タイガとガッツは屈強な男ゲオルグ率いる、ダンディ一座に加わり、半月ほど旅を共にしていた。
ダンディ一座は各地を旅しながら芸を見せていく旅芸人の一座であり、ダイナミックな物から軽やかな動きの物からカラクリを使った物まで多数見られる。
その中でタイガとガッツは護衛兼一座の1人として迎えられ、雑用と剣の稽古をしながら一座の者達と接していた。
「よし!みんな集まれ、朝食にするぞ!!」
「「「「は~~い!」」」」
「警備をしてくれているタイガとガッツも呼んできてくれ。一緒に飯食うぞってな!」
「はい!」
ゲオルグが団員の1人にタイガとガッツを呼ぶように伝え、団員は外で剣の稽古をしていた2人のいるテントの外へと走ってきた。
「おぉい!タイガ、ガッツ!朝飯だってよ!一緒に食べようぜ!」
「良いんですか?」
「ゲオルグ団長が良いってさ!2人も来いよ。」
「分かりました。ガッツ行こうぜ。」
「あぁ……。」
タオルで汗を拭った2人は、団員に連れられて、一座の皆とゲオルグが待つテントに向かい、そこで朝食を摂る事にした。
団員達は本当の家族のように団欒を楽しみながら朝食を摂っており、そんな光景にタイガは微笑み、ガッツは視線を逸らして食事を摂る。
タイガとガッツは一座を襲う山賊や質の悪い傭兵達から護りながら、共に劇を見たりもしていた。
「ガッツ、食欲ないのか?」
ガッツがあまり食事を食べていないことを心配したタイガが尋ねると、ガッツは辺りを見回しながら耳打ちする。
「いや、その。……こいつら、俺らを嫌がったりしないから戸惑ってるんだよ。ただの護衛の俺等に飯を出したり、わけわかんねぇ。」
ガッツの言葉にタイガは苦笑するが、そこへ1人の女性が近付いてくる。
「なんだいなんだい?2人だけでしみったれた話ししてんの?」
「っ!!?」
「シルヴィアさん。しみったれた話なんてしてないですよ。」
2人に話しかけてきた女性は、シルヴィアという踊り子の女性であり、世話好きで元は、王宮のダンス教師だったがとある理由で城の首になり一座に参加した。
「男同士で話してないで、お姉さんに話してみなって。優しく話聞いてあげるよ?」
「や、喧しいっ!離れろよ!!」
「まったく、照れないの。今度お姉さんが色々教えてあげるから♪」
「いらねぇ事すんじゃねぇよ!てか、タイガ!お前も笑ってないで助けやがれ!!」
「だって、ガッツ。顔真っ赤にして……ぶふぅ!だはははは!!」
「「「「がはははははははは!」」」」
「笑うなぁ!!」
傭兵達とは違う陽だまりのような感じの温かさに、タイガは心底笑い、ガッツは顔を真っ赤にするのであった……。
コメント待ってます。