最後にまたちょっとしたアンケートあります。
闘晴がソラたちの下敷きになる数分前。
「ハッ!情けないにぇすいちゃん!あの程度でダウンするなんてさ!」
「その言葉そっくりそのまま返すわよみこち!」
みことすいせいが言い争っている。
愛に担がれながら・・・。
「はいは〜い!みこみこもすいすいもそれ位にしときなよ〜」
「「は〜い・・・」」
愛に注意されて二人は黙る事にした。
「てかすいちゃん。なんで愛ちゃんみこたち二人を担いで普通に走れてんの?」
「それは私もマジでそう思う。愛の体力どうなってんの?」
「お?エマっちとりなりーとかげりー発見!おぉ〜い!」
「あっ愛ちゃん。みこちゃんとすいせいちゃんも一緒なんだね」
「てか。その二人担ぎながら来たんですか?」
「そだよ〜二人とも軽いからラクショーだよ!」
「「「へっへぇ・・・」」」
流石のエマたちも愛の規格外な体力に驚いているようだ。
その虹ヶ咲学園の上空では黒いローブを纏った何者かが、地上を見ていた。
「全くボスも人使いが荒いのヨン。まあ早いとこ済ませて帰るのヨン」
謎の存在は辺りをキョロキョロと見渡す。
「ん?変なのヨン。この辺りで現れるって聞いたのに〜何処にもいないのヨン」
謎の存在は通信機のようなものを取り出すと何処かに通信を繋げる。
「あっシモシモ〜!ちょっとどうなってんのヨン!何処にも『例のヤツ』がいないのヨン!」
[すまない。こちらも準備に手間取っている・・・後5分程待ってくれ]
「5分ね!分かったから早くするのヨン!」
謎の存在は通話を切る。
そして通話の相手は・・・。
「クソ、あのオカマ野郎が。手頃なやつは・・・あったぞ」
男は画面に映った映像を見て不気味な笑みを浮かべた。
その映像には虹ヶ咲のジャージを着てランニングに励む女子生徒の姿が映っていた。
恐らく陸上部であろう。
そしてそんな彼女の横に人が走っているマークの入った絵。
まるでスマホのアプリの様な模様が浮かんでいた。
「コイツに決まりだぁ!『ヴァイラ』をインストール!」
「よ〜し!今日も朝練頑張るぞ〜!いつも通りアプリを起動して〜」
映像に映っていた女子生徒は慣れた手つきでスマホを弄り、アプリを起動させる。
【ランラン
ランランRUNNER'Sとは。
ランニングをサポートするアプリである。
走行距離や時間などを元にユーザーの体調や消費カロリーなどが計測される。
陸上競技の選手などのプロは勿論、趣味などでも利用するユーザーは多い。
「今日もよろしくね!」
女子生徒がスマホに喋り掛ける。
するとその声に彼女のスマホの中にいる陸上選手のような姿をした生命体が反応する。
[ラァン!ランラン♪]
その声が女子生徒に届く事はないが、謎の生命体は嬉しそうに女子生徒を眺めていた。
だがその背後に黒い禍々しいオーラが迫っていた。
「あれ?宮下さん!」
そんな彼女の行手に愛たちの姿があった。
「あっ陸上部の!朝から頑張ってるね!」
「宮下さんたちこそ・・・ところでそれは?」
女子生徒は愛が担いでるみことすいせいを指差す。
「「あっお気になさらず〜」」
「はっはぁ・・・」
「それじゃあ愛さんたちもう行くね!また助っ人必要なら呼んでね!」
愛たちは挨拶を済ませるとそのまま走り去っていく。
「やっぱ凄いな〜宮下さん。私も負けてらんない!」
[ラァン♪・・・ラン?]
生命体が背後のオーラに気づいた。
[ラッ!?ラァラン!ラァァァン!!?]
だが時既に遅く。
オーラは瞬く間に生命体を飲み込む。
するとオーラの奥から目がドス黒い赤に染まった生命体が現れた。
[ルゥアアアアアン!!!]
