【本編完結】時間の悪魔はデンジとレゼを幸せにしたい 作:もく
たぶんどこかで前の話と繋げます
3ヶ月くらい前に読んでた話がどんどん再開していてめちゃくちゃ嬉しいです
改めて評価、お気に入り登録、感想ありがとうございます
岸辺が顎に手をやり、低く唸るように言った
「問題は人手が足りねぇ。ヒカリがマキマをやるとして、俺とアキと姫野、デンジとボムで武器人間五人を相手にするのか」
全員が一瞬黙る
頭の中で同じ光景を思い浮かべていたはずだ
正面からぶつかれば、確実に死人が出る
「先生はともかくただの人間と武器人間をタイマンさせるわけにはいきませんよね」
「当然だ」
岸辺は即答した。
「連携も考えると、分断前提になる。こっちに呼べそうな戦力は暴力とコベニくらいだ。それでも二対一で勝てるかは五分以下だな」
淡々とした口調だったが、内容は重い
「俺としても、声をかけられる奴は一人いる。だが実力は人間の範疇だ」
岸辺は一度、視線を落とす
「……あと一人。サシで武器人間とやり合える奴が欲しい」
ヒカリが小さく頷いた
「そうですね」
そしてアキと姫野を見て続ける
「とりあえず、アキと姫野はサムライソードに当てよう」
「……俺が、あいつと?」
アキが眉をひそめる
「一度見ている相手のほうが勝算あるでしょ」
ヒカリは続けた
「それで暴力とコベニをそっちに回せば、サムライソードの足止めはできるはず」
「暴力とコベニを回して大丈夫なのか?」
アキの問いはもっともだった
「助っ人が、あと一人いれば……それでいけそうなんだけど」
ヒカリが考え込んだ、そのときだった
「いるじゃん」
姫野が、あっさり言う
「え?」
ヒカリが顔を上げる
「ん?」
岸辺も反応した
姫野は煙草を指で挟んだまま、もう片方の手で眼帯を指差し少しだけ口角を上げる
「ヒカリ君がお世話になった、眼帯の女の人」
「先生と互角か、それ以上なんでしょ?」
岸辺とヒカリが、同時に声を漏らした
「ああ」
「……でも」
ヒカリがすぐに首を振る
「間に合わないよ。あの人、中国にいるんだ」
姫野が落ち込む前にすぐ声をかけた
『呼べるぞ』
「え?」
『言ったろ。俺の力は解釈次第だ』
一拍置いて続ける
『過去に電話をかければいい』
岸辺もそれなら安心だと落ち着いていたがヒカリは違った
「はぁ……」
「どうしたの?」
姫野が不思議そうに覗き込む
「その人、呼びたくない理由とかあるの?」
「……僕がいると」
ヒカリは視線を逸らし、ぼそっと言った
「何してくるかわかんないっていうか……」
岸辺が鼻で笑う
「そんなこと気にしてる場合か。呼べ」
「あんたは会いたいだけでしょうが……」
ヒカリは深く息を吐いた
「……わかりましたよ」
そう言って、ポケットから携帯を取り出す
俺は内心、少しだけ笑った
――これで、盤面は一気に動き出す
8話で書いた裏設定について
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知ってる ここには書かないで(他作品へ)
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知ってる 終盤に触れてほしい
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知らない