必殺技なしでイナズマイレブン??できらぁぁ!!!!!   作:きりきり舞い

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第8話 神の挑戦状!白恋VS世宇子!!

フットボールフロンティア開会式

会場に全国の猛者達が集う中、一人の男は会場の盛り上がりに合わない切迫した表情で電話をしていた。

 

「本当に影山が釈放されたのか…ッ!?証拠不十分とはどういうことだ!!?証拠なら確かに…ッ!…ックソどうなってやがる。」

 

「影山…一体どこにいやがる。何を企んでやがる…ッ」

 

フットボールフロンティア開会式、鬼瓦刑事の下に一本の電話があった。

雷門VS帝国学園戦開始時の鉄骨落下事件が発生した際、ボルトを緩めるように影山零治が工事関係者に指示をしたということを工事関係者が白状したことで、影山を立件できた筈だった

 

しかし、なんと証拠不十分で影山は釈放されてしまったのだ。確かな証拠を突きつけたはずだった。

 

帝国学園内ネットワークをハッキングできた際に内部にあった影山の痕跡も他人がアクセスした際に勝手に消去してしまう、自動消去システムによって全て消失してしまった。

そこにあったプロジェクトZというファイルも分からずじまい

 

それから今に至るまで影山の足取りは消えてしまっていた。

 

「影山は釈放されてから完全に消えちまった。一体プロジェクトZとはなんだ…何を企んでやがる。」

 

プロジェクトZ、帝国で影山を捕らえた時の余裕の笑みの正体が不気味でならない。

イナズマイレブンの悲劇を繰り返してはならない。ただそれだけを胸に刻みつけていた。

 

そんな時鬼瓦刑事の下に会いたいという一人の少年が来たことを皮切りに、事態は動き出すことになる

 

「影山零治、プロジェクトZ。刑事さん。この言葉に聞き覚えあるか?…あなたに一つ頼みたいことがある」

 

 

 

ーー

とある荘厳なスタジアムが空を飛行していた。

そこには世宇子中メンバー全員が一堂に集結していた。

そして全員がその場に神が降り立つ瞬間を待つかのように、一人の男を見上げていた

 

「総帥…お待ちしておりました。」

 

キャプテン、アフロディを筆頭に世宇子の面々は、影山零治に片膝をついて、忠誠を示していた。

 

そして影山は謳う。

 

「フットボールフロンティアを制する者のは…誰か。」

 

「「「勿論。我ら世宇子中」」」

 

「頂点に立つものは誰か?」

 

「「「勿論。我ら世宇子中」」」

 

「私は勝利しか望まない。だが泥まみれの勝利など敗北も同然。完全なる勝利。圧倒的な勝利のみを欲している。その勝利を齎すものだけが【神のアクア】を口にするといい」

 

世宇子中のメンバーの目の前で開かれた箱にはグラスに入った神のアクアがあった

 

そして全員それを飲み干し、実感をした。

これは確かに禁じられるべきものだ。

 

脳は活性化して、視界はクリアになり、全身にみなぎる力が感じられる

そして内なる衝動が抑えられなくなっていく。

この力を持って、全力で叩き潰したい。この力を使わせろと体が訴えてくるのだ。

 

 

ここで終わっておくべきだった。

これが初めての我々、いやキャプテンの、僕一人の罪だ。

 

 

 

ーー

【今回のカードは、今大会で全くと言って情報がない世宇子中VSジュニア優勝者が複数在籍しており、無失点、大差勝利を必殺技なしで成し遂げてきたこちらも底力が未知数。白恋中の注目の対戦となっている!!世宇子中対白恋中の試合が今始まります!!】

 

ピピーッ!!と高らかに笛がなり、試合は開始した。

 

【審判の笛により、キックオフ!!ボールは世宇子中からになります!】

 

「さぁ、始めようか?神のサッカーを」

 

最初のボールはアフロディに渡る。

そしてアフロディはそこで全く動かない。

 

「動かない?…ボールは貰うよ!!氷上!」

 

「何か狙ってるのか…?」

 

「フン。何狙ってるかわかんねえがとっとといくぜ!!」

 

喜多と氷上によるプレスを仕掛けて、プレッシャーと、アツヤはその後の展開を鑑みて、前へと走る。

 

世宇子中はいまだ全くと言って動きがない。

 

「君たちでは、僕の領域には足を踏み入れることはできないさ。さぁ行こうか【ヘブンズタイム】」

 

アフロディは指を鳴らした。

それは必殺技

アフロディから見える光景は自分以外の全てが止まってしまった世界

アフロディの移動に目線を動かせるもの、存在に気づくものはいない

 