荒々しい咆哮と共に生命体は女子生徒のスマホから飛び出した。
「なっなに!?」
飛び出した生命体は先の愛らしい姿でなく。
異業の姿をした怪物に変わっていた。
「きゃあああ!!!」
突然の事で女子生徒は叫びを上げてその場に腰を抜かしてしまう。
更にそこに恐怖を与えるかの様に怪物は近くの木に毒々しいエネルギーを放つ。
するとそこから爆発音が響き、木は跡形もなく消し去られていた。
「ぃっいや・・・」
女子生徒は逃げ出そうにも足が上手く動かせずその場で固まってしまっている。
「だっ。誰か・・・」
怪物は腕を大きく振り上げる。
女子生徒は思わず目を閉じてしまう。
もう終わりだ。
誰もが見てもそう思ってしまう状況の中・・・
「ハッアアア!」
そこに駆け付けた闘晴が飛び蹴りを放つ。
あまり効いていなさそうだが、怪物を退けさせるには充分だった。
「大丈夫か!?」
「はっはい・・・」
「とーち!」
そこに愛も駆け付けた。
「愛!その子を安全なとこに!」
「分かった!ちょっと失礼!」
「ひゃあ!///」
愛はすぐさま女子生徒を抱き上げるとそのまま走り去っていく。
「とーち!無茶しないでね!」
「分かってる!・・・とは言ったけど、なんだコイツ。仮面ライダーでもこんな怪人見た事ないぞ?」
「お兄さん!」
そこにソラたちも駆けつける。
「何あれ!」
「『ランボーグ』ではなさそうですが・・・」
ソラたちも見た事がない怪物。
沈黙が続く。
その中で声が響き渡る。
「現れたわねプリキュア!」
上空にいた謎の存在が降りて来た。
「何者ですか!」
謎の存在はローブを脱ぎ捨てる。
そこには大柄でふくよかな紫のような桃色の体をした豚がいた。
「アチシは『真アンダーグ帝国』の『カマヨン』なのヨン!」
「真アンダーグ帝国!?」
「では貴方がアンダーグ帝国からアンダーグエナジーを!」
「ふっふ〜んそうなのヨン!ちなみにアチシだけじゃないわ〜他にもアンダーグ帝国から集った奴ら!それにあらゆる世界でそれぞれ名を馳せた組織たちも一緒ヨン!アチシたちはその一部に過ぎないってわ・け!」
「先代の王女様から聞いた通りだけど・・・結構やばい感じだね」
「アチシの役目はここでお前たちを倒す事なのヨン!あのイカれ科学者によって造られたこの『アプリマ』とね!」
(アプリマ?それがあの怪人の名前?やっぱり聞いた事ないぞ・・・)
「さてと、お喋りはここまでなのヨン!コイツの相手もしてもらうのヨン!」
カマヨンは上に向かって大きく手を挙げる。
その手に黒い靄のようなものが集まる。
「カモン!アンダーグエナジー!」
それを地面に置くと、巨大な怪物が現れた。
「ランボォォォグ!!!」
「お兄さんは下がってください!ここからは・・・」
ソラたちが前に出ると全員羽ペンの様な物を取り出した。
「ヒーローの出番です!」
「「「「「スカイミラージュ!トーンコネクト!ひろがるチェンジ・・・」」」」」
「スカイ!」
「プリズム!」
「ウィング!」
「バタフライ!」
「マジェスティ!」
「「きらめきポップ!」」
「「さわやかステップ!」」
「はればれジャンプ!」
「無限にひろがる青い空!キュアスカイ!」
「ふわりひろがる優しい光!キュアプリズム!」
「天高くひろがる勇気!キュアウィング!」
「アゲてひろがるワンダホー!キュアバタフライ!」
「降り立つ気高き神秘!キュアマジェスティ!」
「レディ・・・」
「「「「「GO!ひろがるスカイプリキュア!」」」」」
ソラたちはプリキュアへと姿を変えた。
「「うぅおおおおおお!!!」」」
二つのカメラのシャッター音が鳴り響く。
一つは無論闘晴で、もう一つは予想ができるだろう。
「生の変身シーンが見れるなんて!生ぎででよがっだでずぅ・・・」
はい、せつ菜である。
「っべぇ!マジパネェ!えっこれ後から高額な請求されるとかない?いや余裕で払うぞ?」
闘晴も闘晴で緊張感が感じれない。
「なんかやり辛いですね・・・」
「なんの!むしろ声援はヒーローをより強くします!」
「だね♪あの二人こう言うヒーロー好きみたいだし、めっちゃファンサしちゃお!」
