レーノヴァ!ぎゅー!」
移動するなり、いい笑顔で手を広げてくるカルマ、今まで我慢していたのだろうし、こちらも嫌ではないので受け入れるしか選択肢はない
「はい、おいでカルマ」
そう言って私の胸に飛び込んでくるレノヴァ、私より10㎝ほど小さく抱きしめやすいその体は非常に暖かくて一番近くにある白銀の髪の毛からはとてもいい香りがするのだ
「んふふーレノヴァあったかーい」
そう言って頭をぐりぐりしてくるカルマ
「カルマも、いい香りする」
「ふっふーん、レノヴァとこうしたくってずっっと手入れしてたんだから、ほら、お肌もすべっすべなんだから、後で触らせたげる」
「じゃあ後でいっぱい触らせてもらう」
「じゃあまず何からする?ごはんにする?お風呂にする?それともーわたし…?」
「そこまで言うなら最後恥ずかしがらないでよ」
わたしの部分で面白いくらいに顔が赤く声が小さくなっていった彼女に思わず笑いがこみあげてくる
「ほ、ほら、折角言ったんだから選んでよ」
「じゃあもう遅いしお風呂入って寝ちゃおうか?実はすっごい眠いんだけど、お風呂は入りたい…」
時計は深夜3時回ったところだ、もう寝たいがお風呂には入りたい
「じゃあ一緒に入っちゃおーっと」
そう言いせかせかと準備を始めるカルマ、一緒に入るとは一言も言っていないし、前回は
泡もあったし、お互いを見ないようにしていたから耐えられたが今回は泡などないはずだ
「一緒って、まずくない?」
「何がまずいの?もしかして、嫌?」
「いやじゃないけど、お風呂って裸なわけだろ」
「あ、いやでも、今日は遅いし、さ。み、水着は、ないっ、えっと、また見ないようにする?」
前と同じくお互い見ないにするというのを提案してくるが、裸はさすがに恥ずかしい
「ほーら腹をくくって、遅いし一緒に入るしかないでしょ!」
そう言うカルマは私の背中をぐいぐい押してお風呂場へ向かっていく
「先は行ってるから、準備してからおいでレノヴァ」
そう言って一人脱衣所に入っていくカルマ
「覗くなよー」
「覗かないよ」
そんな軽口を飛ばし準備に向かう
準備を終え脱衣所に入るとお風呂場の扉越しにカルマの鼻歌が聞こえてくる
「♪~♪~~」
相も変わらずきれいな歌声の彼女は音的に浴槽に使っているらしい、アの髪の長さにしてはずいぶん早いなと思いながらお風呂場に入る、が歌に夢中でこちらに気づいた様子はなかったのでせっかくなら驚かせようと邪心が芽生える
彼女の後ろまで忍び寄り浴槽のふちに座る彼女のきれいな背中を指でつーっとなぞる
「うひゃぁ!」
「あ」
バッシャーン!
一瞬ビクッとしたカルマは勢い余ってそのまま浴槽の水にダイブしてしまった
「レーノーヴァー!」
「ま、待って!お風呂場!お風呂場です!」
「それは私を止める言い訳にはなりません!」
そう言ってカルマは私の腕をつかみ浴槽に引きずり込んでくる
「あっちょ!待って!」
そう言い残しレノヴァもまた浴槽のお湯と柔らかなカルマの胸へと引きずり込まれた
「…レノヴァのえっち」
「…一応そうさせたのはそっちだけど」
少しお互い熱が晴れて浴槽の壁に背をつけながら並んで小競り合いをする
「でも、びっくりさせたのはレノヴァ」
「それは申し訳ないと思ってる。あんな反応すると思わなくって」
ばか、と小さくいいカルマは肩に頭をのせてくる
「ち、近いんですけど」
「さっきのお返し、せいぜい欲求を我慢したまえレノヴァさんや」
様々な欲求が押し寄せる中どうにかして後ろを見ると濡れたカルマの髪が水の流れで背中に来ているのが見えた
「髪の毛、こんな長いのに洗うの早かったね」
できれば今日も洗わせてもらいたかったのだが、と少し残念な気持ちになる
「いや、軽く流しただけだよ、レノヴァがまた洗いたいだろうなって思って。でも、あんなことされちゃったしなー」
「あえ、いや、ごめんなさいっ!その、髪の毛洗わせてください…」
そう言って謝るとカルマは小悪魔のような変なことを思いついた顔で言った
「ふーむ、あ!じゃあレノヴァの事洗わせてくれたらいいよ、どう?女の子が洗ってくれるんだから、断る理由はないと思うよ?」
「…仕方なしです、妥協できる立場でもないですし、それでお願いします」
恋人となって初のお風呂はそんな少しだけ愛を溶かしながら進んでいくのだった