どうも、江風の限定グラにやられた、
さて!今回は本編を一旦置いておいて、
……あっ。本編は大晦日に更新しますので、どうか缶を投げないでくださいお願いします何でもしますから!
それでは、コラボ企画、始まります。
コラボ~暁月神威様~
「――理子、異世界人に会いたい!」
午前7時半。日曜日ということでいつもより少し遅めの朝食をとっている時、それは起きた。
お母さん、見てみて!と言わんばかりに机に身を乗り出して、ムッフーと鼻息荒くしているのは、金髪の美少女――理子だ。
突然の来訪者に驚いている同居人――アリアとシェイを横目に見つつ、口の中にあるご飯を
「……理子。どうやって入ってきた?発言の意味は?後、朝飯いるか?」
「理子は武偵であり泥棒だよっ!言葉はそのままで捉えよう!食べるからレイレイ用意して!」
質問を投げ掛けたらあかりちゃんの持っているマイクロUZI並みのマシンガンで返してきた。朝から元気だな、理子。でも理子って夜行性って言ってなかったか?てことは夜はこれより酷いのか。近隣の奴には同情を禁じ得ない。
というか理子。ちゃんと持ってくるから俺の朝飯勝手に食い出すな。
ムフー!レイレイの朝御飯美味しいですぞー!と花をも恥じらう女の子とは思えないほどガツガツと食べる理子に、ようやく我に帰ったのか、ガチャリ。
「い、いきなり来て何意味不明なこと言ってんのよ、理子!これ以上変なこと言うのなら風穴あけるわよっ!」
「えー、いきなり銃を向けてくる方が意味分かんないーっ。器が小さい証拠だよアリアん。……あっ、器だけじゃないかもねー」
「ど、どどどこ見て言ってんのよ!ぶっ飛ばすわよっ!」
自身のレッグホルスターから金銀のガバメント二丁を取り出して構えるが、理子はどこ吹く風といった感じであしらう。
ついでにアリアの胸を見ながら意味深なセリフを吐いてアリアを怒らせているあたり、今日も理子ワールドは全開のようだ。
「まあまあ、アリアちゃん落ち着いて。それで理子ちゃんはまた、アニメかゲームの影響?」
「さっすがシィちゃんっ、理子のこと分かってるー!」
「いや分かってるって……自分が今何を言ってるのか分かってるのか?」
コトリ。
理子の分の朝御飯を机に置き、椅子に座る。
シェイの言った発言をそのまま捉えるなら、理子はアニメなどで異世界人に憧れたということらしい。
恐らくだが、そこからどうしよう……あっ、万能レイレイに頼めば大丈夫じゃん!理子あったま良い~!とでもなったのだろう。それで現在、朝御飯をガツガツと頬張っている状況になっているということか。
だが……。
「悪いが理子、俺が呼び出すのは出来ないぞ?」
「えーっ!?なんでぇー!?」
意外、というよりは驚愕といった表情の理子。隣にいたアリアも声に出してないだけで驚いている。
「レイレイができないなんてそんなの嘘だー!エイプリルフールは今日じゃないよ?」
「そうよ零、風邪でも引いたの?熱は?」
「……驚いているのは分かったが、ちょっと酷すぎないか?」
できないと言っただけでこの言われよう。理不尽じゃないか?いや、確かに普段から色々有り得ないことやってるっていう自覚はあるけど、今回のは理由があるし。
だからシェイ。エプロン着けて冷蔵庫から玉子とネギを取り出すな。完全にお粥作る気だろ。
「まあ待て。確かに異世界人を呼ぶことは可能だが……リミッターつけてる状態だから、同じ能力が一定期間使えないんだよ。呼ぶだけ呼んで、『帰りはしばらく待ってください』なんて無責任なこと言えないし。だから、出来ない」
「レイレイ、無断で呼んでる時点で無責任だと思うよ?」
「やらせようとしている張本人が何言ってるんだよ。とにかく、俺は出来ないからな……『俺は』、な」
「「……?」」
「あいにくこのテのことに関してなら、俺より優れているやつがいるぞ」
「えっ、誰々!?」
理子の質問に答えず、スッ――とある一点を指差す。それにつられた理子が顔を向けると……。
「皆、出来たよー……って、どうしたの零君?」
ホカホカと湯気を立てている鍋を両手で持ちながらやって来た、寝間着エプロン姿のシェイだった――
「ん……『Link』」
ヴォンッ。
シェイが少し力んだ様子を見せると、目の前に黒い穴のようなものが表れる。
――現在俺達は朝飯を済ませた後(シェイが作ったお粥も美味しく頂いた。主に理子が)、制服に着替えて学生寮の外に出ている。
「いやー。やっぱりシィちゃんってレイレイ達のチーム、『GOW』に所属しているだけあるね!異世界人にもコンタクトとれるなんて!」
