ありふれた職業で世界最強に転生したと思ったら檜山だった件(再投稿版) 作:ホームズの弟子
やっぱり、原作突入に時間を掛け過ぎている気がする。
緊急脳内発令!緊急脳内発令!
全檜山は円卓会議場に集合してください!
繰り返します!―――
「どーすんだよ!よりにもよって主人公のイベントに出くわしまったじゃねーか!」
強気檜山の怒号により始まった緊急脳内会議
議題は『目の前の土下座少年、南雲ハジメじゃね!?』
「も、もしかしたら……ワンチャンス、ハジメ君じゃない可能性が……」
「その可能性はほぼ0と見てよいでしょう」
「だよね……」
弱気檜山の藁にも縋る考えを一蹴する真面目檜山。
「ではこの状況をどうしましょうか?」
「どうもこうもないだろ!助ける一択だ!」
「でもいいのかな~?」
「気楽さん。どういう事でしょう?」
強気檜山の発言に難色を見せるのは気楽檜山。
「このイベントが、ハジメ君の土下座イベントだとするなら、この場所には香織さんもいる事になるよね~?」
「それはそうですな」
「ここで助けて、もしかしたら香織さんが~ハジメ君を虐めてるって勘違いする可能性もあるわけじゃない~?」
「それは確かにそうですね」
「まあ僕が言いたい事はね~あまりにも原作突入前に原作キャラに関与するのは良くないかもね~って話」
現実主義の一面を見せる気楽檜山の意見。
中村恵里、八重樫雫、清水幸利の件に関しては、不幸になるのを防ぐ為であるが、このイベント関しては主人公にヒロインが惚れる為のイベントである。
関わった事により、ヒロインが惚れなくなり、原作の流れが大きく変わる可能性がある。
全檜山が、どうするべきか悩んでいるとこの静寂を破ったのは
「あの……いいかなみんな?」
「どうしました弱気檜山さん?」
弱気檜山だった。
「僕はね……目の前に困っている人がいて……自分の保身の為に、見捨てる方が嫌かな……」
「…そうだぜみんな!確かにハジメだったら原作の流れを変えてしまうかもしれんが、目の前の人を助けない男に、死亡フラグを回避する事なんて出来ないぜ!」
「そうだね~みんなごめんね。ちょっと僕にしては、消極的過ぎたかも~」
「いえ、気楽さんの意見はとても大切です。全ての可能性を考えてこそ、死亡フラグを回避出来るものです」
「そうですな。それに、気にし過ぎたとしても、死亡フラグが後から竹の子の様にポンポン出てくることを考えれば、どうって事はないですな」
「ありがとうみんな~」
「それでは、決まった事ですし、早速目の前の少年を助けましょうか」
「「「「異議なし!」」」」
―――――
「お巡りさん!こっちです!こっち!」
俺は大声を出しながら、右手を大きく振り、左手で不良達を指差す。
すると俺に気付いたのか、学ランを着た不良達は蜘蛛の子を散らす様に逃げていった。
俺は、少年とおばあさんの無事を確認し、少年に近づく。
土下座していた少年は、何があったのか分からいのか、その場に正座したままいるので、俺は、その子近づき手を差し出す。
「大丈夫か?」
「え……えっと、お巡りさんは?」
「噓だけど上手くいったろ?」
俺の手を掴み、起き上がる少年の顔を見てわかった。
遂に主人公に出会ったのだと。
「ありがとうございます!君は……それよりも!あの人たちは!?」
「安心しろよ。二人共無事だよ。お前のおかげでな」
ハジメは、おばあさんと少年が無事なことに安堵し、本当に嬉しそうにしている。
「本当にありがとうね、お兄さんたち勇気があるのね」
おばあさんが俺たちにお礼を言い、その後ろでもじもじしている少年が居たので俺は、ハジメを少年の前に出しだ。
「ほら君も助けてもらったんだろ?このお兄ちゃんに言う事あるんじゃないか?」
「あ、うん!ありがとうお兄ちゃん達!」
「いや、僕は何も……」
「二人共かっこよかったよ!バイバイ!」
「おう。もう前を見ずに走るなよ」
二人を見送っていると、ハジメが一冊の漫画を差し出していた。
「助けてもらってありがとうございます。えっと…これ君の?」
「見た感じ同い年ぐらいだしため口いいよ。それに漫画もありがとうな。さっき買ったんだが落としてたみたいだな。自己紹介と行こうぜ。俺は檜山大介中学1年。はじ……初めまして君は?」
