必殺技なしでイナズマイレブン??できらぁぁ!!!!! 作:きりきり舞い
甲高い笛の音で、ついに決勝戦が始まる
豪炎寺は一之瀬にボールを託し一気に上がる
「上がるぞ!マックス、半田、少林!」
アニメでは鬼道との兼ね合いもあったのか、目立たなかったが、彼はアメリカにおいて言われた異名「フィールドの魔術師」という天才プレイヤーだ
今の雷門においての司令塔は彼が担っているのだろう。
「チッ…!行ったぞ!天翔!」
こちらのプレスを意に介さずに、華麗にパスワークを行う。
その様はまさに中盤の柱といったところ。
このメンバーで一之瀬が入って短い間で練習したんだろう。
だが、まだ甘いな。
「豪炎寺…っ!」
「っいくぞ上がれあがれ!」
半田へのパスは読んでいた。豪炎寺へのパスは許さない。
だが相手もこちらの攻撃はチェックも速いな。
「【クイックドロ…っこいつ!」
マックスのクイックドロウを躱しつつボールを持ち込む。
【おっと雷門の攻撃を間持がカットして上がっていく!!ボールを保持したまま!松野の必殺技をいなして抜いた!!だが雷門も焦っておりません!間持のパスコースを素早く塞ぎにいった!!】
なるほど、速い DF陣のマークでコースはすでに塞がれている。
「土門、壁山!コースを塞ぐんだ!!」
俺のシュートじゃ円堂の守りは突破できないどころか壁山、土門に止められるだろう。
ロングシュートで礼文も警戒されているが、ここまで隠してきた甲斐がある。
「真降!」
すでに士郎も動いている。ならいける。
「逆サイっ…!風丸!」
「こいつ…っなんて速さ…っなら!!!」
「いくべ!士郎君!【レインボーループ】!」
風丸のマークを振り切り、すでに欲しい位置へと士郎は走り込んでいる。
真降は回転しながら、最後に蹴り抜いたボールで描かれる虹の軌跡は士郎へと繋がる
「いくよ…【必殺クマゴロシ斬】!!」
そしてそれに合わせて士郎の必殺クマゴロシ斬によりさらに加速をさせた
【おっとここで雷門まさかの逆を突かれた!!そしてこれは居屋の新必殺技か!?シュートは吹雪士郎へ!!これは速くも見せてきましたシュートチェインだぁ!!?雷門ゴールへと迫る!!】
〜〜
俺達雷門と帝国との練習試合は、新たな戦術を用いて、熾烈な戦いを繰り広げていた。
非常に硬い帝国のDFを切り崩さなければ、俺たちは白恋から点数を取る機会などない。
「だからこそ、俺達だけで決めなければならない…!」
「決めてやる…!」
「来い…!また俺達からゴールを奪ってみせろ…っ!!」
「どうした円堂!!この程度止められないのであれば…っ!絶対に白恋に勝てんぞ!!!【皇帝ペンギン】」
「「【2号】!!!!」」
雷門と帝国の試合のスコアは無惨なことになっていた。円堂が一切シュートを止められていないからだ。
トリプルブーストからの皇帝ペンギン2号のシュートチェイン
それは現状の帝国学園がだせる最高火力であり、あの白恋のゴールを奪ったほどのもの。
それは今の円堂のゴッドハンドでも止められなければ、マジンザハンドの出来損ないでは到底止められるものではなかった。
「【マジンザ…!?】ぐあっ!!!?」
円堂のマジンザハンドの完成は全くできずにいた。
「どうした。諦めるか?円堂。今のお前では白恋に勝つことなど到底無理だ」
「あきらめる…?諦めるもんか…っ俺は…」
全身傷まみれのままなおも起き上がる円堂。
ほぼ満身創痍だった。
それは円堂だけじゃなくシュートブロックに参加し続けているゴール前にかたまるDF陣も同じこと
「キャプテン…っ!」
「円堂…!」
「ふっ…それでこそ…円堂守。それでこそ雷門だ。続きと行こうか。」
試合はその後も点数を決められ続けてしまう。
帝国の攻撃は熾烈さを増していた。
雷門の攻撃は通っても、帝国の攻撃を止められない。
デュアルタイフーンによる突破力を封じる手立てはあっても、デュアルタイフーンの弱点を突き切ることもままならかった。
鬼道と不動のパスワークに翻弄され続けていた。
それはそのままゴールシーンへと繋がってしまう。