「正確には、『空間・次元を操る能力』だけどね。後、私達のチームのこと言わない方が良いよ?文字通り首が飛ぶから」
「うー、らじゃっ!それよりも、どんな人かなー?来る人」
「くっだらない。こんなことしてるより、
アリア。『Link』をガン見しながら言っても説得力は無いと思うぞ。
それにしても、異世界人、か。どんな奴なんだろう?そもそも言語は通じるのだろうか。
知らず知らずの内に俺自身興味を持ち始めながらも、シェイの邪魔にならないように静かにしている。
「――来るよっ」
バシュッ。
黒かった穴が透き通るように色を変え、やがてどこかの景色を映し出す。
古い屋敷のようなものがチラリと見え――。
「――うわあっ!?」
ドサッ。
『Link』から吐き出されるようにして――少年が出てきた。
「イツツ……ここは?――スバル?エミリア?レム、ラム?ロズワールにベアトリスは!?」
身長170センチで中肉中背の、茶髪茶目。執事服を着ていることから、先程チラリと見えた屋敷に勤めていたように見える。
……その割りには、凄く若い印象を受ける。歳も俺らと同じぐらいだろう。
「やったー!異世界人に会えたー!ヒャッフゥーッ!」
理子は異世界人に会えたのが嬉しいのか、執事服の少年の周りをグルグル回りながら、よく分からない躍りを始めている。
おい、理子。少年が凄い困った表情を浮かべているんだ。少しは自重しろ。
「大丈夫?ごめんね、呼び出しちゃって。えと、君の名前は?」
「えっ、あっ。俺は――カズマ。
「カズマ君、だね。私はシェイル。気軽にシェイって呼んで良いよ。よろしくね」
「よ、よろしく……ところで、『呼び出した』って……?」
「それはね……」
シェイは混乱している少年――カズマを見て、すぐさま声をかけていた。この辺の気配りは流石だと思う。カズマも混乱しながらも、キチンと応えることが出来ている。理子、アレだよ、アレ。いい加減良く分からない踊りするの止めろ。
そして……。
「……アリア。何の心配もないから、素直に出ればいいのに」
「だ、だって異世界人よ?いつ爆発するのか分からないじゃない!」
異世界人を一体何だと思っているのか。
よく分からない発言をしたアリアは現在、俺の背中の後ろに隠れて服を掴んでいる。
フルフルと震えているので頭を撫でると、フニャリと顔が
……おっと。俺も挨拶しないとな。
「やぁ、カズマだったな。俺は零。
「あ、ああ。よろしく」
シェイに一通り説明されて理解したのか、本来の彼の姿であろう、人懐っこい表情を浮かべている。
それにしても、偉く立ち直りが早いな。知らないところに突然引っこ抜かれて、ここまで早く立ち直れるものだろうか。まるで、『異世界に来ること』自体に慣れているようだ。
とはいえ、馴れない環境に置かれたということに違いない。先程見た景色に、古い屋敷と森が見えた。恐らく、中世次代辺りの世界観となっているのだろう。この世界のことを少し教えといた方が良いかな。
「なぁカズマ、この世界についてだが……」
「――うおっ!コンビニがある!久しぶりだ!」
「……えっ?」
学生寮の一階にある、小さなコンビニを見つけてカズマは喜んでいる。それは、初めて見る物に対しての目ではなく、懐かしい物を見るような目だ。
おかしい。失礼だがあの世界を垣間見た時に、コンビニが置いてあるような雰囲気は無かった。
「カズマ。お前はコンビニを知っているのか?」
「おう、知ってるよ!とはいえ、見るのは久しぶりだけどな」
「何故だ?あちらの世界でも、コンビニはあったのか?」
「いや、コンビニは無かったんだけど……」
ええと……と言いながら空を見上げる。言いたいことが定まらず、言葉を選んでいるんだろう。
そろそろうざくなったのだろう。俺の背中から離れたアリアが、躍り回っていた理子をジャーマン・スープレックスで沈め、それをシェイが治療し始めた中――
「俺、転生者なんだよ」
頬をかきながら、必死に絞り出されたような声でカズマが言った――。
「――理子にゲームで勝とうなんて、一億光年はやいんだ、よっ!」
「元引きこもりニートをなめんじゃ、ねぇ!」
場所は変わり、ゲームセンター。そこの一角の格ゲーにて、カズマと、いつの間にか復活していた理子が勝負している。二人ともかなり出来るみたいで、さっきからかなりの接戦を繰り広げている。因みにシェイはアリアを引き連れてクレーンゲームの方へと向かっていった。恐らく帰る頃には両手にたくさんのカピバラのヌイグルミを抱えてくるだろう。後、理子のセリフにはあえて突っ込まない。
