まず始めに、
toukizinさんに評価9
楽描筆さんに評価10
という高評価をいただきました!ありがとうございます!
後今回は、『――S頂!へ~んしゅ~ぶ!――』はお休みさせていただきます。ご了承ください。
では、題54話、始まります。
「――間宮様。今日は武偵ランクアップのチャンスですわよ!」
「いつまでもEランクじゃ恥ずかしいもんな」
「お百度参りと水行であかりさんの合格を祈ってきました……」
「み、みみ皆おお応援に来てくれてあ、ありがとう」
「あかり、緊張しすぎよ」
うぅ~だって、だって……
あ、どうも皆さんこんにちは!m(_ _)mペコリ。間宮あかり役の佐倉あy……じゃなくて間宮あかりです!今日はあたしにとっての重要な日です。
何故かというと、今日はランク考査――つまり、ランクアップができるかどうかの日なんです!
ランクアップができればより良い
だから、今日は頑張らないと……せっかく皆やアリア先輩、零先輩にも来てもらってるんだから……だから!
「――あかりちゃん、とりあえず落ち着こうか」
ポンッ。
気合いを入れて逆に緊張してしまったあたしの肩に、零先輩が手を置いてきた。
それだけで何故かスッ――と、胸の中の何かが落ちたような気がした。
「大丈夫。あかりちゃんは頑張ってるよ。今日はその『頑張っている所』を出す時だよ」
「そうよ。それにランク考査には、『時の運』もあるわ。でも、ベストは尽くしなさい」
零先輩とアリア先輩。あたしには今はまだ全然届かない人達。
その二人からアドバイスを貰って、あたしは――
「はい!頑張ります!」
――元気を貰った。だから、精一杯頑張るんだ!
「……ところで零。さっきから気になってたんだけど、その首元の『臨時試験官』って書いてあるカードは一体何?」
「あれ?言ってなかったっけ?今日蘭豹先生二日酔いでいないし、他の試験官が綴先生しかいないから、変わりに俺が試験官することになった」
『……え――?』
「――記述試験終わったよ~!」
「どうでしたか!」
ランク考査は記述試験、実技試験の順に行われる。
先程に記述試験が終わって皆の元に行くと、緊張した面立ちで待っていた。
「けっこう出来たよ!」
あたしがVサインすると、皆の顔が明るくなった。
(ふっふ~ん、全問しっかり解いたからね!これだったら百点満点もあるかも)
「――採点結果が出ましたですの!」
皆と喋っていると、
――え~と、あたしの点数は~……
1位・乾 桜 100 A
2位・水口 美由紀 91 A……
(う~ん、流石に100点はなかったか~。まあ70点くらいかな~)
「――お、おい、あかり……」
と、あたしが70点くらいの所を探していると、ライカがあたしの裾をクイクイと引っ張ってきた。
何だと思ってライカの方を見ると、ある所を指差していた。
そこを見ると――
47位・間宮 あかり 28 E……
と、下から3番目の所に書かれてあった人をライカは指差していた。
(うわぁ、ランク考査でこれは酷いなぁ……ん?――うぇぇ!?)
「これあたしじゃん!?」
「逆に誰に見えたんだよこのバカ!」
「あっ、ひどい!バカって言う方がバカなんだよ、バカライカ!」
「意味分かんねぇこと言ってんじゃねぇよ!それよりどうしたんだよこれ!自信あったんじゃねぇのか!?」
そ、そうだよ!自信あったのに、一体どういうこと!?
「――あかりちゃん」
あたし達が混乱していると、試験室だった所から零先輩が歩いてきた。
……何故か、目
ふらふらと歩いてきた零先輩があたしに近づいて目線を合わせ、試験をやる前みたいに肩に手を置いてきた。
――なんだろう。さっきは元気を貰ったのに、今は逆に変なプレッシャーが……
「あ、あの、零先輩。一体どうしたんですか?」
「……あかりちゃん。
「……え?いや、普通に解い――」
「待って。いや待ってくれ。今のは聞かなかったことにする。だからもう一度聞かせてくれ――集中できなかったんだよね?」
「い、いえ。出来ました……」
何故かの2回聞いてきたけど、素直に答えたら「……はぁ……」と溜め息を吐かれた。
な、何か悪いことしたかな?
「零。一体どうしたのよ?」
「……アリア。あかりちゃんの持っている問題用紙のメモ書き、見てみろよ」
「あかりのメモ書き?」
「それって、これのことですか?」
手に持っていた、筆記試験の問題用紙をアリア先輩に渡した。
それを見るアリア先輩と、身長差からアリア先輩の頭の上から覗き見るライカ。
「……『問33.
「……お、おいあかり。ここにメモ書きしてある『価格』って……」
「安物は使うなって、先生が言ってたもんっ」
…………
「と、『問34. 短銃身のリボルバー拳銃で、弾道を安定させる条件を書け』」
「――ね、『狙いを定める』?」
「間違ってないよね?なのになんでこんなに点数が低いの!?」
「あーもー!実技だけじゃなくて、知識も教えてやりゃよかったー!」
な、何が!これのどこが間違っているの!