そして五人はランボーグに立ち向かう。
スカイとマジェスティが接近戦、プリズムは後方から射撃、ウィングは空を飛びながら遊撃、バタフライは防御などの支援とバランスの良い構成となっている。
「やはりこの構成がベストですね。皆さんの連携も素晴らしいですが、後方のプリズムさんとバタフライさんの負担が大きいですね。そしてそれをサポートするウィングさんも」
「確かに。完璧なチームになるには三人のポジションが欲を言えば後一人ずつ欲しいな」
「そうすると最大八人組ですか・・・悪くないですね」
冷静な分析をしながらも、せつ菜は写真、闘晴は動画を回している。
二人らしいと言えばそうなのだが・・・
「むむむ。流石はプリキュアなのヨン・・・で・も〜!こいつには敵わないのヨン!アプリマ!」
「ルゥアアアン!」
アプリマは雄叫びを上げるとクラウチングスタートの体勢を取る。
「ルゥ・・・ラァン!」
そして勢いよく走り出し、そのままスカイに向かって突撃した。
「きゃあ!」
「スカイ!?」
スカイは余程の衝撃だったのかそのまま変身が解けてソラに戻ってしまった。
「速さは僕と同等。いやそれ以上かも・・・」
「くっ・・・」
アプリマは再びソラに狙いを定める。
今度は突撃ではなく、禍々しいエネルギーを放とうとしている。
「っ!」
「ソラちゃん!」
プリズムが光弾をアプリマに放つが、ランボーグがそれを阻止する。
「まずは一人。なのヨン!」
アプリマからエネルギーが放たれる。
ウィングたちも助けに入ろうとするがカマヨンとランボーグがそれを阻止する。
そしてソラのいた場所にエネルギーが着弾する。
その場は大きな音と土煙をあげる。
「「「「ソラ(ちゃん)(さん)!?」」」」
「むふふ!一丁上がりなのヨン!」
あれほどのエネルギーだ。
まともに喰らっては一溜りもないだろう。
そう、
煙が上がるとソラはその場に居なかった。
「なに!?」
「見て!あそこ!」
マジェスティがとある場所を指差す。
そこにはソラを抱きしめた闘晴が着弾地点より少し離れた場所で倒れた。
「大丈夫?」
「はっはい。でもお兄さんが・・・」
「平気だ。軽く打ったくらいだから」
「でも・・・ん?」
ソラの目に闘晴の近くに落ちているスマホが映る。
その画面には、あのメールが開かれていた。
「ヒーロー・・・」
闘晴はソラの視線の方を見る。
そこにあった物を見た。
「あぁ・・・俺はヒーローなんかじゃないよ。俺はただ臆病なんだよ。『誰かの役に立ちたい』そんな想いで生きているけど、本当はお節介なんじゃないか?俺は必要とされてないんじゃないかって思うのが怖いんだ・・・」
闘晴はスマホを手に取る。
「そんな中途半端な気持ちを持ってるようじゃヒーローは務まらない。そんな俺はヒーローなんかじゃ「ヒーローですよ」っ!」
「先程。女性を助けてました。それに今も私を助けてくれました。普通なら怖くて動けないと思います」
「ソラ・・・」
ソラは立ち上がると闘晴を見下ろす。
「『正しいとはなんなのか、ヒーローはずっと考え続けなければいけない』。お兄さんが思っている事は、それが正しいのかを考えているからです」
(っ!ヒーロー手帳の・・・)
「少なくとも私はお兄さんはヒーローだと思ってます。お兄さん」
ソラは闘晴に手を差し出す。
「お兄さんは。どんなヒーローになりたいですか?そして、そう思ったのは・・・何故ですか?」
「それは・・・」
「兄ちゃん!」
闘晴は声のした方に振り向く。
そこにはスバルに愛、同好会のメンバー達が駆け付けていた。
「俺は・・・」
そんな闘晴の頭にある思い出が過ぎる。
それは幼少期、スバルが近所の子供たちに虐められている所だった。
勿論、闘晴はすぐさま駆け付けてスバルを守るが、多勢に無勢で痛めつけられてしまう。
『兄ちゃんごめん。スバルのせいで・・・』
『謝んな。グスッ・・・こんなの全然痛くない』
ボロボロで泣きながらもスバルを背負って家まで帰って行く。
すると電気屋の前を通ると、置かれているテレビにとある番組が映っていた。
『助けてヒーロー!』
『そこまでだ!この俺がいる限り。お前達の好きにはさせないぞ!』
