「ん、お姉ちゃん」
「んんんん!?!?!?」
どうしてこうなった!?
なぜ私は小さいシロコ略してチロコにお姉ちゃん呼びされてるんだ!?
よし!少し思い返すとしよう。
ポワンポワン
「うーん休み最高〜」
「そうだね〜ずっと忙しかったし癒しが染みる〜」モフモフ
「そうだね。身体が癒しを欲しがってる」モフモフ
「それで私のしっぽモフるのは違くない?」
「「おかしくないから大丈夫」」
「そんな揃って言わんでいいわ!」
「だってリンドウのしっぽがモフモフだもん」
「ケモノセラピーは偉大だよ?」
「別にそれはいいけどそろそろ離れてくれないかなぁ?」
「仕方ないなぁ…じゃあね〜リンドウ」
「はいはいじゃあね〜」
「…………さて」
長期の休み入ったしゆっくりできるし今のうちにこれから動くであろう予定とか立てとこうかな?
「ユメ先輩救えたはいいけど次はシロコだよなぁ。」
そもそもあそこ私うろ覚えなんだよなぁ。
シロコとホシノとノノミがあったのは駐輪場だっけ?
遭遇時期もノノミ入学前だから時期もそろそろだよね?
雪が降り始めた頃に会うはずだからこっちも寒くなって来たしいつ雪降ってもおかしくないしね。
「久しぶりにアビドス見てみますかね。千里眼発動〜」
お?向こうはもう降り始めてるのか……じゃあそろそろアビドスにシロコが現れる頃なのかな?
「ならもうすぐに動いた方が良さそうかな。」
ユメ先輩が生きてるし出会いからして違うものになりそうだしね。寒そうな格好してたし羽織れる物持ってこうかな〜
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「で、アビドス来たはいいけどホシノとあんな出会い方したんだから仮面被るのは危ないよねぇ」
まぁ別に仮面つけてなければ身バレすることも無いでしょ。変化も使えば玖尾リンドウの要素なんてひとつも無くなるしね。
「さてさて、一体小さいシロコ…チロコはどこにいるかな〜」
「ん…変なやつがいる。」
……………気のせいじゃないよね?誰かつけてきてるよね?
まだ『妖狐』として仮面被ってる訳でもないからホシノでは無いだろうし…そもそもホシノならこんなバレバレのつけかたしないだろうし。念の為仮面付けてっと…………ちょっとカマかけてみるか。
「さっきから私をつけてきているのは誰かな?既に気づいているから隠れても無駄だよ?」
「……………………」
「…………気のせいだったか。まぁいいや。」
「…………バレたかと思った。変なやつなのに」
「誰が変なやつだって?」
「ん!?!?!?」
「最初のカマかけに応じなかったのは良かったけどその後にすぐ警戒を解くのは良くないねぇ。次からは気をつけr」
「?」
ええええええええええええええええ!?!?!?!?!?!?
シロコ!?シロコナンデ!?うわ小さい!可愛い!抱っこしたい!
「………いやまず先に、そのボロボロの服で寒くないのかい?」
「ん、寒い……でも他に着るものない。」
「仕方ないなぁ…ほらこれ、ないよりはマシだろうから羽織っておきな。」
「ん、ありがとう…」
「礼なんて要らないよ。見てるこっちが寒くなるからね。……君はなんでここにそんな格好でいるんだい?」
「…………分かんない。何も覚えてないから。」
「記憶喪失か?そうなると帰る場所もないのか。」
「ん」
「………なら着いて来るといい。君の居場所になるかもしれない場所を知っている。」
「ん、分かった……そういえばあなたの事なんて呼べばいいの?」
「呼び方なんて好きにするといいさ。……普段は『妖狐』と名乗ってはいるが名前では無いからね」
「ん、ならお姉ちゃん」
「………………ん?今なんて?」
「ん、お姉ちゃん」
「んんんん!?!?!?」
えぇ!?なんでお姉ちゃん!?確かに年上だけど今のでお姉ちゃん呼びされるほど信頼されたの!?でもシロコにお姉ちゃん呼びされると庇護欲が……いやいやダメダメダメ!ちゃんとアビドスに入学させないと。
「まあ何でもいいって言ったのはこっちだしいいか。……っとそうこう話してたら着いたね。」
「ん、ここは?」
「アビドス高等学校…君の大事な居場所になるかもしれない所だよ。」
「ん、お姉ちゃんはここの生徒なの?」
「いや?私はここの生徒じゃないがここには私の知ってる子が居てね。君にとっていい先輩になると思ってね」
「ん、その人強いの?」
「強いよ。私では手も足も出ないかもしれないね。」
「ん、お姉ちゃんは強くないの?」
「私は………どうだろうね。」
確かに私の実力ってキヴォトスだとどうなんだろ?アヤメとナグサには能力無しで勝ててないから中堅止まり?そもそも百鬼夜行って分かりやすい最強格って呼べるのがワカモくらいだから難しいよなぁ。でも百花繚乱の実力的にはアヤメとナグサも強者クラスではあるのか?でもニヤの発言的にはアヤメに勝てるのは百鬼夜行にそうはいないっぽいし。そうなると私は、ハスミとかイオリレベルなのかな?……………私あれクラスなの?足舐められとスイーツ暴食と同クラスなの?
