(ガワだけ)胡乱なカードゲームおじさん   作:十田心也

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17枚目 ブレインクラッシュ禁止令

御園(みその) (しげる)、あなたって本当に最低のプレイヤーですわッ!」

 

 季節は移り、新緑の5月から梅雨の6月。

 道行く人に雨が降る中、室内にいる繫へは罵倒が降り注いでいた。

 

「どうやってお姉様と知り合ったのか分からないけど、不埒な企みもここまでですわ! 約束通りこの対戦でわたくしが勝ったら2度とお姉様には近づかないで!」

 

 豪奢な金髪を縦ロールにした彼女が言うお姉様とは、ランキング5位【刃境(じんきょう)】の異名を持つ最上位ランカー経津(ふつ) 重花(じゅうか)のことである。

 叫んでいる彼女は重花と本当に姉妹というわけではなく、正体は熱心なファン。

 ではそんな重花のファンである彼女と繫が何故対戦することになったのか。

 それを説明するには数時間前、繁がこの屋敷へと訪れた時まで遡る必要がある。

 

 

 

 

 

 

 

 公園での襲撃事件で繫の体に起こった異変、適応化。

 幸い繫が用心していることもあってか危惧していたような事態は起きず、プロとしての活動も問題なく熟せている。

 また剪拿(せんだ)大樹(たいじゅ)が言っていたようにあの夜のような過剰な身体能力は数日で収まり、今では余程強く意識しなければ同様のことはできない。

 不安がないと言えば嘘になるが、とりあえず他者をいたずらに傷付けるような心配はなくなったと繫は安堵していた。

 日々の活動はもちろん当面の予定として7月には重花から参加依頼のあった大型イベントが控えているのに加え、今月6月はバトルワールドプロプレイヤーとしての査定がある。

 大切な時期であり、そこを不安定な状態のままでいるわけにはいかなかったのだ。

 

「それにしても立派なお屋敷ですねぇ」

 

 梅雨空の下、繫は巨大な鉄柵の門を前に呟く。

 門からは手入れの行き届いた庭が見え、咲いている紅白の薔薇が一層艶やかにその身を雨で濡らしていた。

 奥には白亜の外壁を誇るように建つ西洋風の立派な屋敷。

 個人宅というより公共施設、美術館をイメージするような風格を持って建っていた。

 

「ごめんください、依頼を受けて参りました御園 繫と申します」

 

『いらっしゃいませ、御園様。本日はお足元の悪い中お越しいただきありがとうございます』

 

 インターホンより返答があり、そのすぐ後に眼前の門が開いた。

 そのまま屋敷に入るよう案内され、見事な薔薇たちを目の保養としながら庭園の中を進む。

 この屋敷の持ち主である安治(あんじ)家からの依頼により、繁はいまここにいる。

 正確には安治家の1人娘である安治 (ゆい)から、バトルワールドの個人講義の依頼があったからだ。

 依頼が来たのが昨日の夕方だったため、慌ただしく講義に必要な最低限の確認だけ済ませ依頼を了承した繁。

 すぐさま依頼料は先払いされ、こうして当日に指定された安治家の屋敷まで来たというわけだ。

 

「御園様、本日は当家へようこそお越しくださいました」

 

 屋敷の扉の前でそう声を掛けてきたのは、年配の執事であった。

 モーニングコートを着こなし、白手袋をはめた姿で恭しく一礼する様は何とも優雅である。

 洗練された、という形容詞を思わず飾りたくなる目の前の人物につられ繫も一礼で返す。

 

「これはこれは、どうもご丁寧に」

 

「早速で申し訳ございませんがお嬢様がお待ちでして。こちらへどうぞ」

 

 案内されるまま繁が屋敷へ入れば目に映るのは磨き抜かれた大理石の床に高い天井、おそらくバトルワールドがモチーフであろう絵画を始めとした美術品の数々。

 あながち美術館というイメージは間違っていなかったと、引き続き目の保養に勤しむ繫。

 屋敷の主人の趣味なのか美術品だけでなく、内装にも黄の世界のカードを中心とした装飾がさり気なく散りばめられていた。

 

