「俊輔~時間よ」
「ヘイヘイ」
一階から母さんの声が聞える。俺は身支度をして一階に下りる。
「俊輔、アンタ今日から学校でしょ? 大丈夫なの」
「何がだよ、母さん」
「宿題よ、宿題」
「大丈夫だよ。それに、俺の成績知ってるだろ?」
「そうだけど~」
母さんは結構心配性だ。何かにつけて俺を心配する。でも、嬉しい。前世では無かったからな。
「まぁ、これからのことなんぞ判らないよ。母さんだって、俺だって」
「そうね。でも、勉強は頑張りなさいよ?」
「判ってるよ。おっと、そろそろ時間だから行くね」
「ええ、行ってらっしゃい。父さんの仏壇に手を合わせてから行きなさい」
「アイヨ」
二階の奥の部屋。そこが元々は父さんの部屋だった。だけど、今は父さんの荷物と父さんの仏壇があるだけだ。
「父さん、俺学校に行ってくるよ。それと、母さんに何も無いように見守って欲しい。じゃ、行ってきます」
俺は自分の部屋においてあるランドセルを持って玄関に向う。
「それじゃ、行ってきます」
「行ってらっしゃい」
俺は家を出た。ここから、俺の人生は狂ってしまった。
「おはよう」
「おはよう」
「おっはー」
俺が通っている小学校は樋野瓦小学校だ。この市の中でも最大と呼ばれる小学校で、全校生徒一千五百人はいると言われている。まぁ、噂程度だから、本当かは確証が無い。
「おはよう、俊輔」
「ああ、おはよう一夏」
俺の隣は織斑一夏。本来の主人公である。そして…………
「お、おはよう………俊輔…………い、一夏」
「おう、おはよう箒」
「ああ、おはよう箒」
一夏のファースト幼馴染である篠ノ之箒である。まぁ、まだこの頃は原作みたいに暴力的なところは無い。至って普通の女の子だ。
「一夏、今日こそは勝たせてもらうぞ!!」
「いきなり宣戦布告!?」
朝の挨拶の後に宣戦布告とは…………恐れ入る。
「また、剣道か? なんだ、箒。一夏に負けっぱなしなのか?」
「う、うるさい!!」
顔を真っ赤にして、可愛い。まぁ、俺には関係ないけど。
「でだ、一夏」
「なんだ、俊輔?」
「お前の実力ってどれくらいなんだ?」
「如何なんだろうな? 箒、判るか?」
「わ、私に振るのか!? 一夏の実力か…………姉さんと千冬さんと比べたら可哀想だから…………同学年で言えば最強だな」
「ほう?」
箒の言葉に俺は内心、興味が出た。
「そっか、最強か…………それは兎も角として、箒の姉さんってどんな人?」
「姉さんか? そうだな家では普通の姉さんだけど、自分の部屋に閉じこもったら中々出てこない。それに、家族や友人にしか心を開いていないな。まぁ、私や一夏、千冬さんだけだな」
「千冬さんって誰?」
「俺の姉さんだ!!」
一夏が胸を張って答えた。
「あっそう」
「オイ!! 自分で振ってきた事だろ。もう少しこうなんかしてくれよ!!」
「I★YA★DA!!」
ニコヤカな顔で一夏に答える。
「俊輔、千冬姉に会ってみるか?」
「そうだな………会ってみるのも面白そうだな」
俺はこの世界での千冬を見てみたいと言う興味で一杯になった。
「なら、放課後に俺と箒と一緒に行こうぜ」
「何処にだよ」
「箒の家」
まぁ、そうなるわな。普通に考えたら、束や千冬と会うとなると、それが妥当だな。
「判った。ついでに、お前のしているところを見せてもらうぜ?」
「おう、良いぜ!!」
言ったな、一夏。
「なら、もし箒に負けたらお前は箒に一日付き合えよ」
「は? それぐらいでいいのか。判った。まぁ、箒が俺に勝つことなんてまだ無理だと思うけどな!!」
はい、フラグをありがとうございます。
「お、オイ。俊輔!! 勝手に決めるな!!」
「えっ? 嬉しいだろ、一夏と一日一緒にいることが出来るんだぞ?」
「/////////」
箒は俺の言葉に顔を真っ赤にする。これだから、弄っていると面白くなってしまうな。
「さて、そろそろ授業n」
俺の言葉は此処で止まってしまった。
島国である日本は、第二次世界大戦では敗戦国となってしまった。しかし、その後は急激に成長し三大国家の中に入っている。その日本では…………
『皆さん、落ち着いて自衛隊の指示に従って避難を行ってください。これは練習ではありません。速やかに自衛隊の指示に従って避難をしてください』
家電製品を扱う店でテレビが一斉に同じ報道をしていた。この報道から約二時間前…………
「ちーちゃん。この機体を見て如何思う?」
「如何って、お前の夢が詰った機体じゃないのか?」
「うん、そうだよ………でもね、この機体をみて褒めてくれる人なんていなかった。逆に私の考えに恐れを抱いたのか、拘束までしようとした国があるんだよ?」
「ほう? それで、束。お前はどうしたんだ?」
「私? まぁ、家の家系では薙刀を習っている私が有利だからね。それに、ほらちーちゃんだって知ってるでしょ? 私の動きがわかるのは極一部の人だってことぐらい」
「フッ、そうだったな…………それで、お前はこれでどうしようと思うのだ?」
「如何しようとも思ってないよ? 私は只この機体を見てもらいたいだけ。そして、いつか私の事を認めてくれる人が現れる事を願ってるの」
束と千冬は楽しそうに話をしていた。しかし、その幸せな時間も長くは続かなかった。
束の専用であるノートパソコンからアラートが鳴り響く。
「これって!!?」
「どうしたんだ、束」
「ちーちゃん、直ぐにこの機体白騎士に乗って!!」
「は? それはどう言う事だ!!」
「呑気に説明している暇は無いよ!! これを装着しながら言うから、直ぐ!!」
「わ、判った」
千冬は束の必死な表情を始めて見たので驚きながらも束の指示に従いながら、パワードスーツISに乗り込む。
「ちーちゃん。落ち着いて聞いてね。この日本にミサイルを撃った奴がいるの。で、現在は自衛隊がミサイルを迎撃しようとしているんだけど、間に合わないらしいの…………此処まで言ったらもう判るよね?」
束は7千冬のことを深く信頼していたのでわかっていると思っていた。
「束、意味が判った。この機体でミサイルを迎撃して欲しいと言う事なんだな?」
「うん、そうだよ。武装に関しては中に入っているから確認して。時間が無いよ!! ちーちゃん!! カタパルトオープン!!」
束は千冬を急かすと、千冬の足元にカタパルトが競り上がる。
「ちーちゃん、何時でもいけるよ!!」
「判った…………織斑千冬、白騎士いざ尋常に参るっ!!」
千冬がそう言うと白騎士はカタパルトで上空に押し出されていくのであった。
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