「まぁそこそこ強い…かね」
「ん、お姉ちゃんも強いんだ」
「どうやら私と戦いたいみたいだがその体力はこの後に取っておくといい。」
「ん、誰かと戦うの?」
「さっき言った生徒に戦いを挑んでみるといい。君ならいずれ超えるべき壁になってくれるはずだ」
「ん、分かった」
「ならこの先にある駐輪場……屋根がある所で待ってみるといいそしたら2人…いや3人ほど人が来るはずだ。その中のピンク髪の小さい子…その子がさっき話したいちばん強い子だよ。」
「ん!ならその人狙う!」
「ははっ!そうするといいさ。なら私はここらでおさらばするよ。」
「ん、お姉ちゃんまたね」
「あぁ……また会えるといいね」
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これでシロコはホシノ達に拾われてアビドスへ入る事になる。そうすれば原作が始まる時期まではアビドスでする事は無い。ならこれから私がする事は。
「百花繚乱編のきっかけであるアヤメの失踪…それを防ぐ」
アヤメが失踪した原因はみんながアヤメを頼ってアヤメの気が休まるタイミングが無かったこと、そして百蓮で怪異を倒せなかった事。
「なら私が出来ることはアヤメのメンタルケアとアヤメの負担を減らす事か」
百蓮を使うには自分が何者なのかをしっかり理解する事、つまりアヤメが百花繚乱の委員長として仮面を被るのではなく七稜アヤメとして素を出せるようになれば百蓮を使う条件が達成されてアヤメも失踪する事は無くなるはず。
「でも、あのおバカに誰かを頼る事を覚えさせるのは苦労しそうだなぁ。」
「………で、さっきから妙な視線を感じるのは気の所為かね?」
「クックック…まさか気づかれるとは。」
「あんたは何者かな?付きまとわれることをした覚えはないけど?」
「クックック…これは失礼しました。私はそうですね、黒服とお呼びください。」
「黒服ねぇ…なら私も名乗るとしよう私の事は『妖狐』と呼んでくれればいい…で、こうして姿を現したって事は何か用でもあるのかい?」
なんでここで黒服に会うかなぁ?しかも監視されてたみたいだしさっきのシロコとのやり取り見られてた?
