「報告は以上だ、何か聞きたいことは?」
誕生日会が終わり皆が寝静まった頃サンクトゥムはエクスへの定期報告をしていた
「いや、特にない」
「なら、これで報告は終わりだ、では
「まて、お前は今日誕生日だろう?お前か好きそうな茶菓子を用意しておいた次こちらに来たときにでも持っていけ」
「お前が誕生日にプレゼント…?頭でも打ったか?」
「失礼な、私も人との関わりというのを学び始めただけさ。しかし、学べば学ぶほどに自分への嫌悪感がにじみ出てくる」
「まぁ、それには嫌悪感を抱けているならお前は完全な悪人ではなかったということでは?」
「それでそう思えたら、楽だったのだがね、事はもう起きてしまった、私は彼女になにも言葉をかける資格はないのだよ」
「それでも父として一番必要な時に力を貸す必要はあるだろう?」
エクスもエクスなりに彼女に感化されているのだなと思いつつ通話を終わるすると隣にお茶が置かれる
「お疲れ様、茶でも飲んで休もう、サンクトゥム」
「ゼーヴェンか、ありがとうにしても久しぶりの感覚だなお前が家にいるのは」
「そうだな、しばらく会ってないと懐かしさが押し寄せて来る」
二人で過ごしていた頃が懐かしくまた戻りたくもある
「大丈夫、もう少しの辛抱だ、鍵も手に入った、あと少しすればまた神の座に戻るさ」
「なんだ、私は何も言ってないぞ」
「サンクトゥムという神に関して俺より知ってる奴はいない、今のお前の顔は寂しさにふけっている時の顔だ」
「全く、お前にはバレバレだな」
つくづくこの男には敵わない、そういうところも含めて好きなのだが
「好きだ、ゼーヴェン」
「唐突だな、俺もだよサンクトゥム、今夜は久しぶりに一緒に寝るか?」
「お前と寝たら寝かせてくれぬだろう?」
そういうとゼーヴェンは苦笑いを浮かべて笑う
「今日は俺も疲れてるから寝るだけさ今日はカルマのおかげで自由にいられるが明日からはまた敵同士だ、せっかくなら共に寝たいだろう?」
「同感だ、やることもないし、もう寝るか」
そうして久しぶりに夫婦としての感触を味わい眠るのだった
「おい、寝坊助、起きろ」
「……まだ寝る」
「おいってちょっ」
朝に死ぬほど弱いサンクトゥムは大体昼頃から活動を始めるのだがゼーヴェンは朝につよいタイプなので一緒にいるときは朝とは言わないが昼前には起こされる
「お前、見ないうちに大胆になったか?」
サンクトゥムにベッドに引きずり込まれ抱きしめられたゼーヴェンが言う
「これは今まで会えなかった分だ、おとなしく抱かれろ」
「その言い方は語弊しかないが…まぁ、今くらいはいいさそっち系じゃなけりゃ好きにしてくれ」
「お前はさみしくなかったのか?」
あまりにゼーヴェンが爽やかなのでこの合間に愛が冷めてしまったのかと不安になる
「まさか、今すぐにでも抱きたいくらいには会いたかったさ」
「私は抱かれても構わないが?」
「…後悔するなよ?」
「お前にされるならするものか」
「ねぇ、あれってさ」
「お昼からお盛んだねぇ、あの二人は」
「これが娘がいてもやってくるところがあの二人の嫌いなところです、カルマ様いつものお願いします」
「はいよー」
そう言ってカルマがサンクトゥムたちのいる部屋に魔法をかけると聞こえていた愛の囁きは静かになる
「…かと言って気まずいですし、出かけません?7人で出かけるの、何気に珍しいですし」
ファントムの提案で私たちはそそくさと家をあとにするのだった