デジモンレコードーH/D Storyー   作:Des

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 今回も最初のMissionの導入となります。パンプモンがこの世界でやらないといけない仕事の説明になっています。ここの人間世界の説明も入っているのでお楽しみにしてください。



First Mission:01「電脳AI」

 「ついたぁっ~~!!」

 

 クオンタモン様のゲートから飛び出した第一声がまるで長時間運転した後のドライバーの疲労のそれだった。仕方ない、その理由は

 

「ゲート移動めっちゃながかっっった!」

 

 ラークから人間世界への移動が長いのが疲労*1の理由である。もうね、約6時間ただデジヴァイスを操作して気を紛らわせるしかできなかったのもキツかった!アプリでもゲームでも何でもいいんので時間をつぶせる機能が欲しい!なんならデジモンカードゲームでもいいのよ?

 

「まあ移動時間を聞かなったワタシも間抜けだったよねぇ・・・。さてと、今は夜かな?」

 

 どうやら月が昇ってるのを見るに時間帯は夜のようで周りには人がいない。デジモンとの関係ないって話だったから、さすがに人間とトラブルを起こさないようにクオンタモン様が気を使ったと思う。周りを見渡すとどうやら何処かの建物の屋上のようだ。月が1つなことも見るに大きな変化はないのかな?

 

「おお、あれは暗いけど、たぶん運動場かなぁ?それに建物の形も学校ぽい?」

 

 学校によくある色味と形状をしており3階建てでかなり大きいのが分かる。運動場もかなりの広さのようで部室棟みたいなものも見える。

 

「学校からスタートって、いかにもデジモンって感じぃ~♪」

 

 主人公が子供なことが多いデジモン作品にとって学校というのは重要なファクターである。だからワタシのテンションは疲労からMAXに上がり気味なのだ。

 

「とりあえず、この学校を始めの拠点とするかな」

 

 あのクオンタモン様が理由もなくゲートを学校に出現させることはないと思い、ワタシはこの学校をこの人間世界での最初の拠点にすることにした。今がわざわざ人がいない夜なのが明らかにすぎるし、情報が集まるという点にも当てはまる。子供の噂話、行動力をあまく見てはいけない。

 

「じゃあ身を隠せる所を今のうちに探そうかな」

 

 とりあえず屋上から移動するために昇降階段がある扉に向かう。しかし、扉には鍵がかかっていた。そりゃそうだ、子供の安全の為にも屋上の管理も学校側として大切なことだ。

 

「おお、これ鍵が電子制御系?・・・思ったより文明が進んでいるのかな?」

 

 普通なら物理的な鍵で施錠している扉が何かをかざす画面がついているパネル式であった。これはかなり資金が豊富で警備にもコストを割いていることが予想できる。()の知識には少なくともここまで近未来ぽい設備を持った学校なんて知らない。デジモンアニメでも結構な未来設定じゃないと見れないと思うし、ここまで電脳技術が進んでデジモンと無関係なのか確かに気になる。

 しかし、これは参ったぞ。警備もしっかりしてるならこじ開けるという力技は使えない。警報でも鳴ったら大事になるかもしれないし、この世界の技術レベルが分からないのは動きにくい。

 

「まあ、ワタシはデジモンだし、いざっていう時は屋上から飛び降りるかな」

 

 デジモンの身体能力は生物としてかなり高く、世代が上がれば基礎能力だって上がっていく。ワタシの世代の完全体となれば人間なんぞ敵わないのは当たり前である。・・・あるデジモン作品の主人公を除いてだけどね。

 

「ん~、屋上で隠れて情報を集めるのもなあ、ここから動かないとお腹へるしね・・・」

 

 なんと今のワタシは実体を持っているようなのだ。これは珍しいと思う。デジモンと関係を持たない人間世界でデジモンは実体を持たないことが多い。初代しかりゴーストゲームしかり、ゲートを通ってきたことが理由だと思う。だから、今のワタシは人と同じような生活をしないといけない。

 

