【本編完結】旅する物語 異世界探訪 五条悟との邂逅   作:masuda028

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【呪術廻戦/五条悟/煉獄杏寿郎】
世界を越えて、悲劇に抗う物語。

※本作は『呪術廻戦』の世界をベースにした二次創作です。
※キャラクターには独自解釈・改変を含みます。
※原作をご覧のうえでの閲覧をおすすめします。

◆ヒロインは名前固定&設定強めのオリジナルキャラクターです(夢主=“あなた”形式ではありません)。
◆「夢小説」タグは広義の意味で使用しています。不快に感じる方はご注意ください。


37遷光編 7・8:引越し準備とスケジュール帳、炎天下の長蛇の列と最強たちのコスプレ

●7

 

 車が停車し、一同が車から降りようとすると。

「「お疲れ様でしたー!」なのじゃ!」

 パーンとクラッカーが音を立てる。車は新築のマンション前に停車していた。

 そこにいたのは灰原と天内と……

「ほらほら、直哉もこっち来なよー」

「うざっ! 気安く触んなや!」

 禪院直哉。

「高専の寮を改装することになってな、この独身呪術師用のマンションを寮として使わせてもらうことになった」

「結構良さそうなとこだな」

 夜蛾の説明を聞きながら、六眼で周囲を見回す五条悟。

「高専にも駅にも、ほどよく近いみたいですね」

 車を降りるせいらに手を貸しながら、夏油傑も後に続く。

「一足先に一年二年には移ってもらったところだ。お前たちも各自部屋を決めて、引っ越し準備を進めるように」

「わー! どの部屋が空いてるのー? わたしはすぐるの隣の部屋がいいな〜」

「男子は3階、女子は4階を使うように」

「隣の部屋にはなれないのぉ!?」

「まぁまぁ……」

「5階は?」

「5階はひとまず使う予定はない。無闇に入るなよ」

「ふーん」

 何か思うところがあるような様子で、じっと5階を見つめる悟。

「一階は何かテナントが入るのね」

「わー。パン屋さんやカフェも入る感じなんだー?」

「関係者経営の店が入る。アルバイト体験も出来る見込みだ」

「マジか」

「へぇ、すごいじゃん」

「またコンセプトカフェも出来るかもしれないですね!」

「猫耳メイド再び?」

「…………」

 そよかを心配するような視線を向ける七海。そよかは頭が痛そうな様子。

「各自の部屋の様子も確認しておいた方がいいだろう。ついてこい」

 先を歩く夜蛾の後ろについて歩く面々。

「なんだか、こういうのも楽しいね」

 無邪気に喜ぶせいら。

「ここが入居者専用の入り口だ。部外者は部屋番号をコールし、用のある住人に開けてもらう。入居者は開錠番号を暗記して出入りするように」

 エレベーターに乗り込んで3階を押す。

「1階のテナントへは外から回り込むように、非常用の内扉はあるがあくまで非常用だからな」

「…………」

「2階は共有スペース。トレーニングルーム、会議室、共用キッチン、コインランドリーなど多目的ルームもあるから後でゆっくり見るといい」

 3階に到着。

「各部屋バストイレ付きで簡易キッチンもある」

「おっ、大浴場まであんのかよ」

 悟が目ざとく大浴場を見つける。

「凄いな。ビジネスホテルでもなかなかない設備だ」

 感心する傑に、

「ふふん。妾のパトロンからも多額の融資があったからな。日々厳しい戦いを強いられる呪術師にはそれなりの生活を約束するのじゃ!」

 ふんすと鼻息荒く胸を張る。

 

 思い思いに部屋の内覧を済ませ、2階の共用キッチンに戻ってきた。試験お疲れ様会の宴席が用意されている。

「わー! 美味しそー!」

 嬉しそうにぴょんぴょん飛び跳ねるせいら。

「腕によりをかけて作りました!」

 灰原がえっへんと誇らしげにしている。

「灰原が全部作ったのか! 凄いじゃん!」

「高たんぱくメニューなのが一目でわかるね」

「明日から引っ越し準備かー」

 席に座りながらぽつりと硝子が言う。

「明日?」

 そよかが反応し、鞄の中からスケジュール帳を取り出す。

「どうした?」

「何か予定があった気がして──」

 