「外観を見た時も思いましたが立派なお屋敷ですねえ。中はそれ以上ですが」

 

「お褒めの言葉ありがとうございます。この屋敷はお嬢様が先代のご当主様から幼少期の誕生日に贈られたものでして、以来お嬢様のお客様を招待する際などに使われているのです」

 

 誕生日プレゼントに屋敷。

 その気前の良すぎる話に繁は少々驚くと同時に、この屋敷の生活感の乏しさにも納得がいった。

 あくまでここは別邸であり、本邸は別にあるということなのだろう。

 そうして歩いていると目的の場所に着いたのか、年配の執事がある部屋の前で止まり扉を数度ノックする。

 

「お嬢様、御園 繫様がお見えになりました」

 

「お疲れ様、お通しして」

 

 ホワイトオークの重厚な扉の奥から若い女性の声。

 おそらく今回の依頼人なのだろう、まだどこか幼さの残る声が許可を出すと執事が物音ひとつ立てず扉を開く。

 調度品の様子からおそらく応接室であろう部屋の中で、繫はこちらを真っ直ぐに見てくる気品漂う人物と目が合った。

 

「安治家長女、安治 結と申します。本日はどうぞよろしくお願いいたしますわ」

 

 慣れた様子で優雅に礼をする安治 結。

 家の付き合いなどで日頃から慣れているのか、デイドレスに身を包んだその動き1つ1つが様になっていた。

 

「御園 繁です。こちらこそよろしくお願いいたします、安治 結様」

 

「まずはお掛けになって御園プロ。紅茶を用意しますから、講義はその後で」

 

 そう依頼主に促され、繫は向かいのソファへ腰掛ける。

 座り心地はふわりと柔らかく、思わず全身を預けてしまいそうな心地良さがあった。

 2人の傍らでは執事が静かに紅茶を用意し始め、ゆっくりと部屋へ薫りが広がっていく。

 注がれる液体はまるで黄金を溶かし込んだようで、ポットからカップへと注がれるさまは視覚でも繫を楽しませた。

 

「ダージリンのファーストフラッシュに、レモンのクロスタータでございます」

 

「紅茶は契約農家から、タルトは当家シェフの自家製ですわ」

 

 主従揃っての補足と共に、繫の前へ並べられるお茶と菓子。

 それら紅茶とタルトからそれぞれ、ふわりと薫りが立ち昇ってくる。

 紅茶は春を思い起こさせるような青々としながらも花のような薫り、タルトは芳醇なバターと爽やかなレモンクリームが合わさった薫り。

 6月上旬、雨降り湿った空気を払うようにそれらの薫りが応接室を鮮やかに飾る。

 

「どうぞ。お口に合えばよろしいのですけど」

 

 結が微笑みながら勧める。

 

「それではお言葉に甘えて。いただきます」

 

 繫はカップを持ち上げ、まずは紅茶を一口。

 最初は若葉のような爽やかさが、しかし余韻は花を連想させる甘い味わい。

 渋みもほとんどなく、まさにお手本のようなダージリンのファーストフラッシュと言えた。

 

「……美味しい」

 

 思わずといった様子で、繁の声が漏れた。

 それがため息のように意図せずこぼれた繫の本音だと伝わったのか、紅茶を淹れた執事が静かに微笑んだ。

 淹れる手腕が良くなければ出せない味に、繁は執事へとお礼を言う。

 

「美味しい紅茶をありがとうございます。ええと、お名前は」

 

仕換(しかえ)と申します。お褒めの言葉ありがとうございます、御園様」

 

「こちらこそ美味しい紅茶をありがとうございます。仕換様のような方がいるなんて、安治家の方々が羨ましい」

 

 もちろん茶葉も良いのだろうが最後は人の手、今回は仕換の持つ技術が無ければここまでにはならなかっただろう。

 繫は無邪気に、そうして出来上がった素晴らしい紅茶のお礼を当人へ口にした

 

「過分な評価痛み入ります。しかし御園様、使用人である私に様呼びは不要でございます」

 

「ならこちらにも様はいりません。お互いさん呼びから始めませんか?」

 

「お戯れを。どうかご容赦ください」

 

