百花繚乱のお狐様   作:お狐コンコン

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アリスの確保と先生と邂逅

リオから召集の連絡を受け取り集合場所へ向かうとソファーに1人のメイドがポテチを食べながら寝転がっており…

 

「トキさん…調月リオは?」

 

「パリパリおや、妖狐様。リオ様はもう少しで来ますよパリパリ」

 

「メイドなのにポテチ食べて寝転がってていいの?」

 

「私はパーフェクトメイドなので大丈夫なんです。ぶいっ」V(⩌-⩌)

 

「口元にポテチのカス付いてるよ。」

 

「これは失敬……食べます?」

 

「食べないよ!?」

 

「冗談に決まってるじゃないですか」

 

「本当に?」

 

そんなトキとコントをしていると部屋のドアが開きリオが入室してきた

 

「揃っているわね、それではアリスの身柄を確保しに行くわ」

 

「それはいいが、どういう理由で確保するんだ?」

 

あれって確かケイがアリスの身体動かして暴れたからだったはずだけどどうするんだ?

 

「つい先日ミレニアム外郭にあった不明の機械と共にアリスが暴動を起こしたわ。それを理由に身柄を確保するからこちらには正当性があるわ」

 

……マジか。ケイ、妹になりたいとか言っていたのにやる事はやるのね…

 

(暴動起こしたのケイだよね?)

 

(………はい)

 

(ケイって結構アグレッシブだね)

 

(そんな事無いです)

 

(いやいやそんな事あるよ)

 

「それでは出発よ。準備はいいかしら?」

 

「あぁ問題無いよ」

 

「大丈夫ですパリパリ」

 

「いつまでポテチ食べてるの?」

 

────────────────────

 

「思ったんですけどこちらに正当性があるなら私達が今ここにいる必要ありますかね?パリパリ」

 

「人間誰しも合理的に動く訳じゃないからね、感情的な人も居るし」

 

現にネルや先生なんて分かりやすい例だと思うけどね。

 

「だからこそ私達が別で待機してるわけなんだし」

 

 

 

 

「今回ネルも私と同行させるけどあなた達は別で動いてもらうわ」

 

「リオ様、その訳は?パリパリ」

 

「保険よ、万が一ネルが指示に従わず向こうの味方をした場合あなた達に参戦してもらうわ」

 

「なるほどねぇまぁ直属のエージェントと言っても機械とは違うからな」

 

「そうね、いくらネルと言っても不意を突かれれば動きも鈍るわ」

 

「それにトキには特殊武装を持たせるからネル相手でも勝てるはずよ」

 

 

 

 

というかあんな事言ってたけど私が裏切るとか考えてないのかな?初手から私アリスとケイの味方だからリオの計画の敵だけど…

 

「というかまだポテチ食べてんの?」

 

「さっきのとは違って今のはこの前出た新フレーバーです」

 

「あーなんか出てたね、何味か忘れたけど…美味しいの?」

 

「食べます?パリパリ」(⩌-⩌)つ

 

「じゃあ貰おうかなパリッ………まっず!?」

 

なんじゃこれ!?クソまじぃんですけど!?なんか酸っぱい!?

 

「これ…何味?」

 

「梅キムチ味です」

 

「なにそれ…不味くないの?」

 

「不味いですよ?パリパリ」

 

「よく食べれるね」

 

「もったいないですからね」

 

「まぁそれは確かに」

 

「くっそ、やってられっかよ!」

 

「どうやらなんか動きあったみたいだな。行くか」

 

「そうですねパリパリ」

 

「まだ食ってんのかい!」

 

────────────────────

 

ネルが任務を放棄しリオと対立する事を宣言していると…

 

「あなたが私の指示を聞かない。この状況だって、すべて想定していたわ」

 

「だからこそC&C全員ではなく、貴方だけを呼び出して正解だったわ」

 

「あぁ?んだって?」

 

「2人とも…貴方達の出番よ」

 

「"ネル、危ない!"」

 

「不意打ちだが…許せよ?」

 

「あぁ?」

 

ドゴッ!

 

ネルの背後にふたつの人影が現れ片方の人影の蹴りによってネルは廊下へと蹴り飛ばされてしまった。

 

「ちっ…誰だてめぇらは!」

 

(どっちから名乗る?)

 

(じゃあ私の方から)

 

(OK〜)

 

「はじめまして、先輩。──そして先生。」

 

「C&C所属、コールサインゼロフォー。ご挨拶申し上げます。」

 

「ただの雇われ傭兵、C&Cのダブルオーにシャーレの先生。どうぞよしなに」

 

「え……5番目……?それに…」

 

「"C&Cに黒い狐の面?"」

 

「背後から奇襲たぁ、舐めた真似してくれるじゃねぇか」

 

「覚悟はできてんだろうなぁ!?」

 

「"ネル、待って……!"」

 

先生の静止も虚しくネルは攻撃体制へと移行し多数のAMASをなぎ倒していった。

 

「流石ダブルオー、彼女相手にはAMASじゃ手も足も出ないな」

 

「このままだと戦闘になりますがどうしますか?」

 

「私かトキさんのどちらかが相手する事になるでしょ。どっちが出る?」

 

