雷鳴はいつまでも響く   作:ポスタライズダンク

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サンダー

ブラックマーケット近くのビル

コレクションの一つを眺める男性型のロボットは思索にふけっている。

(サンダー.50BMG 12.7mm×99mm弾を発射する拳銃だがまさかキヴォトスに存在していたとは。50AE仕様のデザートイーグルが約2kgに対しこの拳銃は約5.4kgと倍以上の重さで単発しか撃てないほぼ実用性のないのにも関わらずまるで実戦での使用が想定されているかのようなカスタマイズだ。銃本体と銃身にはマグナポート、銃口には後付のコンペンセイターがついている。反動のきついサンダーを扱いやすくしているのだろうがそれでも色んな部分に無理がある。SRTの生徒が所持していたそうだが彼女は何を考え、どう扱っていたのだろうか、もし話が聞けるのならば金を払ってでも聞きたいものだ。)

しかしインカムは妨げるように鳴る。

男性型ロボット「どうぞ。」

警備兵1「こちら入り口前来客有り、来客の予定あるか?」

ロボット「来客の予定はない、どうぞ。」

警備兵1「サンダーを受け取りにきたとかいう身長180程度のどこかの生徒、心当たりは本当にないか。」

ロボット「ない、追い返してくれ。」

警備兵1「サンダーはお前のもんじゃない、帰った帰った。」

だがフシミはニヤニヤと意味深に笑うだけでその場から動こうとしない。

警備兵2「なぁ、サンダーってなんだ?」

警備兵1「うちのボスが道楽で買った馬鹿でかい拳銃だ、大枚はたいてオークションで競り落としたらしいから金目当てでたかりにきたんだろ。」

フシミ「やっぱ交渉は決裂だな。」

無視して二人の間を通ろうとするフシミ、警備兵は警告なしでアサルトライフルの銃口をむけようと腕を動かした刹那反応すらできない速度で拳が二人を黙らせる。

フシミ「交渉決裂してからが私の見せ場、それだけは変わらねぇなぁ。」

ご機嫌で、少し呆れたかのような笑顔で眼前のビルを見据える。

フシミ「この程度ならショットガンなしで大丈夫。」警備兵の拳銃を二丁拝借しビルの攻略を始める。

〜〜〜〜〜〜〜〜

複数の射線が通る広場、ブービートラップの仕掛けられた狭い通路、階段を利用した待ち伏せ。

それらをことごとく潰していく、本来待ち伏せる側である警備のほうが建物の構造や射線の通る場所を把握しているはずなのに銃弾は一発も当たらない。

警備兵が弱いわけではない、逆にそれなりの経験を積みチームワークもとれていた。

しかしフシミは知っているかのように敵を発見し頭に数発の弾丸をぶち込んでゆく、室内での戦闘が想定される場合ではSRT最強の部隊であるはずのfox小隊は一部の例外を除く限り出動しない理由、それはフシミのほうが圧倒的に強いからである。

逃げた数名を除けば17人を気絶させ最後の一人であるボスはサンダーを両手でしっかりと握り、大型拳銃を発射する時特有の大きく股を開く姿勢をとっている。そのはずなのにかなり不安定な様子だ。

フシミ「だからそれを返してくれれば暴れずにすんだのになぁ〜。」

不格好な相手を見るやいなや両手の拳銃を手放し腕を大きく広げ、悠々と近づいてゆく。

ロボット「黙れ!!お前もしょせん金目当てだろうが!!」

フシミ「撃ちたいなら早くうてば、銃のアドバンテージがなくなるぜ。」

ゆっくりと歩き続け二人の距離は30m、20mと近づいていくがロボットは後ずさりこそすれど銃の引き金を引くことができない、この銃は欠陥ばかり抱えていて心のそこから信頼できていないからだ。

ついにフシミは触れる距離まで近づき丁寧にサンダーを奪い去る。

フシミ「小悪党が使えそうな威力が1番高い銃がこれ以上ないとはな、まともな反動制御機構はないから生半可な覚悟で撃たない方はいいがな。」

ほぼゼロ距離で向けられたその拳銃は本来片手で撃つような代物ではないがフシミが片手で狙いをつける様子はまさにしっくりときているのがロボットの目に映る。

本当にこの拳銃の所有者だったことに驚き死が目前に迫る中でこう話す。

ロボット「どどどどどどうしてここここここの拳銃をつかうんだ?」

フシミ「理由?見ればわかるぜ。」

撃った瞬間にマグナポートとコンペンセイターから激しいマズルフラッシュがロボットの視界を覆う。

弾は外れたもののその光景は気絶したロボットの脳裏に一生焼きついたであろう。

フシミ「ド派手だからに決まってるぜ。」

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