ありふれた職業で世界最強に転生したと思ったら檜山だった件(再投稿版) 作:ホームズの弟子
再投稿なのであまり付かないと思っていたので本当に嬉しいです。
今更ながらの注意点ですが、自作のカップリングを変更予定はございませんので悪しからずです。
『ハジメ君の性癖を教えて!』
電話越しから可愛らしくも凛とした白﨑の声が聞こえてくる。
性癖を教えて欲しい?
花も恥じらう女子中学生かつ、原作ヒロインの一人が『性癖』なんて言葉いう訳ないな。
俺の聞き間違いに決まっている。
せいへき…
せんせき…
せんれき…
せいれき…
西暦……つまり誕生日!
「ああ、南雲の誕生日って事か。確かな……」
『違うよ。性癖だよ。せ・い・へ・き。ハジメ君がどんな子がタイプで、どんな事に興奮「女の子がそんな事言ってはいけません!」
暴走し始めた、白﨑を無理やり止める。
わかってたよ、まだ短い付き合いだが、白﨑がいい子ではあるのは間違いないんだが、暴走すると周りが見えなくなるタイプなんだよな。
……待てよ?そんな事聞くって事はもう白﨑と南雲は付き合っているのか!?
「白﨑、一つ聞きたいんだが。南雲ともう付き合っているのか?」
『付き合うって……やだ檜山君。私達はまだ付き合ってないよ~』
電話越しからでも、伝わって来る白﨑の照れた声……
「絶対恥ずかしがるタイミング違うだろ!男の俺に、友達の性癖聞く方が恥ずかしいだろうが!」
『だって、こんな事檜山君にしか聞けないよ!』
「一応こんな事って自覚あるんだ……そもそも何で俺に聞くんだよ?」
『初めは雫ちゃんに、ハジメ君の事相談しようと思ったんだけど、『私、男の子の事よく分からないから、大介に相談してみたら?きっと香織の力になってくれるわ』って』
八重樫のせいか……いや、八重樫のせいでもなんでもないか。
「てか俺も南雲の性癖なんて知らない『えっ?そういう本のやり取りしてるでしょ?』……なんだと」
そういう本――つまりエロ本のやり取りは確かに、南雲と清水としたことはある。
仕方ないんすよ。
中学生男子同士のエロ本交換はもはや性の通過儀礼。
金をやり繰りする中で、多くのエロを求めるもはや生存本能だ……俺は誰に言っているんだ。
「それ誰から?」
『恵里ちゃん』
恵里!?なんでそんな事を白﨑に!?そもそもなぜ知ってるんだ!?
ここは気にしてもしゃあない。
「白﨑の質問に男として答えると、女の子に性癖がバレるなんて切腹ものと言うか……性癖なんて十人十色と言うか、他人に絶対にバレたくない物と言うか……」
『大丈夫だよ。檜山君から聞いたなんて絶対に言わないから!ハジメ君の好きなジャンルは?好みのタイプは?』
「そういう問題じゃねぇ!……また後でかけ直すからちょっと待ってて」
『ちょっと、ひや――』
白﨑の止める声を無視して、一方的に電話を切るが、どうしたものかね?
後は、南雲の背中を押して、万事解決だと思っていたんだが……prpr
また着信?
白﨑かと思い、画面を見ると八重樫の文字が出ていた。
「もしもし檜山です。八重樫どうした?」
『もしもし大介?さっきに香織から電話あった?』
「あったけど……」
『遅かったか……香織が私に、南雲君の事で相談があるからって事だったから、大介をおすすめしてみたんだけど、貴方に悪い事しちゃったわねごめんなさい』
「八重樫が謝る事なんて何もないだろ。人の世話焼くの嫌いじゃないし気にすんな」
『ありがとう大介。出来れば香織の協力をしてあげて、私も協力出来る事が合ったら何でも言ってできる限り協力するわ』
中々なプレッシャーだな。
まあ、LIME交換後に、恵里は白﨑、八重樫の3人で会う事もあったらしく、二人が親友関係を築けている事を確認できただけでも吉と考えよう。
――――
「今回も中々に難しい問題ですな」
今回の脳内会議議題は『原作ヒロインの一人に主人公の性癖って教えていいものなのか?』
「普通に考えたら性癖教えるなんてありえねぇよ!」
「ですけど……この世界がそもそも普通じゃないから……ワンチャン教えて上手くいく可能性も……」
「それはどうでしょう?異世界転生がある世界ですが、常識的に考えて、ばらした相手を恨むでしょう……そもそも南雲君は、白﨑さんの事をどう思っているのでしょう?」
真面目檜山の唐突の疑問に一同が首を傾げた。
「惚れているはずではないですかな?原作ヒロインの一人ですし」
「いえ、その考えが間違っている可能性があります。確か原作で好きと明言したのは、ユエさんだけの筈ですし、そもそもハーレム宣言したのも、最終決戦時の筈」
「もしかして~現時点では惚れてないかもしれないね~」
「それってまずくない……だってただの友達と思っている子に性癖バラされるなんて……死亡フラグものだよ……」
「だったら悩んだってしゃあない!せっかく友達になったんだ!今度遊びに来てもらって直接どう思っているか聞こうぜ!」
「「「「異議なし!」」」」
――――
脳内会議後、俺は南雲と二人で遊ぶ予定を立て、家に来てもらった。
始めのうちは、普通にゲームをやり、漫画の話などをし、少しそれが落ち着いたタイミングで聞いてみた。
「なあ、好きな人って居るか?」
「なっ!なんだよ急に!」
顔を真っ赤にし、明らかに動揺している南雲。
この反応は誰か好きな人は居るな。
「別にいいだろ男同士恥ずかしがることなんてないだろ?」
「そうだろうけど……だったら檜山から言ってよ。檜山が言ったら僕も言うからさ…まあ檜山の好きな人ってあの人だろうけど」
「俺もか?いいけど俺の好きな人って……」
後半は良く聞こえなかったが、恋バナ特有の返しに少し言い淀んでしまう。
俺が好きな人か……死亡フラグ回避の事ばっかりであんまり考えた事が無かったな。
俺の好きな人――――
大介!