『カッコいい・・・』
スバルはそんなヒーローを見て笑顔になった。
闘晴はその笑顔と画面のヒーローの姿を見ると、何かを決意した顔をする。
『俺がなってやるよ・・・俺がお前のヒーローに。どんな時でも駆け付けて、お前の笑顔を!大事な人たちの笑顔を守る・・・そんなヒーローに!』
幼き日の決意。
それが今の闘晴を創り上げていたのだった。
「妹を。みんなを守れるヒーローに・・・」
「なれますよ。お兄さんなら」
ソラの笑顔を見て、闘晴の中の何かが吹っ切れる。
闘晴はソラの手を掴み立ち上がる。
「『一度やると心に決めたことはぜったいにあきらめない。それがヒーロー』。だったな?」
「はい!」
「スゥ〜、ハァ・・・なら、なってやろうじゃねぇか!」
闘晴はスマホを目の前に持ってくる。
「これが俺の・・・『答え』だぁあああああ!!!」
闘晴はスマホの画面を強く叩く。
ボタンを押すと闘晴のスマホは光輝き、闘晴の事を包み込む。
「っ!・・・ここは?」
すると闘晴は周りに『0』と『1』が流れている真っ白な空間にいた。
[やぁ。大空闘晴君。君が来るのを待っていたよ]
闘晴の目の前にホログラムの男が現れる。
そして闘晴はその人物を知っている。
「悠人・アイザックさん・・・」
[正解だ。こんな姿で申し訳ない。直接会って話すべきなのだが・・・]
「あのメールはアイザックさんが?と言うかここは・・・」
[全て答えるには時間が惜しい。君に『これ』を託しに来たんだ]
悠人の手に握られているのはホログラムではない。
実態があるアタッシュケースだ。
[今日からこれは君の物だ。これで世界を救って欲しい]
闘晴はケースを受け取ると、中を開ける。
そこに入っていたのは、『A』が横向きに描かれたスマホが一台。
そしてそれを囲む様にベルトの様な物が詰められていた。
「これって・・・」
[『アプリフォンA』と『アプリドライバー』だ。それで君は今から『仮面ライダー』になるんだ]
「はぁ・・・はいっ!!?」
闘晴が驚きの声を上げると、周りの数字が赤色に発光しだした。
[マズい時間がない!簡単な説明をする、二度も言えないからしっかり聞いてくれ・・・]
けたたましく鳴り響く警告音の中。
そして空間が光出す。
光が収まると闘晴は右手にアプリフォンAと左手にアプリドライバーを手に持っていた。
「お兄さん!」
「こう言う時なんて言えば良いんだっけな・・・あぁそうだ」
闘晴はアプリドライバーを腰につける。
[アプリドライバー]
「ヒーローの出番だ!」
アプリフォンAの電源ボタンを一回押す。
[
開かれた画面の左上にある、二つの剣が重なって【A】の形になっているアプリをタップする。
[
[Now loading… Now loading…]
軽快なBGMと待機音と共に闘晴は腕を交差させて、それを一回転させ腕の前後を入れ替える。
幼き日からの憧れ、それに向かって続けて来た努力・・・。
全ての想いを胸に、闘晴は己の『身を変える』あの言葉を放つ。
アプリフォンAをドライバーに装填する。
[
[アプリタップだ!バトリファイター!]
[
闘晴は変身した。
そしてその姿は『仮面ライダー』となった。
「仮面ライダー『アプリア』。それが俺の名前だ!」
長くなりますので一旦ここで切ります(汗)
今回の話で6000を超える文字数となりました。
前回で4000超えなんですが、あまり長すぎると読者の皆さんが読みにくいのではと思ったり、かと言って何話かに区切るのも良くないかと思うのです。
なので次回以降の話は『多少長くても良いからあまり区切らないで欲しい』か『かなり区切っても良いからそこそこ短めにして欲しい』と言うアンケートを取りますのでご協力よろしくお願いします。
また感想や誤字報告もお待ちしてます。
一話の長さについて
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長くても良いから区切らないで
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区切っても良いから短くして