「…ッ!!?あれ?消えた…?」

 

「なに?!いつのまに!?」

 

氷上と喜多の二人によるプレスをしていたはずが、いつのまにかアフロディは消え、後ろに突然瞬間移動をして現れたかのように移動していた

 

 

「「うわっ!!!」」

 

そして喜多と氷上はアフロディの通った軌跡に突如発生した暴風によって大きく弾き飛ばされた

アフロディの高速移動によるものである。

 

「氷上君と喜多海君が吹き飛ばされちまったべっ!?目深君、見えたべか?」

 

「いや。俺も見えなかった…だけど」

 

【なんと亜風炉!?目にも止まらぬ高速移動で氷上と喜多海のFW2人が大きく弾き飛ばされたぞ!?なおも亜風炉ボールを保持してゆっくりドリブルをしていく!!】

 

「フン。まぁ問題ないだろ。天翔!!俺に回せよ!!」

 

【おっと、吹雪アツヤ!!吹き飛ばされるFW陣を気にせず一人敵陣深くまで走っていく。】

 

「おっとFWの彼は逃げてしまったか。君が、間持君だね。影山総帥から聞いてるよ。必殺技すら使えないと欠陥品だと。そしてそんな君を徹底的に叩き潰せとね。」

 

「逃げた…?よくわからないな。」

 

「哀れだね。必殺技を使えない身で神に立ち向かうとは…【ヘブンズタイム】…。終わりさ」

 

先ほどと同じ。優雅に、神秘的に。ドリブルを続ける。

その場で時に支配されたかのようにヘヴンズタイムの領域に入り込めていない天翔を見下していた。

そんな時だった。

アフロディは気づいていなかった。間持天翔の眼差しが自分の動きに追従していたことに

 

「…上がるぞ士郎、礼文、真降!」

 

「ッなに…っ!?!」

 

天翔が突如アフロディの領域に土足で踏み込んできたのだ。

 

ヘブンズタイムはアフロディ自身の加速であり、

それに追随できるなら破れるもの

それが"視えている"ならば後はついて行くそれだけだ。

 

ただそれがアフロディと世宇子中の面々からして驚きを隠せない光景なのは無理もなかった。

 

アフロディからボールを奪取し、MF陣でラインを一気にあげる

 

【なんと、亜風炉!必殺技不発か!?ボールをいきなり間持に奪取された!!世宇子中、突然のカウンターに反応が遅れている!?誰も動けていない!これは完全にマークがついていない吹雪アツヤ!フリーです!!】

 

「っ行かせるものか…!」

 

かろうじて天翔の動きに反応して素早くプレッシャーを仕掛けるヘルメスとアポロ

 

 

しかし、すでに天翔はボールをバックパス

ボールは士郎へ

 

「なに…っ」

 

世宇子二人のプレスは空を切る

士郎にもアツヤの近くに相手ディフェンダーのディオが見えていたが、アツヤの速度なら

 

「アツヤ!決めろ!!」

 

「ディフェンス!!?!止めろ!!」

 

アフロディからして今は余裕がまるでなかった。破られることのないと思い込んでいた自身の必殺技を真正面から破られたのだ。吹雪アツヤにボールが回るのが非常に不味いと確信していた。

 

「ふ、遅えよ。」

 

しかし今士郎からからアツヤへとパスが繋がる

 

「【メガク…】ッ!?」

 

世宇子ディフェンスのディオもうすでに必殺技が間に合っていない。

アツヤはそのままワンタッチで体勢に入る。

 

吹雪アツヤの十八番の最強の必殺技

 

「吹き荒れろ…ッ!!!【エターナルブリザード】!!!!」

 

アツヤに蹴りにより、うなりを上げる冷気を纏った巨大な氷塊は世宇子ゴールへと迫る

 

「入れさせるモノかぁッ!【つなみウォール】ッ!!」

 

世宇子キーパー、ポセイドンも渾身の必殺技で対抗する。神のアクアにより体に漲る力とそれに合わせた自分の必殺技で止められぬボールなどないと思っていた。

 

自身が引き起こした巨大な津波は、エターナルブリザードによって凍りついていく。

そして無慈悲にも波は打ち砕かれた

なおもボールの勢いは止まることはない。

 

「ぐぁぁぁあッなんだ…このボールは!?」 

 

つなみウォールを突破したボールにかかる回転が止まらないのだ。ポセイドンの手の中で全く押さえきれず、ポセイドンを弾き飛ばしたのだった。

 

 