あっぶねぇ。ハジメって言いそうになった……
「えっ同い年?……ごめん!僕は南雲ハジメえっと、その漫画なんだけど」
「大介ー!」
「何かあったのか?」
自己紹介をしていると、後ろから、恵里と清水がこちらに向かってきたので、一緒に自己紹介をしようとすると、もう一人その後ろから付いてくる少女がいた。
「あの……大丈夫ですか?」
ロングヘアーで、少し垂れ目、スーッと通った鼻筋、将来は美人が約束されたような美少女がハジメに声を掛けた。
自己紹介はしていないが、この少女が白﨑香織だと直感で分かった。
「大丈夫だけど……君は?」
「いきなりごめんなさい。私も見てたのに動けなくて……でも、あなたはおばあさん達の為に直ぐに行動してて、私本当に凄いって思って!名前を聞いてもいいですが?」
「僕は南雲ハジメです。でも、土下座なんてカッコ悪かったでしょ?それにあの二人を助けたのは檜山君で……」
「そんな事なかったです!ハジメ君は、人の為に動ける強い人なんだってわかったよ!」
「あ、ありがとう」
なんか二人がイチャイチャし始めたし、ここで長話するぐらいなら、近くにワクドあるし、そこに誘ってみるか。
「これも何かの縁だし、あそこにワクドあるし、あそこでみんなで話さないか?恵里、清水もどう?」
「僕はいいよ~」
「俺もいいぞ」
「オッケー。行く前に改めて自己紹介と行こうか、俺は檜山大介」
「僕は中村恵里だよ。香織ちゃん、南雲もよろしくね」
「清水幸利だ。よろしく」
「3人は同じ中学なんだね。僕は南雲ハジメ」
「私は白﨑香織。みんなとは違う中学ですけどよろしくお願いします」
ワクドに向かう途中、白﨑さんとハジメを話している様子ををジッと見ていた。
「どうした恵里?二人をジッと見たりして」
「大介……なんかね香織ちゃんから、僕と同じニオイがすると思って」
「同じニオイ?シャンプーが一緒とかそういう事か?」
「ううん。気にしなくていいよ大介」
どうしたんだ?まあ、女の子のニオイを嗅ぐのも失礼だし、あまり気にしない様にするか。
―――――
ワクドにつき、話し始めると、恵里と白﨑さんは余程気が合ったのか、ずっと話し込んでいる。
男子組は組で、さっき落とした漫画の普及も兼ねて熱弁を奮ってたら、ハジメからのまさかの自分の母親作品との事。
まじで!?ハジメのお母さんこの神漫画の作者なの!?
「つまり、南雲君は神の子供って事か……」
「何でそうなるのさ檜山君」
「こんな偶然あるんだな檜山。サインでも貰ったらどうだ?」
「待て清水!一ファンとしてそれは余りにも図々しいだろ。仕事を邪魔するわけにはいかないだろ」
「多分母さんなら、めっちゃ喜んでくれると思うよ?さっき檜山君が褒めてた事、母さんも気合い入れてた所だし、聞いてみてもいいよ?」
「それは魅力的だが、時間も時間だしまた今度にしようぜ?携帯番号教えてくれよ」
「いいよ檜山君。今度は、僕のおすすめを熱弁させて。よかったら清水君も交換しない?」
「もちろんだ南雲君。ほら」
「ハジメ君!私とも交換しよ!」
「僕も!せっかくだからみんなでLIMEグループも作ろうよ!」
―――――
俺たちは、その後連絡を取り合い、最初はお互い君付けだったが、お互いを呼び捨てにするまで仲良くなっていった。
それに、恵里からは、白﨑さんがハジメの事を好きになっており、どうにか後押しをしたいから俺にも手伝ってとの事。
俺の計画の一つの『ハジカオカップリング計画』を一緒に進められるとは、まさに濡れ手で粟だ。
早速脳内会議で、二人の仲を深める方法を――prprpr
ん、誰だ?白﨑?俺に電話なんて珍しいな。
「もしもし檜山です。白﨑、どうしたんだ?」
『あ、檜山君今大丈夫?』
「大丈夫だよ。何かあったのか?」
『私にハジメ君の性癖を教えて!』
…………
………
……
…
はぁ?
ワクドの恵里と香織の会話
『彼氏と共有したい物は?』
恵里「えっとね色々あるけど強いて言えば……あっでも大介が風邪を引いているならそれを移されたいな~」
香織「わかるよ恵里ちゃん!」