採点ミスだ!やり直せ!――と言っていたからか、
「……零。どうせハイライト消す
「……お、何で分かったんだ?」
「勘よ」
「そっか……アタマでっかちでも能力の無い武偵はゴマンといるが――」
「こんな知識量で今まで戦ってこれたなんて……逆に凄い持ち主ね」
零先輩とアリア先輩の会話を、あたしは聞いていなかった。
「でもあかりさん。採点ミスを疑うということは、零先輩が間違っているということになりますよ!」
「……アッ!」
――クスクス。
そんなやり取りをしていると、どこからか笑う声が聞こえた。
「……?」
怪訝に思い、辺りを見渡すと――婦警服に身を包み、婦警帽を被った、ツインテールの娘が口に手を当てて笑っていた。
「……あっ、ごめんなさい!」
あたし達の不審な視線に気付いたみたいで、慌てて頭を下げてきた。
「……
アリア先輩がその娘に向かって何かを言ったけど――あく、ろす……?
「――民間人を助ける警察と、金さえあれば何でもやる武偵。相互衝突し、剣呑な仲になり……警察は命がかかるような仕事を武偵に押し付け、武偵は金にならない仕事を警察に押し付けるようになった。このままだと国の安全が危ぶまれる危険性があると感じた政府は、武偵の中から研修という立場で警察の事務を行うようにした――警察と武偵の仲を取り持つ、
あたしの頭が疑問符で一杯になっているのを感じたのか、零先輩が補足を入れてくれた。
……武偵と警察って、仲悪かったんだ。それすら知らなかったよ……
「はいっ!午前中に研修があったので、この格好のままです!」
ビシッ!と敬礼をしたその娘は敬礼を解くと、あたしの方を向いた。
な、なんだろう。
「あの、さっきの問題ですけど。解答例としては、命中制度は主にバレル長・マズルブレーキ・薬室制度で決まります。『短銃身リボルバーの弾道は、ライフリングで安定する』です」
そこで彼女は自らの拳銃――短銃身リボルバーである、S&W M60を取り出し、ニコリと笑った。
完璧な解答例を出されたため、先程まで採点ミスだどうだ言ってたのが恥ずかしくなり、顔が熱くなる。
「――流石、筆記試験の成績トップ。素晴らしい解答だね」
パンっパンっと拍手をしながら、零先輩がその娘にこう言った。
「
それを聞いた彼女――桜ちゃんは、驚いたような顔をした。
そして零先輩を良く見て――何かに気付いたような顔をした。
「も、もしかしてき、錐椰先輩ですか!?」
「あれ?俺のこと知ってるの?」
「はい!」
ズイ、と零先輩の懐まで近付き、何やら目を輝かしている。
――ム、ちょっと近付きすぎじゃないかな。
「錐椰先輩は数々の現場を潜り抜け、輝かしい
「あ、ああ」
「更に先程私のプロフィールを述べた通り、『情報』という捜査・強襲等に必要なモノをきちんと知っていて、活用できる人です!」
「ああ、うん。ありがとうね」
目をキラキラとさせながら零先輩を見上げるように言う桜ちゃんに、零先輩がただ狼狽えている。
「それに加えて――と、失礼しました」
そのままヒートアップしそうだったが、何やら時計を確認したかと思うと、少し下がった。
あたしも時計を確認してみると、次の実技試験まで残り15分になっていた。
「では、錐椰先輩。後ほどまた、お話させて貰えると嬉しいです」
ペコリ、と最後に頭を下げて、桜ちゃんは去っていった。
――うう、あんな娘も、ランク考査に出てるんだ……頑張らないと!
そうやって自らを鼓舞するように、ペシペシと頬を叩いていると――
つつつ。
「――うひゃい!」
いきなり首元を何かが通り、思わず変な声が出た。
(な、なに今の!)
何が原因か後ろを振り向こうとすると――ふにっ。
零先輩の人指し指が、あたしの頬をつついた。所謂肩を叩かないバージョンの頬つつき。
「な、
「ほら、変な力は抜けただろ?実技試験はいつも通りにやれば大丈夫。『Sランク内最強』が言うんだ、間違いないだろ?」
そう言って、はにかむ零先輩。他の皆も、皆笑ってくれている。
「――はい。頑張ってきます!」
そう言って、あたしは実技試験の受験会場へと向かった――
「あ、あかりさん!次は
「ええ!?」
「……やっぱ、不安になってきた」
「ええ、不安だわ」
「不安っスね」
「ですの」
「ちょ、ちょっと皆~!そんなこと言わないで~!」
どうでしたでしょうか。
今回のランク考査は、2~3話かかります。ご了承ください。
いやぁ、画才が欲しい(唐突)誰かシェイとかネリーとか描いてくれませんかねぇ……(チラリ
え、自分ですか?自分はこの程度です。
【挿絵表示】
因みにこれは本作品の誰かの画像とかではありません。ただ適当に描いただけです。
というわけで描いてやるよという人、感想をくれる人、コラボ等の企画などなど、いつでも待ってます!
では、ごきげんよう、(´・ω・`)/~~バイバイ。