ふと、いつも俺を呼ぶ明るい声が聞こえた気がした。
今日は何して遊ぶ?
編みぐるみありがとう!大切にするね!
今日のご飯美味しい?お母さんと一緒に僕も手伝ったんだ!
僕は大介は大介のままがいいな!
今までの彼女との思い出があふれてきた。
何気ない日常の一ページのはずが、南雲の質問に答えを考えるとあふれてきてしまう。
「恵里かな」
俺の口からポロリと、恵里の名前が出た。
でも彼女は将来きっと天之河を好きになるんだよな……きっと恵里の事を好きと思わない様にしてたのはきっとこのせいだな。
それでもいいさ。恵里が幸せになる事が何よりも重要な事だな。
「やっぱり中村さんか」
「やっぱりってなんだよやっぱりって!ほら!俺が言ったんだからお前の番だぞ南雲!」
俺は照れ隠すように南雲に話を無理やり振る。
少しの沈黙の後、南雲はゆっくりとその名前を口にした。
「白﨑さん……見た目だけじゃなくて、あんな優しくて内面も素敵人だなって……でも……」
「お前だってやっぱりって感じだぜ。しかし、でもってなんだ?」
よっしゃ!ここが両想いなら俺の計画が進められると思っていたら、南雲の口からはあまり明るい感じはしないが?
「僕と白﨑さんじゃ釣り合わないって檜山は思う?」
「なんだよ釣り合うって?お前は、女の子をアクセサリーか何かと思ってるのか?」
「違うよ!……でも、あんな可愛い子僕なんかより、もっと素敵な男がいるんじゃないかって思うっていうか……」
そんな可愛い子から、南雲の性癖を教えてくれなんて夢にも思って無いだろうな……
しかし、何を卑下しているかわからんが、南雲は自分が白﨑さんに釣り合わないだって?
主人公だけあって、顔は整っているし普通にイケメンだ。
ここは、当初の計画通り背中を押してやるか。
「一番いけないのは、自分の事をダメだと思い込むことだぞ」
「檜山……」
「南雲も知ってる有名な名言だろ?相手に似合う似合わないで決めるのなんて一番ダメな事だ。当たって砕けたところでそれは失敗じゃないさ」
「うん………そう…だね」
「だろ?それに、きっと白﨑なら、南雲が告白した所で、次の日から態度を変える事なんて絶対にしないさ」
「それは、僕もそう思う」
「なら、やる事は一つだ。頑張れ南雲!バットを振らないとボールには当たらないんだぞ!」
「うん檜山!僕今度白﨑さんを自分から誘ってみる!万が一の可能性もあるんだし!」
安心しろよ南雲。
万が一どころか、万に一つ失敗する事なんてないさ。
こうして、南雲は明るい顔になり、今日は解散した。
その後、南雲から連絡があり、白﨑とのツーショット写真が送られてきて、付き合い始めたとの事だった。
―――――
ある日の学校の帰り道。
清水は部活があり、恵里と二人で帰宅途中、いつも通る公園で南雲と白﨑の事を話していた時の事。
「でもよかったね南雲も香織ちゃんも幸せそうだし」
「そうだな、でもあのイチャイチャしている二人を見てるとこっちまで恥ずかしくなるよな」
「……ちょっといい大介?」
恵里が少し俯きながら、俺に聞いてきた。
何か悩み事か?
「なんだ恵里、何か悩みか?俺に手伝える事なら何でも言ってくれていいぞ。恵里の為なら頑張るからさ」
「大介……いつもありがとう……じゃあ遠慮なく行くね――大介!」
「どうし――っん」
恵里の方を向くと同時に、恵里が俺の首に腕を回し、俺の口を恵里の口が塞いだ。
いつも見てる恵里の顔が眼前にある。
恵里のニオイが俺の鼻孔をくすぐる――桃みたいなニオイがする……
俺の方が背が高いせいか、恵里は俺にぶら下がる形になっていたので、俺は恵里を落とさない様に、恵里の腰に腕を回す。
やっぱり恵里って可愛いよな……腰こんなに細いのに、体軟らかいな、いつまでも抱いていたいな……じゃなくて!
俺が色々考えるが、恵里の行為が何かようやくわかった――――恵里にキスされたんだ。
何秒?何分?キスされてからどれくらい時間が経っただろうか?
恵里は満足したのか、キスを止め、今まで見たこと無い満面の笑顔を浮かべ
「んぁ……はぁはぁ……僕は檜山大介が大好きです!付き合って下さい!」