TS転生ラルトス♀はサーナイトになりたくない!   作:如月SQ

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いつも閲覧、お気に入り、感想、評価、ここすきありがとうごさいます!
このお話自体はそこまで長く書くつもりはなく、多分後4話か6話程で終わらせようと思っております。
それまでイチャイチャをお楽しみくださいませ。

しかしそれにしても意外と簡単に透明に気付かれましたね……。

それとタイトルについてのアンケート設置しました!
お答えいただければ幸いです!


オリ主といえばハーレムだよね!

 ……手応えがない。

 それが素直な感想だった。

 何せサーナイトが強すぎた。

 野生のポケモンがいて、私が見つけて、見付かって、そのポケモンが敵意を向けた瞬間には、私の視界から消えてしまうのだ。

 

「サナ」

 

 ラルトスの頃は鍛えた体をサイコパワーで強化して肉弾戦をやっていたみたいなんだけど、進化した事によってサイコパワーが更に強化されたみたいで、近接する事無く敵意を向けてきたポケモンを倒してしまっているようだった。

 

 今も対面しているポケモンに対して、ピン、と人差し指を弾けば、サイドンとゲンガーが纏めて吹っ飛んでいってしまった。

 

「……やるね! だがまだだよ! サイドン、踏ん張りなぁ!」

 

「ッ……! ドォンッ!」

 

 サイドンはその声に見事に応え、その場に踏み留まると、即座に駆け出し、サーナイトへと近付いていく。

 ……凄い、ゲンガーは一撃で目を回して倒れているのに、耐えきってる……。

 確かサイドンは特殊技に対して弱い筈なのに……。

 それだけで、サイドンとトレーナーの絆の強さを感じとる事が出来る。

 出来るんだけど……。

 

 何が悪かったかと言えば……相手が悪かったとしか言えない、かな。

 

「ハッ、こういうタイプは近付いて潰すに限る! サイドン! ぶっ潰してやりなぁ! どくづきぃ!」

 

「ドォンッ!」

 

 そうして、あっという間に距離をつめたサイドンは腕を振りかぶり、全体重をかけて全力の一撃を放った。

 

ズンッ!

 

「…………ドン?」

 

 けれど、渾身のその攻撃は、フェアリータイプの弱点になり得る筈の毒を纏った一撃は、サーナイトの指一本で止められてしまっていた。

 突進しているサイドンの、全力の、渾身の一撃だった。

 それを、微動だにせず、指一本で……。

 サイドンも、野盗三姉妹のオマツさんも、ポカンとした表情で、瞳を瞬かせていた。

 巨体のサイドンの突進が、傍目には細身のポケモンでしかないサーナイトに容易く受け止められたんだ、そういう反応も当然だよね。

 

 そして呆然と硬直してしまったサイドンへと、サーナイトの逆の拳が容赦なく腹部に叩き込まれた。

 

「ナァッ」

 

ズドンッ!

 

 地響きが鳴る程の衝撃とともに、サイドンの体に拳がめりこんだ。

 ぐりん、とサイドンの瞳は白目を剥いて、その場に崩れ落ちていった。

 

ズゥウウウンッ……

 

 あの細腕から放たれたとは思えない衝撃を残して。

 

「ははっ……なんだい、そりゃ……いくらなんでも、滅茶苦茶過ぎるだろうよ……」

 

 最早笑うしかない、といった表情で、吐き捨てるように言い放っていた。

 それに対して、私は苦笑を返す事しか出来なかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 元々サーナイトという種族は進化前も後もサイコパワーによる特殊戦が得意……と昔調べた時にかかれていた。

 見るからに華奢だし、抱き締めるとぷにぷにして、とてもじゃないけど肉弾戦なんて出来なそうで。

 だから成程なーと思っていたのだけど、ラルトスは知った事かと拳で殴りかかっていた。

 その成果……なのか、反動なのか、進化したサーナイトの力は凄まじいものがあった。

 ラルトスの時点で肉弾戦じゃ敵なしだったのだから、その強さは想像以上で……。

 他の皆で歯が立たなかったディアルガを簡単に倒してしまった時から、まぁ……こうなるような気はしていた。

 

「ガ……ガギャ……」

 

「サァナァ……」

 

 白い二足歩行の龍が変化し、何処かディアルガに似た四足歩行の龍へと姿を変えた、空間を司る伝説のポケモン、パルキア。

 今伝説は、威厳等といったものは何処にもなく、サーナイトに首を掴まれて苦しそうにもがいていた。

 

 どうしてこうなったかと言えば、それは数分前に遡る。

 テンガン山の頂上、神殿に改めて辿り着いた私達の前で、パルキアは姿を現した。

 そうしてパルキアは今までのキング達のような光を纏って荒ぶり始めて、凄まじい衝撃波を放ってきた。

 そんな衝撃波から私を守ろうと飛び出したのは、同じ伝説のポケモンのディアルガ……ではなく私の頼れる相棒サーナイトだった。

 

