「はぁ…」
「マスター、どうかしましたか?」
「いや…連邦生徒会長もとんでもないプレゼント寄越したなぁって」
「マスターにとって私は……いらないものでしたか?」シュン
「違う違う、私なんかにはルナはもったいないくらいって事」
先日連邦生徒会長から貰ったサポートAI 通称 [LUNA]
この子はシッテムの箱レベルとはいかないとは連邦生徒会長も言っていたけど、他のコンピューターとは段違いの演算能力にハッキング、さらには委員長補佐としてする事になった書類関係の仕事なんかも手伝ってくれるとても凄くていい子なのである。
あ、ちなみにマスター呼びは別に私の趣味じゃないからね?最初なんか様付けされてたのを何とか変えて今のマスター呼びに落ち着いただけだから!
「私はマスターの専用サポートAIです。私なんかとご自身を下げるような事はしないでください…」プクー
「ごめんごめん。……そうだね、これから色んな事お願いするかもしれないけどよろしくね」
「お任せ下さい!」フンス!
………この子結構感情豊かだよね?アロナは中身が連邦生徒会長だって前自分で言ってたからまだ分かるけどサポートAIって全部こうなのかな?
なんか頭撫でたくなる可愛さあるなぁ…
「あ、マスター…モモトークに通知来ましたよ」
「え?誰から?」
「シエルさん…連邦生徒会長からですね」
「えぇ…またぁ?今度は何?」
なんで連邦生徒会長の事シエルって呼んでるかって?本人が「これからは私の事はそうですねぇ……シエルって呼んでください♪」って言うもんでさぁ。なんでわざわざって聞いたら「私が失踪した後リンドウさんが間違えて私の名前言わないように今のうちに慣れるようにですよ♪あ、これからはリンドウちゃんって呼びますね♪」って流れるようにちゃん付けさせられるし最もらしい理由つけてくるしあの人には勝てる気しませんわ。
そしてモモトーク交換してから毎日のように頻繁に送ってくるんだわあの人!
[リンドウちゃ〜んリンちゃんが仕事減らしてくれな〜い]だの
[今日何食べた〜?私は唐揚げ定食〜]だの
[お仕事やだ〜!サボりた〜い]だの
頻度多いんだわ!喋りたがりか!ってレベルでモモトーク送ってくるし内容大体雑談だし!
「読み上げますね。[狐坂ワカモと面会できるけどリンドウちゃんどうする〜?]と来てますね」
「いや軽い口調で割と大事な話してくるじゃん」
「マスター、返信どうしますか?」
「うーんそうだなぁ……ワカモに会うかぁ…うーん」
「マスターがそんなに悩むって珍しいですね」
「いやあの人に関してはねぇ…小さい頃から振り回されてばっかだからさぁ」
「どうしますか?やめときますか?」
「うーん…いや行こう。ルナ、シエルに行くから日程決まったら教えてって送っといて」
「分かりました」
────────────────────
「あ、リンドウちゃ〜ん」
「シエル、いや連邦生徒会長…さすがに公共の場でちゃん付けするのやめない?」
「え〜?」
「え〜?じゃねぇよ。噂の連邦生徒会長が連邦生徒会以外の一生徒と親しげにしてるなんてクロノスにでも知られたら、スクープだ!なんて言ってあることない事書かれることになるぞ」
「え〜?もしかしてリンドウちゃん私の事意識しちゃってる〜?」
「私が男だったら意識してたかもね〜」
「え…///」
「なーんて冗談………何顔赤くしてんのさ。」
「か、顔赤くなんてしてないもん!///」
「いや見るからに赤いぞ。こんなので照れるなんて連邦生徒会長も可愛いとこあるじゃん」
「か、かわ!?///」
「私が生まれ変わる前ならまぁ意識ぐらいはしてただろうけど今は女だからね〜残念でした〜」
「むぅー……って、え?生まれ変わる前って?」
「あれ?言ってないっけ?私が知ってる側なのは前世の記憶があるからだよ」
「聞いてないよ!……でもリンドウちゃんの前世ってどんな感じだったの?」
「ん?どんな感じって言われてもなぁ…なんの面白みもない普通の人生だったよ。彼女いない歴=年齢だったから青春らしい事もしなかったしね」
「彼女いない歴って事はリンドウちゃんの前世の性別って」
「男だよ?でももう男としての感性ほとんど無いけどね。」
「ふーん」
「なんだよその反応」
「ベッつに〜…じゃあ狙っちゃおっかな〜」
「ん?なんか言った?」
「何も言ってないよ〜」
「???…それでまだつかないの?」
「もうそろそろだよ〜…あ、見えてきたよ」
────────────────────
「連邦生徒会長!お疲れ様です!」
「お疲れ様です。連絡は既にいっていると思いますが狐坂ワカモの面会に来ました。こちらの方が今回面会希望者の玖尾リンドウさんです。」
「はい!お話はお聞きしております!既に面会の準備などは整っておりますのでご案内致します!」
「わかりました。連邦生徒会長はどうします?」
「私は待っています。ごゆっくり」
「それではリンドウさん。こちらです」
「分かりました。」
矯正局入るの初めてだな〜いやほとんどの人がそうなんだろうけど。
予想してるよりも綺麗なんだよなぁもっと汚いとこ想像してたけどそんな事も無いし。身内が捕まるなんて経験そうそうあるもんじゃないけど…
「それではこちらでお待ちください」
「はい、ありがとうこざいます」
でもワカモと会うのは結構久しぶりだなぁ。
