皆さんのおかげで、二重の意味で涙目になっております!!
では、第5話、始まります!!
皆の女神が登場!?
(´Д`)ハァ……疲れたぜ。あれからアリアをなんとかまいてきて、俺とキンジは自分達の割り振られたクラス――共に『2年A組』だ――に入った。
現在の状況は、ヒステリアモードになり、しかもそれを女子に見られたキンジが絶賛鬱モードに突入中で、俺がそれを弄っているというところだ。ちなみに席は隣の隣だ。
「ねぇねぇ、キンジ。女子にヒステリアモード見られた時ってどんな気持ち?ねぇねぇ、今どんな気持ち?」
「うるさい……黙ってろ……」
おおぅ、返答にまるで気迫がない。てか存在感が希薄だ。そうとう堪えているのだろう。
仕方ない、弄るのここまでにしてy「いよーう、喜べ キンジ!今年も
声のする方に振り返ると、そこには『巨漢』という言葉で表せられる男がいた。身長は190くらいだろうか、かなりデカイ。顔のパーツもなかなか整っている。
だが、髪の毛はボサボサで手入れしていないのが一目で分かり、うるさく大雑把な性格だと感じた。ああ、コイツ、彼女できなさそうだな。
武藤という男は顔を机に突っ伏して反応を示さないキンジにさらに話かける。
「なんだよ、朝から元気ねぇな。星伽さんと別のクラスなのがそんなに悲しいとか?」
「……武藤、今の俺に女の話題を振るな」
そう言いながら、顔だけをこちらに向けるキンジ……って怖っ!コイツ今もの凄く怖い顔したぞ!武藤っていう男もなんか後ずさりしてるし。少し弄りすぎたか?
「そう言えば、お前は一体誰なんだ?今まで見たことないが……」
そう言って俺の方を向く武藤っていう男。そう言えば名乗ってなかったかな?見ると、クラスの中の全員が俺み見ている。
――それは当然だろう。なんせ去年まで知らなかった男が、普通に教室にいるんだから。
何故か女子は俺と目が合うと、キャーって言ってコソコソ喋っているが。何これ?新手の苛め?
「俺は錐椰 零。この前転校してきたばっかなんだ。これからよろしくな」
「そっか。俺は武藤 剛気!気軽に剛気って呼んでくれ!よろしくな、錐椰!」
「俺のことも零って呼んでくれて良いよ」
良かった。良い奴そうだ。これなら友達も心配なさそうだな。
「――ねぇねぇ、レイレイ」
と、俺が剛気のことを思っていると、制服の裾がクイクイッと引っ張られた。
そちらを見てみると、とても印象的な美少女がいた。
ツーサイドアップに結ったゆるい天然パーマの金髪。身長は目測147センチだが、その身長に似合わないスタイル。俗に言う『ロリ巨乳』という分類だろう。
だが、一番印象的なのは、その制服だ。武偵校は制服のアレンジがOKなので、してる奴は海外でもいた。
しかし、この少女は制服をヒラヒラなフリルだらけの服に魔改造してある。こんなの初めて見たぞ。
「レイレイって、専門科目とランクって何~?」
少女は俺の裾を掴んだまま、そう訪ねてくる。
「あの、君は?」
俺がそう問うと、少女は両手で敬礼ポーズをして、
「理子の名前は
と言ってきた。だが、そう呼ぶのはなんかオタクっぽいし、かといって名字で呼んだらこの手の子は無理やり呼ばせようとするのだろうし、名前で呼ぶか。
……ん?元々オタクだろって?うるせぇよ。
「あ、ああ。よろしく、理子。ところで、レイレイってなんだ?」
「むぅ~、りこりんって呼んでない……レイレイはレイレイだよ」
俺がさっきのセリフの中で気になったことを理子に聞くと、理子は若干拗ねながらも俺を指さしながら答えた。
どうやら俺のことを言っているらしい。いきなりあだ名をつけるとは、行動力のある子だな。まあ、別にいいけど。
「それよりもレイレイの専門科目とランクを教えて?」
と理子が言ってくる。
ちなみに、普通の学校だったら普通科とか、理数科とかそんな感じだろう。
だが、ここは武偵校。『普通じゃない』。
そもそも、『武偵』というのは日々凶悪犯罪が増えているなか、警察だけでは足りないためにできたものだ。
ただし、警察と違うところがあり、武偵は金で動く。そして、金さえ払えば、武偵校の許す範囲内でどんなことでもするいわゆる『便利屋』である。
そのため、その依頼に対応できるように、様々な専門科目がある。
一番知られているのが
次に
他にも乗り物を重点的に使う
次に『ランク』についてだが、これは『武偵ランク』と呼ばれるものであり、武偵には通常EからAまでのランクが存在し、民間からの有償の依頼解決の実績や学科の各種中間・期末試験の成績からランク付けされる。
そしてAランクの上に特別なSランクが存在し、極限られた人物にだけそのランクが与えられている。
なお、Sランクはその道のプロと呼んでも差し支えない実力を持っているAランクが束になっても敵わない程の実力差である。
さて、ここまで色々なことを考えていたせいか、理子が早く言ってよと言いたげな顔をしている。しかし、俺の場合どう説明すればいいのやら……
「あ~、理子。そいつは『紅電』だから、聞いてもあまり意味ないぞ」
そんな俺を見かねたキンジが助け船を出してくれた。と思ったが、
『えっ、紅電だって!?』
どうやら泥船だったようだ。しかもまったく固めていない。
キンジの言ったことに対してクラスの中に動揺が走る。
「『紅電』ってあの『紅電』か!?」
「15才の時に3大マフィアと呼ばれていた奴達が抗争を始めた時に、たった一人で壊滅させたあの『紅電』か!?」
「しかもその時にかけた時間は僅か10分っていう最早伝説つきだろ!?」
「っていうか、なんでそのことをキンジが知ってんだよ!?」
「それは俺が零と幼馴染みだからだ」
『なっ、なんだって~!?』
うわぁ……なんかすごいことになった。やはり、ここでも『紅電』の名は知られていたか。
ちなみに、俺の名前を聞いた時に誰も『紅電』だと分からなかったのは、『紅電』の二つ名が強すぎて、逆に名前だと分からなかったりする。少しショックだ(´・ω・`)
てかやばい。皆俺に取っ掛かりそうな感じになってきている。
どうしようかと考えていた矢先、
「はあ~い、ホームルームを始めますよ~。皆さん席についてくださ~い」
と担任の先生が入ってきた。
その言葉を聞いた生徒は、渋々ながらも自分の席についた。ナイスだ、ホームルーム!