『グギャッ!?』

 

 意気揚々と飛び出していたディアルガの堂々とした態度は、一瞬で崩れていた。

 

 神殿を壊す程の衝撃波が放たれていたのに、私が感じたのそよ風程度……。

 私の前で両手を広げ、その全てを受け止めたサーナイトは、一瞬だけ私を振り返って、ニコリと笑う。

 

『サナッ』

 

『うっ!』

 

 その笑顔が綺麗で可愛らしくて、堂々とした態度は格好良くてたまらなくて、ヒラヒラと舞うスカートのような部位から覗くほっそりとした艶やかな脚が、ひどく扇情的で……私は胸を押さえて崩れ落ちた。

 

 そして、恐らく、本来なら今まで鎮めてきたキング達のようにシズメダマを当てなければポケモンバトルにすら持ち込めないだろう状態のパルキアへとサーナイトは躊躇いなく飛び込んでいき……そのままボッコボコにしてしまったのだった。

 その背中が、ヒラヒラと舞う姿が、腰が、肩が、横顔が、真剣な瞳が、その全てがなんか、もう……凄くて。

 胸の奥から湧きだすムズムズは、積もり重なっていった。

 ……ああ、つらい、せつない……私のサーナイト……なんて素敵なんだろう。

 

「サナッ」

 

 ……っと、どうやら押さえているうちにシズメダマをぶつけて欲しいみたい。

 どう見てももう鎮まっているけど、サーナイトが言うなら……。

 

 そう思ってサーナイトに視線を向けて、そのあられもない姿に目を見開いた。

 

「ちょっ……! サーナイト! 脚、脚!」

 

 なんと、激しく動いたからか、サーナイトのスカート部分がめくれあがり、そのほっそりとした美しいおみ足がほとんど露出してしまっていたのだった。

 ……うへへ、眼福眼福。

 

「グギャ?」

 

 私のサーナイトを見てんじゃねぇクソトカゲ!

 マトマの実に似た辛い果実食らえ!

 

「グギャァッ!」

 

 何故か悲鳴をあげてもがくディアルガとかいうトカゲを気にする事なく、サーナイトの足元を指差し続けた。

 勿論ガン見して脳内フォルダに保存し続けるのは忘れずに。

 

「……サナ?」

 

 やがて漸くサーナイトも気付いたのだろう、首を傾げて下を見下ろした。

 そして……一瞬固まった後、その顔を真っ赤に染め始めた。

 

「サッ……サナァッ……!」

 

バッ!

 

「ガギュッ!?」

 

 弾みで締まったのかパルキアの瞳が白目を剥き、無造作に放り投げられた体は軽く宙を舞った。

 そんなクソトカゲその2の行方なんて興味のなかった私の視線は、そのままサーナイトに釘付け……。

 サーナイトは手早くスカートのような部分を直して手で押さえ込むと、そのまましゃがみこんでしまった。

 その顔は真っ赤に染まって、恥ずかしそうに俯いて……。

 

「…………サナ……?」

 

 上目遣いで私を見つめて、そんなふうに鳴くのだからたまらない。

 両手で顔を覆って、恥ずかしそうにチラチラと此方の様子を確かめるサーナイトは、本当に……可愛いかった。

 たまんない。

 可愛すぎる。

 えっちすぎる……。

 何この子、可愛すぎじゃない?

 さっきまで、伝説のポケモンを肉弾戦で華麗にボコボコしてたポケモンと同じだと思えない。

 

 胸の奥から込み上げるムズムズは、溜まる一方で……。

 

「だ……大丈夫っ……あんまり見えてないよっ……」

 

 そう言ってあげるのが精一杯だった。

 

「サナ……? サナッ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――ハッ!

 

 危ない、一瞬意識が飛んでた。

 突然の無邪気な笑顔に、なんかもう、ダメだった。

 フラつく足で誤魔化すように首を振って……。

 

「ふぅうううう…………」

 

 もう、取り敢えずやることやろう!

 私の選択は、現実逃避の、後回しだった。

 シズメダマを構えて、もう、八つ当たりだ。

 

「…………グギャ……ァ?」

 

 薄く目を開いた、けれどまだ倒れたままのパルキアへと――

 

「おりゃあああ!」

 

 思い切りシズメダマを投げつけた。

 

「グギャァッ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ふぅ……」

 

 額に滲んだ汗を拭い、一息つく。

 私の手には、パルキアの捕獲に成功したボールが一つ。

 一先ずの目的を体を動かしてから果たした事で、爽やかな達成感を感じていた。

 パルキアが最後には悲しげな顔をしていたような気がするけど、気のせい気のせい。

 

「パルキア、ゲットだよ!」

 

 くるりと振り返った先ではディアルガがなんとも言えない表情で見ていたけど、そっちはどうでも良くて……。

 

「サナァッ!」

 

 なんと、パチパチと手を叩いて、サーナイトが私を褒めてくれていた。

 うーん、可愛い。

 

 美人で可愛くて無邪気な面もあって、ちょっと迂闊でえっちで、伝説のポケモンを歯牙にかけない程に強いなんて、私のサーナイトは完璧か……?