「トイレは学校のを借りるとして、食べ物はデジヴァイスのストレージにある食材をそのまま食べればいいか」

 

 人間の時の私は結構用心深く、非常食や避難用カバンなどを用意していた名残でデジモンでも今も備えを怠らない。・・・本当はラークで出されている果実とかキノコとかをねこばばしていただけである。島をもらったら、素材集めをやろうかな。コツコツ作業は大好きです。

 

「う~ん、ストレンジャーみたいに開かないかな*2?こう手をかざして・・・・・・お?」

 

 手をパネルにかざすと頭の中に情報が流れ込んでくる。このパネルがどんな電子的構造をしているか、ネットワークにつながっているかがある程度わかっていく。これはデジモンだから出来ることだと予想する。

 初代デジモン映画で登場した『ディアボロモン』なんて究極体に進化するまえに人間社会の電脳機器に広い障害をだしていたもんね。データを食べて幼年期から進化していきデータを扱う機器をめちゃめちゃな動作をさせ、挙句の果てに軍事施設の電脳システムさえ掌握していた。ミサイルを発射できるとか、デジモンが本気で人間社会を侵略したらと思うと怖くなる。そこからデジモンと人間の力関係がはっきりしたと思うし、争いが起きる要素を作ったと思う。もちろん、ワタシは争いなんて好まないし、人間とデジモンとは友達でいたい。

 

「ほうほう、指紋確認とかじゃなくて、『電脳波識別システム』?なんだこれ・・・」

 

 これは聞きなれない単語が出て来たぞ。『電脳波』?脳波はしっているけど、電脳波ってなんだ?とりあえず、パネルの情報から鍵を開けるには学校で上位の役職の電脳波が必要だと分かった。必要な物はわかったけど、そうしようかな・・・。物理的なら無理やり扉を開けることは出来る。でも、それでは何かしらの痕跡が残っちゃうしなあ。

 

「う~ん・・・。何か他に情報はと。・・・・・・おお、扉を開けた人のログが残ってるぞ、これ利用できないかな?」

 

 ここの扉を開けた人の電脳波のログが見つかった。どうやら最後に開けたのが1ヶ月前ってことだから頻繁に誰か使ってる訳じゃないかな。なら、再利用させてもらおっと。

 

「え~と、ログのデータを使って正常に鍵を開ける・・・。お!できた!」

 

 目論見は成功したうようで扉はを開くことが出来た。デジモンぱねぇ、これで問題が1つ解決できた。予定通りにまずは学校探検といきますか!

 

「おっと、一応証拠を消してっと・・・これで安全かな」

 

 もし警備の誰かが警備システムを監視していた場合、この時間で動いた扉を不思議がるかもしてない。どうやらここにあったログは権限を持った人の物だったようで、その権限を利用して開けた時間をその人が前に閉めた1分後に書き換えた。これであまり怪しまれないと思う。

 

じゃあ、夜の学校探検へレッツゴー(小声)」

 

 一応声の大きさを考えて小声で気合を入れる。録音機能はなかってけど、警備員の存在は警戒していこう。

 

 

 

「教室の扉全部にさっきのパネルが付いてるぅー」

 

 警戒しながらワタシがいる棟の3階から1階を確認すると当然のことにどの部屋の鍵は屋上と同じようなパネルになっていた。

 

「これ生徒はどうしてるのかな、まさか一回一回手をかざして教室に入るのかな?面倒じゃない?」

 

 ワタシがいる棟がどうやらいわゆる家庭科調理室、理科実験室、図書室などの移動教室が多い特別棟みたい。大きい棟が3つあって、たぶん見た目からして教室棟と向かい合っているのが特別棟でその2つの後に管理棟かな?空から見たらU字になっていると思う。そしてここが特別棟なら()()()()があってもおかしくないけど・・・

 

「あった!コンピューター室!」

 

 ドアについているガラス窓から見えるのはいくつものパソコンが並んでいる教室だった。デジモンアニメ好きならここは外せない!是非とも見学したい。

 

「パネルのログが多すぎ問題。どれ使えばいいか分からない」

 