「なるほど…では妖狐さんとお呼びしましょう。いえ、特に用がある訳ではありませんが少し話をしてみたいと思いまして」
「話?お前みたいな明らかに怪しいヤツの話はろくな事じゃないのがほとんどだが?」
「クックック…いえ、あなたがこのアビドスで何をしようとしてるのか気になりましてね。少し前にオシリス…梔子ユメが砂漠で遭難してるのを救い今度はあの狼の少女をアビドスに導いた。これまであなたがアビドスにいた形跡はなく当然現れた。となればアビドスで何かしようとしてると思っても不思議ではないでしょう?」
「私が何しようとしてるか…ねぇ。何か期待してるようで悪いがユメって子はたまたま見つけたから、さっきの子は私をつけてきていたからであってどちらも偶然でしかないよ。私がアビドスに来たのは私の目的の為に調べ事をする為さ」
「偶然…まぁそういうことにしましょう。では妖狐さんの目的とは?」
「なんで初対面のお前に話す必要がある?」
「クックック…確かにそうですね。ではひとつ提案をしましょう」
「提案?」
「えぇ…我々、ゲマトリアの一員になりませんか?」
「ゲマトリア?」
「えぇ、我々ゲマトリアはそれぞれがそれぞれの手段で探究する集まりです。その一員として妖狐さんあなたを勧誘したいと思いましてね。」
「断る。」
「クックック……それはなぜ?」
「そもそも怪しいヤツの話をまともに聞くのはバカのする事だ。そして私はお前を信用してる訳でもないし怪しい組織に入るバカじゃない」
「クックック…それは残念です。ここは一旦諦めるとしましょう」
「…………そうだな。ならあんたにひとついい事を教えておいてやろう。」
「いい事…ですか?」
「あぁ、約1年と数ヶ月後に連邦生徒会に1人の大人が現れる。その大人がお前にとっては興味をそそる人物になるはずだ」
「ふむ、覚えておくとしましょう。」
「そうするといいさ……あと私の事を調べようとするのはやめるのをおすすめするよ。」
「それはまた何故?」
「簡単な話さ………私は『妖狐』人を化かすのが得意だからね。」
「……!!!クックック!!!なるほど確かに調べるのは難しいようですね。まさか私と瓜二つの姿になれるとは」
「私の力のひとつでね。姿を自在に変えられるのさ。だからさっきまで君が見ていた姿も本当の私とは違う姿かもしれない。狐は化かすのが得意だからね。そう簡単に本当の姿を見せないのさ。」
「クックック…あなたは本当に興味深い。あなたと面識を持てた事が今日のいちばんの収穫ですね。いずれ我々の同士になれることを願いますが。それでは私はこれで失礼するとします。」
「残念だけどその気は一切ないから諦めるんだね。」
黒服怖ァ…なにあれ生で見る黒服怖すぎん?ずっとクックック言ってるしあれが先生大好きクラブになるの?先生も大変だね。あんな変なのに付きまとわれるなんて
「まぁアビドスで動いていた以上目をつけられる可能性は考えていたからいいけど。後はあの子達がどう動くか次第だし私が手を出せるのは今はここまでだね………さぁ帰るとしますか。」
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「さて、シロコちゃんはどこの学園の子かな?」
「分からない。ここに来たのもお姉ちゃんに連れてきてもらったから。」
「えぇ!?記憶喪失って事!?それにお姉ちゃん?」
「お姉ちゃんについて気になりますけど……ホシノ先輩、ユメ先輩どうしましょう?」
「うーん…ホシノちゃんどうしよう?」
「そうですね。まぁとりあえず中入りましょうか」
「えっ!?一緒に行くんですか?」
「そうだ、あとこれ巻いておきな〜」
「マフラー?」
「うん、その羽織だけじゃまだ寒いでしょ?」
「……うん。あったかい」
「それでシロコちゃん、お姉ちゃんって誰のことなの?」
「ん、ここに来る前に見つけた人でこの羽織くれた。」
「そのお姉ちゃんってどんな人なんですか?」
「黒い狐?のお面被ってる人……それ以外は分からない。」
「黒い狐のお面?もしかして…妖狐?」
「ホシノちゃん?なにか心当たりあるの?」
「心当たりというよりユメ先輩にも関係ある事ですよ?」
「え?私にも?」
「はい、ユメ先輩が砂漠で遭難した時助けてくれたのがそのお姉ちゃんって呼ばれてる人かもしれません。」
「ん、お姉ちゃんは自分の事妖狐って言ってた」
「妖狐…ですか?」
「あぁ間違いないね。ユメ先輩を助けたのもシロコちゃんをここに連れてきたのも同じ人だね。」
でも何のために?あいつは自分の目的の為って言っていたけどその目的って…
「ホシノちゃん?」
「え?あぁ、ユメ先輩なんですか?」
「シロコちゃんをうちに入学させようって話なんだけど」
「それでいいと思いますよ?シロコちゃんもそれでいいって言ってますし」
「新しい後輩もできて楽しくなりそうだね!」
「そうですね。まぁユメ先輩はあと1年で卒業になっちゃいますけどね。」
「あ……えっとそれなんだけど……」
「え?どうしたんです?」
「えっと……実は遭難したあと入院してたじゃない?それで入院してた日数の事忘れてバイト入れてたら出席日数足りなくて……留年する事になっちゃった。テヘ」
「な……何やってるんですかァァァァァ!!!!!!!!!!!」