 そんな子が褒めてくれるんだ、込み上げる嬉しさのままに、サーナイトへと駆け寄っていく。

 

「ありがとう、サーナイト!」

 

 そして、気付いたら衝動のままに抱き着いてしまっていた。

 見上げて見れば一瞬驚いた顔をしていたけど、直ぐに微笑みを浮かべて、優しく撫でてくれた。

 あー……とろけそう。

 うへへ……いつもの甘い匂い……。

 

ぎゅう

 

 ああ……うん、好きだなぁ……。

 私やっぱり……大好きだよ……。

 本当にたまらなくなるくらいに、大好き。

 大好きの想いが……止まらない。

 

 サーナイトの胸に頭を擦り付けながら、胸の中で何度も言い続けた。

 まだ帰れてないのに伝えてもどうにも出来ないと思って面と向かって伝えてはないけど……いずれは、必ず。

 それに、パルキアは捕獲出来たんだ。

 ディアルガもいる。

 時と空間を司る二匹がいれば、私達を現代に戻せる……そう信じてる。

 

 そうなると……ヒスイにいる時間も、もうあんまり残っていないのかな……?

 それはそれで少し寂しさを感じなくもない。

 ないけど……。

 

「サナサナ……」

 

 サーナイトと一緒なら、何処でも大丈夫。

 例え、戻れなかったとしても、サーナイトがいれば平気。

 だって、サーナイトが大好きだもん。

 

「サナ……」

 

 大好き、大好き。

 大好き大好き大好き。

 また、キス……したいなぁ……。

 柔らかくて、すべすべした、夢見心地なキス。

 何度でも、何度でもしたくなる、甘く蕩けそうなキス。

 

 そんな思いでふとサーナイトの顔を見上げたら――

 

「ンッ……!」

 

――恥ずかしそうに、頬を染めていた。

 視線が交わった瞬間体がビクッと震えて、潤んだ瞳で私を見返していた。

 

 っ……あー……。

 

 誘ってる?

 

 ダメダメダメ、ダメだよサーナイト……!

 

 私はもう、前までの私じゃないもん……!

 

 そんな、そんなえっちな顔されたら、もう、もう……!

 

 我慢なんて出来ないっ!

 

「サーナイト、大好きっ!」

 

「サッゥム!?」

 

チュッ!

 

 積もりに積もった何かが、私の中で爆発した。

 サーナイトの首に腕を回して、その艶やかな唇を奪った。

 

 多幸感が私を包み込んで、柔らかな感触が、甘い香りが、私の中を駆け巡っていく。

 体が、熱い。

 でも、もっと、もっとと求めてる。

 

 目を見開いて驚いているサーナイトを逃がさないように、ガッチリと腕で固定する。

 本気になれば逃げられるだろうけど、驚いて戸惑ってる今のうち……!

 積もりに積もった何かはまだ私の中で燻っていて……その衝動のままにサーナイトの口内に舌を捩じ込んだ。

 

「ンンッ!?」

 

 サーナイトの口内は温かくて、さっきお弁当で食べたオレンの実の味が微かにした。

 舌同士がぶつかって、その感触がまた甘美で、震えて逃げる舌を追って、口内に舌を這わせた。

 そしてそれ以上に、唾液が、甘くて……気持ち良かった。

 より舌を絡めて、引っ張りだして、もっともっとと深く、深く……。

 

ピチャ

 

チャプ

 

クチュ

 

「あ……はぁ……♡」

 

 淫らな水音が口の隙間から溢れ、熱い吐息が漏れた。

 キスって……こんなに、気持ち良いんだ……。

 サーナイトの弱々しい抵抗が可愛くて……背筋がゾクゾクする。

 まだまだ、もっと、もっと感じたい……サーナイト……。

 

 サーナイト!

 

 心の中で名前を叫べば、サーナイトと視線が交わった。

 潤んだ瞳が、私を見返して、ゆっくりと細められていって……。

 

ゴチンッ!

 

 私の頭に、衝撃が走った。

 視界に星が飛び散って、固めていた筈の腕から力が抜けてしまう。

 当然サーナイトは顔を離して……唾液の糸が一瞬伸びてすぐに途切れた。

 

「プハッ……しゃにゃ、サナッ!」

 

 怒ったようなサーナイトの声が響く。

 そんな声を聞きながら、私の意識は急速に闇に包まれていった。

 

 ……うへへ……やり過ぎちゃった……。

 

 でも……ごちそうさまでした……!




ショウちゃん凄い暴走したなぁ……(他人事)
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