やまと復活 鬼神の護衛艦   作:佐藤五十六

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第38話

やまとside

「衛星よりデータ受信確認。

中国軍第二砲兵部隊莱芺基地に動きあり。

発射の兆候と考えられます。」

画像を確認した砲雷士が報告する。

「画像を見せてくれ。」

手渡された画像を確認した上条も同じ結論に至ったようだ。

「おそらくそうだな。

警戒態勢に移行。

レーダー員、見逃すなよ。」

「艦長、ひどいですよ。」

「対艦ミサイルならいいが弾道ミサイルを見逃されたら、自衛隊上層部の首が飛ぶ。

ついでに俺達の首も飛ぶぞ。」

この場にいる全員の目の下には、真っ黒な隈がある。

全員がこの二日間、ろくに寝れていないのだ。

無論、全員が交代で睡眠を取るようにしていたが、前日の極度の緊張で眠れるような状態ではなかった。

そんな状態だから、戦闘情報センター(CIC)の空気自体が重かった。

しかし、上条の一言で笑い出した。

さらに、腹をよじらせた砲雷長も言う。

「弾道ミサイルを仕留め損なった部隊全部が、解雇ですか。

再就職先、探さないとな。

本当、見つかるかな。

いざとなれば、艦長のところに永久就職しても良いですか?」

「残念だったな。

今のところ採用予定は無い。

他を当たってくれ。」

「そうですか、残念です。」

戦闘情報センター(CIC)の全員がひとしきり笑ったあとで、タイミング良く通報が入った。

「早期警戒衛星より緊急通報。

莱芺基地にて、発射炎と思われる熱源を確認。

数、15発。」

「本艦のレーダーでも捕捉しました。

本艦の迎撃可能圏です。」

「よしっ、SM-3発射用意。

諸元(データ)入力。」

諸元(データ)入力完了。」

撃てぇ(テェー)。」

やまとから撃ち出されたSM-3(スタンダードミサイル)は、マッハ2で高高度を超え、成層圏を超え、宇宙に達した。

シーカーに入力された目標に向かって、するすると進んでいく。

そして、弾頭に命中した。

宇宙の地球に近いところにて、小さな太陽が発生した。

地球の大気圏ぎりぎりで、核爆発が起こると強力な電磁パルスが、発生する。

これは、今回も例外ではなかった。

中国遼寧省の大半、北朝鮮の一部の地域に設置されていた電子機器全てが、破壊された。

これを防げるのは、EMPシールドだけではあるが、全世界で見ても米軍が保有しているのみである。

「電波障害がひどく、目標捕捉できません。

戦果不明。」

レーダー員が報告する。

「核の封印が解かれたのか?」

上条は、その原因に心当たりがあった。

「いや、間違いない。

核が使われたんだ。」

「えッ、核ですか?

そんなものが使われたのですか?」

思わず、砲雷長が聞き返して来る。

「昔、本で読んだんだが、大気圏ぎりぎりで核爆発が起こると、強力な電磁パルスが、発生するらしい。

おそらくだが、目標付近での電波障害は、それが原因だろう。」

「市ヶ谷より、問い合わせです。

先程の弾道ミサイルの弾頭は何が搭載されていたのか、とのことであります。」

「こう返信してくれ。

個人の見解ではあるが、目標付近にて電波障害が発生。

そのことから、核が搭載されていた可能性が高い。

以上だ。」

「核でありますか?」

「ああ、その通りだ。」

「了解しました。

そう返答しておきます。」

それを聞いて上条は頷いた。

「まだ敵の攻撃は始まったばかりだ。

気を抜くな。

そういうときに思わぬミスをやらかすぞ。」

やまとside out

 

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