百花繚乱のお狐様   作:お狐コンコン

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7つ目の守護者

「…………」

 

とあるビルの屋上

 

そこでリンドウは赤く染った空を見上げながら今起きていることを整理していた

 

「確か地上でのボスは6体…ペロロジラはまだ出てきていないから…ビナー、ホド、ケセド、シロ&クロ、ヒエロニムスの5体だったよな」

 

(となるとどこに手助けに行くべきか…)

 

「いいえ…7(・)体(・)ですよ」

 

「!?」

 

声がする方に振り向くとそこには先程会った時とは違ってボロボロのスーツに身を纏った黒服の姿があった

 

「……随分ボロボロだな」

 

「えぇ色彩の事を過小評価していました」

 

「さっきフランシスに会ったぞ」

 

「フランシス…なるほど彼が出てきましたか」

 

「それで7体ってのはどういう事だ?あの黒い柱があるのは6つの筈だろ?」

 

「はい、あの柱を守護している高エネルギー体は6つです。ですがそれとは別に1つ、小さな…それでも高エネルギーの反応が出ています」

 

「小さな高エネルギー?雑兵のミメシスが集まってるとかじゃないのか?」

 

「雑兵ならばそもそも反応が出ませんよ…小さいのは他のものに比べて姿そのものが他に比べてはるかに小さいからです」

 

「姿が小さい…ゴリアテや戦車くらいなのか?」

 

(だがその程度のやつならミメシスと大差ないはずだが…)

 

「いえ、もっと小さい…人型サイズですよ」

 

「人型ならただのミメシスじゃないのか?」

 

「ただのミメシスでしたらこちら側にとっても大変ありがたい話だったでしょうね」

 

「随分はぐらかすな…それがなんなのか分かっているならさっさと言え。私も手助けに行くつもりだからな」

 

「えぇ……貴方ですよ妖狐さん」

 

「は?」

 

「7つ目の高エネルギー反応が出ているのはあなたのミメシスです。ミメシスを使用する際の説明をした時に話しましたね、あなたも条件を十分満たしていると」

 

「色彩が私個人を認識してわざわざミメシスを作ったって言うのか?」

 

「そうなりますね」

 

「………わざわざそれを伝えに来たってことは私が何とかしろって訳か」

 

「はい、貴方を相手するならば貴方以上に貴方を知る者はいないですからね。それに貴方のミメシスであるなら恐らくは能力の方も持ち合わせているでしょうから…」

 

「全部言わなくても分かる…他の奴らなら能力を知らないから危ないって言いたいんだろ」

 

「えぇ、ミメシスになったのが今の貴方と同じであるなら危険度は他のサンクトゥムの守護者と同等と考えてもいいでしょうから」

 

「それを他は知ってるのか?」

 

「いえ、まだ把握はしていないと思いますよ」

 

「なら他には知られないようにしてくれ。下手に巻き込むと危ないからな」

 

「………分かりました」

 

(でもなんでわざわざ私のミメシスを?)

 

(向こうの世界にも私が居たのか?それならプレ先の世界線だとしても何かしらしてはいると思うが…)

 

────────────────────

 

空が赤く染ってから少し時が流れ、虚妄のサンクトゥム攻略戦と題された作戦会議が始まっていた。

 

「結論から言うと、あの塔を2週間以内に破壊しなくてはなりません」

 

通信越しも含め膨大な数の出席生徒たちは問題を解決するために学園や組織の垣根を越えて話し合っていた

 

そして話をしているうちにセイアが自身が最後に見た予知とそれを以前にも見た事がある事を話していた

 

「先程も話した予知夢だが全く同じような状況を以前にも見た事がある」

 

「"予知夢って同じ内容を何回も見ることがあるの?"」

 

「いや、以前見たのは実際には私が見たんじゃなく見せてもらったものなんだ」

 

「見せてもらった…ですか?」

 

「あぁ、私は予知夢を見る時は俗に言う明晰夢のようなものでね」

 

「その時に稀に他の人の夢と繋がることがあるんだ」

 

「それじゃあその時に見せて貰ったって事?」

 

「あぁ、その時見せてもらったのは絶望そのものと呼ぶにふさわしいものだった…」

 

「だが、だからと言って諦める訳には行かない」

 