 屋上は役職で権限されていたけど、ここは一般生徒も利用しているようでログの多さに目が回る。それにしても凄い情報蓄積量で3年のデータがさかのぼれる。しかも多分どの教室も同じようなログがあって管理しているならセキュリティの高さに自信があることが予想できる。人間だけで管理しているなら人数がいると思うし、メンテナンスできる業者も常時配備しているかもしれない。ここの教室の侵入は特に気を付けないと。

 

「う~ん、一番入室記録があるログを使えばいいのかな、一応このログは覚えておこう」

 

 怪しまれないように利用した時間を今日の最後に使われた時間の後に設定してコンピューター室に入った。

 

「おお、結構電子系の技術が進んでいるのかも」

 

 設置されているパソコンは一目で分かるくらい、少なくとも私が人間の時に比べると比較的に進歩している。画面は超薄いし、キーボードやマウスも綺麗でワイヤレスタイプ、マイク搭載のヘッドホンもある。すげえお金持ちの学校なのでは?

 

「キーボードの横にある四角いくぼみが何か分からないな・・・」

 

 電源スイッチが見やたらないことから、たぶんこの四角形のくぼみのパネルが電源で大きさからして生徒手帳をはめるっぽい。生徒手帳も電子的になってるかもしてない。こんなの映画の未来都市ぐらいしか見たことないぞ。

 

「どれどれ・・・・・・。一応、ワタシでも使えるっぽいね」

 

 手をかざして力を籠めれば、パソコンに電源が入って画面が表示された。画面にはログイン確認画面が表示されている。キーボードで入力するタイプでないことからして、ここも認識は電脳波というものが関係してくると思う。ゲストのままで使える機能には制限あるけど、インターネットを利用できることが分かっただけでも儲けものだ。

 

「一番知りたい電脳波を調べてみよう」

 

 えーと何々、電脳波とは人間が発している脳波を利用した電子管理システムである。脳波にはある一定の波形が存在しているが、その脳波は個人によって指紋のように違うことが確認された。それを利用して個人の脳波をデジタル信号で管理して情報を統括することを政府は決定した。個人が属している組織で配られる『配属ID』と『電脳波ID』を組み合わせて自分だけの『電脳管理ID』が作られ、電脳波IDは基本的に生涯変えることが出来ない。

 

「なるほどお。ここの世界は電脳システムに特化した世界みたいだね。でも管理は人間だけなのかな、さすがにAIくらいは使わないと処理できないかも」

 

 調べるとそこに関係ある情報を見つけた。それは『電脳サポートAI』という存在が情報処理の手助けをしているようだった。電脳サポートAI、通称『電脳AI』と言われ個人が持っている電脳管理IDを基に作られるAIで基本的に情報管理をサポートする存在である。見た目は電脳波IDから個別信号をベースに作られて、アバターの見た目は自分に近い存在になるそうだ、また、電脳AIを子供ころから身近に感じるために見た目や服装を電脳通貨で買えるようにしており、AI同士の簡単な戦闘も出来るようにしている。

 

「なんてロ〇クマンE〇Eのナビのような存在・・・。でも、この人間世界の情報はある程度あかったぞ。もしかしてこの電脳AIにイグドラシルが反応したかもしてないね。一般的なアバターもロック〇ンのナビに髪を生やして人間に近づけてたものっぽいし、デジモンに近い見て目のもあるなあ」

 

 AIは見た目は人型でも、そこに動物のパーツや機械を付けられるみたいで専門に売っている会社もあった。おお、これなんか小さい『エンジェウーモン』ぽい見た目のアバターデザインもある。通貨は『デジタルマネー』、略して『デジ金』とか『デジマネ』と言われていて月々に国から少ないけど定額送られてくるようだ。それ以上にデジマネを稼ぎたいなら、バトルで勝利するとか色んなアプリやゲームの報酬やリアルマネーで変えたりするみたい。基本的に1人に1体のAIがおり、AI自体も国に登録しないといけない決まりになっている。とことん情報管理しているようだ。

 

