ありふれた職業で世界最強に転生したと思ったら檜山だった件(再投稿版)   作:ホームズの弟子

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コロナの後に、インフルエンザと半分死にかけていましたが、何とか完治し
エアライダーとドラクエを遊びながら戻って来ました。


6話 試練は乗り越えられない者には来ないらしい

 突然だか、『正負の法則』をご存知だろうか。

 簡単に言うと、人生には良いこと(正)と悪いこと(負)があり、それらが同じくらいあると言う法則だ。

 その点で考えると、二度目の人生を与えられた自分には途轍もない(正)があるのだろうが、その転生先が、ほぼ確実に、無惨な死(負)が待ち受けているのだから。

 ある意味ここで、バランスが取れていると思っていたのだがまさかこんな俺に……

 

「大介と言ったな俺と勝負しろ!俺が勝ったら二人を解放するんだ!」

 

 まさか、こんな試練が待ち受けているなんて

 

―――――――――――――――――――――――――――――――――

 八重樫さんに、恵里の事を伝えたら、是非とも話してみたいとの事で、今ではお互いに何度か連絡を取り合っているらしい。

 そんなある日、恵里が家に来ていたのだが、

 

「大介、今週の土曜日空いてる?」

 

「多分大丈夫だけどなんかあったか?」

 

「空いてるならよかった。その日、雫ちゃんと遊びに行くから予定空けといてね」

 

「りょーか……今なんて言った?」

 

「だから、雫ちゃんと遊びに行くから、大介も一緒に行こうっていたの」

 

 さも当然と言った恵里の態度に面を食らってしまったが

 

「いやいやいや!どうしてそうなるんだよ!?女の子二人の中に男の俺が入るなんてダメだろ!?」

 

「雫ちゃんに聞いてみたけど、大介なら別にいいって言ってたよ。大介のおすすめの手芸用品店に案内して欲しいって言ってたし平気平気」

 

 いや流石にこれに混ざるのは危険な気がする。

 もしかしたら、死亡フラグが建つかもしれないし、ここは穏便に断る方向に持って行かないと……

 

「あーあ大介断るんだぁ~。僕たちと遊びたくないんだ……ぐすん、雫ちゃんに断りの電話しないとなぁ~。大介は僕達よりも大切な予定があるって伝えないといけないのかぁ……」

 

「…集合場所と時間判ったら連絡くれ」

 

「えへへ。今のところ駅前集合で――」

 

 何でだろうか?

 ここで断るとそっちの方が死亡フラグが建ちそうだ

 まあ大体そう簡単に、フラグなんて建つものじゃないし気にしなくても平気だろ。

 何かあっても将来の俺に任せとこう

 

―――――――――――――――――――――――――――――――――

 そんなこんなで約束の日

 俺と恵里は、八重樫さんとの集合場所に向かうと、ショートポニテで、フリフリの薄い青色のブラウスとスカートを着た八重樫雫がそこに居た。

 俺たちに気付いたのか、八重樫さんは、嬉しそうに手を振り、こちらに近づいてくる。

 

「久しぶり大介!」

 

「おう、八重樫さんも久しぶりって今日の恰好可わ「会うのは初めてだよね雫ちゃん!僕!檜山大介のお・さ・な・な・じ・み!の中村恵里です!これからよろしくね!」

 

「えっ…と…?初めてまして中村さん。私、八重樫雫です。大介にはお世話になってて、今日は二人共よろしくお願いします」

 

 やたら、幼馴染を強調した恵里に後押しされ八重樫さんもドン引きしてるじゃねぇか。

 どうしたんだ恵里?

 幼馴染って言葉今流行ってんのか?

 

「まあ、自己紹介も済んだし、どっから行く?」

 

「私は2人に任せるわ。この辺りの事詳しくないし」

 

「僕お腹空いたからあそこのワック行こ」

 

「行先も決めたし早速行くか」

 

◇◇

 

 僕達が店に着き、席に座ると

 

「ごめんちょっとトイレ行って来るわ。先に適当に頼んでおいて」

 

 大介がトイレに行ったので、僕と雫ちゃんはテーブルで向かい合う様に座り他愛のない会話をするが、僕はどうしても確かめないといけない事がある!

 それは、雫ちゃんが大介を異性として好きなのかどうなのかだ!