「では先程は妖狐様が蹴っていたので次は私が」

 

「えぇ…あれカウントすんのぉ?」

 

どちらがネルの相手をするか話し合っているとAMASのほとんどを倒しきったネルが3人の前に立ちはだかり…

 

「何のんびり話してやがる!んなザコで足止めになるわけねぇだろうがよ!」

 

「──さすがネル。AMAS程度では、貴方を止められないという訳ね。」

 

「こんな事はしたくなかったけれど──」

 

「……トキ。」

 

「イエス、マム」

 

「『武装』の使用を許可します。」

 

「承知しました。」

 

2人の短いやり取りが終わるとトキはネルの前に立ち、特殊武装へと着替え…

 

「おい」

 

「はい?」

 

「お前…口になんかついてんぞ」

 

「………さっきまで食べてたポテチですね」

 

「ふざけてんのか!?ぶっ飛ばす!」

 

そんなやり取りを挟み戦闘が始まったかと思ったら瞬く間にネルの動きを封じ拘束した。

 

「………流石だな」

 

いくらネルの喧嘩っ早く分かりやすいとはいえ相手はあのダブルオー、弱いはずがない。それなのにあっという間に動きを封じる事が出来たのは事前にネルの行動パターンをある程度知っていたこと、リオの特殊武装の性能の高さ、トキの実力がネルが思っている以上に高かったからこそだ。

 

………さっきまでクソまずいポテチ食ってた人とは思えないよなぁ。口の中が未だに不快だわ

 

そう思っているとリオはアリスを連れていく為にAMASに指示を出し…

 

「さぁ、AMAS。アリスを回収しなさい」

 

「!!」

 

「ちょ、ちょっと待っ……」

 

「下手に動くのはやめておけ、怪我をしたくないならな…」

 

「そうね、無関係な子を傷つけたくはないわ」

 

そうしてリオは先生と対立する気は無い事、本来先生が率先して動くべきだった事、アリスが世界を滅ぼす兵器だと言うことを伝え、ミドリが勇者の証の光の剣を持っていると主張するも光の剣の電源を切りもう証は無くなったことによりアリスは連れていかれる事を選んだ。

 

「………」

 

いくらリオが世界を守る為とはいえもう少し先生達に事情を説明する事が大事だとはやっぱり思うが。

 

「それでは──失礼するわ。」

 

「2人とももう少し制圧を続けててちょうだい」

 

「イエス、マム」

 

「……了解した」

 

そうしてリオはアリスを連れて去っていった。

 

やっぱり分かっていてもアリスの…妹の涙を見るのは辛いな。

 

────────────────────

 

リオとアリスが去った後、私は目の前にいる狐の面をした子から目を離せないでいた

 

その子は自身を雇われ傭兵と言い黒い狐の面をつけていた。黒い狐の面をつけた傭兵と聞くと最近聞いた事のある人物の事が頭をよぎる

 

「"ねぇ"」

 

気づくと私はその子に話しかけていた

 

「………なんだ?」

 

「"君…妖狐だよね?"」

 

「………まさかシャーレの先生にも知られているとはね」

 

どうやらこの子はホシノ達から聞いた妖狐で間違いないらしい

 

「"君とは話してみたいって思っていたけど…こんな形で会うことになるなんてね"」

 

「話をして私を味方にしようなんて考えてるなら無駄だぞ。今の私は雇われの身なんでな、信頼を失うような事はしない。」

 

「"そんな事は考えてないよ。ただ君と1度話してみたかったんだ"」

 

「そうか……だが私に話しかけて隙をついてこの場を抜け出そうとする奴を見逃すほど私は甘くないぞ」

 

そう妖狐が言って彼女が見ている方向視線を向けるとこっそり抜け出そうとしたのがバレて固まっているミドリとユズの姿があった。

 

「"ユズ!ミドリ!"」

 

「変な動きをしなければこちらは何もしない。大人しくしているんだな」

 

ただ淡々と告げるその言葉には変な動きをしたら容赦しないという圧があった*1

 

「妖狐様…そろそろいい頃合いかと」

 

「そうか」

 

ふたりがそういうと妖狐は銃を下ろしトキはネルを解放した。

 

「"どういうつもり?"」

 

「十分時間は稼いだ、もうお前達を拘束する必要は無いって事だ」

 

「おい、このまま逃がすとでも思ってんか?」

 

拘束が解かれたネルがすぐに銃を構え絶対に2人とも逃がさないと言わんばかりの圧を出していると…

 

「ダブルオーよ…残念だが」

 

「今のあんたじゃ私達は捕まえられないよ」

 

ボフンッ!!!

 

「なっ!煙幕!?」

 

いつの間に投げたのか分からない煙幕弾によってたちまちに視界が煙で見えなくなり煙が消え周りが見えるようになる頃には2人の姿は消えていた。

 

「くそっ!」

 

こうして私達は何も出来ずただ見ている事、全て後手に回り手も足も出なかった自身の無力感に打ちひしがれるのだった…

*1
ただ梅キムチ味のポテチの後味が不快すぎてそういう反応しかしてないのである




ケイはアグレッシブでトキはポテチ食べてるのが似合う
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