「うん、なかなか面白い映画だったねレノヴァ」
「うん、あれくらい何も気にせず話せる関係はちょっとあこがれるな」
「えー、レノヴァは私に気にしながら話してるの?」
「いや、そういうわけじゃなくてさ、でも初めて会ったときの感覚が抜けないんだ、そこは許してくれると嬉しい」
確かに最近までは関係的にレノヴァは敬語だったのだが恋人になったのだからそういうかしこまりは捨ててほしい、まぁ、急にいろいろ変わったし彼にもなれる時間が必要なのだろう
「まあ一旦それは受け入れたげる、感謝してよね?それでお昼はどうする?」
「ありがと、お昼はフードコート行く?あそこ確かいろいろあったはずだし」
「ビーフシチューも?」
「ビーフシチューばっかじゃん、違うものも食べようよ」
「えー、まぁ、レノヴァがそう言うならいいよ」
レノヴァの料理にハマって以来特にビーフシチューが好きなのはそうだがビーフシチュー中心の生活になっているのは自分でも悪いことだと自覚はしている、自覚はしているのだがレノヴァの料理が美味しいのが悪いビーフシチュー以外も美味しいしレノヴァなしでは生きられない一家に一人はいるべき存在だ…誰にも渡さないけど!
「レノヴァは何にするの?」
「私?うーん、ファントムたちからここの唐揚げがおいしいって聞いてるしそれにしよっかなぁ」
確かファントムの好物がアリスに移ったんだっけかあの二人がおいしいというなら懸念は不要だろう問題は私、何を食べようかと決めあぐねているとふと視界に入ったものがあった
「あ、グラタンだ、私あれにしよっかな」
「いいね、近いし席こっちでとっとくから行っておいでよ」
「レノヴァってそういうところできる人だよねぇ」
「それはそれは、褒められて嫌なことはないので素直に受け取っておくね」
「別に皮肉じゃないってば」
「あはは、わかってるよ」
そう言って離れていくレノヴァ私はグラタンを頼み行く
注文が終わり後ろを見るとレノヴァが手を振って居場所を教えてくれる
席に行って今度はレノヴァが注文に行く、ロングコートが動きに合わせて揺れているのだが、それが彼の普段ないかっこよさを引き立たせてくれていていい目の保養になる、うちの彼氏、かっこいい…
戻ってきたレノヴァとちょっと雑談していると呼び出しの札が震える
それぞれが料理を受け取って席に着くレノヴァの唐揚げは評判道理とても美味しそうな見た目をしているグラタンはまだアツアツで猫舌の私は少し切り込みを入れて唐揚げを食べるレノヴァを見守る
「唐揚げ食べる?」
ふとながめられていたことに気づいたらしいレノヴァが訪ねてくる、正直グラタンでいっぱいになりそうな気もするがこういうのは受け取っておきたい、あーんしてもらえそうだし
「もらうーあー」
「ん、ん?ん~!!」
目を開けると向かいでレノヴァがニヤニヤしてる
「こ、これ!すごい辛い奴じゃん!口が口が焼けちゃうっ!」
口の中はまさに大火事のように熱く辛さがすべてを刺激してくる
「ばっか!み、みじゅ!みじゅう!」
水を飲んで何とか体勢を立て直した後レノヴァをにらむ
「だから、いたずらはほどほどにしなさいって言ったよね」
「ごめんね、目を閉じてて隙だらけだったから…」
何でこうもいたずら好きに育ってしまったのだろうか9割サンクトゥムのせいなはずなのであとでどつきまわしたいと思う
「はい、目を開けてこっちを見て?こっちが本物の唐揚げはい、あーん」
「あーん、ん、うん、ふむふむ、おいしいっ!」
唐揚げはとてつもなくおいしいのだがあーでさっきのいたずらを許してしまうのが私の悪いところなのかもしれない
「でっしょーこれは食べる価値があったよねー」
ようやく冷めたグラタンもレノヴァに一番熱いところを分けながら食べ進めていく、うん、クリミー感じがよく出てて美味しい
2人が食べ終わったところで次の行き先について話し合うのだった