 

「ねえ雫ちゃん」

 

「どうしたの中村さん?」

 

「中村って呼ばなくていいよ。僕も下の名前で呼んでるし、恵里って呼び捨てで呼んで」

 

「そう?じゃあ、改めて恵里。どうしたの?さっきから私の事ジッと見てたけど?」

 

「雫ちゃんは、大介の事どう思っているのかなぁって?ほら、大介に助けてもらったって話を大介から聞いてたから気になっちゃった」

 

「えっ急にどうしたの恵里?……そうね例えるなら」

 

「うん」

 

「たぶん私が大介に抱いている感情は……なんて言えばいいのかな?確かに助けられて嬉しかったし、好きか嫌いかの二択で答えるなら好きだわ。話していると落ち着く感じも好き。私が好きな事出来る様になったのもきっと大介のおかげなんだ」

 

「そうなの?あっ!その服可愛いよね、フリフリ多めで雫ちゃんに似合っているよ」

 

「ありがとう恵里!これは私の友達が持って来た雑誌に載ってて大学生が着てて可愛くて、ダイ兄に聞いてみたら……ごめんなさい!」

 

「ダイ兄?……アハハ!そういう事か、さっき言ってた大介の落ち着く感じって――お兄ちゃんみたいって事?」

 

「あぅ……そうなの。家が道場で、その門下生の中には年上の人はいるんだけど、大介は今まで会ったどの子達よりも落ち着いて、たぶんお兄ちゃんが居たらきっとこんな感じなんだろうなって」

 

「確かに同い年には見えないよね~」

 

「そうなの!私初めて会った時は、絶対年上だと思ってて」

 

「わかるよ~雫ちゃん!」

 

 話は少しずれちゃったけど、雫ちゃんとの会話が盛り上がっていると、大介がトイレから戻ってきた。

 

「なんか楽しそうだな二人共。なんの話題だ?」

 

 僕と雫ちゃんは顔を合わせて笑い合う

 

「「なんでもないよ大介」」

 

 大介は不思議そうな顔を浮かべていたが、多分さっき雫ちゃんが言ってたことは本当なんだろうな

 まあ、本当に大介が異性として好きなった時は……その時考えよう

 

◇◇

 ワックの後は、俺の行きつけの手芸用品店や、本屋やゲームセンターなど、色んな所に行き楽しい時間を過ごした。

 

「へぇ~その天之河って子。少し面倒くさいね」

 

「面倒くさいとまでは言わないけど、今は何言われても気にしない様にしてるんだ」

 

「その方が良いよ雫ちゃん」

 

 どうやら天之河の事を少し話しているみたいだが、恵里よ、その天之河に惚れるかもしれないぞ?

 駅前の時計を確認すると、15時を回っており、行けるのは後は一軒ぐらいか

 

「この後どうする?どこか行きたい所あるか?」

 

「そうね……恵里はどう?」

 

「あ!じゃあ僕あそこに――」

「雫!ここにいたのか!」

「きゃっ!」

 

 話している俺達の背中から、声を掛けられた。

 恵里はとっさに俺の背中に隠れ、八重樫さんは、頭を押さえ声の方向を向く。

 俺も同じ方向を向くとそこには、アイドルに負けず劣らず顔の整った美少年が居た……まさかこの子が!

 

「大介……知ってる人?」

 

「いや。知らないが……八重樫さん?」

 

「……どうしてここに居るのよ――光輝」

 

 やっぱりね!

 コイツが天之河光輝なのか。原作でもイケメン設定だったが、少年時代からイケメンだったのか。

 整った顔立ち、こんな子がクラスに居たらそりゃモテただろうな。

 

「そんなの決まってる!雫を助けに来たんだ!」

 

「私がいつ助けを求めたのよ?」

 

「俺は知っているんだ!その目付きの悪い男に脅されて一緒にいるんだろ!俺の幼馴染を無理やり……なんて卑劣なやつなんだ!」

 

 天之河は、俺を指差し高らかに宣言する。

 人の往来多いところでそんな叫ばれると中々き恥ずかしいものがこみ上げてくる。

 ……俺ってやっぱり他人から見たら目付き悪いのか。

 

「……大介の事何も知らないのに卑劣?悪い男?コイツなんなの?」

 

「私は別に脅されても無ければ、私の意志でここに居るの。ごめんなさい恵里、大介。早く行きましょう」

 

「待ってくれ雫!幼馴染である俺が、直ぐに助けてやるからな!大介って言ったか!早く雫と背中の子を開放しろ」

 

「絶対嫌」

 

「私はもう、そんな言葉を気にしていないわ。なら、大介は私の大切な友達よ?なら私は友達と一緒に居たいわ」

 

 そう言うと、俺の横に八重樫さんは寄って来て、背中には恵里と、傍から見たら、どっちが悪いのか分からない状況だ。

 天之河は八重樫さんの言動に面食らったのか、少し俯き、わなわなと肩を震わせ、勢いよく俺を顔を向け、指を指し

 

「大介と言ったな俺と勝負しろ!俺が勝ったら二人を解放するんだ!」

 

「……えぇ~」

 

 どうやら、転生後最大の試練が俺に立ち塞がって来たのだった……




雫の恰好の元ネタは、か~いた~いして~です。
トシカイはめっちゃおすすめ作品です。
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