【ゴーーーール!!!白恋先制!!!ここで白恋この大会初めての必殺技だ。凄まじい威力が世宇子ゴールに突き刺さりました!ジュニアの頃よりも遥かにさらに磨きがかかっているようです。】

 

「いよっしゃ!!やっぱこれだよこれ!」

 

「さすがアツヤ。あんな強そうなキーパーからゴールをもぎ取るなんてやっぱ頼りになるべな!」

 

「良いシュートだ。アツヤ!ナイスだったぞ士郎」

 

「天翔君のハンドサイン覚えておいて良かったよ。危うく溢すとこだった。」

 

「さて次だ。どんどん点を取っていくぞ。流、烈斗。【ヘブンズタイム】に入られた場合お前達の反応がまだ噛み合ってない。

だけど、お前らにボールがあれば敵MF陣は全員抜ける。だからお前らはとにかく前に前にだ。アツヤと同じでいい。警戒するなら相手がアフロディ以外で突破を図る時だけでいい」

 

「わかった。頼むよキャプテン」

 

「了解。次はチャンスに繋げる」

 

 

「この僕の…ヘブンズタイムが破られるとは…あり得ない…ッ。次こそ…いや、いいさ…僕のシュートならば。この失点は僕が取り返す。圧倒的な勝利をしなくてはならないのだ僕たちは」

 

神のアクアによって僕は、僕たち神さまになれたはず。

この体に溢れる力によって僕が通る道には屍が溢れていなければならない 

そのはずだ

 

「…すまない。俺が止められていれば」

 

「俺たちが…負けるそれはそれだけは絶対に許されない」

 

世宇子中の皆は、動揺が隠しきれていなかった。神のアクアに頼る前であっても、自分たちだけで強くなれていた自信があった。

 

影山総帥が新たな監督として就任した際、僕たちの能力を認めていたのと同時に、影山総帥という帝国を40年間優勝に導いた名監督がこのままでは確実に優勝はできないと断言したのだ。

 

僕をここまで支えてきてくれたチームの皆を優勝させたい。ただそれだけを願っていた。

だから総帥の甘言に僕は乗った。チームの絶対的強化を可能とする神のアクアを手にしたのだ。

もう後戻りなどできない。

 

 

【そうだ…許されない。お前達がここで負けることはあり得てはならないのだ。否定しなくてはならない。否定しなくてはならない!雷門、帝国、円堂大介、サッカー。間持天翔…!…濃度を高めた神のアクアを用意しろ。このザマではプロジェクトZのデータ取りにすらならん。】

 

「了解致しました。…アフロディ前半分は足りるはずだ。後半分濃度を濃くする」

 

神のアクアによる強化は確かなはずだ。そう、僕たち負けるわけがない

 

「わかったよ…勝たなければならない。間持天翔君…次こそは」

 

【さぁ…一点白恋中が先制、世宇子中からのボールになります。】

 

「俺が…運びきる!アフロディ!行くぞ!!」

 

デメテルがボールを保持、世宇子中全員でラインを一気に上げにかかる。

 

「邪魔だぁぁ【ダッシュストーム】!!」

 

強力な追い風にデメテルは乗り、走りに追い風を纏わせ暴風壁へと変化させる。

デメテルのドリブルでまず白恋のFW陣を削る動きを見せたが、当のFWは全員、デメテルの進行を無視して、前へと走って行く。

 

アフロディに繋いでもいいが、アフロディと天翔との対面は避ける方が無難

今回のデメテルの目的はサイドを走る。

天翔に触れさせないでボールを保持し切る狙いだ。

 

【おっと、出右手!猛烈なダッシュで、白恋FW陣に突っ込んでいくが、白恋FW陣は先ほどの吹雪アツヤと同様ボールホルダー無視して前へと出ていきます!そのまま必殺技の継続でサイドを駆け上がっていく!!この暴風壁で白恋MFの侵入を防いで保持し続けているぞ!!亜風炉、平良の攻撃陣へのパスをどこで出すか?それとも自分で持って行くのか!】

 

「キャプテン、あれどう止める?!」

 

「いや、DF陣に任せる。士郎は前に、真降と礼文はDF陣からの中継だ。相手の他fwのマークについてればいい。」

 

そう素早く指示を出し、デメテルを放置し、世宇子の攻撃陣を徹底してマークに入る

 

「デメテルを舐めているのかい?間持君。彼を放置して僕たちだけをマークしているみたいだけど」

 

「見てればわかる。」

 

デメテルは一人フリーで白恋陣地のサイドを爆走していく。

白恋がわざと作った穴に入って行くようで気持ちが悪いことこの上なかったが走るしかない

 

