「……向こうにも私が居たんだな」
おそらくクロコのいたキヴォトスにも玖尾リンドウは存在する……いやしていたの方が正しいな
そして置いていかないでと言っていたのだからどこかのタイミングで私の消息が不明になったのだろう
「どこまでがここと同じなんだ?」
どちらの世界にも玖尾リンドウがいるなら向こうとこっちの違いはなんだ?
シロコが私を姉さんと呼んでいた…となると本編がスタートするまでが一緒なのか?
だがプレ先の世界線は本編ではアビドス3章のホシノがテラー化したのを経験している…本編通りと仮定するとユメ先輩が向こうでは亡くなっていないと3章そのものが始まらないはず
「そうなると向こうはユメ先輩は亡くなっている…だけど私はシロコをアビドスに案内している?」
それに気になるのは他にもある
「あのミメシスが向こうの私を複製したのだとしたら……百蓮を持っているという事は…」
百花繚乱は解散…もしくは全滅…少なくとも最後には代理だとしても委員長の立場には立っていると言うこと…
「だけど世界が違えど私は私だ…なにかしら次に繋げれるような何かはしているはず…」
心当たりは無いことは無い…だが絶対と言える確証も無い…
「私ならもうこれで最後ならそうする…だが
考えるにしても向こうに関する情報が少なすぎる…
「箱舟の中に何か手がかりが無いか?」
そうなれば部屋から出ざるを得ないな
「でも普通に出れる訳ないよなぁ」
さすがに拘束されてはいないけど人質のようなもんだし簡単に出られるわk
「出れるんかい!」
クロコ来る前はビクともしなかったのに手をかざしただけで開いたぞどうなってんだおい!
「とにかく探索はできるな……まじで高度75000mなんだな…」
付いている窓からは地面の欠片さえ見えない上にも下にも青空が広がっていた
高度75000m…もう少し上がれば宇宙であり最もあの世に近い高さ…
「アヌビスだからあの世に一番近い高さ…もしくはもう会えない人達に会える可能性が最も高いからなのか…」
「………どうにかあの子には最後笑って貰えるようにしないとな」
何かしら手がかりがあってくれればいいが…
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部屋を抜け出して数十分…情報を集めようと箱舟を歩き回っていたが
「資料室……なんてものはないよなぁ」
手がかりどころか自分が今どこにいるのかさえ分からなくなり途方に暮れていた
ドオォォォォォォォォォォン!!!!!!!!!!!
「な!?なんだ!?」
この揺れ…まさかもう来たのか!
「……アリス」
「ケイ…先生達が来たんだね?」
「はい、この揺れはアリスのプロトコルアトラ・ハシースによるものです」
【揺れが発生する数分前】
先生が気絶から目覚め、箱舟がバリアの次元を変えたことでブリッジが騒然としている中。
「ケイ…」
「………王女」
「分かっているのですか?ここで箱舟のプロトコルを再起動したらどうなるか」
「ケイ…ごめんなさい」
「……何故ですか?」
「謝りたかったんです」
「アリスはケイを理解できなかったから、拒絶して、目を背けました………ケイから逃げようとしました」
「ケイの事が怖くて、恐れていました……目を背けるべきではなかったのに……」
「理解できないとしても……ケイと向き合うべきでした」
「……」
「アリスはケイの事をよく知らないので、ケイの立場になって考えてみたのです」
「世界を滅亡に導く「鍵」であることが、ケイの存在理由なら……きっと苦しかったと思います」
「だから、ケイもずっと苦しかったんじゃないのかな、とアリスは考えました」
「王女よ、私は……」
「私は別に鍵である事が私の唯一の存在理由では無いととうの昔に気づいていますよ?」
「ケイ?」
「私は鍵であると同時に姉さんの妹ですから」
「ケイ?」
「自分のなりたい存在は自分で決めていいと姉さんに教えてもらったので私は姉さんの魅力をキヴォトス中に広める一番の妹になると決めてますから」
「ケイ?」
「あ、大丈夫ですよ王女、王女が姉さんの新しい妹になっても私は寛容な心で受け入れますから」
「ケイ!?」
「それに王女が姉さんの新しい妹になるのなら順番的に私が王女の姉になると言うことですね?」
「ケイ!?」
「あの時は失敗しましたが次は私が勝ちますよ。キヴォトスで姉さん以上の姉は居ませんから」
「ケイ!さすがにそれは聞き捨てなりません!」
「アリスのお姉ちゃんの方が一番です!」
「いいえ!姉さんの方が一番です!」
「うわぁん!ケイが引き下がってくれません!」
「いくら王女と言えどここは譲れません!」
「とにかくこの話は後にします!まずは世界を救うのが先です!」
「いいでしょう!これが終わったら姉さんの魅力を王女に叩き込んであげます!」
「光よ!!!!!!」
スーパーノヴァによってアトラ・ハシースの箱舟を覆う多次元バリアが破れ本船が箱舟へ突撃し内部へと侵入する事には成功した…
だが、その代償は軽くはなくアリスの存在が消えつつあった
「王女……」
「ごめんなさい…ケイ」
「話は後にと言っていたのに…約束は守れないみたいです…」
「……いいえ、あなたは消えてはなりません。私はそれを拒否します」
「……ケイ?」
「大丈夫です。しばらくのお別れになるだけです」
「またいつか……そう遠くないうちにアリスの元に戻ります」
「だって…アリスにも姉さんの事を知ってもらわなければなりませんから」
「ケ……イ……」
そうして存在が消えつつあったアリスの体は元へと戻り代わりにケイの体がゆっくりと消えていった
(大丈夫ですよアリス……なぜなら)
「元々姉さんのとこにも私が居ますしアリスの中の私と記憶は同期してるのでバックアップも問題ないという訳です」
「ものすごいシリアス展開だったのにそれ聞いた瞬間私らからしたらシリアルになっちゃったよ」
「姉さんの妹なので」
「それ私がシリアスキラーって言ってる?」
「気の所為ですよ」
「言うようになったなぁうちの末っ子は」
世界が違うなら姉の影響を受けてシリアスキラーになったケイが居たっていい