【本編完結】時間の悪魔はデンジとレゼを幸せにしたい   作:もく 

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レゼ篇プロローグです
めっちゃ短いです

今年もクリスマスは家でゴロゴロしてました


レゼ篇
21話 誰も知らない少女の心


いつものように二道へ向かう

 

最初はただターゲットと接触するまでの腰掛けでしかなかった場所へ向かうのがいつのまにか楽しみになってしまっていた

 

私はソ連の戦士、モルモット

 

そんな感情は捨てなければならないのに

 

 

 

雨が降ってきた。どこか雨宿りできる場所を探さないと…

 

あっ…

 

雨宿りできそうな場所を見つけたがそこにはターゲットの男の子が先に入ってしまっていた

 

ほんの数日だったものの楽しい日常が終わってしまう

 

でも私はやらなければならなかった

 

寂しいものではあるがここで終わらせよう

 

「わー!ひー!」

 

いつでも殺せるように首元を右手で押さえながら電話ボックスに入る

 

「わあどうもどうも、いやいや凄い雨ですね」

 

「あ~…ああ」

 

「天気予報は確か…む…え!?あはははははは!」

 

思わず吹き出してしまった

 

「あ?なに?」

 

彼も驚いている。そりゃそうだ、急に入ってきた女が顔を見るや否やすぐに笑い始めたのだ

 

「はあ!?なんで泣いてんの!?」

 

「いやいやすみません…あなたの顔…死んだウチの犬に似ていて…」

 

「ああ!?オレ犬かよ〜…!」

 

 

 

 

 

 

 

 

彼は昔飼っていた犬に似ていた

 

ソ連のモルモットとして育てられていた時に1人1匹ペットを持つことになった

 

「いずれはお前たちと共に解放してやろう、死なせたら飼い主のお前たちも処分だ」

 

丁寧に育てた。自分のご飯を半分以上分けることもあった

 

この子が死んだら私も殺される、そんな恐怖からだったかもしれないその善意とも呼べない行動はいつのまにか家族にするような愛の籠った行動になっていた。

 

そんな日は長く続かなかった

 

「無事今日まで死なさずに育てられたようだな。愛情が芽吹いてきたものも多いだろう」

 

そういって教官は何かをこちらへ投げた

 

 

銃だった

 

 

「一発だけ弾が入っている。そいつを殺せ」

 

今でも彼を撃ち抜いた感覚は忘れられていない

最後まで私を疑っていなかったあの目は今でも私の心を蝕み続ける

 

「おめでとう無事お前たちは解放された、愛情などというくだらない感情からな。次の指示を待て」

 

「「「「「はい」」」」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あっ…ごめんなさいごめんなさい!」

 

「うえっ」

 

優しい子犬だった

 

「え、大丈夫ですか…?」

 

私が眠れなかったら擦り寄ってきてくれた

 

「うええっ…!おえっおえっ」

 

「待って、ハンカチ!ハンカチ!」

 

私がお腹を空かせてたら自分の分を少し返してくれた

 

「うえ…タラーン!」

 

 

 

私が泣いていたら花を持ってきてくれた

 

 

 

「ええっ!?わっ手品!スゴイ!」

 

「タネも仕掛けもないんだなこれが」

 

彼があの子と同じように花を渡す

 

どこかあの子に似た彼を私はすぐ殺すことができなかった

 

 

 

 

 

 

「ありがとう…」

 

私は彼に向かって微笑んだ。それが演技か本心かなんかもう覚えてない

 

目的は心臓を持ち帰ること。殺さなくてもいい

 

彼は間違いなく女性慣れしていない、ハニートラップを仕掛ければ大人しくついてきてくれるだろう

 

だから…もう少しだけ今を楽しもう

 

あの場所で過ごす時間は本当に大切で楽しいものなのだから

8話で書いた裏設定について

  • 知ってる ここには書かないで(他作品へ)
  • 知ってる 終盤に触れてほしい
  • 知らない
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