「先生、アタシ、蓮斗……じゃなかった。零とあいつの隣が良い」
訂正、まったくもってナイスじゃない。
「うふふ、それじゃあまずは今日から転校してきた錐椰くんから自己紹介してもらいますよ~」と先生に言われたのはまだいい。
自己紹介した後、質問で女子に何故か「彼女いますか?」とか、「好きな女性のタイプはなんですか?」と聞かれまくったのもまだいいだろう。
だが、俺は気づかなかった。先生が『まずは』と『から』と言っていたことに。そして俺が自分の席の位置にいたまま挨拶をしたという失態に。
「じゃあ、次に三学期に転校してきたカワイイ子を紹介しますね~」と先生が言った後に一番前の席に座っていたアリアが前に出た時、俺とキンジは椅子から滑り落ちた。
――ヤバイ、風穴くらう!
と思った矢先にさっきのセリフをアリアは言った。
……えっ、何?どゆこと?
と思考がフリーズしてる中、俺とキンジの席に挟まれていた剛気が、「よ、良かったなお前ら。春が来たみたいだぞ!!先生、俺転校生さんと席変わりまーす!!」
と言い、先生も「あらあら~、最近の子は積極的ね~」とか言いつつ、席の交代を許可している。来たのは春じゃない。風穴使いだ。
どうされるんだろうと内心ビクビクしていると、
「キンジ、これさっきのベルト」
とキンジにベルトを渡している。見ると、スカートのホックが壊れていない。恐らく予備かなにかだろう。
「零、マガシン起きっぱなしだったよ」
と言って、今度は俺に空になったマガシンを渡してくる。そういえば拾うの忘れてたな、どこかの台風娘のせいで。
「理子分かった!分かっちゃった!――これ、フラグバッキバキに立ってるよ!」
キンジの左隣に座っていた理子が、ガタン!と席を立った。
「キーくん、ベルトしてない!そしてそのベルトをツインテールさんがもってた!さらにレイレイの空マガシンも!これ、謎でしょ謎でしょ!?でも理子には推理できた!できちゃった!」
なんの推理だ?まったくもって意味不明。それにキーくんってキンジのことか?
「キーくんは彼女の前でベルトを取るような何らかの行為をした!そして彼女の部屋にベルトを忘れてきた!さらにレイレイがその場に乱入して、拳銃を使った!つまり三人は――昼ドラも素足で逃げ出すほどのドロッドロとした三角関係なんだよ!」
……ポカーン( ゚д゚)
えっ、何、その推理?どゆこと?まったく話が飲み込めないんですけど……
「零、理子は探偵科ナンバーワンのバカ女だ」
とキンジは言ってくる。
……ああ、なるほど。つまりバカな推理しかしないってことか。まあ、そんな推理誰も信じる訳――
「キ、キンジがこんなカワイイ子といつの間に!?」
「影の薄いヤツだと思ってたのに!」
「錐椰くん、彼女はいないんじゃなかったの?」
「せっかく零×キンジの幼馴染みコンビで書こうと思ってたのに!」
……忘れてた。武偵校の奴は皆バカばっかだった。まさか日本でも一緒だとは思わなかったな。そして最後の奴、何を書こうとしたんだ?場合によっちゃ俺の踵が火を吹くぞ?
「お、お前らなぁ……」
キンジが頭を抱え、机に突っ伏した時――
パァパァンッ!!
鳴り響いた二連発の銃声が、クラスを一気に凍り付かせ た。
――真っ赤になったアリアが、二丁のガバメントを抜きざまに撃ったのである。
――武偵校では、射撃場以外での発砲は『必要以上にしないこと』となっている。つまり、してもいい。まあ、さすがに新学期早々に撃つのなんてアリアぐらいしかいないはずだ……いないよね?
理子なんかビビって前衛舞踏みたいなポーズのまま、ず、ずず、と着席したし。
「れ、恋愛だなんて……下らない!」
そして、
「全員覚えておきなさい!」
アリアは、
「そういうバカなことを言うヤツには……」
これからしばらくの間、生徒の中で密かに流行語になる言葉を言った。
「――風穴開けるわよ!」
どうでしたでしょうか?
実は皆様にお知らせとお願いがあります。
詳しくは活動報告のほうにて。
それでは、ごきげんよう。