ストライク・ザ・ブラッド おバカな第四真祖   作:京勇樹

66 / 204
突入

「なるほど……つまり貴女が言いたいのは、狂ってるのは世界のほうだということですね?」

 

と問い掛けたのは、巨大な鳥籠に囚われている雪菜だった

雪霞狼では、破壊出来ない

だから、脱出も出来ない

雪菜の居る鳥籠の隣に、別の鳥籠があり、その鳥籠の中には意識を失っているおさなが居る

 

「そうだ……我々魔女は軽蔑され、差別される……そんな世界、狂ってるに決まっている」

 

雪菜の問い掛けに答えたのは、着物姿の女

仙都木阿夜だった

阿夜は先程まで、雪菜にある幻影を見せていた

魔女も魔族も、魔術も存在しない世界を

その世界では、明久は剣道部で凄腕の選手になっていて、沙矢華が普通の先輩だった

雪菜はそこで、二人の後輩だった

確かに、そこはある意味で理想の世界だろう

穏やかに過ごせるのだから

しかし雪菜は、その世界を否定した

何故ならば、もし普通の世界だったら出会えなかったかもしれないからだ

そして雪菜は、阿夜を見つめながら

 

「それに、貴女の認識は間違っています。例え魔女だろうが、キチンと社会に貢献すれば、認められます……認められないのは、誤ったことをしているからです!」

 

と言った

その言葉に、阿夜が反論しようとした

その時、阿夜はある方に視線を向けた

それを追い掛けるように、雪菜もそちらを見た

その直後、阿夜が貼っていた結界を突き破り、水銀色の双頭蛇龍が現れた

 

「ちいっ!?」

 

それを見た阿夜は、舌打ちしつつ空間魔術で回避

雪菜は、反射的にしゃがんだ

そして水銀の双頭蛇龍は、雪菜とおさなが囚われていた鳥籠の上半分を、空間諸とも噛み千切った

それを確認した雪菜は、まず自分の鳥籠から脱出し、おさなを救出

そして、水銀の双頭蛇龍が空けた穴から入ってきた人物達を見た

入ってきたのは、三人

その三人を、雪菜は知っていた

 

「先輩! 沙矢華さん! 優麻さん!?」

 

優麻は明久が背負っていたが、確かに居た

そして現れた三人は、雪菜の近くに着地した

そして明久は、優麻を優しく下ろして

 

「やあ、書記の魔女さん……僕達の学校で、好き勝手してくれたね」

 

と阿夜を睨んだ

実は明久は知らなかったが、阿夜も彩海学園に在籍したことがあったのだ

だから、阿夜は明久からしたらOGになるのだ

そして阿夜は、優麻と明久を見て

 

「そうか……人形の血を吸ったのか」

 

と納得した様子で頷いた

そう、今の明久から魔力が溢れている理由を察したのだ

 

「そうだよ……あんたが人形と蔑み、まるでぼろ雑巾みたいに扱った優麻が、僕に血を吸わせてくれたから、僕の力が復活したよ」

 

明久が言葉を言う度に、魔力が昂ってきていた

そして明久は、抜刀した刀

鉋切長光を突き付けて

 

「覚悟しろ、書記の魔女……あんたが何を企んでるのか知ったこっちゃないが、これ以上好き勝手されてたまるか!」

 

と告げた

そして続けて

 

「あんたの企み、全部ぶち壊してやる! ここから先は、第四真祖(ボク)戦争(ケンカ)だ!!」

 

と言った

すると、明久の両隣に沙矢華と雪菜が布陣して

 

「いいえ、先輩!」

 

「私達の戦争(ケンカ)よ!!」

 

と言ったのだった

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。