シッテムの箱について②
黒見セリカの救出及び、ヘルメット団の撃退後、シッテムの箱が異常に発熱していることに気が付きました。
およそ10分で発熱は収まりましたが、特別な操作をしていたわけではなかったので調査することにしました。
とは言え、以前に機構について調べるだけ調べていたので、まずはサポートAIに確認した。
下記は質問内容とAIの回答です。
①
Q:先ほどシッテムの箱が異常に発熱していたが原因特定は可能ですか。
A:システムへの高い負荷がかかっていたためと思われます。
②
Q:負荷の原因はどの機能によるものですか。
A:最終的なきっかけは戦闘補助システムの使用によるものと思われます。
③
Q:最終的な原因ということは主原因ではないということですか。
A:その通りです。
④
Q:では主原因を教えていただけますか。
A:(回答まで1分ほどの時間があり)自動防御システムによるものです。
⑤
Q:防御システムとはどういったものですか。
A:先生の身体に危険が迫ったときに周囲に干渉する機能です。
⑥
Q:それは、いつ作動しましたか。
A:現時点から2時間28分前に作動しています。
⑦
Q:先生の身に危険が迫っているというのはどうやって判断しているのですか。
A:(再び回答まで時間があり)私が頑張ってます。私はなんでもできますので。
⑧
Q:ありがとうございます。
A:はい。これからもA.R.O.N.Aに何でもご相談ください。
補足:
⑥の2時間28分前とは私が丁度黒見セリカを車に乗せた頃のことです。
──
黒見セリカとの対話記録②
私が黒見セリカを直接救出したのは、勿論私自身の選択によるものではありますが、その選択自体には我ながら疑問があります。
合理的に考えれば、小鳥遊ホシノらアビドスの生徒たちに依頼するだけで十分解決できた問題でしょうし、そうでなくてもより私自身の安全を確保できる手段はいくつか考えられました。
黒見セリカを可能な限り傷つけることなく、かつ確実に保護する手段を取った、と言えば聞こえはいいですが、それは到底合理的とは言えない選択であり、故に私はその選択を取るようコントロールされていたと考えています。
手記 状況整理でも書いたように、私はこれを
それを検証できる可能性があると考え、事件解決後の黒見セリカとの対話記録を残します。
医務室
ヘルメット団撃退後、念のためということでそこに宿泊するよう強く指示された後という状況です。
セリカ:先生、どこ行ってたの?
私:おや、起きていましたか。すみません。少し仕事の電話を。
セリカ:帰っちゃったのかと思ったわよ。アヤネにあれだけ怒られたのに。
私:ええ、私ももう一度あれを体験したくはありません。
セリカ:……(しばらく無言)先生、聞いても良い?
私:はい、いいですよ。
セリカ:何で、私を助けてくれたの?
私:アヤネさんや他の方たちに説明したとおりですよ。それが最善だと考えたからです。
セリカ:そうじゃなくて! えーと、その、だから……。ありがとう、先生
私:はい?
セリカ:お礼、言ってなかったから、言いたかったの! それだけっ
私:……成程。
セリカ:なんでちょっと動揺してるのよ。……車で飛び込んできたときは驚いたけど、先生が助けてくれたんだって理解したとき、とても安心したの。
セリカ:大人の人にそう思ったの、初めてだった。……あ、でもっ! 何もかも信用したってわけじゃないからねっ! ……話くらいは聞いてあげるってだけ!
私:……クックック。分かりました。それで結構ですよ。
セリカ:……その笑い方、悪人っぽいからやめた方が良いわよ。
記録は以上です。