【本編完結】時間の悪魔はデンジとレゼを幸せにしたい   作:もく 

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線までは1話の前半のクロの回想になります

線の後の話は少年の独り言から繋がっています


毎回挿入投稿は面倒なので並べ替えました


??話 時間の悪魔の独り言 (1話回想)

 

いつからだろう

 

 

見える未来が不鮮明になったのは

 

 

 

 

 

 

 

俺は悪魔だった

 

 

それも悪魔の中でもかなり上位の悪魔

 

 

時間というものは人間からは恐ろしいものになるらしい

 

 

老いることや寿命で死ぬことから時間が進むことを恐れる

 

 

何度も同じ時を繰り返すことを恐れる

 

 

自分の身にあったことを思い出すから過去を恐れる

 

 

未来に期待する人間もいるが多くの人間はわからない未来を恐れる

 

 

戦争が始まるとき、平和が終わるときなどの本来他の悪魔の力になるはずだったものもいくらかは俺の力になる恐怖になっていた

 

 

だから(時間の悪魔)は時間に関することならなんでもできた

 

 

急に悪魔に襲われ死ぬはずだった子供を庇い避難させたり、通り魔に刺されるはずだった人間を突き飛ばしたり、人生に大きな後悔を残した者と契約してその前に戻したりしたり、もちろん失敗したこともあったがそのときはやり直した

 

 

悪魔がなんで人間を助けるのかって1度人間に聞かれたことがある

 

 

俺は本来死ぬはずだった者がその世界で生きていたらどんな未来があるのかそれが知りたかった

 

 

彼と話したとき正直驚いた、完全に人間に化けていたのに俺の正体を見破りその理由までも当てられたからだ

 

 

アメリカ人だった、聞くところによるとジャーナリストだとか

 

 

名前はもう忘れた、その程度の人間だった

 

 

そのはずなのに…

 

 

 

 

 

 

「秘密の部屋の存在をバラしたからな。俺はおそらく消される。俺が死んだら契約は解除されるから、その後どうするかはお前が決めろ」

 

 

んなこと言われなくても勝手に生きてやるよ。

 

 

「よその問題に勝手に首を突っ込むからそうなるんだバカが」

 

 

「そんなこと言うなよ、俺だってやりたかったわけじゃないぜ?世間に示さなきゃいけなかった問題だから頑張ったまでだ」

 

 

自分の人生を無駄にしやがって…なんで人間はそんなバカしかいないのか

 

 

「…なあ相棒(クロ)…もし最後に俺の願いを1つ聞いてくれるなら…秘密の部屋にいたような悲惨な運命が決められていた子たちを救ってほしいんだ。俺にはもう…時間がないからよ」

 

 

最後まで他人のことなんか考えやがって…自由に生きるっつってんだろ…

 

 

「…お前ももう見えてると思うが俺の目にもはっきり見えてるぜ、もう逃げ場はねえ。お前も契約しているうちはその範囲しか力が使えないんだろ、俺が死ぬまでその辺に隠れてて全部済んだらここから逃げろ。間違ってもやり直そうとなんかすんなよ、あの部屋のことを突き止めるのは俺の最大の願いだったんだから…」

 

 

わかってる…

 

 

「フッ、泣いてんのかよ本当に悪魔らしくねえな」

 

 

「…うるせえ」

 

 

「元気でな…頼んだぞクロ」

 

 

 

 

 

 

 

 

「助けようとしてくれたことは感謝してます、だけどあなただけではこの国に勝てなかった。あなたが拷問されて殺される前にせめてもの恩返しとして痛くないように殺します、ごめんなさい」

 

 

「秘密の部屋の女の子か…ありがとう」

 

 

あいつはソ連の人間に殺された、しかも自分が助けたはずだった少女に

 

 

「君は早く逃げなよ。私だってこの人に恩は感じてるよ。だけどこの世界が変わることはない、数ヵ月したらみんな秘密の部屋のことは忘れる。それでもソ連はこの人を許さない、だからせめて辛くないように殺してあげた」

 

 

少女は涙を流していた、彼女だって辛かったのだろう自分を助けてくれると思っていた男を殺さなければならなかったのだから

 

 

彼女だってまだ人間なんだ、ソ連のモルモットになりきってはいない、少女は俺を見逃してくれた

 

 

契約が終わった直後で一時的に弱体化したことにより体も小さかった俺はただ走って逃げることしかできなかった

 

 

勝手に首を突っ込んだのはあいつだ、死ぬ覚悟もできていたはずだ

 

 

だから自業自得なんだ、望みに力が伴っていなかっただけ

 

 

「うぐっ…」

 

 

日本に逃げた俺はその日は信じられないくらい泣いた

 

 

やっぱり悪魔らしくないよな

 

 

もう2度と泣かないようにこの力で後悔のないように生きてやる

 

 

 

 

 

 

 

何年たっただろうか

 

 

少女はモルモットになりきってしまったのだろうか

 

 

いや、その俺は答えを知っている、秘密の部屋で彼女の未来を見ていた

 

 

彼女は完全にソ連のモルモットになる

 

 

でも彼女は変わる、彼が変えてくれる

 

 

それでも彼女は彼の元へ辿り着けない

 

 

俺からしたらあいつを()()()()()()彼女への恩返しということになるのだろうか

 

 

俺はあの少女を救いたい、幸せになって欲しい

 

 

だから俺は俺にできることを探してあの少女を救う

 

 

お前が願ったからじゃないからなこれは俺の意思だ

 

 

だから見ていてくれよ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

未来が不鮮明になってから3年がたった

 

ヒカリからの合図が聞こえる

 

 

パチン

 

 

今はもう1人じゃない

 

あいつは俺が2人を助ける機会をくれた

 

不鮮明になった残酷な未来を鮮明な幸せな未来にするために

 

全てをぶつけて最高の結末を迎えてやる

 

俺が望んだ、俺だけの未来へ

 

 

カチッ

 

 




次回から本編戻ります
急に時間逸らしてしまってすみませんでした
これもクロの力ですかね(笑)

8話で書いた裏設定について

  • 知ってる ここには書かないで(他作品へ)
  • 知ってる 終盤に触れてほしい
  • 知らない
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