 編入試験の次の日は、

 

 夏コミ。

 "前田まるこの手伝い"と書かれていた。

 

 

●8

 

 湾岸エリアに降り立った五条悟と夏油傑。

「げぇ、なにこの人の数。なんでこんなに暑いのに固まって座り込んでんの」

「まだ開場時間には余裕があるはずだけどね──悟、どうやらこの人たちは一般参加の人たちみたいだ」

 立て看板や、スタッフが大声で話している内容から傑は状況を察した。

「一般参加ぁ?」

「早く会場の中に入れるのは売り手、いわゆるサークル参加している人たちだけなんだよ」

「開場してから来ればいいじゃん」

「全員が開場時間に集まったら、とても捌ききれないんじゃないかな」

「ふーん。ま、いいでしょ。俺たちはサークルチケット入場なわけだし、とっとと行こうぜー」

「待て待て」

 歩き出す悟の腕を引く傑。

「なんだよ?」

「サークル参加はあっち」

 置かれている立て看板を指差す。

「はぁ? あそこが入り口だろ?」

 確かに悟の指差す場所が、サークル参加の入場口なのだが。

「ここで並んでいる一般参加の人たちみたいに、我々も進むべき道を進んで初めてあの入り口に立てるんだよ……」

「はぁ!? わけわからん!!」

「縛りのようなものだよ。決まりは守らないと……」

 悟の肩に腕をまわして歩き出す。

「わかったわかった。歩くよ、歩きますよ」

 肩にまわされた傑の腕を外して横を歩く。

「そよか達もこんな風に歩いていったんかな」

「そうだと思うよ──これだけ暑いんだから、早い時間に移動していた方がまだ涼しかったかもね」

 

「遅いぞお前ら」

 既に店番モードの硝子がいた。前田まるこのサークルは壁際に配置されている。馬鹿でかいポスターが誇らしげに掲げられるところだった。

「ごめんごめん。はい、差し入れ」

「……許す」

 傑から冷たいドリンクとハードグミを受け取る。

「その格好、文化祭の時の?」

「そーそー。そよかとせいらも猫耳メイドだって。しかも地味に露出が上がってんの」

「イベント仕様です」

 ニュッと発言してさっと作業に戻る前田まるこ。

「すぐるにさとるもおっはよー!」

 ぴょんぴょんとせいらがやってくる。

「はよー。そよかは?」

「せいら。似合ってるよ。後で写真撮らせてね」

「えへへ、ありがとう! そよかは献本提出にいってるよー。二人はこれに着替えてきてねー」

 大きめの袋がふたつ手渡された。

「なにこれ?」

「さとるとすぐる用の衣装だって〜」

「ここで着替えればいいの?」

「違うよー! ちゃんと更衣室で着替えないといけないんだよ! 場所はあっちー! 地図持ってく?」

 指差された方向に更衣室の看板も見える。

「まー大丈夫でしょ」

「また後でね」

「はーい! いってらっしゃーい! 楽しみにしてるね!」

 せいらににこにこ手を振られて、更衣室に向かう悟と傑だった。




ここまでご覧いただきありがとうございました。
ハーメルンにて公開予定を保留にしていた各編のおまけを、
お気に入り・しおり・評価5つごとに活動報告で公開することにしました。
現在黎明編のおまけが公開しておりますので、良ければご覧ください。
次は10です。現在お気に入り6・しおり2・評価1です。

●メインはpixivで活動しています。
 遷光編の続きもオマケ付きの一気見もあるので、
 もし少しでも気に入った方がいれば見にきてください。
https://www.pixiv.net/users/2225877
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