オリ地方でポケモン達と旅をする主人公vsボカロ達VSダークライ 作:LEIKUN0227
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レン「……っ、ファ、ファイアローだと!?」
リン「えっ!?嘘でしょ!?ここ、1番道路だよね!?」
ミク「そんな……通常ならこの辺りに出てくるのはポッポとかコラッタのはずなのに……!」
灼熱の風が三人の頬を焼く。
草むらの葉が焦げる音が微かに聞こえ、
空気が重たく変わる。
立ち尽くすミクたちの前で、
ファイアローは赤黒い翼を大きく広げ、
空気を震わせながらミク達を見下ろしていた。
ミクは熱風を身に受けながらもスマホロトムを取り出し、
カメラを起動する。
スマホロトムにあるカメラ機能には、
普通に写真を撮ることが出来る以外にも
ポケモンの名前やタイプを見れたり、
推定のLvを測る機能が搭載されていたりする。
ミクはその機能を使い、
目の前のファイアローの詳細を確認したのだが…
ミクは己の目を疑った。
ミク「レベル…44!?」
リン「えええええ〜〜!?」
レン「アイツがサンドとキレイハナをあんな風にしたのか!」
レベル44。
ここ1番道路に現れる最高レベルである6を優に超えるレベルであり、38もレベルが違う。
ファイアロー「ファルルルルル……」
それに目の前にいるファイアローはやけに"大きい"。
通常よりも遥かに凌駕する大きさのファイアローの目は赤くギラついており、僅かに赤い光を放っているように見える。
この時のミク達は知らなかったが、
このファイアローは"オヤブンポケモン"と呼ばれる存在であり、とても強い。
そんなファイアローを相手に一般トレーナー…今日旅立ったミク達では相手にならない事は一目瞭然。
普通のトレーナーはこの状況を前にしたら逃げるだろう。
だがミク達は違った。
レン「すみません警察ですか?!今ショサイタウンとデンシティの中腹地点に居るんですが、野生?のファイアローが暴れてて木とかを燃やしてるんです!」
リン「ミズゴロウ一旦戻って!サンドとキレイハナはこっちに!」
ミク「ファイアロー!燃やすのを止めて!」
勇敢と言うべきか、無謀と言うべきか、
ファイアローの前から逃げる事を選ばなかった。
ファイアロー「ファルルル…ファイアー!!」
ファイアローの目付きが鋭くなる。
自分がたった今作り上げたフィールドに先程返り討ちにした2匹のポケモンが人を3人も連れてきただけでなく、
追い払う為に起こしているねっぷうを受けて尚
フィールドに残ろうとする侵入者に苛立ちを覚えたからである。
ファイアローは鳴き声をあげた後、大きく飛翔する。
その行動にミクは額から汗を流し初め唾を飲み込む。
飛行技である"そらをとぶ"を侵入者に向けて放とうと空高く飛んだのだとミクは1番早くに気付いたのだ。
ミク「そらをとぶ!?お願いファイアロー!落ち着いて!」
リン「こ、攻撃来るの!?サンドにキレイハナ!行くよ!」
レン「それまで逃げて?わ、分かりました!ミク!リン!逃げるぞ!」
ミク達も技が飛んでくると理解し、
各々が動き始める。
リンはファイアローを前にして足がすくんで動けなかったサンドとキレイハナを抱き抱えると、
踵を返してファイアローから真っ先に逃げていく。
ミクはファイアローに対して最後の最後まで言葉を訴えかけ、レンはミクの手を掴み、リンの後を追って走り出す。
ファイアローはここで仕留めると決めたのか、
空を飛行しながら3人と2匹の後を追いかけ始めた。
リン「わぁぁぁ〜〜〜〜〜っ!!?追ってきた〜〜〜!?」
ミク「お願いファイアロー!攻撃するのを辞めてー!」
レン「ミク!あのファイアロー、何言っても聞かない!」
サンド「サ!サドサド!!」
リン「!何か技出そうとしてるよっ!?」
ファイアローは更に空へと舞い上がり、
紅い尾を閃かせると同時、火を纏った。
炎が軌跡を描き、空気が焼ける。
ミクは反射的に腕で顔を覆う。
ミク「ま、眩しい……!レン、リン、下がって!」
次の瞬間、空を裂く轟音。
ファイアローが天から急降下し、地面が爆ぜる。
地面に亀裂が走り、砂煙と熱風が三人を包み込んだ。
そらをとぶとニトロチャージの併用技である。
──轟音と閃光が交錯し、
焦げた草と灰が舞い、空気が一気に焼けついた。
ミク「きゃあっ──!!」
リン「わ、わわっ!?あっつ!!」
レン「くそっ、ホゲータ、ひのこっ!」
ホゲータ「ホゲェ!!」
ボールを投げてホゲータを出すと、
レンはひのこを出すように指示する。
ホゲータはその指示を受けて口から小さい火を吐いた。
だが、冷静に考えてただのひのこが同じ火のタイプでニトロチャージを行っている相手に効くかと言われると…