「……すみません、こちらこそ失礼いたしました。美味しい紅茶で少々舞い上がってしまって」

 

 おじさんとおじさんがじゃれ合っている。

 傍から見たらそうとしか見えない状況で当人たち、繁はもちろん仕換も何やら楽しそうな雰囲気だ。

 

「んんッ! 御園プロ、お菓子の方も召し上がってみては?」

 

 それまで黙っていた結が声を上げ割って入る。

 勧められた繁はそれもそうだとタルトを口に運んだ。

 見た目から想像していた重さはなく、レモンクリームの爽やかさが際立つ作り。

 生地とも合わさりこちらも絶品であった。

 

「クロスタータでしたか? こちらのお菓子も美味しいですねえ、レモンの爽やかさが梅雨の湿気も払ってくれそうです」

 

「シェフも喜ぶと思います、御園様。よろしければお帰りの際にお包みしますが」

 

「是非お願いします」

 

 またもや楽しそうに会話する繫と仕換。

 2人の様子に、いや正確に言えば1人の様子にある人物は限界であった。

 そんな限界を迎えた人物とは誰か?

 答えはその人物が感情を爆発させたことで示すことになった。

 

 

「いい加減にしてくださいまし!!」

 

 

 安治 結はそう叫びながら、両手を握り拳のまま机へと叩きつける。

 必然そこに置かれていた紅茶と菓子は散らばるかと思えたが繫が自身の分を、仕換が結の分を直前に持ち上げたことで難を逃れた。

 その息の合った行動を見せられた結がまたもや叫ぶ。

 

「仕換! あなたどっちの味方なんですのッ!?」

 

「そう問われたのならもちろん安治家の味方でございます。しかし茶と菓子に罪はありません」

 

「キイィーーッ! ごもっともですわーっ!!」

 

 道理にかなった執事の意見に、やり場のない怒りを発散させる結。

 関係なさそうな面で紅茶を楽しんでいる眼前の繁が、そうした結の怒りをより一層加速させる。

 

「何なんですのあなた! 庶民なら庶民らしくなさったらどうなの!?」

 

 繁へ向けられた、あまりといえばあまりな文句。

 

「お嬢様、お客様にそのような暴言はよろしくありません。今すぐ御園様に謝罪を」

 

「庶民に庶民らしくしろと言って何が悪いんですの!? さっきから見ていれば、お茶もお菓子もそつなく召し上がっていて生意気ですのよ! せっかく粗を探してお姉様に相応しくないと証明しようとしましたのに!!」

 

 ようやく自分が敵意を持たれていることを察した繫。

 しかし初対面である結との間にどのような因縁があろうか。

 先日の公園での出来事といい、何やら心当たりのないことに縁のある繁であった。

 

「なに関係ないって顔してますのっ! 元はと言えばあなたが()()()()()に接触したから!」

 

「経津プロ? 確か彼女に姉妹は、それに苗字が違うのでは……」

 

「血や戸籍だけが繋がりではありませんわ! わたくしとお姉様は余人には感知しえない、そこに無いけどそこにあるもので繋がっているのですわ!!」

 

「?????」

 

 哲学的なお話だろうか?

 少々置いてけぼりになっている繁を余所に、結は堰を切ったように語り続ける。

 

「さぁわたくしとお姉様の繋がりも紹介したことですし、早速始めますわよ!」

 

「始めるとは……? ああ、講義のことで」

 

「お姉様の誇りを守るための、わたくしとあなたのバトルですわ!!」

 

「?????」

 

 形而上学的なお話だろうか?

