やまと復活 鬼神の護衛艦   作:佐藤五十六

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第51話

中国潜水艦side

「張兄弟が、両方連絡を絶つとはな。」

そう呟くのは、張兄弟の従兄弟である劉仁であった。

彼は、中校の階級を持ち、636型、改キロ型哨戒潜水艦の一隻である遠征67号の艦長であった。

元々の所属は、東海(トンパイ)艦隊で、北海(ペイハイ)艦隊が事実上壊滅したために、呼び出されたのだ。

「あの二人が敗れると言うことは、それだけ日本軍が、侮れない敵という事なのだろう。」

しかし、劉仁自体重大なことに気付いていなかった。

これから戦うのは、現代の対艦攻撃用兵器を考えれば、完全なる不沈艦と化したやまとであると言う点である。

核を持ち出さない限り、勝てるという保障は無い。

キロ型といった通常の潜水艦であれば、やまとは、攻撃を吸収して反撃を加える。

その結果は、返り討ちである事は間違いない。

しかも、今回はやまと単艦ではなく、第二護衛隊群及び第5潜水隊の護衛付きである。

攻撃を加えられるかどうかすら怪しい。

「魚雷を全部撃ち込めば、勝てるだろう。」

そう楽観的なことをつぶやいていられるのは、今だけであることを彼らはまだ知らない。

中国潜水艦side out

 

護衛艦はるさめside

「ソナーをパッシブからアクティブに切り替えよ。」

戦闘情報センター(CIC)で艦長は決断を下した。

「しかし、アクティブだと敵潜水艦にも気付かれます。」

ソナー員の反論は、艦長にとっては的外れだった。

「馬鹿が。

水上艦と潜水艦では、騒音が違いすぎる。

パッシブソナーという同じ条件ではどちらの方が有利だ?

あちらさんだろう。

それに、こちらは、やまとよりも敵の潜水艦の気を引かねばならん。」

「哨戒中のSH-60J(SH)より入電。

敵潜水艦を確認。

キロ型潜水艦と確認されました。

阻止線まで20km、11ktで接近中。

阻止線には約1時間後に接触します。」

「対潜戦闘。

ヘリには魚雷が積んであるのか?」

艦長は対潜戦闘を指示。

「確認しました、搭載されています。」

「攻撃の指示を出せ。

浮上されると、ヘリにとっては厄介だ。」

「了解。」

それから、数分後。

「攻撃を実行しました。

命中を確認。

艦体破壊音を確認したそうです。」

その報告とともに、戦闘情報センター(CIC)の空気が重苦しくなる。

彼らが沈めた潜水艦には、52名の乗員が乗り込んでいて、その人数分の人生があったのだ。

そんな空気はどこ吹く風で、艦長は呟く。

「まずは一杯だな。

まあ気にするな。

こちらが殺らなければ、第二護衛隊群のうちのどれかが殺られていた。

戦争というのは、得てしてそう言うものだ。」

はるさめside out

 

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