私が高等部に上がってすぐに停学になって百鬼夜行から居なくなったし、暴れてるってニュースは出てたから元気にしてるとは思ってたけど実際最後に会ったの中等部後半ら辺だったしなぁ。
「ここだ。入れ」
「ん?来たかな?」
「あら?面会したい人ってもしかして」
「久しぶり…ワカモ」
「リンド〜ウ♡久しぶりですね。このワカモ愛する妹にこんな所で会えるなんて思いもしませんでしたよ♡」
「妹じゃねぇよ、従姉妹だわ!」
「うふ、照れなくてもいいんですよ?昔みたいに「ねぇね」って呼んでくれてもいいのですから」
「誰がこの歳でそんな小っ恥ずかしいこと言えるか!」
「つれないですねぇ。リンドウに嫌われたら私生きていけませんわ」
「はぁ………ワカモ姉…これでいい?」
「まぁ♡やっぱりリンドウは可愛いですね。お姉ちゃん嬉しすぎてこんな壁壊して撫で回したいものです♡」
「頼むからそれはマジでやめろ」
そう何故か私はワカモに誰が見てもわかるレベルで溺愛されているのだ。
あくまで従姉妹として仲良いならまだ分かるがここまで溺愛される覚えは無い。
初めて会った時にワカモがこっちを警戒してたから試しにねぇね呼びしてみたら何がワカモの心に刺さったのかすごい甘やかしてくるし色んなとこに連れ回して大変な目にあったものだ。
「それにしても今日はなんの用で面会に?はっもしやお姉ちゃんに会いたくて仕方なく!?」
「別にそんなのじゃないから」
「そんな…リンドウがお姉ちゃんに会えなくて寂しくて夜も眠れないだなんて」
「話聞いてる?毎日ぐっすり寝てるから」
「ええ聞いてますよ?昔みたいに一緒の布団で寝たいって話ですよね?」
「んな事一言も言ってないしそもそも昔に関してはワカモ姉から私の布団に忍び込んでたでしょうが。人を抱き枕にして」
「リンドウが可愛いですからね。仕方ないですね♡」
「はいはいそうですね」
「リンドウが塩対応するようになってお姉ちゃん悲しいです。小さい頃のリンドウは私お姉ちゃんと結婚する〜って言っていたのにオヨヨ」
「言ってない言ってない存在しない記憶を思い出さないで貰えます?」
「あら?そうでしたっけ?」
「そもそも言っていたとしてもガキの頃の言ったことでしょうが…」
「あら、私は別にリンドウとならいいですよ?」
「はぁ?私ら従姉妹だよ?」
「そんなの愛の前には小さい事ですわ♡」
どれだけ経ってもこの人は…
これがそのうち先生Loveになるのかぁ…先生も大変だなぁ。
まぁワカモと先生がくっつくなら素直に祝福するけどね。大事な従姉妹だし幸せになるっていうなら全力で応援しますとも。
決して私に向けられる事が無くなって楽になるとかそんな事無いですよ?
「すみませんリンドウさん。そろそろ面会時間が終わります。」
「あ、分かりました…じゃあワカモ姉、相変わらず元気なのも見れたし帰るよ」
「そんなぁ…もう少しリンドウと話したかったですわ」
「ならしばらくは大人しくして早く出てこれるようにするんだね。それじゃあね」
「えぇ、すぐにでも出て会いに行きますからね」
「本当に大人しくしててくれません!?」
「………リンドウ」
「何?ワカモ姉」
「お姉ちゃんは何があってもリンドウの味方ですからね?」
「急にどうしたのさ」
「リンドウが何か思い詰めてるみたいですからね。お姉ちゃんには隠せませんよ。」
「………」
「リンドウ…さっきの言葉に嘘偽りは無いですからね」
「うん、ワカモ姉の事は信頼してるよ」
「まぁ♡リンドウがデレてくれました!」
「デレてねぇわ!じゃあね!」
「フフッ、はいそれでは」
────────────────────
「はぁ……全く相変わらずだったなぁ」
「マスターすごい愛されてましたね」
「ほんとなんであそこまで溺愛されてんのかね〜」
「でも分かるよぉ?リンドウちゃん可愛いもん♪」
「急に後ろに立たないでもらえますか?連邦生徒会長?」
「も〜もう見られてる訳じゃないんだからお堅い呼び方やめてよ〜」
「はいはい、それにしてもシエルって普段そんな感じでもちゃんと連邦生徒会長してるんだね。」
「そんなってなにさ!そんなって!」
「そうそんな感じ」
「あ…」
「シエルって時々すごいバカだよね」
「むー」
「そういやシエルさんや?」
「ん?どうしたの?」
「あんた今日の仕事終わってんの?」
「…………ピュ~♪」
「さっさと戻って仕事しなよ」
「やだ〜!このままリンドウちゃんとデートするんだ〜!」
「なーに馬鹿な事言ってんの。早く戻らないとリンちゃんに怒られるぞ」
「やー!」
「はぁ……じゃあ少し付き合ってよ」
「え!?つ、付き合ってって!?///」
「シエルが失踪する前にこっちも色々準備しておきたいからさ。」
「あぁ付き合ってってそっちの事か。それで準備って?」
「『妖狐』として少し名を広めとこうと思っててさ。情報屋兼傭兵として裏側で動く予定だしその住処とか用意しとこうかなって」
「なるほどね〜なら連邦生徒会でも噂程度に広めとこうか?」
「え?いいの?」
「うん、その方が各学園にもそういう奴が居るって話ぐらいは広まるでしょ?」
「じゃあお願いしようかな」
「マスター、なら私の方でモモッターにも噂を流しておきますか?」
「そうだね。ルナ頼める?」
「お任せ下さい!」
私も数ヶ月すれば3年生になる、そうなったら『妖狐』として動く事が多いだろうからその前にやる事やっとかないとね。
「やれやれこりゃしばらくはとんでもなく忙しくなりそうだ…」