ストライク・ザ・ブラッド おバカな第四真祖   作:京勇樹

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驚愕の事実

雪菜が逃げるように明久から離れた後、明久は一人自宅に戻っていた。

一体、雪菜に何が起きているのか。それを知る為に、雪菜の部屋に向かおうと考えていた。

そして自室に戻って荷物を置き、雪菜の部屋に向かおうとした。その時、雪菜の部屋のドアが乱暴に開き

 

「このバカ真祖ぉぉぉぉぉ!!」

 

と声がして、明久目掛けて銀閃が振り下ろされた。

 

「ぬあっ!?」

 

明久は驚きながらも、相手。沙矢華が振り下ろした煌華燐を白刃取りで止めた。狭い通路なので、避けるスペースが無かったからだ。

沙矢華は涙を流しながら

 

「あんた……! 雪菜に、なんて事をしたのよ……!!」

 

と睨んできた。

 

「雪菜ちゃんに、何が起きたの……!?」

 

押し返しながら明久が問い掛けると、遅れて部屋の中から出てきた唯里と志緒が

 

「明久くん……」

 

「これを、見てくれ……」

 

と沙矢華を離れさせてから、検査キットとノートを見せた。

検査キットを明久はよく知らないが、陽性を示している事は分かる。そしてノートは、ここ数ヶ月は霊力の上昇値が書いてあるようだが、凄まじい上昇値となっている。

具体的に言うと、出会った時に比べたら、約五倍近い数値になっており、明らかに人間が扱える範疇を越えていた。

 

「これは……」

 

「あんたのせいで、雪菜は……人造天使(エンジェルフォウ)になったのよ……!」

 

「バカな! だって、人造天使(エンジェルフォウ)になるには、大規模な儀式と人体に特殊な術式。それに、複数の霊力器官が必要なんでしょ!?」

 

それは、夏音の事件の際に知った情報からだった。

しかし雪菜は、そんな儀式も人体への特殊な術式もしておらず、何より複数の霊力器官は有していない筈なのだ。

それは、よく一緒に居る明久だから知っている事だ。

だが

 

「それは、夏音が霊力を操る術を持っていなかったから行った事だ」

 

と新たな声がして、全員の視線が動いた。

その先には、那月と一緒に賢生が居た。

 

「だが彼女は、元々高い霊力を操る剣巫……更に、複数の霊力器官の代わりになる物を所持している」

 

「七式降魔機槍……雪霞狼……」

 

賢生の言葉に答えるように、唯里が告げた。

そして、持っていたノートを賢生に差し出すと、賢生はそのノートを見て

 

「……辛うじて、最終段階一歩手前……というところか……もう少しで、昇天フェイズに入ってしまうな……」

 

と衝撃の事実を告げた。

つまり、後少しで雪菜は消えてしまうという事実。

夏音の時は雪霞狼を使って助けられたが、今回はその雪霞狼も原因の一つになってしまっている。

明久には壊すしか選択肢が思い付かないが、下手したらそれが鍵となってしまう可能性すらあり得るから、明久には最善策が思い浮かばないでいた。

その時、それまで黙っていた那月が

 

「今、私の家に来た妖精が解決策を用意している。それまで、何とか時間を稼ぐんだ」

 

と告げた。

 

「妖精って……まさか、縁堂縁?」

 

「師家様が、絃神島(ここ)に来てる!?」

 

まさか指導者の遠藤縁が来てると知らなかった沙矢華達は、全員驚いた表情だった。

 

「ああ。私の家に居る錬金術師と夏音に協力を要請してきた……いいか、吉井。解決策が用意されるまで、あの剣巫に決して七式を使わせるな……」

 

那月はそう言うと、賢生と共に消えた。

恐らくだが、賢生の技術も必要なのだろう。

少し間を置くと、明久は

 

「雪菜ちゃんを探して、捕まえよう……! 今は、これ以上戦わせない為に!」

 

明久のその言葉に、三人は頷いた。

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