その瞬間、爆風の勢いで土煙が舞い上がり、
3人の視界が一瞬で奪われた。
ホゲータ「ホゲェ!?」
レン「まっったく効いてない!」
火を纏ったファイアローは未だ健在、
レベル差で相性はいまひとつ、
それで同じ火を纏っているのだから効く訳が無いのである。
リン「なら!出てきてミズゴロウ!みずでっぽう!」
ミズゴロウ「ミズゴロォォッ!!」
ミズゴロウの口から勢いよく水流が放たれた。
高圧の水が一直線にファイアローへ向かう──だが。
ファイアロー「ファアァァァァア!!!」
水の弾丸が放たれる──
だが、ファイアローの周囲を包む炎がそれを蒸発させる。
「ジュゥゥゥ……」という嫌な音とともに、
立ち上る白い湯気が視界を遮った。
リン「う、うそ……効いてない!?」
ミク「ファイアローの体温が高すぎて、水が届く前に蒸発してる……!」
地面を焦がすほどの熱風が吹き荒れた後、
羽根を広げ、余裕そうな姿を見せるファイアロー。
その姿はまるで火の化身、"ファイヤー"を連想させる。
ファイアローは真紅の翼を大きく広げ、
空気を燃やしながら空に再度飛翔。
リン「う、嘘……こんなの、勝てるわけ……っ!」
ミク「ファイアロー!!」
だが、ファイアローは容赦しなかった。
次の瞬間、燃え盛る炎が翼から放たれる。
ミク「ねっぷう……!逃げてっ!!」
炎の奔流が道を焼き尽くし、轟音とともに全てを包み込んだ。
レンはとっさにホゲータを連れて近くの岩陰へ飛び込む。
リンもミクに手を引かれ、地面を転がるように避難した。
焦げた匂い、乾いた空気。
空が朱に染まり、熱が肌を突き刺す。
レン「ぐっ……ホゲータ、大丈夫か!?」
ホゲータ「ホゲェ……」
体は煤で汚れ、恐怖心で目には涙が滲んでいた。
火は特性もうかにより効かないが、
それでも怖い。
完全に怯えきってしまっており、ホゲータはガタガタと震えている。
ファイアロー「クルルルルル……!!」
ファイアローの目が紅く輝いた。
次の瞬間、音よりも速く空を切り裂く軌跡。
レン「やばい、今度はブレイブバードだ!!」
轟音が爆ぜ、ファイアローの身体が赤い閃光となって突進してくる。
その速度、まるで稲妻。
ホゲータ「ホゲェェェェッ!!!」
レン「うわぁぁぁ!!」
ホゲータとレンが岩陰から弾き飛ばされ、
地面を転がりながら倒れ込む。
その光景を見ていたレンを除いたミク達が悲鳴をあげる。
ミク「ホゲータっ!!」
リン「レンっっ」
ホゲータ「ホ……ゲ……」
頭の炎が消えかけ、体がぐったりとしている。
たった一撃──それだけで、戦闘不能。
レン「ホ…ゲータ…」
レン「……っ、もう…いい、戻れ!」
ボールに戻すと、レンの手が震えた。
腕や頬には火傷の痕が残っている。
熱と煙で呼吸もままならない。
ミク「レン、レン……!」
レン「構うな……リンを守れ……」
ファイアローの影が再び覆いかぶさる。
翼が大きくはためき、熱風が荒れ狂う。
ファイアローは再び空を飛んだ。
リン「どうすればいいの……!?こんなの……勝てっこないよ!」
ミク「逃げるしかない!リン、レンを森の反対側へ!」
リン「で、でも!」
ミク「いいから早くっ!」
叫ぶように言い放ち、
ミクはポーチからモンスターボールを手に取った。
視界の端で、リンと、その手に抱えられたサンドとキレイハナが震えながらもこちらを見ていた。
ミク「お願い……サンドとキレイハナ…時間を稼いで!」
キレイハナ「キレィ!」
サンド「サド!」
ミクのその言葉にキレイハナがグラスフィールドを展開し、草の光が広がり、一瞬だけ熱気が和らぐ。
サンドはリンに抱えられた状態からどろかけを放つ。
ミク「今のうちに!」
ミクがレンの腕を取り、転げるように駆け出す。
その背後では、再びファイアローの火を纏うニトロチャージとそらをとぶが炸裂していた。
ファイアロー「ファイアァァァァ!!」
その咆哮が森に響き渡り、ファイアローは地面へと急降下する。
展開されたグラスフィールドも例外では無く、
木々が再び燃え落ち、生まれたばかりの植物が燃えていく。
──熱と煙、焦げた匂いの中、
ミクに肩を貸して貰いながら逃走していたレンが言葉を漏らした。
レン「……くそっ、ここで終わるのか……」
ミク「まだ諦めちゃダメ!」
キレイハナ「キレィ!」
リン「頑張って!」
サンド「サドッ!サドサド!」
ミズゴロウ「ミズゥ!」
弱音を吐くレンにミクにリン、
リンに抱えられた3匹が諦めるな、頑張れと励ますが…
レン「でも…警察も来ないし……」
今は圧倒的にピンチ、
弱点を取れるミズゴロウの技も効かない以上逃げるしか手はないが、逃げても追いつかれてしまう。
レン「もう無理だよ……」
レンが諦めを感じていた…その時。
「"ピジョット"!でんこうせっか!」
…空から声がした。