 いよいよ理解が及ばなくなった繁を連れて一同が屋敷の地下へと向かう。

 

 

「これぞ安治家が誇るバトルルームッ! 今からここであなたはわたくしに敗れるのですわ!」

 

 胸を張る結の背後には、確かに豪語するだけの設備が揃っていた。

 ステージ、観戦席、大型モニター、照明&音響設備。

 オープンセンス(五感体感装置)はもちろん無いが、それを除けば下手な公式会場よりも設備は整っている。

 個人でこれだけの規模のバトルワールド設備を持っている者は国内では限られており、安治家の力の一端を感じさせるには十分であった。

 

「わたくしのお祖父様は競会理事ともお友達でしてね。そこで知ったのですわ、穢れなき孤高の刃であるお姉様に近付いた不心得者がいると!」

 

 結が勢いよく繫を指差し、その瞬間2人をスポットライトが照らし出す。

 いきなり安治家長女脚本の舞台に放り込まれた繫であったが、ここにきてやっと目の前の依頼主が何故自分に憤っているのかを理解した。

 

「安治様は経津プロに憧れていらっしゃるのですね」

 

「当ッ然! 世界一ィ!!」

 

 自身が重花に惹かれるのはそう運命に定められたのだと言うように、結は心の底から推しへの想いを叫んだ。

 

「それが理解できたのならば分かるでしょう? あなたがわたくしの信仰そのものへ素手で無遠慮に触れようとしていることの罪深さが!」

 

 結が自身の祖父伝に聞いた話によれば、恐れ多くも目の前の男は敬愛する重花お姉様に接触したらしいのだ。

 庶民で、競会未所属で、ランキング外の胡散臭い男がだ!

 詳細は知らないが、どうせランキング最上位クラスであるお姉様へ取り入るために接触したのだろうと結は当たりをつけている。

 だから今日、講義の依頼という名目で繫を屋敷まで招きここで誓わせるのだ。

 

「わたくしとの勝負に負けたなら、潔くお姉様の前から去りなさい!」

 

「なるほど、今回の依頼はこのためのものだったということですか」

 

 決まった。

 この時、結はさながら姫を護る騎士の心地であった。

 悪漢からその身を盾にして可憐な姫を護る勇敢な騎士。

 重花の同僚たちからすれば、襲ってきた悪漢を頭から齧るような猛獣に騎士が必要なのかという疑問が湧いてくるが。

 しかし余人が何と言おうが結の認識は()()であり、その闘争心に一片の曇りもあるはずがなかった。

 

「うーん、そうですか……」

 

 故に、眼前の御園 繁から出た言葉。

 

 

()()()()()()()がそこまでの大事になっていたとは」

 

 その一言が、結の闘争心で塗り固められた鎧にひびを入れた

 

 

「夜? あの夜の出来事?」

 

 何だその物言いは何だその不穏なワードは。

 結は祖父から話を聞いただけであり、内容も敬愛するお姉様に目の前の男が接触したというだけ。

 その細部は与り知らぬことで、繫の発言の真偽を判別することは叶わない。

 

「ええ、気を使ってくださったのか人目を忍んで訪ねて来られまして。何やら大事なお話があり2人になりたいとのことだったので」

 

「ちょちょ、待って待ってくださいまし! お姉様が人目を忍んで!? お姉様と2人っきりで大事なお話!?」

 

 思わぬ繫からの一撃に結の脳、いや心理的な盾やら剣やら鎧やらは半壊した。

 しかも結がその混乱から立ち直らぬうちに、敵はさらなる攻撃を加えてくる。

 

「話が済みましたら深夜まで対戦を楽しみまして。いや恥ずかしながら私はその後気絶してしまったのですが」

 

「よ、夜中まで楽しんで、その後に気絶!? 殿方をそうまでさせるなんて、お姉様……!!」

 

 脳、いや自身の心理的障壁が粉微塵に砕け散る音が結には聞こえた。

 そんな状態の結に、2人はバトルワールドの対戦を楽しんでいたという情報は入ってこない。

 彼女の中では既に、彼女の思い描いた最悪の光景が焼き付いて離れないからだ。

 

「そんなの、そんなの嘘ですわッ!! 庶民流の強がりをよくもッ!!」

 

 だがそんなことを結は認められない。

 認めてしまえば、自身の脳にとても許容できない感覚が焼き付いてしまう気がするから。

 全て結の早とちりだと指摘してくれる者はこの場にいない。

 執事の仕換ならば即座に対処しただろうが、彼は結の指示により地下施設の設備調整に掛かり切りであった。

 

「確かに私だけの思い込みなのかもしれません。しかし私にとってあの夜の出来事は確かに情熱的な、素晴らしいものだったのですよ」

 