――それにしても、転生者、か。
劣勢になっているのか、苦悶の表情になっているカズマを見て、思う。
曰く、彼は現代の日本にいたんだが、一度死んで(死んだ理由は何故か気難しそうな表情をしていて教えてくれなかったが)、そこから駄女神(本当にこう言った)にある世界に転生させられたらしい。
その後、色々な奴らとばか騒ぎしながら転生後の人生を楽しんでいたら、ある日突然、知らない屋敷の部屋にいたという。その知らない屋敷というのが、『Link』に映った屋敷だと思われる。
とにかく、これでカズマが冷静になるのが早いのが分かった。ようするに、慣れているだけのことだった。異世界に飛ばされるということに。
「クッ……!この俺が負けた、だと?」
「フッフッフッ……このスーパー理子りん様に勝てる者など誰もいないのだよ、少年」
色々と考えている内に、勝敗が決まったようだ。項垂れるカズマに対し、理子は足を組んでどや顔を決めている。何してんだよ、お前ら。
「……てゆーか、カーくんって異世界人って感じがしないねー」
「さっきも言っただろう?俺も元々は一般人なの」
「なんか、こう。出来ることってないの!?異世界人としての自覚はっ!?」
「俺の発言無視かよ……あー、まぁ。出来ないこともないが……」
「ホントっ!?見せて見せて~!」
「ああ、じゃあ――」
異世界人ならではのことが見れると聞いて、喜んでいる理子。それに対してカズマは顔を下に向け――口の端が何故かつり上がっている――理子に対し手のひらを向けるように伸ばし……。
「『スティール』ッ!」
その瞬間、カッ――。
辺りを光が包み、何も見えなくなる。だが、それだけだ。
やがて光が薄れ、辺りを確認するも、カズマや理子、周囲に変わった様子はない。もしかして、ただの目眩ましか?
理子も何の変わりもないことにガッカリした様子で、ため息をつき――表情が突然変わった。
そして、バッ。
何故か自分のスカートに手を伸ばして、スカートを抑えた。
「なっ……なっ……無い!」
カァッ……。
いきなり頬を赤くしながら、必死にスカートを抑えていた。
「ハッハッハッ!見よ!これが、俺の力だー!」
理子がそのまま膝をつけてしゃがみこむ中、カズマが大きく叫ぶ。その手には、何か握り込まれていた。
それは、どこかで見たことがある、ハニーゴールドの――
「か、返せッ――!」
「じゃ、そろそろ行くわ」
「ああ」
夕日が辺りを照らす時間になり、色々な場所を回った俺達の行動も終わりになった。
夕日に照らされているカズマは、夕日以外の何かで赤く染まっている顔で、いい笑顔を浮かべていた。
『Link』の中に足を突っ込み、もうすぐで移動が始まる。
「だけど……良いのか?」
「何が?」
「お前の戻る所。自分の元いた場所でも、駄女神とやらがいる世界でもなく。あの屋敷がある世界で」
「ああ。まだあそこの奴らと別れの挨拶終わってないからな」
「そうか……」
「またね、カズマ君」
「エロカズマッ!二度とくんなっ!」
「アンタが呼び出したんでしょうが……」
「ああ、じゃあな!」
そして、カズマは元いた世界に帰っていった。
「アリアッ、桃まん買いに行くぞ!やけ食いだッ!」
「ちょっ、ちょっと、何をそんなに怒ってんのよ!」
カズマが帰った後、理子がアリアの制服の襟首を掴んで、ズルズルと引っ張っていった。珍しい……気持ちは分からんこともないが。
さて、俺も帰りますか。
そう思い、学生寮へ向かって歩こうとした所で――クイッ。
制服の袖が、引っ張られている。
チラリと見ると、シェイが『Link』を見つめながら、俺の袖を掴んでいた。
「どうした、シェイ?帰らないのか?」
「零君、見て」
なおも掴まれたまま、シェイは『Link』を指差す。
ずっとこのままというわけにもいかないので、シェイの横に並んで、見る。
「で、どうしたんだ一体?」
「『Link』の上の方を見て。いつもここには行き先が書いてあるんだけど……」
そう言われて、『Link』の上側を見る。
すると、確かに緑色の字で、こう書かれていた……。
「『re.カズマが始める異世界生活』――?」
はい、どうでしたでしょうか。
ということで今回は暁月神威様の『re.カズマが始める異世界生活』とコラボになりました。
コラボ企画は初めてでしたので新鮮な感じで執筆出来ました。これからも機会があればコラボしたいと思っております。
では、また大晦日に会いましょう。(´・ω・`)/~~バイバイ。