やまと復活 鬼神の護衛艦   作:佐藤五十六

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第50話

やまとside

「先行して偵察を行ったそうりゅうからの通信では、渤海の内部に潜伏中の潜水艦を少なくとも3隻以上確認したそうだ。」

「えっと、3隻だけですか?」

砲雷長の反応は薄い。

「以上だ、以上、以上が抜けている。

だが、確実なのは三杯の獲物がいるってだけだがな。」

「中国海軍の待ち伏せにしては、数が少なくありませんか?」

砲雷長の言うことは正しい。

中国人民解放軍海軍は、北海(ペイハイ)東海(トンパイ)南海(ナンハイ)艦隊の3個艦隊に、通常動力型潜水艦、原子力型潜水艦合わせて、50隻程保有していたはずである。

日本近海で大量に撃沈されても、それを補える程の数が用意できるはずであり、それが性能で劣る中国海軍潜水艦隊のアドバンテージだったはずだ。

「どうやら、奴らは自滅したようだな。

その方が、こちらとしても都合がよいが、何やら出来過ぎている感じがする。」

「どういう意味ですか?」

上条の言葉を聞いて、砲雷長は納得できないという顔を見せて来る。

「自らが発射した核搭載の弾道ミサイルによって、青島基地、旅順基地、烟台基地、威海基地の青島を除く各基地で、少なくない被害が報告されているはずだが、その詳細が不明だ。

しかも、現在活動中の敵潜水艦の詳しい情報が無い。

もし、敵潜水艦の全てが青島基地にいたとしたら、どうなる?

被害の無い潜水艦の群れに飛び込むことになる。

その被害は、予想できない。

我々、第二護衛隊群が、全滅するかも知れん。

これが、奴らの敷いた罠の上かもと思うとだな。」

「考えすぎなのではありませんか?」

「確かにそうかもしれないが、用心は必要だ。

それに、今すぐにでも渤海に突入しなくてはならない。

この現状で、後顧の憂いを少しでも取っておきたいのだ。」

「なるほど、艦長の懸念は理解しました。

では、対潜警戒を厳重にしておきましょう。」

「今出来ることは、そのくらいか?」

「おそらくは。」

「では、全艦に発令。

対潜水艦警戒を厳となせ。」

やまとside out

 

はるさめside

『総員、対潜戦闘用意。

繰り返す、対潜戦闘用意。

これは、演習ではない。』

黄海(ホワンハイ)、さらには、渤海(ボーハイ)に突入しようと言うときに、演習もへったくれも無いが、実際に艦内では、このようなアナウンスが流されたと言う。

「先行して偵察を行ったそうりゅうからの通信では、渤海の内部に潜伏中の潜水艦を少なくとも3隻以上確認したそうだよ。

潜水艦狩りが、我々、海自の本来の仕事じゃないかね。」

艦橋にいた艦長の言葉に、双眼鏡で水平線を見つめる副長も頷いた。

「では、副長。

艦橋は、副長に一任する。

私は、戦闘情報センター(CIC)に移る。」

「了解。」

そう言うと、艦長は艦橋を出て行った。

はるさめside out

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