「……ぁ」

 

 まるでその時のことを思い出し、ひたっているような繫の顔と声。

 それらに、結のギリギリ踏みとどまっていた感情の堤防がついに決壊する。

 

 

「あ、ああァあアアァァァあァァああああッッ!? 解釈不一致! 解釈不一致っ! 解釈不一致ィィ!!」

 

 

 自身の中の重花との著しい齟齬により、途端にバグり散らかす結。

 しばらく人目もはばからず発狂したかと思えば、急にピタリとそれが止む。

 そうして目に剣呑な光を湛えながら結が見つめるのは、当然自身の敵である眼前の男。

 

 

「御園 繫、あなたって本当に最低のプレイヤーですわッ!」

 

 もはやこの男を倒す以外に、結は自身を取り戻す術が見つからなかった。

 論理的でなくとも、今は自身が持ちうるバトルワールドの全てで繁を打ち負かすことしか考えられない。

 勘違いと妄想、そして推しへの感情が劇的な反応を起こした令嬢と、いまいち事態を理解していないプロプレイヤーによる一戦。

 こうして梅雨空の下、屋敷の地下にて喜劇のバトルは開催されることとなったのだ。

 

 




花形であるバトルワールドのプロともなれば大なり小なりファンは付くもので、規模が大きくなればそれらは自然とファンクラブの様相を呈します。
プロによってファンとの関わりは異なり、積極的に交流する者もいれば一切関わろうとしない者もいたりとその状態は様々です。
ファンの中には熱心過ぎる活動から競会などに目を付けられる者もおり、そうした者たちが一線を越えた場合やんちゃの代償は他エンターテイメント業界のような出禁などでは済まない場合が多い。

もうやめましょう……、推しにワンチャンなど無いのです。あるのは献身だけ……。


バトルワールドプロへの迷惑行為の事例
※競会の内部データより抜粋


・集団ストーカー行為
実態は某国主導の特殊部隊を用いた選手の拉致監禁未遂事件。
某国は世界のバトルワールド競争で後れを取っており、それを巻き返すため各国で有力なプレイヤーに目星を付けていた模様。
狙われていたのは上位ランカーの女性プレイヤーであり数日前から周囲に、最近何やら視線を感じる、ついにモテ期が来たとはしゃいでいたことが確認されている。特殊部隊が拉致を実行しようとした際に彼女も真実を知り、怒りのままに迎撃し半数を行動不能に追い込む。逃走する残りの隊員も激情のままに追いかけ、途中で合流した競会職員や警察の協力もあり僅か1日で特殊部隊は一網打尽となった。


・対戦後のプレイヤーへの粘着
競会公認の交流会にてプロ同士による対戦があり、敗北したプロへ熱心なファンを名乗る者が近づきアドバイスと称した自論を展開。最初は愛想よく応じていたプロも延々と続くそれに次第に苦笑いとなるがファンは気付かず、終いには自分なら先ほどの試合に勝てたと発言。
この言葉に周囲のファンが激怒し、それ以上に対戦相手であるもう1人のプロが瞬時に沸騰。問答無用とバトルに引きずり込み、問題発言をしたファンが潰れるまで完勝を繰り返した。
後日そのファンには競会より公認イベントへの永久参加禁止処分が下されることになる。


・集団での幻覚罹患?
※有志による情報提供
調査の結果、一部ファンコミュニティにおいてある競会未所属男性プロを十代後半の美少女として認識する集団幻覚症状が確認された。
対象者が映像媒体等で一貫して中年男性の外見を示しているにもかかわらず、一部ファンは「中年男性とも言えるし美少女とも言える」「心眼で見るのがコツ」「ミソノたんは遍在している」などと説明を行い認識を修正しなかった。

(改訂レベル2以上を付与された職員のみ閲覧可能)
異界からの力場が何かしらの影響を与えている可能性あり。
研究リソースの余剰があるチームは本現象に取り組まれたし。
【削除申請】『招来現象第3研究チーム:主任研究員』
競会のデータベースに、何でネットの片隅に転がってるクソみたいなミームがあるんだ。
貴重な容量をこんなことに割くな。

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