勇者と魔王の遊戯〜責務から逃げた勇者と魔王の旅ーしかし、その旅は世界の運命を変える始まりであった〜   作:大乃正生

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第五十三話「王城到着」

 

ヴェスタリア、アルディーナ、アレックの三人が合流してから少し経ち

集められた人たちが水中都市へと入った。

 

水中都市の入口の近くにある広場に人々は集められていた。広場にある高台のような場所に兵士は立ち説明を始める。

 

「今から、王城に行く。王様と会ってもらう!」

 

兵士の言葉に、ざわざわとした声が聞こえてくる。

 

「王様と会う?」

「どういうこと!?」

「王様が呼んだとは言ってたけど…」

「王様に謁見…?」

 

色々な話し声が聞こえてくる。

 

「静まれ!早急に行く!着いてこい!」

 

人々は戸惑いながらも、先頭を歩く兵士についていく。ヴェスタリアたち三人も着いていく。

 

「わぁ…!」

 

水中都市を歩いている中、アレックは周りをキョロキョロと見ており目がキラキラしている。

 

まるで海の中にいるような感覚になる。

ドーム状の外側には魚が泳いでおり、魚が空を飛んでいるようだ。

 

建物の脇には側溝があるのだが、そこに流れる水すらもキラキラと輝いている。

水中都市独自の技術により、側溝に流れる前に洗浄、浄化される。そのおかげで、輝いて見えるのだ。

 

街に見とれながら歩いていると王城に着いた。

兵士たちに案内され、ヴェスタリアたちは王城の中を歩いていた。

 

豪華な装飾が施された壁に、磨き上げられた床。

廊下の両側には壺などの高級そうなインテリアが飾られている。

 

「すっげぇ…!」

 

あまりの豪華さに圧倒されながらも、好奇心が強くずっと辺りを忙しなく見ているアレック。

 

しかし、アルディーナは周囲を見ながら呟く。

 

「……随分と厳重だな」

 

アルディーナが見ているのは、廊下の両端に鎧を身に着けた兵士たち。

ずらりと立ち並び、訪れる者を厳重に警戒している。

 

「王様がいるし、王城なんだからこれくらい普通じゃないの?」

 

アルディーナの呟きに、目を輝かせていたアレックが不思議そうに聞く。

 

「いいや、兵士の数が多い。アストレアは平和な国なのにだ」

 

「そうなの?」

 

アルディーナの話に、首を傾げるアレック。

 

「あぁ、危険な国ならば理解できるのだがな…」

 

「ふぅ~ん…」

 

興味があるのかないのか分からない返事をしたアレックは、また王城内のあちこちを見ている。

 

「…兵士たち、それなりの実力を持ってるな」

 

廊下に立ち並んで、鎧を身に着けている兵士を見ながらヴェスタリアが呟く。

 

「あぁ、並んでいる兵士は隊長クラスばかりだな」

 

「一体、なにがあるって言うんだ…」

 

アルディーナとヴェスタリアは、鎧兵士や王城内を見ながら話している。

そう話しているうちに、一行は大きな扉の前へと到着した。

 

「この扉の向こうで、国王様がお待ちだ」

 

兵士が声を張り上げて話す兵士。

 

ついに、国王との謁見。なぜ呼ばれたのか、理由を知っているのは扉の向こうの国王だけだ。

 

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