「"それに、「色彩」に触れてしまった人を元に戻す方法も探さなきゃね"」

 

「………そうだな」

 

「私が口にできることは殆どない……然し、或いは彼女なら」

 

「百鬼夜行の大預言者、クズノハ。──彼女を探すべきかもしれない」

 

「にゃはは〜、クズノハ、ですか?」

 

「………」

 

「いやぁ〜ここでその名を聞くとは思わなかったというか」

 

「まぁ、こちらは後ほど、ふたりで話しましょ、先生♪」

 

「ちょ〜っと込み入った事情があるのですが……なにやら重要そうですし……ま、何とかしてみましょう」

 

そうして作戦会議は進み6つの虚妄のサンクトゥムの同時攻撃作戦会議は1度お開きとなった

 

 

 

 

「先生、少々お時間よろしいでしょうか?」

 

「……ご依頼があった件のご報告です」

 

「"ニヤ、カホ"」

 

「こちら、トリニティのセイア様にも繋いでいただければと……」

 

「クズノハの行方は……手がかりは見つかったのかい?」

 

「にゃはは。ちょ〜っと、皆さんの前でお話するのは気が引ける話題でしてね〜」

 

「はぁ……クズノハの行方を探せだなんて……もう驚きもしませんよ」

 

「──結論から申し上げますと、クズノハという名の生徒は、この百鬼夜行に存在したことがありません」

 

「"存在した事がない?"」

 

ニヤからクズノハが都市伝説のようなもので実際にあったことがある生徒はいるものの実態がないことを説明された…

 

そして古い記録に百鬼夜行が連合ではなくお互いが自治区を持っていた時代に百花繚乱を設立したというものだけがある事を教えられた

 

「クズノハに会った事があると主張する者は…みな「百花繚乱」の歴代委員長でした」

 

「ですが今の百花繚乱の現委員長、七稜アヤメに話を聞きましたが実際に会った事はないらしいですが、たしかに歴代委員長の中にはクズノハに会ったという記録が残されているようでして」

 

「クズノハに会う為には証が必要という事だけしか分からないそうです」

 

「証?」

 

「はい、委員長の証だとかクズノハに会うにふさわしい心持ちをしているだとか記録にも共通点が無いようでして」

 

「こういう時に彼女が居たら何か知っているかもしれないんですけどねぇ〜」

 

「"彼女って?"」

 

「……現百花繚乱の委員長補佐、玖尾リンドウです」

 

「百鬼夜行随一の情報通とも呼ばれる彼女は陰陽部の情報部門よりも情報を持っているとも言われていて百鬼夜行で知りたい事があるなら彼女に聞けとも言われるほどです」

 

「かの雷帝も彼女の情報網を警戒して百鬼夜行を攻めあぐねていたという噂もあるくらいには情報は武器であり盾にも矛にもなるを体現したようなあらゆる情報に精通した人なんですね〜」

 

「ならば彼女に聞いてみれば…」

 

「それがですねぇ」

 

「玖尾リンドウは…現在武者修行の旅に出ていて、どこいるか不明なんです」

 

「な!?」

 

「"武者修行?"」

 

「百花繚乱は実力主義の委員会でして実力さえあれば1年でも委員長になることができます」

 

「だから彼女も今の役職を維持する為に実力を上げる為の武者修行に出ているらしいのです」

 

「何処に行っているとか百花繚乱も知らないのかい?」

 

「キヴォトス中を巡ってみるとの事で誰も今どこにいるのか分からないらしいです」

 

「となるとクズノハに繋がる手がかりは…」

 

「現在百花繚乱でも何か手がかりを探して貰ってはいますが彼女達も自治区の防衛にあたらなければならず…」

 

「……それなら〜良いアイデアがあるかも♪」

 

「委員長?」

 

「少し準備するのでしばしお待ちを♪にゃはは」

 

────────────────────

 

「……ふむ、なにやら予感がするのぉ」

 

「色彩に触れ反転した生徒を戻す方法か」

 

「酷な話じゃが嘘を書いても仕方がないからの…」

 

「見つけやすいようにどこかに分かりやすく巻物でも置くとしようか」




7体目の守護者が守っている場所に柱は無い…それが守っているのは一体何なのか…
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