「甘いんじゃねえか!?雷門!!お前らは俺らと違って…っ!白恋と決勝で当たれるんだろうが…!俺らより弱いことがあっちゃならねえだろうが!!【マキシマム…サーカス】!!!」
「…っ!!そうさ…俺たちは今まで負けた学校の思いも…背負っているんだ…!もう一度…【マジンザ…!!!」
「監督!無茶ですよ!円堂くんがこのままだと!」
「あれは鬼道の言う通りだ。白恋の攻撃を防ぐのならばDF陣との連携、そして円堂自体が【ゴッドハンド】を超える必要がある。【マジンザハンド】円堂は備流田達が用意した養成マシンを既に突破した。次の段階。【マジンザハンド】を実際に発動できるかそれだけだ。…あいつならできる。信じてやるんだ。」
そうして試合は終わった。
「ありがとう。帝国学園のみんな。俺たちの練習相手になってくれて…!」
「フン。精々、白恋相手に足掻くんだな。お前達はいつだってそうだった。今はダメでも次には強くなっている。お前達は間違いなく全国レベルだ。無様な負け方をしないことだけ祈っている。」
その試合において、ついぞ円堂はマジンザハンドを習得するに至ることはできなかった。
それは雷門にとっての絶望に等しかった。
「じいちゃんにしかできない…幻の必殺技…なのか…【マジンザハンド】は…」
その場はあまりに重い空気が支配していた。
帝国に一矢報いることはできても、不安の残る結果でしかなかった。
そんな空気が耐えかねたマネージャーの木野は
「ちょっとみんなどうしたのよ!負けちゃったみたいな顔をして!まだ試合は始まってもないのよ!」
「でも…相手のシュートが止められないんじゃ…」
「だったら!点を取ればいいでしょ!10点取られれば11点!100点取られれば101点!そうすれば勝てるじゃない!!」
「木野…」
「木野先輩の言う通りです!点を取ればいいんですよ!!」
「……フッそうだな。取ってやろうじゃないか。101点」
「豪炎寺…!」
「俺たちもやるぞ…守って守って守り抜く…!円堂のマジンザハンドが完成しようが完成しなかろうが関係ない!」
「はいッス!!」「だな!」
「絶対に守ってみせるでやんす!!」
「みんな…っ!ぐぅぅううう!!!よぉし!いくぞ!!俺達の底力見せてやろうぜ!!!」
「…戦える…!みんなと一緒ならっ…!」
〜〜
相手の強烈なシュートが迫ってくる。
「円堂ぉぉぉ…!!ぐううう…っぐわっ!!」
高速で走り込んできた風丸がなんとかシュートに飛び込んできた。しかし弾き飛ばされる。
「風丸!!」
もう土門たちのカバーは間に合わない。
風丸のおかげで少しでも弱まったこのシュートを…俺自身が止めなきゃ…このゴールが決まってしまう!!
止める…っ!!
母ちゃんに貰った形見のじいちゃんのグローブ…じいちゃん…俺に力貸してくれ…!
そんな時俺の目に映ったものは、じいちゃんの左手のグローブの傷だった。
その瞬間、俺は気づいたんだ。
俺とは違って、じいちゃんは左手でマジンザハンドを出していた…っ!!
それは身体の左側にある必殺技のポイントの心臓に気を貯めるため…っ!それを左手じゃなくて、右手で100%伝えるには…っ!
「あ、あれは…っ!ついに…」
体に捻りを加え、自らの右手を心臓の部分へと回す。これはじいちゃんとは違うマジンザハンド…!!
「つぁぁぁぁああああああ…!!!!これが俺の…っ!【マジンザハンド】だぁぁ!!!!」
貯めた力を一気に解放する…これがマジンザ…ハンド!!すごいパワーだ!!
「やるね。彼」
【と…止めたァァァォァァァ!!!円堂!!ここで!!新必殺技披露か!!?白恋のシュートチェインをガッシリキャッチぃい!!!】
「円堂!!」「キャプテン!!」
「いっけえ!!!反撃だ!!みんな!!」
マジンザハンドがあれば…!戦える!!
そうそのはずだ…!!
「染岡!豪炎寺!!やるぞ!!【ダブルウィング】だ!!」
そして一之瀬、豪炎寺と染岡、あいつらならゴールを決めてくれるはずさ
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あけましておめでとうございます。非常に短くなってしまいましたが、雷門戦は3話構成になる予定になります。