遠き郷から来たシンオウチャンピオン   作:gp真白

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【エピローグ】

 

現代シンオウ地方。ヒカリの家で目を覚ましたショウは、まず見たこともない服(現代のパジャマ)を着せられていたことに混乱し、次に窓の外に見える**『鉄の塊が走る道路』(車)**を見て悲鳴を上げた。

 

テルとヒカリは、ショウの**「現代生活への順応」が急務だと判断し、まずこの時代の『ポケモン図鑑』の権威**に状況を説明すべきだと考えた。

 

「ショウ、落ち着いて。ここはもうヒスイじゃない。私たちは、元の時代に戻ってきたんだ。これから、この時代のポケモン研究の偉い人のところへ行く。そこで、君のヒスイでの経験を話してほしい」テルは、ヒスイの調査服を模して作った、現代風の服をショウに着せた。

 

「わ、わかりました、テルさん! ポケモン研究の偉い人……! それなら、きっとラベン博士のような立派な方なのですね!」ショウは、調査隊員としての使命感から、不安を乗り越えようとした。

 

ヒカリはため息をついた。「フフフ。ラベン博士より、もう少し威厳のある方ですわ。ついていらっしゃい」

 

テルとヒカリは、ショウを連れてマサゴタウンにあるナナカマド博士の研究所へと向かった。

 

研究所の扉を開けると、白衣を着た威厳のある初老の男性が、こちらに振り向いた。彼の鋭い眼光と、口元の豊かな髭は、ショウの知るデンボク団長と、どこか重なるものがあった。

 

ナナカマド博士は、テルとヒカリのただならぬ雰囲気に気づき、尋ねた。

 

 

 

ナナカマド博士:

「おお、テル君、ヒカリ君。どうしたね? その……奇妙な服装の彼女は?」

ショウは、ナナカマド博士の威厳ある佇まいに、完全にデンボク団長の面影を見た。彼女は、ヒスイ時代の癖で、すぐに直立不動の姿勢を取り、緊張しながらも大声で敬礼した。

 

ショウ:

「で、で、デンボク団長ォ! お疲れ様であります!! 私は、ギンガ団調査隊員のショウであります!時空の裂け目の調査中に未来に転移しましたが、テルさんの**『調和の意志』**により、無事帰還いたしました!」

ナナカマド博士は、目を丸くした。

 

ナナカマド博士:

「……で、デンボク団長? ギンガ団? 時空の裂け目? 一体、君は何を言っているんだね?」

ヒカリは、慌ててナナカマド博士に説明しようと試みた。

 

ヒカリ:

「違います、ナナカマド博士! 彼女はヒスイ時代の人間で、デンボク団長とは別人……」

しかし、ショウは**ナナカマド博士の「否定」**を、**団長からの「尋問」**だと勘違いした。

 

ショウ:

「申し訳ありません、団長! 私は、ヒスイの調査隊員としての任務を全うしました! ムベさんのポケモンを恐れる心を乗り越えさせ、時空の奔流も、テルさんと共に収束させました! どうか、罰則はテルさんではなく、この私にお与えください!」

ショウは、デンボク団長の雷を恐れ、ついには土下座せんばかりの勢いで頭を下げた。

 

ナナカマド博士:

「罰則? 私は、ポケモン図鑑の研究者であって、君に罰則を与える権限は持っていないよ! 落ち着きなさい、調査隊員とやら!」

 

テル:

(ナナカマド博士に小声で)「博士、彼女、本当に過去の人間なんです! そのヒゲと威厳が、ヒスイ時代のギンガ団の団長にそっくりで……」

ナナカマド博士は、自分のヒゲを撫でながら、目を細めた。

 

ナナカマド博士:

「ふむ……過去のギンガ団の団長、か。つまり、君は時空を超えてやってきた、貴重な研究対象というわけだね!」

ナナカマド博士は、ショウの**「調査隊員としての熱意」を気に入り、一気に研究者としての好奇心**を爆発させた。

 

ナナカマド博士:

「よろしい、調査隊員! 君の『ポケモン図鑑への情熱』は、この現代のシンオウでも大いに歓迎しよう! 私の助手に、まずは**この世界の『ポケモン』**について、一から学びなさい!」

ショウは、ナナカマド博士がデンボク団長であることを確信し、「図鑑の完成」というヒスイ時代からの使命を、未来のシンオウで継承できたことに、涙を流して感謝した。

 

ショウ:

「ありがとうございます、デンボク団長! このショウ、未来のシンオウでも、ギンガ団の名に恥じぬよう、ポケモン図鑑を完成させます!」

 

テルとヒカリは、ナナカマド博士とショウの間に成立してしまった、時空を超えた『デンボク団長』の誤解に、思わず顔を見合わせてため息をつくのだった。ショウの現代シンオウでのドタバタな生活は、始まったばかりだ。

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