「ん?サイバー被害?ここまで情報管理されても問題はあきるのかな」

 

 記事にはウイルスをAIに組み込んで他者の情報を利用している不正アクセスなどが書いてあった。AI複製も大元が特定されないように数段階データを下げて作られていて、劣化コピーAIを利用した通称『ウイルスAI』が犯罪に使われているみたいだ。

 

「ああ、イグドラシルやミレイさんが警戒しているのはこっちか」

 

 デジモンは人工知能を持ったコンピューターが原因で、そこから多種多様に進化していったことで今にあたる。というのがデジモンの設定である。作品によって定義は細かく違うけど、この世界のウイルスAIがデジモンみたいに進化するのかを懸念しているのかもしれない。さすがもデジモン本来の性能までいかないと思うけど、人間の脳波を使うところにも思うことはあるし、ここら辺の情報を集めることにしよう。

 

「よし、方針は決まったけど拠点を学校の何処にするかなあ。これがネットナビとかなら電脳空間を移動できるけど・・・お?」

 

 電脳空間?確かデジモンゴーストゲームのホログラム状態のデジモンはデジタル機器に入ってたよね。まさか!

 

「・・・集中、集中。自分は電子生命体、デジモン、デジタルに変えることも出来る。ん、成功してる?」

 

 自分に暗示を掛けるように意識を集中させる、すると徐々に手が0と1のデジタル情報に変わっていき、パソコンの画面に吸い込まれるように入っていく。

 

「ちょ、ちょっと、心の準備がああぁぁぁぁ」

 

 一度デジタルの変化していく体を止めることが出来ず、小さなゲートを通るみたいにパソコンに入っていく。たぶん、他人から見たらデジモンゲームのサイバースルゥースの主人公がコネクトジャンプ*3する時みたいなんだろうな。

 

「おお、おおおっ!ここが電脳空間か!うひょーテンションあがるぅ!」

 

 目を開ければ少し薄暗いけどデジタル空間が広がっていた。サイバースルゥースの電脳空間を移動する場面にちかいかな、気分はすっかり探偵助手である。感触的に無重力の水中にいるといった感じでネットワークの移動も可能みたい。殺風景だけど、データを集めて簡単な拠点を作れるけど、それにはパソコンのデータ容量を使うっぽいし何かの拍子に気づかれたら駄目だ。ここはこのパソコンからネットワークから移動して、拠点を作っても問題ない場所を探さないといけないなあ。

 

「そうと決まればいくよー!おっと、ちゃんとパソコンの電源が切れるようにタイマーセットしてと」

 

 この時のワタシはテンションが上がっており、ちゃんとパソコン起動のログと移動した際のログを消すことを忘れていた。これが後に新たな出会いのきっかけとなるとは知らずにワタシは電子の海に飛び出した。

 

 翌日の朝はやく登校した生徒がいた。その生徒は学校のコンピューター室に入室してパソコンを起動した。そのパソコンは何の運命のいたずらか昨夜パンプモンが使ったものであった。

 

「あれ?私が昨日の夜に教室に入ったことになってる?しかもこのパソコンにゲストログインのログがありますね。あとメールでしょうか、何かを送った形跡もありますね・・・。とりあえず、報告だけでもしなくてはなりませんね」

 

 運命の出会いはすぐそこまでせまっている。

 

 

*1
精神的

*2
デジアタック

*3
デジタル世界へのダイブ




 パンプモンの使命は決まった話でした。学校スタートもデジモンらしくていいと思っています。

 書いてあった通りにここの世界は脳波をデータで解析する技術が発達した世界となっています。マイナンバーのように電脳波IDで情報を管理されており、国がいくつもの会社と連携して分野ごとに管理しているイメージです。

 電脳ということでうやっぱりロックマンを連想する単語もあったかと思います。しかし、デジモンとロックマンEXEは近しいものがあるので仕方ないと思っています。作者はロックマンEXEも大好きです。

 人間を登場させたかったのですがキリがいいので、次回から人間も登場させたいです。
 次回もお楽しみに!

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