「ちぃ…アフロディと平良へのコースを塞いでやがるな。俺を放置したことを後悔させてやる…!」

 

「目深くん!」

 

「わかっている!こっから先は通さねえ!【スピニングカット】!!」

 

宗二は空中からエネルギーを飛ばし、地面に青い衝撃波を展開。デメテルの進路を塞ぐ狙いだ。

 

「そんな貧弱な必殺技で俺が止まるわけがないだろう!【ダッシュストーム】!!」

 

「ふっ…」

 

デメテルは直進を選択。スピニングカットを強引にダッシュストームで弾き飛ばしにかかる

 

アフロディ、平良への攻撃陣へのパスコースはない、ならばサイドからゴールを狙うにしては角度がありすぎる。ならばペナルティエリア内へと入り角度を緩和せざる得ない。

 

スピニングカットを弾き飛ばし、一旦ダッシュストームを緩めようとしたその時

 

「ここでの入りで取れるってことだべ!キャプテン!【フローズンスティール】!!!」

 

「何?!裏からもう一人ッ!」

 

【なんと出右手に視界外からの強力な必殺技によって、ボールを白恋中に奪われてしまった!!チャンスならず!!そしてこの流れはッ!!】

 

士郎がMF起用でDFを抜けた場合の3人のディフェンス体勢3バックの場合、うちが苦手とするのはサイドによる突破

これはそれを補う策

 

サイドのパスコースをあらかじめ防ぎ

宗司のスピニングカットは進路の制限と目眩し

紺子の姿を隠しつつ、タイミングの見えない高速フローズンスティールの二段構え

 

一人でスピニングカットを突破しようと突撃すれば、紺子の餌食となり、スピニングカットを避けるコースを通ろうとすればそれだけロスが発生するし、シュートまでの時間がかかるため、逆サイドの珠香のカバーが間に合う

 

「空野くん!!」

 

ボールを奪った紺子は即座に礼文へパスを回す。先ほどのデメテルのカバーによって礼文から逆サイドよりに寄ってしまった世宇子選手たち、故に生まれた、礼文、士郎の間に障害のない一本道

 

「ナイスだよ!荒谷さん!!繋がる。吹雪君!!君に託すよ…!!!【すいせいシュート】」

 

ボールを高く打ち上げ、空中ボレーをすることによりロングシュートととなる。

 

「なにっ!?まずい!止め!」

 

ロングシュートであるため、威力は低くなるため、このままではポセイドンに止められてしまうだろう。だが

これは士郎からすればゴールまでは誰も止められないロングパスにもなり得る

 

「距離も威力も完璧だよ。空野くん。…さぁ行くよ。はぁぁぁぁ…ッ!!」

 

士郎は赤黒いオーラをすいせいシュートに差し込むそこに右足から左足へボールを斜めに切り裂く

 

「【必殺クマゴロシ 斬】!!!!」

 

山籠り特訓の末に習得した強力な必殺シュート

山の主、やまおやじを一撃でKOさせた強力さはアツヤですら怯むほどだ

 

 

【ここで空野のロングシュートに世宇子中対応ができません!!そしてこれは…っ!!まさか前線まで上がっていたこれは吹雪士郎によるシュートチェインだぁぁぁあ!!!】

 

「【さばきのてっつ…】ぐわぁ!!」

 

世宇子のDFアレスは吹き飛ばされ、ボールは一直線にゴールへ

 

シュートチェインによる威力向上と速度向上はディフェンスのシュートブロックを発動すら許さない。

 

「ッ!!【ギガントウォール】!!」

 

オーラにより体を巨大化させ、全体重をかけて、ボールに叩きつける必殺技

ポセイドンの力も相まって、すいせいシュートだけなら止められていただろう。だが

 

「なんだ…なんだこの必殺技はぁぁ!?」

 

士郎のシュートはそれだけでは止められない。

 

【ゴーーーール!!白恋追加点!!!勢いが止まらない。止められないぞ。これほど、これほどに強いのか!?白恋!!圧倒的です!!…ここでホイッスル!!前半終了!!】

 

「そん、そんなバカな…どうすれば…どうすれば」

 

目の前の光景はアフロディにとって悪夢そのものだった。自分たちのあるべき姿は違った。違ったはずだった。

 

白恋VS世宇子は2-0で後半戦へと続く。

 




誤字報告、感想、評価ありがとうございます。励みになります。
士郎にはクマ殺しをしてもらいました。アツヤがエターナルブリザードしてるからね。
めちゃくちゃシュートチェインできそう感あるデザインで良き
イナヴィクも早くやりたいよ私は
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