その場にいた3人とポケモン達が同時に空を見る。
そこには何もいなかった。否、既にその場から移動していたのである。
ファイアロー「ファルルッ!!?」
衝突音が鳴り響き、ねっぷうが起きる。
3人とファイアローを除いたポケモン達はその突如起きたねっぷうに咄嗟に身を守る。
ねっぷうが数秒間続いた後、今度は一際強い風が起きた。
ねっぷうとは違い、熱くない、比較的普通の風だ。
その後風は起きなかった事で
3人とポケモン達は警戒しながらも目を開くと、
3人と2匹は表情が明るくなり全員が口を開いた。
「「「"ハル"!」」」
キレイハナ「ハナナ〜!?」
サンド「サンッドーー!!」
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─コテン研究所─
ショウキチ「フンフフ〜ン♪」
「すみませ〜ん!!!遅れました!!!」
ショウキチ「ん?君は…」
場所は移り変わってコテン研究所。
ショウキチ「テトか。今日は君も旅立つ日だったね。」
最後の旅立つ予定のトレーナー、
カサネテトが汗水を垂らして研究所に入ってくる。
ショウキチは一瞬ギョッっとした顔でテトを見るが、
今日旅立つトレーナーだったなと思い出した様で、
テトに向き直る。
テト「はい!……あ、もしかしなくてもポケモンは……」
ショウキチ「あー……それがな、数時間前に全員に渡ったんだ。だから今この研究所に居るのは…」
テト「…訳ありって事ですか?」
ショウキチ「まぁそうなる。何かと気難しい奴でな。今日旅立つトレーナー7人は選ばなかった。」
ショウキチは白衣のポケットから1つのーボールを取りだした。
モンスターボールとは違う雷マークの塗装と装飾が施されたボール。
通称"スピードボール"と呼ばれるものだ。
テト「…そのポケモンは…」
ショウキチ「そうだな、1回見てもらうとするか。出てこい!"ミミッキュ"!」
ショウキチがそのスピードボールを軽く宙に放ると中から一体のポケモンが飛び出す。
「コケケ…カカカカ…」という鳴き声を発してテトを見上げるのは"ピカチュウ"を連想させる布を被っているばけのかわポケモン"ミミッキュ"だ。
テト「ミミッキュ!!」
ショウキチ「ゴーストフェアリーのばけのかわポケモン。ミミッキュだ。だがこのミミッキュ…」
ミミッキュがショウキチの足元からテトの前まで歩いてくると、再び上を見てテトを見る。
そのミミッキュを前にしてテトは…
テト「全然可愛いじゃないですか!?」
ミミッキュ「コケケ…」
ショウキチ「あっ待て!」
テト「え?」
テトはショウキチの制止の前にミミッキュを持ち上げた次の瞬間。
ミミッキュが布の下から自身を見せた。
常人なら謎の病に苦しみ…遠く離れた地方でミミッキュと一時期共にしていたトレーナーの知性あるポケモンが中を見て天国に行きかけるレベルだ。
まるでをテトは見てしまったのだが…
テト「うぉー…真っ暗だお。だけどちゃんと触れれる…」
ミミッキュ「コガ!?」
ショウキチ「あれ…?中を見ても大丈夫なのか?」
テト「大丈夫ですけど…」
なんと、常人だと下手したら死ぬミミッキュの中身を見てもテトは死にかけるどころか病に苦しむ様子もなかったのである。
その光景を目の当たりにしたショウキチは驚くのはそうだが、
中を見せたミミッキュでさえそれに驚く。
ショウキチ「マジか…あいやいやそうじゃない、大きな誤算だったが、好都合だ。テト、その子のパートナーになってやってくれないか?」
テト「全然OKです!」
ミミッキュ「ケケコ…コケッ…」
まさか自分の中を見てピンピンしているトレーナーがいるどころか、
自分がそのトレーナーのポケモンになるとは思っていなかったようで、
布に開けられた2つの穴から覗く目からは動揺が伺える。
対して自分のパートナーとなるポケモンを得てキラキラとした目でミミッキュを見るテト。
新しくポケモントレーナーとなったテトはこれからどの様な道を行くのか…
次回へ続く。
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カサネテト
図鑑 1匹 捕まえたポケモン 1匹
所持ポケモン
ミミッキュ ♂ Lv5 特性ばけのかわ
ひっかく おどろかす まねっこ はねる
ウッドハンマー かげうち(通常技)
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ハルとピジョット登場にキレイハナとサンドが反応していた理由は別話で書こうと思います。察しの良い方は多分分かっちゃうとは思うんですが。
何時に見ていますか?
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