「さ、おっきいシロコちゃんはどうするの?これ以上やっても結果は目に見えてると思うけど」
「……………」
「それでも」
「それでも私は!!!」
「私はもう止まれない!」
「"止まってもいいんだよシロコ"」
「"立ち止まって違う道を選べるのは若い者に許された特権なんだよ"」
「 先生…」
「う……ううっ…………っ………!」
「うあああぁぁぁあああ───!!!!」
「あああぁぁぁあああああああ───!!!!」
「「「………」」」
「なら……私はどうすれば良かったの………」
「みんなも居なくなって………先生も……姉さんも最後には居なくなって!!!!」
「姉さんって……多分、妖狐さんの事よね?」
「シロコちゃんのお姉さんって事はおそらく……」
「妖狐ちゃんが…居なくなった?」
「姉さんのあの顔も!先生がこうなっちゃったのも!私が!私のせいで!」
「"シロコは……"」
「"ずっと、苦しんでいたんだね"」
「………そっか」
「おじさんさ、「シロコ」の眼差しが、ずっと気になってたんだよね……」
「でも、ようやくわかったよ」
「あれは……「シロコちゃん」は絶対しない眼差し」
「でも、どこかで見たことがあって……懐かしい感じがしたんだ」
「あれは……」
「私と同じ……」
「ユメ先輩が遭難してて……探しても探しても見つからずに……絶望していた私と同じ眼だった」
「ホシノちゃん……」
「もし妖狐ちゃんがユメ先輩を助けてくれなかったら……もしかしたら今もおじさんは同じ眼をしていたかもしれない」
シロコの境遇を各々が察してしまった中……箱舟の室内が赤の警告色へと染まっていき……
ゴゴゴゴゴゴ!!!!!
「これは……!!!」
「ぷ、プレナパテスが立ち上がります先生!」
箱舟の全エネルギーをその身に集めたプレナパテスは立ち上がった……
先生達とシロコ*テラーの間に立ちシロコ*テラーをその身で守るかのように……
────────────────────
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ!!!!!!
「この揺れ……それに箱舟の艦内が警告色1色……もうクライマックス突入してるじゃねぇか……」
「ルナ!ケイ!中心エリアまでの距離は?」
「もう少しです!5分も掛かりません!」
「今も急いでるけどもっと急ぐぞ!最短距離!」
────────────────────
生徒達の転送が終わり…残りの脱出シーケンスは1人分となった…
プレナパテスの体もボロボロとなり、何かをする様子もない……
だからなのだろうか…私はもう1人の自分のすぐ目の前に気づいたら立っていた
生徒たちを……よろしく、お願いします。
私は残りの脱出シーケンスを…もう1人のシロコに使った
プレナパテスの…もう1人の私の遺志を…果たす為に…
高度75000m…キヴォトス人でも耐えれない高さからの落下……キヴォトスの外の人間の自分が耐えれる可能性など天地がひっくり返ろうとあるはずもなく……
「"今までありがとうアロナ、ごめんね"」
「"これでお別れかな……元気でね"」
「先生──!!!!!」
「"短い先生人生だったけど……できるだけの事は………出来たかな"」
生徒達の今後を見守れないのは残念だが生徒の命を救う為なら悔いは無い
「"もう1人のシロコも、生きてくれるといいな"」
「なら最後まで見届けるのが先生の責務じゃねぇのか?」
「"!?!?!?──誰!?"」
「ルナ、先生に脱出シーケンスを」
「はい、マスター」
「妖狐!?なんで君が!?」
「久しぶりだなシャーレの先生……だがもうお別れの時間だ。先に地上に戻ってな」
「"な!?ちょっとまっt"」
脱出シーケンスによって先生は地上へと送られた……残るは
「さて、後は……」
「初めてやるからな…こんな感じか?」
懐を探り、私は懐からとあるものを2つ取り出した
「ついに…こいつの出番だな」
それはミメシスの原本とひとつのカードだった
そう、これは私がキヴォトスに転生してからの中学三年生の時に何故かあった『俺』の大人のカードである
「先生もこれを使う時の描写が取り出すしかないせいで使用方法が合ってるか怪しいけど…」
先生とは違う『俺』のカード…ならば使っているのが俺であると証明するには……
カードを前に出し自身の神秘をカードへと送る……そうすると目の前にひとつの画面が写し出された
「随分最先端なテクノロジーだな」
出てきた画面をよそにミメシスの原本を開きページのひとつに書き綴っていく…
[ここに顕現するは異なる世界線の英雄
おのが人生の最後まで生徒を想い、異なる世界線の己へと託し最後まで先生として散った者……
彼の者の名は]
[プレナパテス]
「さぁ…ここからは大博打だ、『私』が私の予想通りの事をしていることを願うぞ!」
ミメシスの原本に記されたページ光ると同時にカードの使用を許可する……すると光の柱が立ちのぼり始り…
立ち上った光が収まるとそこには頭にヘイローを宿した一人の女性が立っていた
「……………ん?」
女性?こっちの先生は男性だったぞ?しかもなんか……見間違えじゃなきゃヘイローだよなあれ?
「”ここは……確か私は……”」
「困惑してるとこ悪いがちょっといいか?」
「”…………妖狐?”」
「あんたは……プレナパテスで合ってるか?」
「”うん……私はプレナパテスだよ”」
「それが分かればとりあえずヨシだ。さっさと地上に帰還するぞ」
「”ちょ、ちょっと待って!説明して欲しいんだけど!?”」
「落ちる箱舟でゆっくり説明して命をまた落としたいんならしてやるよ!」
「”ごめんなさい!後でいいです!”」
「分かればよろしい!ルナ!脱出シーケンス2人分起動!」
「了解ですマスター!」
「後これも忘れずにな…」
瞬く間に視界が光に包まれ目を開けると地上の森らしき所にプレナパテスと共に立っていた
「無事生還……かな?」
「”なら、ちゃんと説明して欲しいんだけど…”」
こうして最終編は終わった…キヴォトスに新たにもう1人の先生と生徒が増えるという結果で…
「説明はするけど行くべきとこがあるからそこ行きながら説明するぞ」
「”………どこに?”」
「そりゃあんた……」
「大事な生徒のとこに決まってるだろ?」
第3話に出て以降一切出番がなかった大人のカード君ですよ!皆さん忘れていませんでしたか?忘れていた人は正直に手を挙げなさい!