神創図書館の不思議な一冊   作:かずぞー

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34話 天の神殿

今日は珍しくカルマに起こされて起床した、昨夜からは打って変わって元気そうにしている彼女を見るとこれから来る地獄を忘れそうになるが、今日は天の神殿へ向かわなければならない。というか

 

「おはよカルマ、元気過ぎない?」

「んー?ふふ、昨晩一杯愛してもらっちゃったからねっ」

 

何があったかはここでは言及しないが彼女にも私にも見える範囲では首元に赤い跡が見える、ということは言っておく

 

「今日はアリアがご飯作ってくれるらしいよ!一緒に行こ!」

 

彼女に手を引かれベッドから引っ張り起されるが寝起きなのでバランスを崩してしまう

 

「む、朝からぎゅーなんて、私の事大好きか?レノヴァは」

「大好きではあるけどそう言うわけじゃない、私が寝起きってことを忘れないで」

「あ、そかそか、ごめんよ、いったん座る?」

「大丈夫、カルマが運んでくれるから」

 

しょうがないなっとなぜかお姫様抱っこでカルマに運ばれる、こういうのはいつもは私がやるものではあるのだがやられる側の気分も悪くない、というかいつもと違う角度からカルマが見えて楽しい、カルマも楽しそうに笑顔で歩いているし彼女もやってみたかったということだろう

 

「おはようござ、はぁ…おはようございます、レノヴァさん、そろそろお二人を殴りたいところですが昼食はできておりますよ」

 

昼食?と思い窓を見れば太陽は既にだいぶ上っている

 

「昨晩はお楽しみのようでしたし、無理はないと思いますよ」

「なっ、んでそれを!?」

「そもそもそれを考慮していなかったので部屋は近かったですし、映画で遮断してもそれが終われば聞こえましたから、部屋に行ってやろうかと思って踏みとどまった私に感謝してくださいまぁ、昼食はそんな私からの最大限の嫌がらせです。食べきらないと殴りますわ」

 

…ま、まぁ、はじめたのカルマだし私は悪くないとして、そうおいておいて机に目をやるとまぁこれでもかと油料理が盛られている、寝起きの胃にこれはまずい。まず過ぎる.。でもおいしそうすぎるっ!

 

「い、いただきます」「いただきまーす!」「いただきます」

 

何とか食べ終わったがおかげさまで胃が凄い重い気がするのだった

 

 

「では、行きましょうか」

 

海の神殿の大階段前、天へと続くその階段を前にとりあえずカルマがアリアを乗せて飛んでいこうという話になった

 

「レノヴァ、初めてだと思うけど、イメージが大事だからね!これだけできれば行ける行ける、頑張っていこ!」

 

あまりにも雑なのはなれているがにしたって雑だ、もうちょっと教えてくれたっていいと思うのは私だけなのだろうか、それでもってその説明である程度できてしまう私もなんなんだろうか、ある程度の移動ができるくらいには浮遊能力を扱えている、ここまでくると神になった感が湧いてくる

 

「にしてもこの長さを歩きで行くのは相当骨が折れますね、お二人がいてよかったです」

「これも天の前に体力を削るずる賢い構造だよ、何回も折り返すことでいつ終わるのかもわからない精神攻撃付きのね」

「そう言うのはしっかり対面でやってほしいんだけども」

 

こういった小言も徒歩では言えるわけがないと思うとぞっとする30分ほどで大階段の終点に着いた私たちは海の神殿とは打って変わって白亜の建造物に代わり大扉がついている天の神殿を見て驚きの声を上げた

 

「…海の神殿とクオリティが違いすぎません?」

「上から作ったせいで素材がね…」

「まぁ、見た目はどうでもいいんじゃないですかね、結局闘うだけですし。言い忘れてましたがレノヴァさん、海の神殿ではまかせっきりでしたのでこちらはお任せください」

「ではサポートに回らせてもらいますね、危なかったら無理しないで下がってください」

「私は程よいサポートで行くからね~二人なら大丈夫だよっ」

 

扉に近づき押すと大きな音を立てて扉が開く、中の様子は海とこれまた打って変わって小さな部屋があるだけだった、どうやら部屋が分かれて要るっぽいが重要なのは一部屋目、白い机を囲むように置かれた椅子に座る一人の女性がいた

 

「やはり、ここは貴方が相手ですよね、母様」

 

アリアに母様と呼ばれたその女性、サンクトゥムはいつもとは違った少々威厳に満ちた笑みを浮かべてこちらを見る

 

「あぁ、来たか、ふふ、立ち話もなんだ座るがいい」

 

少し間が開き警戒した様子のアリアと座ってもよいものかと目線を合わせる

 

「大丈夫大丈夫、ここで攻撃するほどサンクトゥムは卑怯じゃないしね」

 

そう言って座りに行ったカルマに続いてそれぞれが椅子に座るサンクトゥムは皆の前に紅茶を置きそれを一口飲んでいる、ここが本当に戦いの場とは思えない雰囲気をまとっているがまぁ確かにカルマと戦っただけでここは戦うようなことはないのかもしれないだが、何とも言えない緊張感のせいで誰も話せずにいた

 

「…ここに来る、ということは大体察していたがまさかカルマが負けるとはな?」

「ふふ、それはレノヴァの成長がすっごかったって話だよ、うちのレノヴァは強かったんだっ」

「そうか、レノヴァはまさに戦いの中で成長した、と。ならばアリア、お前は、この試練、何をしたい?」

「何を、ですか?」

 

そこから話されたサンクトゥムの話をまとめればこういうことだそうだ、天の神殿は海の神殿のカルマに勝つといった明確な達成条件が決まっておらず相手になるサンクトゥムと初めに話して決めることになっているらしい。

人の成長する様子を見るのが好きなサンクトゥムらしい試練だが聞かれた当の本人であるアリアは既に決まっている様子だ

 

「私は、たまには母様と本気で戦って、その上で勝ちたい、です」

 

サンクトゥムが勢い良く立ち上がる

 

「何故それを望む?」

 

アリアがその問いに答える

 

「貴方は、私のすべてをもって越えなければならない壁だからです」

「ふっははは!その意気やよし、ならば本気で死合おうかわが娘よ」

「はい!母様!」

 

ここもでもやはり、戦いという試練が開始されるのだった

 

 

「暇ですねぇ」

「なら帰ればいいのではないか?外には話し相手もいるのであろうに」

「そうしたら貴方が一人になっちゃうじゃないですか」

「もともとそうであったから慣れておる、ほれ、気にせず帰るが良い」

「じゃあお言葉に甘えちゃって、また来ますねぇ」

「…では楽しみに待ってるぞ」

「ちなみに宝くじが当たるより隕石が当たる確率の方が低いんですって、ではまた」

「やはり来ないでもいいかもしれぬの、どうでもいい知識が増えよるわ」

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