本気出したらマシンガントークできる(手足が)
アッくんを応援してくださいね。
「ア、ア、アッくん…げ、元気だったカナ?ヘヘっ、…その」
空から降りてきたリューカはアッくんを前にもごもごもじもじしていました。
「……」
アッくんはそんなリューカの真ん前に無言で対峙しました。
リューカは小柄なものですから身長差でアッくんが見下ろす形となっています。
リューカはアッくんから放たれる覇王のような圧を至近距離で受けているようでした。
「ち、近い…!…スッゲ、腹筋、スッゲェ…スーハー、ヤッベ」
そして何やら高い興奮状態にあるよう顔を真っ赤にして小声でボソボソと何か言っているようでした。
「…おい……」
圧を放ちながらアッくんはリューカに語りかけます。
しかしリューカは心ここにあらずといった感じで眼前のアッくんの見事なシックスパックに目が釘付けでした。しょうがないね。
リューカの様子にアッくんも不審な目(虫けらを見下す冷酷な瞳)を向けています。
「うぉ…ヤッベ…っふー、ふー!!」
やがてリューカはアッくんの腹筋に手を伸ばそうとしました。
おそるおそる伸ばそうとしたその手の動きが、アッくんにはたいそう怪しげな動きに見えたのでしょう。
アッくんの剛拳が反射的にリューカのボディーに叩き込まれました。
「お゛っ!?ィグッ!!」
リューカはアッくんの剛拳を受けて電撃でも受けたかのように痙攣して気絶してしまいました。
アッくんはドサリと倒れ込んだリューカを見下ろして背を向けました。
「お、お嬢〜っ!!」
「っおい!やべーゾこれ!」
「…帰るぞ…」
シュー君を背負いながらライトニアにそう告げるアッくん。
ライトニアは満面の笑みで頷きました。
そうして3人はフェンダー村へと帰還していったのです。
3人が村に帰った次の日のことです。
隣村の村長が隣村の自警団10人程を連れてフェンダー村にやってきました。
「ちょっと、この村の…なんだったっけ?アッくん、とかいう男と村長さんを呼んで欲しいんだけど」
隣村の村長、リューカのパパさんです。
話しかけられた村のおじさんは素直に応じました。
「おーい!誰か、お客さんだよ~!マーティンとこのアッくんと村長さん呼んでって!」
程なくしてフェンダー村村長—ペトロは自警団リーダーニコラスとアッくんを伴って現れました。
アッくんは筋トレでもしていたのか、半裸です。えっちだね。
ペトロは隣村の村長—ビコーズに用件を尋ねました。
そこで村の若い衆の諍いの果てにアッくんがリューカをぶん殴ったことをペトロははじめて知ったのでした。
「…お前、隣村の村長さんちの子を、しかも女の子を殴ったのかよ…」
ニコラスはちょっと引いてました。
そして、ビコーズは村のメンツを守る為にアッくんにベイル村の反省房に数日程入って欲しいとのことでした。
その話しをたまたま盗み聞きしていた者がいました。
(アッくんを反省房に…?……まさか、密室にアッくんとあのメスガキをふたりきりにする気じゃ……)
そう考えて強く拳を握りしめたライトニアです。
「…そうでしたか、それでアッくん、どうする?」
「………」
「そうかー、だよねー」
ペトロはアッくんに尋ねましたがアッくんは無言で首を横に振りました。
「であれば、力づくで連行させていただきますね」
ビコーズがそう言い補助魔法で自警団たちにバフをかけると、自警団たちがアッくんの身柄を抑えようと前に出ました。
自警団の1人がアッくんの肩を掴んだ瞬間。
「ア゛ッ!?」
アッくんは無意識にその自警団を殴り飛ばしてしまいました。
「や、野郎ぉ!!」
隣村の自警団たちはアッくんに襲い掛かりました。
ペトロとニコラスは距離をとって見ているだけです。
襲い掛かる自警団たちをアッくんはヘッドバットで迎え撃ち、ラリアットで薙ぎ倒し、ヤクザキックで蹴り飛ばし、右ストレートで殴り倒し、ヒザ蹴りで沈めていきました。
アッくんの豪腕ぶりに残りの自警団たちもタジタジです。
「ウチの娘は!目覚めてからも!殴られた腹を撫でては震えるようになっちゃったんだぞ!!」
ビコーズはそう訴えましたが、アッくんには届きません。
「オ゛ッ!?」
残った自警団を全員殴り倒したアッくんは勢い余ってビコーズも殴り飛ばしてしまいました。かっこいいね。
ビコーズ(49歳♂)
ベイル村の村長。リューカのパパさん。
赤髪の優男風。補助魔法を使える。
ペトロ(36歳♂)
フェンダー村の村長。村長としてはまだ若い。
黒髪の糸目。
ベイル村の自警団たち
ビコーズの護衛兼アッくんの連行係のはずだった。
アッくんのおしゃべりな手足になすすべなくダウン。