雷帝に居たとされる側近筆頭の話(完結)   作:てきだんへー

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雷帝側近は友人との別れに涙する

「はじめまして。サクラコちゃん」

「えっと……あなたは?」

「私は松野ミズキ!ゲヘナの使節だよ。ここで礼拝をやってるって聞いて久々に祈ろうかなーって思って」

 

サクラコちゃんにトリニティ流の礼拝方法を教わり、その通りに実行する。ゲヘナでの礼拝はもうちょっと自由だが、トリニティは格式や方法などを重んじている。

 

私的にはトリニティ流の礼拝方法の方が好きだ。

 

「ねね、携帯持ってる?」

「えぇ、はい。」

「連絡先交換しようよ!せっかく教えてもらったんだし、ゲヘナでの礼拝方法も教えてあげたいからさ!」

 

そう言ってサクラコとモモトークを繋ぐ。

 

「この後お時間ってあったりしますか?」

「えっとー……あ、ごめん!正義実現委員会の2人に会いに行かなきゃいけないんだ。ゲヘナに戻っても、連絡先をつなげたからいつでも会えるよ!行ける時に連絡するから、その時に一緒にレストランに行こうよ。」

「わかりました。ではまたいつか会いましょう。」

 

そう言って、サクラコと別れて、次は正義実現委員会の駐屯地に向かう。黒塗り?のような建物が目に飛び込んでくる。厳かで、威圧感がある。その中に入ると2人の生徒が特訓していた。

 

「それショットガン!?かっこいいね!」

「……お前は?」

「私は松野ミズキ!ゲヘナの使節としてきたんだ。君たちは?」

「私は剣先ツルギだ。」

「ゲヘナっ……!は、羽川ハスミです。ゲヘナの使節なんかがなぜここに…?」

 

ハスミちゃんからいきなり睨まれてて泣いた。

 

「政治的な話さ。君たち武官でしょ?武官は文官の仕事には口を出さないほうがいい。私みたいになっちゃう。」

 

ミツキさんからよく頑張っている正義実現委員会の2人に甘いものを差し入れてきて。と言われたので、16個セットのシュークリームを持ってきていた。それは差し出すと、ハスミちゃんは表情一変させておいしそうに食べていた。

 

「ミツキさんからの要請でね〜。あ、そうそう。2人にプレゼントを持っていけとも言われてたんだ。ハスミちゃんにはミツキさんにも渡したカステラね!それと、ツルギちゃんには…文庫本!私の1番大事な文庫本だったんだ。カバーはついてるけど、家に帰って外して。ごめんね、この後色々と予定が立て込んでるからもしよければ明日、感想聞かせて!」

 

素早く連絡先だけ交換して立ち去る。

 

私自身、嵐のような存在なのかもしれないと、少し自覚しつつ、その場から立ち去る。現在2日目の午後5時だ。早く寮に帰っておいしいご飯を食べなければ餓死してしまう。こんなところでアーメンにしたくない。

 

ご飯を喉にかきこんで、部屋に帰って、話したり、世話になった人たちに1人ずつお手紙を書く。まずはミカちゃん。

何も知らなかったトリニティで過ごし方。教えてくれたり、反ゲヘナの感情が強いと思っていた私の誤解を解いてくれたことへの感謝を綴った。

次にナギサちゃんへ。

疲れたり、緊張する私お茶会などで落ち着かせてくれたり、セイアちゃんやミカちゃんと話す機会をたくさん設けてくれたことへの感謝を綴った。

そしてセイアちゃん。

馬鹿な私に学問を教えてくれたり、授業内容をわかりやすく説明してくれたことへの感謝を綴った

紙を封筒に入れて、次はツルギちゃんとハスミちゃん。

ファーストコンタクトはあまり良いものではなかったけど、その後の会話で2人が面白いことを知れて本当によかった。連絡先も交換したから、またいつか甘いものを差し入れに行くよ。と、綴った。

 

サクラコちゃんには空いてる日程ここ2ヶ月を全て教えて。会う日に連絡してきて欲しいと綴った。……サクラコちゃん可愛かったなぁ…

 

 

 

 

_____________________

 

「ミツキさん、封筒に書いてある宛名の子に渡して欲しい」

「おっけ〜って、私の分はないの?」

「もっちろんにあるよ〜」

 

ミツキさんには、野球の話で盛り上がれたこと、トリニティがどういう学園か教えてくれたこと、そもそも私の願いを聞いてくれたことの感謝を綴った。

 

「うおー!まじ!?やったね!んじゃあ帰ってからしっかり読ませてもらうよ!」

 

ミツキさんは喜んでいた。

そして、私のあまりにも短くて、切なかったトリニティの生活が終わる。まぁでも帰っても……ヒナちゃんもマコトちゃんもアコちゃんも居るし、辛くはない。

 

「困ればこの電話番号に電話してね」

 

ミツキさんからカードを渡された。うーん…綺麗。とっても。

 

「じゃあ……ここでお別れだね」

「ゲヘナに帰っても元気で」

「君のお陰で少々退屈していた学園生活に花が開いた気がするよ。」

「そう?それならよかったよ!」

 

辛くは無い。辛くはないはずだ……なのに、なぜか目から涙が出てくる。帰りたいという気持ちと帰りたくないという気持ちが押しあっている。

 

「じゃあね、みんな!また戻ってくるよ。多分。恐らくきっとMaybe」

「不安ですね……」

「ミズキ、あの件については了承した。君たちの方から誰でもいいから私に必要な時に連絡してくれ」

 

ミツキさんからもそう言われる。

 

「うん!!それじゃまた!!」

 

電車のドアが閉まる。それと同時に遠くなっていく。みんなの顔。一時の別れとは言え、ここまで辛いものなのかと思う。

 

ケージには猫がいる。

 

(マコトちゃんって生き物好きだったよね?)

 

さぁ後はゲヘナへ帰るだけだ。

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